スパロボ学院 ~ OGだよ、全員集合! ~   作:北洋

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<濃・霧・注・意・報>

絶賛、キャラ崩壊中です!
今回は……キャラ崩壊しているのかな? 案外、原作通りだったりして?
内容を読んで確かめてみてください!
ちなみに今回はバイク話です!
ではどうぞ!


泣くな、狼よ! ~エリアのゴーストライダーの巻~

 

 なぜか高校の密集する地域「エリア」

 

 時刻は0時。閑静な住宅街は寝静まり、商店街のシャッターは全て閉まり切っている。夜になっても賑やかな繁華街を除いて、エリアの真夜中は静かなものだった。

 

 ……いや、もう1つだけ例外が存在していた。

 「峠」と呼ばれるエリアの山岳地帯にある公道だけは、バイクを乗り回す走り屋や暴走族の集会所に利用され、真夜中になっても賑やかな声が聞こえてくることが多い。

 「峠」とはそんな場所だった。

 しかし走り屋や暴走族の集会が、毎日のように行われることはまずない。一定の期間を設けて開かれるのが通例であり、毎日のように「峠」の夜を爆音が切り裂くことはありえない。

 無論「峠」では、集会の日を狙い警察の白バイ隊が張り込みをし、時どき暴走族を検挙したりするスポットでもあった。しかし暴走族もバカではなく、その度に集会日を変えたり、何らかの対策を練ってくる。白バイ隊の人員も限られているため、暴走族と白バイ隊の対立は、さながらイタチごっこの様を呈しているのが現状だった(・・・)。

 ……しかし異変は起きた。

 

 

── パッタリと、「峠」に走り屋が現れなくなったのだ

 

 

 原因は容易に判明した。

 「峠」に不気味な王者が君臨したからだ。

 

「いたぞ! ゴーストライダーだ!」

 

 ヘルメット内側に装備された通信用のスピーカーから、相棒のフォリア・エストの声が聞こえてきた。

 ゴーストライダー……それが「峠」に君臨する王の名前だった。

 

 つい最近になって「峠」に現れ、夜な夜な危険な走行を繰り返している危険人物。「峠」を根城にしている走り屋たちをことごとく打ち破り、その走りは「えぇい、あの黒いバイクは化け物か!」「まるでお化けだ」「幽霊怖いよぅ」と彼らに評されて恐れられていた。

 そしてついた2つ名が「ゴーストライダー」……彼が走り屋たちへの抑止力となり、「峠」での暴走は影をひそめた。

 しかし今度は、彼が我が物顔で「峠」を暴走するようになったのだ。だが危険な走行の繰り返しを、いくら抑止力になるからと言って警察が無視し続けるわけにはいかない。

 

 こうして俺の所属する白バイ隊「クライウルブズ」に「ゴーストライダー」検挙の命令が下されたのだった。

 

「親父、ヒューゴ、見つけたぞ! あの黒いバイクがゴーストライダーに間違いない!」

「でかしたぞフォリア。俺が先行する。2人は俺のあとに続け!」

「「了解」」

 

 「クライウルブズ」の隊長アルベロ・エストの声に、相棒のフィリアと俺 ── ヒューゴ・メディオの声が重なる。

 今、俺たちは「峠」で暴走する「ゴーストライダー」を追跡している最中だ。アルベロ隊長を先頭に、3台の白バイが列になって「峠」のヘアピンカーブを曲がる。最後尾の俺には、「ゴーストライダー」の赤いテールランプの残光が視界の端に映るだけだ。

 「ゴーストライダー」の姿をしっかりと見れているのは、きっとアルベロ隊長だけだろう。隊長の声がメットのスピーカー越しに聞こえてくる。

 

「お前の命運は尽きた! ここで捕まれい ──── なにっ!?」

 

 突如、隊長が驚愕する声。

 何事か!? と考えた矢先 ── 隊長のバイクが安定性を失う。

 

「親父!?」「隊長!?」

 

 眼前の異変に俺とフォリアは反射的にブレーキレバーを握り締めた。

 瞬時に制動がかかり、タイヤから白煙が上がりながら減速する。もう数秒で停車できる……そんな俺たちの目の前で隊長はバイクから転がり落ち、白バイはガードレールに乗り越えて崖の下へと転落していく。

 隊長はバイクから投げ出され、道端に横たわっていた。

 

「隊長! しっかりして ──」

 

 やっとの思いでバイクを停車して、隊長の元に駆け寄ろうとした俺の視界に影がさした。今日は雲1つ無い夜空で、黄金色の満月が神秘的にエリアを照らし出している。その月光を、俺の頭上を横切るなにかが遮り、影になっていた。

 反射的に見上げる。

 

 

── 黒いバイクが大ジャンプして、俺の頭上を通り抜けていた……

 

 

