学園黙示録~魔法を持って行く物語   作:武御雷参型

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早くも半年以上もの歳月を開けてしまい申し訳ございません。
何とか書き上がりましたので、投稿いたします。

今後も不定期更新ではありますが、お付き合いをお願いしたいと思います。


第十一話

沙耶に喰らい付こうとしていた元教師だった奴らは、その頭部をぶち抜かれて死んだ。

 

「えっ?」

 

まだ、自分に何があったのか判らない沙耶はそこで呆然としてしまう。

 

「やっと着たのか」

 

「遅いぞ」

 

「待ったくだ」

 

空、ヴィータ、ザフィーラの三人は一点を見る。そこには、一艇の銃を握る俊輔の姿があった。

 

「すまん、少し遅れた」

 

「少しではないと思いますが…………」

 

「そう言わないの、シグナム」

 

「だが…………」

 

「烈火の将、湖の騎士。今は言い争いをしている時ではないと思うが?」

 

俊輔の後ろからシグナム、シャマル、アインスが出てくる。

 

「まぁまぁ、無事だったんだから良いんじゃないの? さて、さっきの銃声で奴らがここに来るのは時間の問題だ………孝、永、麗。また走るぞ」

 

俊輔の言葉に、三人は頷く。

 

「よし。屋上に行きたかったが、計画を変更する。今から職員室に向う。そこで、脱出手段を考える。行くぞ」

 

『おう!!』

 

俊輔達は無事(?)に空達と合流して、職員室に向って行く。

 

 

 

 

「ハァハァ、まだなの? 毒島さん」

 

「はい、もう少しです。頑張って下さい、先生」

 

「ええ~先生、足が疲れてもう走れない~」

 

「では、ここでゾンビモドキに喰われるか、生き延びる為に走るかのどっちかを選んでください」

 

「………判ったわ、走るわよ~」

 

廊下を走る二人の姿があった。

 

「しかし、校内で銃声とは…………急がなければ」

 

毒島と教師は廊下を走っていく。その先にある物を知らずに……………

 

 

俊輔達は、職員室前に到着するが、そこには既に元教師だった奴らの姿しかなった。

 

「まさか、ここにまで繁殖しているなんて………」

 

「我が主、流石に繁殖と言う言葉は無いかと」

 

「あっ、やっぱり? まぁ、教師達も既に殺られていると言う事は、校内はもうダメと言う事だな。取り合えず、先鋒を俺が勤める。シグナム、シャマルは後方の殿として着いて来い。孝達はヴィータ達に続いてきてくれ」

 

俊輔とシグナムとの軽口の後に、俊輔は孝達に指示を出す。

 

「わ、判った。でも、こんな子供d「子供じゃねよ!!」ッ、すみません」

 

孝がヴィータの見た目だけの判断に、ヴィータはキレてしまい孝は呆気なく、ヴィータに謝るのであった。

 

「まぁ、冗談はここまでにしておこう。既に奴らはこちらの存在を気付いているようだしな…………さぁ、久々に本気で暴れますか!!」

 

俊輔はそう言うと、手に持っているデザート・イーグルを懐に戻し、水色のビー玉を取り出した。

 

「フォーカ、セットアップ!!」

 

『Aii right My Master Stand by Ready? Set up!!』

 

フォーカが光ると、俊輔が光に包まれ光が収まると、俊輔の格好が変わっていた。

 

「しゅ、俊輔…………その格好は?」

 

「ん? この格好か? まぁ、気にするな。さてと、一丁、気前良く一発行きますか!! エクラサンスカノンヴァリアブルレイド………フルファイヤー!!」

 

俊輔はフォーカを前方にいる奴らに向けると、フォーカの先端から光の収束砲が放たれ奴らに当たると、奴らは跡形も無く消え去った。それを見た孝達は黙ってしまう。

 

「オイ、どうかしたか?」

 

『いえ、なんでもないですッ!!』

 

「ん?」

 

俊輔が固まっている孝達に尋ねると、孝達は敬礼をしそうな勢いで答えた。

 

「まぁ、良いや。さて先を急ぐぞ!」

 

そう言うと俊輔はフォーカを一旦仕舞い、神楽を展開すると邪魔な奴らを斬って行く。

 

「もう少しで職員室だ、頑張れ!!」

 

「ハァハァ、もう、僕はムリです~」

 

俊輔の言葉の後にコウタがそう言って、足を止めようとした。しかし、その瞬間。ザフィーラがコウタを背中に乗せて走る。

 

「すまん、ザフィーラ。コウタ、そのままでいろ」

 

ザフィーラは流石に孝の前では話を出させてはいけないだろうと思い、俊輔は目配せをする。ザフィーラも判っていて、顔を少し頷かせる。

 

「先を急ぐぞ!!」

 

俊輔達は職員室に向って行くのであった。

 

 

 

一方、毒島と教師の二人は職員室に向けて走っている最中であった。

 

「先生、もう間も無く職員室です!!」

 

「もぅ、やっとなの?」

 

二人はそう言うと職員室に向かう為の曲がり角を曲がった瞬間。

 

「こ、これは」

 

「ふえぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!??」

 

二人は驚きの声を上げる。そこには学生達と教師達だった奴らが大量にウロウロしていたからである。

 

「クソッ、これでは職員室に行けないではないか!!」

 

「毒島さん、どうするの~」

 

「他のルートは………」

 

毒島は職員室に向かう他のルートを考え始める。しかし、最終的な決論は何処に行っても奴らしかいないということである。

 

「此処で、お仕舞いか…………短い人生だったな」

 

毒島は諦めた様子で、自分に向ってくる奴らに対して抵抗も無く食われようとしていた。教師も同じく、抵抗をしても無駄だという事に気付き、脱力した感じで座る他無かったのであった。

しかし、その瞬間であった。毒島と教師に向っていた奴らは、興味が無くなったのか違う方向に向けて歩き始めた。

これを見た毒島と教師は驚きながらも、なにがあったのかを考え始めた。しかし、それは無駄であった。なぜならば、奴らは何かの砲撃により体が真っ二つになり、死んでしまったからである。

そして、砲撃の元には一人の少年が何かを構えていた。

その姿は正しく、天使の様に見えたと後々、冴子と教師は語っていた。




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