学園黙示録~魔法を持って行く物語   作:武御雷参型

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大変、長らくお待たせいたしました‼

書いては消しての繰り返しをして、漸く完成に漕ぎ着けました。




今後もこんな形での更新になりますが、楽しんで行ってください。


第十三話

白が職員室から出て行くと俊輔はまたもや質問攻めに合ってしまう。

 

「オイ、あれの説明もしろ」

 

「ヘイヘイ、判っていますよ~。あいつの名前は白叡、狗神と呼ばれる霊獣だ。まぁ、あいつは俺の体に封印されている訳でもないし、ある程度自由に行動できる。因みに愛称は白だ」

 

「えっと、質問」

 

「どうぞ」

 

俊輔の簡潔な説明に質問を出したのはコウタであった。

 

「そもそも、“霊獣”って何?」

 

「あっ、そこから説明しないといけないんだっけ? えっと、霊獣と言うのは幽霊の霊い獣と書いて霊獣と読む。子の説明で判るでしょ?」

 

「もしかして、悪霊とかの類なわけ?」

 

「そうともいうし、そうでもないと言える。どちらかと言うと……」

 

『どちらかと言うと?』

 

「ペット」

 

『へっ? ………ペットォォォォォ⁉』

 

俊輔の言葉にヴォルケンズ以外の全員が驚く。

 

「あっ、害は無いから心配しないでね?」

 

「そう言う事を言ってるんじゃねぇ‼ あれをペットと呼べるもんなのか‼」

 

「まぁ、そう言う風に思ってたしね。今更変えるつもりは無いし、白もなんだかんだで、気に行ってるしね」

 

俊輔の言葉に全員が呆れ返るのであった。

 

「帰ったぞ」

 

「どうだった?」

 

職員室に戻って来た白は霊獣形態を解除し、人間形態に変形していた。

 

「やはり、どこもかしこも奴らばっかりだ。逃げ道は塞がれているに近いな。まぁ、何やらキナ臭い風陰気を放っている人間どもがいたがな」

 

「フムフム………と言う事は正面突破が好ましいと言う事か?」

 

「そう言う事になるな。だが、奴らは目が見えていない分、聴覚が鋭くなっている。そこだけ気を付けたら良いだろう」

 

「やっぱりね………なら、俺達で行きますか。空、どうする?」

 

「僕はこのまま、皆さんといます。何かあった時に対処できる人間がいた方が良いでしょ?」

 

「そうだな……ならザフィーラを付けておく。ザフィーラ、頼むぞ?」

 

「御意」

 

白との会話を終えた俊輔は、次の行動に移そうとしていた。その為にも空に来てもらう必要性があったが、空の言い分も確かな事であった為、俊輔は盾の守護獣であるザフィーラを空に付けて、残りで道を作る事にした。

 

「と言う事で行ってくるわ」

 

「なに、コンビニ行く感覚で言ってるんだよ‼ 怖くないのかよ‼」

 

俊輔の言葉に孝が怒鳴る。だが、俊輔は孝の方を見ずに答えた。

 

「怖いよ。怖いに決まってるだろ。だけどな………」

 

「ッ‼」

 

俊輔が最後まで言葉を言わず、孝の方に振り返るとそこにはオチャラけた表情は無く、真剣な眼差しで孝を見つめる俊輔がいた。

 

「俺が知っている者達を、目の前で死んでいく様を見る方がもっと怖いんだよ」

 

俊輔はそう言って職員室から出て行く。また、ザフィーラを除くシグナム、シャマル、ヴィータ、アインスが続いて職員室を後にするのであった。

 

 

 

 

 

 

「なんなんだよあいつは……ふざけたり真剣になったり訳判らねぇよ」

 

「そうでしょうね」

 

孝の言葉に空が反応する。

 

「どう言う事だよ」

 

「あの人は平気で無茶をする人です。仲間の為なら、自らの命を散らす覚悟でいます。僕はあの人の力になる為にいる様な物です」

 

『………』

 

空の言葉には重みを含めていた。それを感じ取った孝達は何も言えなくなるのであった。

 

「もう少しでしょう、あの人の本気が出すのは……」

 

空がそう言うと学園の外で大規模な爆発音が響き渡るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

俊輔達は学園から脱出する為に道を作ろうとしていた。

 

「主、どうするつもりですか?」

 

「シグナム、俺ははやてみたいに頭を使う事は苦手だ。だから……アインス‼」

 

「はい」

 

「「ユニゾン・イン‼」」

 

俊輔はアインスをユニゾンし、魔力を一点に集中させる。

 

「これで決める、フォーカ、神楽、最終形態に移行」

 

【Aii right My Master Stand by Ready? Set up‼】

 

俊輔の言葉を受けフォートレス・カノンと神楽は一つに纏まるとそこには、ロングレンジ砲が現れる。

 

「最終形態、ファントム・フォートレス・カノン形態移行完了。どうだ?」

 

『問題は無いわ、この形態になるのって初めてよね?』

 

「ああ、そうだ。ド派手にぶっ放すぞ‼」

 

『良いわ‼ 見せてやりましょう、最終形態の威力をね‼ チャージ開始‼ エネルギー供給開始、リンカーコアとリンク、問題なし。チャージ完了まで三十秒‼』

 

ファントム・フォートレス・カノンの銃口には漆黒の魔力が纏まり始める。だが、奴らは些細な音でも感じる聴力を持っている為、俊輔の声とカノンに供給される音に導かれるかの様に俊輔に向かって行く。

 

「シグナム、ヴィータ、シャマル‼ 援護を頼むぞ?」

 

『了解‼』

 

俊輔の言葉を受け三人は散開する。

 

「ラケーテン‼ ハンマァァァァァ‼」

 

「紫電一閃‼」

 

「クラールヴィント、二人に魔力を」

 

『Ja』

 

三人はそれぞれの連携を取り奴らを俊輔に近づけさせない様にしていた。しかし、無尽蔵に湧く奴らに徐々に押されて行く三人であったが、その時には既にカノンに供給が終わっていた。

 

「三人共‼ 離れろ‼」

 

『ッ‼』

 

俊輔の指示で三人はすぐに後方へと下がった。

それを見届けた俊輔は、トリガーを引くのであった。

 

「行けよ、これが俺達の力だ‼ ミラージュ・エクストラメイション‼」

 

ファントム・フォートレス・カノンから放たれた砲撃は一度、分裂するが分裂した先には鏡の様な物が設置されており、反射する事により拡散する。

それにより、砲撃の雨が奴らへと降り注ぎ、その名の通り殲滅するのであった。

 

「さて、これで脱出ルートは確保できたかな?」

 

「やり過ぎ感が凄いけど………」

 

「気にするな。さて、戻るぞ?」

 

俊輔達は、孝達が待っている職員室へ戻るのであった。

 

 

 

 

しかし、この時誰も気づかなかった。俊輔の砲撃を見て細く笑っている人物がいた事に…………




誤字脱字、感想、指摘、質問等ありましたら、受け付けております‼

次回は脱出編になると思います。

皆さんの嫌いな奴が来ますよwwwww

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