学園黙示録~魔法を持って行く物語   作:武御雷参型

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書きだしてから四年の月日が経っています。
2013年から書いて、まだ完結していない。何故にだ‼ まぁ、エタッていた事もあったしね………他の作品に手を出して、こっちをほったらかしにしていましたからね。
今年中には完結するつもりでいるので、これからもよろしくお願いします‼


第三十一話

俊輔と壮一郎はこれからの事を話し合っていた。

 

「自分達は孝や麗の親を探すべく別行動を取ろうと思います」

 

「やはりそうだったか………我々も隣家にいる者達をここへ呼び、籠城しようと考えている」

 

壮一郎は鉄門が奴らの手により、壊されかけた為、補強をしないといけなくなっていた。しかし、補強しようにもEMP攻撃により、すべての車両が使用不能になった所為で補強しようにもできない状況であった。

だが、俊輔から提供された三台の車両を使えば、動かなくなったバスやトラック等で補強する事が可能になったのであった。

 

「君たちには大変、世話になったな」

 

「いえ、この状況です。お互いに助け合うのがベストでしょう」

 

俊輔の言葉に壮一郎は「確かにな」と言いながら笑う。

 

「それともう一つ。お願いがあるのだ」

 

「お願いですか?」

 

壮一郎の言葉に俊輔は何を言われるのか判らなかった。

 

「沙耶の事を守って欲しい。それと、この状況が済んだらもう一度、合ってくれないか?」

 

「まぁ、それぐらいでしたら構いませんが…………」

 

壮一郎の眼には沙耶の事を心配する色が覗えた。

 

「準備も終わった頃合いだろう。さぁ行くのだ」

 

「はい‼ 壮一郎さんもお元気で‼」

 

俊輔はそう言うとティーガーへ乗り込んで行き、出発するのであった。

シュテル達はいつの間にかいなくなっており、俊輔達はまたいつか会える事を信じていた。

 

 

 

「行きましたわね。私達の息子や娘たちが………」

 

「もはや、後顧の憂い無だな‼」

 

壮一郎はそう言うと高らかに笑うのであった。

 

「作業を始めるぞ‼」

 

壮一郎は自分達の城の護りを強化する為に動き出すのであった。

 

 

 

 

 

 

 

「それで、これからどうするつもりなんだ?」

 

『向かうのは大型ショッピングセンターに向かう予定です』

 

俊輔は地図を出そうとしたが、運転していた為取り出せなかったが、同乗している沙耶が気を利かせて地図を俊輔の前に広げ、目印を付けた。

 

「ありがとう、沙耶」

 

「どういたしまして」

 

『俊輔君。甘い空気がなぜかこっちにも入って来てるんですけど………』

 

「「うひゃぁぁぁぁ⁉」」

 

ティーガーに乗っている沙耶、ありす、永、麗であったが沙耶と俊輔が醸し出す桃色の空間に、永と麗は砂糖を吐いており、ありすは状況が呑み込めていなかった。

無線機から聞こえる空に沙耶と俊輔は変な声を上げた。

 

「さっきの聞こえてたのか?」

 

『はい、バッチリと………後ろで孝さんと冴子さん、静香先生が砂糖を吐いています。因みに、僕も吐きそうです』

 

「なんか………スマン」

 

空の言葉に俊輔は謝るのであった。

 

「主、それは良いとして。ショッピングセンターに行ってどうするのですか?」

 

「まぁ、食料や水なんかの補給も必要だろ? それに服もさ………流石に衛生上、悪いからな」

 

「私達はジャケットを脱げば問題ないんですけどね」

 

シグナムの言葉に俊輔は答えるが、シャマルが口をはさみ始めた。

 

「お前たちは良いかも知れんが、俺達は流石に勘弁したい」

 

俊輔の言葉にティーガーは笑いで溢れるのであった。

 

 

 

 

一方、パーシングでは通夜状態であった。

 

「なんかさ、いつの間にか発展してたな」

 

「そうだな………しかし高城君が山城君の事を好いていたとは……そんな風には見えなかったな」

 

「そうですか?」

 

孝と冴子は俊輔と沙耶の関係に驚きを表していた。空に至っては昔、沙耶と俊輔がであっている事を知っているので、そこまで驚く事は無かった。

 

「あの二人の関係に関しては、誰も口を挟めませんよ………それにもしかしたら運命の出会いと言う奴だったのかも知れませんしね」

 

空の言葉に冴子と孝は何も言えなくなった。

 

「さて、そろそろショッピングセンターに着く頃ですかね」

 

空が言う通り、目の前に大型ショッピングセンターが見えて来たのであった。

 

 

 

 

俊輔達はティーガーとパーシングをショッピングセンターから見えない場所で停車させて、孝達を降ろす。

銃などの武器は流石に、置いて行けなかったのでショッピングセンターに持って行く事になった。

 

「静かに入らなければ見つかる危険性もあるな………」

 

「そうですね…どこで誰が見ているか判りませんからね」

 

冴子の懸念は当たりであった。ショッピングセンターからは、丸見えな場所だった為、いつ誰に見つかるか判らない状況であった。

 

「でも、ここでコソコソ動くより正々堂々と入った方が良いと思いますけど………」

 

「確かにそうかも知れないが、孝。今の状況で俺達の事を快く入れてくれる人間は、一握りの人間だけだ。ましてや、俺達の手には銃と言う名の武器が握られている。それを奪われてしまっては元も功も無いだろ?」

 

孝の言葉に永が反論する。

 

「まぁ、孝の言う通りかもな。ここは正々堂々入って行った方が良いかもな。武器に関してはどこかの衣服店で隠せるだろうし」

 

「なら、行動を開始しますか」

 

俊輔の言葉で孝達は動き始めた。

静かにショッピングセンターの入り口まで来ると、扉を手動で開ける。

 

「凄いな……二階の部分はバリケードが仕掛けられている。余程、手慣れた人間でなければ出来ない事だな」

 

「確かにな…………」

 

俊輔達が目にした光景は、二階につながるエスカレーターの出入り口付近には家具店から出して来たのであろう、家具が所狭しと積み重ねられていた。

 

「一階付近は止めた方が良いな。もし奴らが入って来た時に備えて二階に行った方が良いだろう」

 

「だが、簡単に隠せられる場所はあるのかい?」

 

「このショッピングセンターには何回か来た事があるので、丁度良い隠し場所があります。こっちです」

 

俊輔はそう言うと、誰もいない事を確認してラグジェリーショップの前で止まった。

 

「ここなら誰も見に来る事は無いでしょう。それに………」

 

俊輔が目線を向けた先は特大サイズの置かれたカートだった。

 

「特にあれを見る人間なんてどこにもいませんしね」

 

その言葉に誰もが口を開けて呆けるのであった。




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