学園黙示録~魔法を持って行く物語   作:武御雷参型

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長い間、放置してしまい誠に申し訳ありません。
放置していたので、クオリティーが下がっているかも知れませんが、今後もよろしくお願いします。


第十二話

俊輔サイド

 

なんとなく撃ってしまったが、誰もキズが無いな。

 

「そこの人‼ 早く来い‼」

 

俺は曲がり角で躊躇している教師と学年が上であろう生徒に声を掛ける。

 

「チッ⁉ まだ来るかよ………仕方がねぇ、いっちょ、ド派手にぶっ放すか。ヴィータ、シグナム、ザフィーラ、シャマル‼ シールド展開しろ‼ 今からスターライトをぶっ放すぞっ‼」

 

「「「「了解‼」」」」

 

俺の言葉が判るとすぐに動き出してくれる。ヴィータとシャマルが前方の教師と生徒に就き、シグナムとザフィーラが孝達の前に立ちシールドを展開する。

 

「さぁて、やりますか‼ フォーカ、神楽行くぞッ‼」

 

『『Standby Ready Set Up‼』』

 

フォーカと神楽の形態が変更する。

 

『Drei Mode』

 

『Middle Mode』

 

神楽がドライ、フォーカはミドルモードに切り替わると、一気に魔力を集中させる。

 

「ふぅ………行くぞ、スターライト・ブレイカー‼」

 

神楽とフォーカ、そして俺自身の魔力を使い、バスケットボールサイズまでの大きさになった魔力を放つ。それは、校舎の壁を打ち抜き、職員室前に群がっていた奴らを一掃する。

 

「フヘェ~、スターライトの魔力は半パネェ………使いどころを間違えたら俺が死ぬな」

 

『まぁ、良いんじゃないの? 奴らは一掃できたし……まぁ、白が少し不服そうにしているけど』

 

『気にしたら負けやで。まぁ、少し休んだらどうや?』

 

「そうだな、おーい、大丈夫か?」

 

俺は後ろを振り向くと孝達が完全に呆けていた。そこで、俺は掌を合わせて鳴らす。すると、全員が戻ってくる。

 

 

 

 

 

 

 

「オイ‼ さっきのはなんなんだ⁉ さっさと話せよ‼」

 

「判ってるって。でも、先に職員室に入ろうぜ? 俺もしんどいわ」

 

孝の言葉に俊輔は気怠そうに答えると、教室の扉を開けた。しかし、扉を開けると奴らになった教師が三人出て来る。俊輔はすぐに対応が出来なかったのか、奴らに喰われそうになった。しかし、俊輔の後ろで待機していた空がディバイダーで奴らの首を吹き飛ばした。

 

「すまねぇ、空」

 

「大丈夫です、俊輔君。ですが、貴方は魔力を使い過ぎたようですね?」

 

「たははは……面目ない」

 

「気を付けてくださいよ?」

 

「判ってるって……どうしたお前たち?」

 

俊輔は後ろにいる孝達に声を掛ける。しかし、孝達は今の展開に付いて来れず、口を開けていた。

 

「ほら、さっさと入るぞ」

 

俊輔はそう言うと、職員室に入って行く。それに続いて空やヴォルケンリッターも入って行く。漸く、展開が付いて来れたかは知らないが、孝達や教師と学年上の生徒が職員室に入り、コータと孝、永が扉を固定する。

 

「では、先に自己紹介でもするか?」

 

「呑気な事言っている場合?」

 

「だが、我々も初めて会った者同士に近い。少しは己の事を知っていた方が良いだろう?」

 

沙耶と学年上の生徒が口論をしていた。そこに待ったをかけたのは俊輔であった。

 

「ちょっと、お二人さん? 口論をやめようぜ? それに今、口論した処で何かが始まる訳でも無いだろ? それにこの人の言う通りかもしれないぞ?」

 

「………そうね。私は2年B組の高城沙耶」

 

「僕お同じくB組の平野コータです」

 

「俺も同じくB組の小室孝」

 

「同じくB組の井郷永」

 

「同じくB組の宮本麗です」

 

俊輔達以外が自己紹介をする。

 

「C組の山本俊輔です」

 

「同じく山城空です」

 

「私は3年A組の毒島冴子だ。鞠川教諭は判るな? それで、あなた方は?」

 

冴子はそう言うとシグナム達を見る。シグナム達は一度、俊輔を見ると頷かれたので自己紹介をする。

 

「我々は主…いや、山本俊輔をお守りするヴォルケンリッター。私の名前は烈火の将、シグナムだ」

 

「同じく、楯の守護獣。ザフィーラ」

 

「鉄槌の騎士、ヴィータ」

 

「湖の騎士、シャマル」

 

「あのう? 質問良いですか?」

 

シグナム達が自己紹介を終えると同時に孝が手を上げる。

 

「なんだ?」

 

「え、えっと………ヴォルケンリッターって何ですか?」

 

「主をお守りする存在と考えてくれて良い。我々の主はそこにおられる山本俊輔だ」

 

「そう言う事~」

 

シグナムの言葉に俊輔はドヤ顔で言う。

 

「と言う事は、俺達に力を貸してくれると言う事ですね?」

 

「そう言う事だ。だが、君たちに力を貸せても、我が主の命令が絶対だ。もしかしたら、君たちを見捨てる事になるかも知れないが、其処は我が主にお任せする」

 

「と言う事で、ここから脱出する事を考えましょうか?」

 

シグナムの言葉が終わると、俊輔が次の事を考える為の事を言う。

 

「だが、どうやってここを出る? これだけの人数を運べるものは無いと思われるが……」

 

冴子の言葉で場の空気が沈黙する。

 

「我が主」

 

「ん、なに?」

 

「夜天の書に入っています。例の物が」

 

「なる、そう言う事ね。俺達は大丈夫だ。お前たちだけでも何かに乗ってくれ」

 

「どう言う事だよ‼ ま、まさか⁉ 一人だけで逃げるつもりか‼」

 

俊輔の言葉に孝がキレる。

 

「アホか‼ なんで一人だけで逃げるねん‼ 俺と空には専用のバイクがある。だが、これだけの人数を運べるはずが無い。だけど、お前達だけでも乗れる物があれば、それと一緒に並走出来ると言う事や」

 

「焦らせるなよ~」

 

「だが、どうやってここから脱出するかと言う事になるが、何か案はあるか?」

 

冴子の言葉に誰もが黙る。しかし、其処に手を上げた者が居た。

 

「なら、俺にいい案がある」

 

「それ、ダメなフラグや」

 

「うるせぇぞ、空。まぁ良い。ちょっとだけ待って下さいね」

 

俊輔はそう言うと何かの印を結ぶと叫んだ。

 

「喰霊、解放‼」

 

そう言うと俊輔の背中から一匹の獣が出て来る。

 

『なんじゃこりゃぁぁ⁉』

 

それを見た孝達が叫ぶ。

 

『呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン‼』

 

「お前ってそんなキャラだっけ?」

 

『やってみただけだ。それで、話は聞いた。俺が出たと言う事は、脱出経路を探してこいと言う事だな?』

 

「そう言う事~頼むぞ」

 

『あい、判った』

 

そう言うと白叡は職員室から出て行くのであった。




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