学園黙示録~魔法を持って行く物語   作:武御雷参型

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大変お待たせしてしまい、誠に申し訳ありません‼
やっと書き上げられました。
メインであるISの作品を書いている傍らに執筆していたので、気付けば一年が過ぎようとしていました‼
今回が最後となります。(最終回と言う意味では無い)
次回の更新がいつになるのか、不明ですがISの作品を書いている傍らで書いて行くので、今月中にはもう一話か二話ぐらいは更新したいと考えています。
長らくお待たせしてしまい誠に申し訳ありません。

次回もよろしくお願いします‼


第三十七話

俊輔と空は、病院に辿り着き輸血パックを探している最中、地面から出て来た首なしの大男と戦闘をする事になってしまった。

 

「頭の無い奴らか……新種だな」

 

「そうですね………行きますか」

 

「そうだな‼ フォートジック、ファイナルモード‼」

 

「ディバイダー、最終モード‼」

 

二人は、それぞれのデバイスの最終形態へと変形させる。

 

「ディバイン・バスター‼」

 

「撃ち貫け‼」

 

二人の攻撃は、大男に突き刺さり体を貫通させる事に成功した。しかし、大男は倒れる事無く佇んでいた。そして、貫かれた跡が塞がり始めていたのであった。

 

「なっ⁉ そんなのアリかよ‼」

 

「クソ、これじゃぁジリ貧じゃないか………俊輔、どうする?」

 

俊輔は大男の回復力に驚いていた。

 

「空、ありったけの魔力でブチ抜くぞ」

 

「了解‼」

 

二人は、自分達が持つ最大の魔力をデバイスに込め始める。

 

「カートリッジロードッ‼」

 

『Cartridge Load‼』

 

「スターダスト・スパークル・ブレイカー‼」

 

俊輔の愛機であるフォートレス・シントミュージックのマガジン部から薬莢が装填され、スライダがスライドする事により魔力が籠った薬莢に撃鉄が撃たれ、魔力をフォートレス・シントミュージックを包み込んで行く。

そして、魔力が無くなった薬莢は排出され外へ出されて行った。

フォートレス・シントミュージックの先端部に漆黒の魔力が込められ、俊輔は引き金を引き力を解放させた。

 

「最終モード、最終形態。形勢」

 

空はディバイダーに呟くと、リボルバータイプから一つの砲へと変化させた。それは、某種死に登場する一つ目量産機の砲と同じようなものであった。

 

「ガナー、展開完了………ブラスト・ブレイカー‼」

 

二人の放った砲撃は首なし大男に当たり風穴を開けるが、直ぐに復活してしまう。

 

「チッ‼ どれだけやっても効かないと言うのかよ‼」

 

「どうすれば良いんだ………ん?」

 

俊輔は大男を倒せない事に躍起になるが、空は大男の弱点らしきものを発見する。

 

「俊輔、もしかしたらの話だが………聞くか?」

 

「この際、可能性に掛ける他無いだろう。で? なんだ」

 

「あいつの胸を見てくれ」

 

「なんか呼吸してねぇか?」

 

「もしかしたらだが、あそこが弱点では無いのかと思っている」

 

「そう言う事だったら‼ こいつだ‼」

 

俊輔はそう言うとフォートレス・シントミュージックのマガジンを交換すると、魔力を集結させる。

 

「ディバインバスター‼」

 

俊輔の放った砲撃は大男の胸に当たると、大男は蹈鞴を踏み後ろへと下がった。

 

「やっぱりだ。火力集中させるぞ‼」

 

「了解‼」

 

二人はデバイスを大男へと突き付ける。

 

「「チェックメイト」」

 

「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァッ‼」

 

二人の攻撃によって、大男はその巨体を今度こそ、地面へと打ち付け動かなくなるのであった。

 

「まさか、こんな巨体が出て来るなんてな………」

 

「奴らの亜種ですかね?」

 

「こんな奴がウジャウジャいたら、誰も生還できねぇよ………だが、今後も続く可能性はあると言う事は覚えておいた方が良いな」

 

「そうだな………早く輸血パックを探し出さないと」

 

「そうだった。肝心な事を忘れていた。おっ、あったぞ‼」

 

「………どれがどれなのか判らないので、全部持って行きましょう」

 

「そうだな」

 

二人はありったけの輸血パックを近くにあったバックに詰め込み、外へと脱出する。

 

「そう言えば、この病院って結構な数の奴らが居た筈だよな?」

 

「………言われてみれば……可笑しいですね。声は聞こえているのに…………まさか⁉」

 

「そのまさか、だろうな」

 

俊輔が言うと同時に、病院の窓、玄関、屋根から夥しい数の奴らが現れる。

 

「やっぱりこうなるのですね‼」

 

「持久戦待った無しかよ‼」

 

二人がデバイスを掲げた瞬間、聞きなれた少年の声が二人の耳に聞こえた。

 

「二人とも、伏せて‼」

 

「空、伏せろ‼」

 

俊輔はすぐに空の頭を掴み伏せさせると、アサルトライフルの音とは違った銃声が辺りを響かせた。そして、夥しい数の奴らは跡形も無く微塵にされてしまうのであった。

 

「オイ、コータ。そいつをどこで手に入れたんだ?」

 

「あそこの銃取扱店に転がってた。弾はなんでか知らないけど、このアサルトと同じ弾薬だったんだ」

 

コータはそう言うとマシンガンを片手に握って車から降り立った。それと同時に孝、永、田丸、あさみの四人が車から降り立つ。

 

「なんで俺達に相談なしに行くんだよ。ちっとは相談位しろよな」

 

孝は俊輔達に苦言を呈する。

 

「スマン。あの場では相談できそうにないしな………それに俺達がやった方が早いと思ってな」

 

「確かにそうだけど………それで? 輸血パックは?」

 

永の言葉に俊輔と空は顔を見合わせると、地面に置いておいたバックに指をさした。

 

「どれがどれなのか判らなかったから、全部持ってきた」

 

「どれもキンキンに冷えてやがるぞ‼」

 

二人はそう言うとサムズアップするのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俊輔達と合流した孝達は、自分達の出番が無いと知り安心してショッピングモールへと戻る。

そして、俊輔はある人物と待ち合わせをしていた。

 

「来てやったわよ。俊輔」

 

「スマンな。沙耶」

 

二人は向かい合う席に座ると、一向にしゃべる気配が無かった。と言うよりもどう話を切り出せば良いのか迷っていたのである。

 

「「あの‼」」

 

「俊輔、アンタから先に言いなさい」

 

「いや、ここは沙耶から……と言いたいが。俺から話すわ。あの時はすまない。きつい言葉を言ってしまった」

 

二人とも譲り合うつもりだったが、俊輔が意を決して沙耶に謝罪した。

 

「い、いや‼ 私の方こそごめんなさい………あの時は冷静になれてなかったわ」

 

「いや、あの時の俺の方が悪いんだ。お前が謝る事は無い」

 

「違うわよ。冷静になれていなかった私が‼」

 

「俺が‼」

 

「私が‼」

 

二人は顔を見合わせた瞬間、同時に笑いを堪えられずに笑ってしまう。

 

「「プッ……ハハハハハハハ‼」」

 

二人が些細なケンカをしていた事に気付き、可笑しくなってしまったのである。

 

「久々に笑った」

 

「私もよ……俊輔。大丈夫だった?」

 

「まぁな………でもこれからが心配だ」

 

「どう言う事?」

 

俊輔の言葉に沙耶は尋ねると、俊輔はフォートレス・シントミュージックの待機状態を取り出し、モニターを展開させると、そこには顔無の大男の画像を映し出す。

 

「顔が無い? 弱点が無いじゃないの‼」

 

「ああ、確かにな。何度も砲撃して風穴を開けても意味が無かった。だけどな………ここを見てくれ」

 

俊輔はそう言うと画像を拡大する。

 

「胸の部分………何? この口の様な物」

 

「コイツが、大男の弱点だったんだ。空が気付いたんだけどな」

 

「そう………無事だったなら安心したわ………だから」

 

「………判った」

 

二人はこの後、誰もいない部屋でニャンニャンするのであった。




誤字脱字、感想、指摘、質問等ありましたらどしどし送ってください‼

次回の更新は不明ですので、悪しからず。

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