 影の正体は追っていた筈の「ゴーストライダー」だった。

 ほんのさっきまで、隊長の直前を奔っていた筈なのに…………いつの間にか逆走し、俺の頭上を飛び越す程の大ジャンプ……慣性を無視したかのようなあり得ない動きで、「ゴーストライダー」は「峠」を逆走したのだ。

 隊長はその動きに驚き、ハンドリングを誤った。

 俺の思考をあざ笑うかのように、「ゴーストライダー」は俺の背後に着地し「峠」を逆走して去っていく……そのシートに……人影は見当たらなかった。

 

「……あれがゴーストライダー……?」

 

 フォリアの大声が聞こえてくる。

 

「親父! 大丈夫だ! 傷は浅いぞ!」

「う……フォリアか……?」

「はっ、呆けている場合じゃない。救急隊を呼ばないと……!」

 

 俺はメットを外して、無線で救急隊に応援を要請した。

 十数分後、救急車が到着し隊長は最寄り「カイメラ医院」へと搬送される。

 不幸中の幸いか、頭部の傷はなく右足の単純骨折ですんだ。

 

 こうして俺たちは「ゴーストライダー」との初戦で、手痛い1敗を喫したのだった……

 

 

 

 スパロボ学院 ~OGだよ、全員集合!~

 泣くな、狼よ! ~エリアのゴーストライダーの巻~

 

 

 

 

 数日後、カイメラ医院。

 

 

 俺とフォリアは入院したアルベロ隊長の見舞いに、カイメラ医院を訪れていた。

 

「俺としたことが……なんという様だ」

 

 アルベロ隊長がベット上で新聞を広げてぼやいた。漫画のようにガチガチにギブスで固められた右足が、紐で釣り上げられている。既に油性のマジックで「早く良くなってねアーちゃん♡」と書かれている。奥さんだろうか?

 和む文面とは対照的に、新聞を睨む隊長の目は鋭い。

 隊長の眉尻が寄っている理由は新聞に書かれた内容にあった。

 

「『白バイ隊、深夜の暴走バイクを取り逃す。隊員の1名が横転し、重体』だと……? マスコミめ、こんな事ばかりには鼻が利く。他に取り上げるべきことはいくらでもあるだろうに」

「まったくだぜ。そのうえ煽るだけ煽って、責任は取らねえしな。マスコミじゃなくマスゴミに改名しろっての……っと、親父。リンゴ剥けたぜ」

「おお、すまんなフォリア」

 

 フォリアが切り分けたリンゴを隊長に渡す。隊長はリンゴを普通に口に入れて食べた。本当に右足以外に大きな怪我はないみたいだ。

 しかし今回の骨折で隊長は入院せざるを得なくなった。隊長の抜けは「クライウルブズ」には大きな痛手だ。

 

「ところで、ゴーストライダーのその後はどうだ?」

 

 隊長はリンゴを1切れ食べきると、俺たちに訊いてきた。

 

「他の白バイ隊に捕まったのか?」

「まさか。ゴーストライダーは隊長と互角に渡り合えるんですよ? 他の白バイ部隊にそうそう捕まるはずがないですよ」

「だ、そうだぜ親父。現にあれから毎晩ゴーストライダーは出没しているが、誰も彼も追いつくことはできないんだと。まったくハタ迷惑な奴だぜ」

 

 俺に続いてフォリアが失笑して言う。

 アルベロ隊長は「むぅ」と唸って答えた。

 

「ゴーストライダー、なんとかせねばなるまい。奴を放置すれば警察の威信にかかわるし、なにより危険だ」

「そうですね。でも隊長が振り切られるような相手……どうすればいいか……?」

 

 白バイ隊の中でも隊長の腕はピカ一だ。

 隊長よりも速い「ゴーストライダー」に追いつき、捕まえる自信が俺にはない。

 

「案ずるな。この間も不意さえ突かれなければ追いつけていた。不可能ではない」

「しかし……」

 

 それは隊長並の腕前がある前提での話だと思う。俺も、相方のフォリアも、隊長に比べれればまだまだ青二才だ。

 しかし隊長は言う。

 

「ヒューゴ、フォリア、お前たちならできる。お前たちは俺の部下だ。お前たちは俺のシゴキに付いてきたんだ、自身を持て」

「お、親父……俺たちのこと、そこまで認めてくれてたのか……嬉しいぜ」

 

 フォリアが目じりに薄らと涙を浮かべていた。

 大げさな奴だ、とは言わない。アルベロ隊長は滅多に人を褒めないことで知られる。その隊長が俺たちに自信を持てと言ってくれたのだ。嬉しくない訳がない。

 隊長はバツが悪いのか顔をしかめて、こほんと咳払いを1回した。

 

「勘違いするなよ。お前たちなど、俺から見ればまだまだ半人前以下。ひよっこだ。調子に乗っていると、すぐに腕前は錆びつくことを忘れるな」

 

 少し隊長の頬が赤いような気がしたが、指摘してもただの藪蛇なのでスルーする。

 隊長はもう1度咳払いをして、続けた。

 

「しかし俺を抜いて奴を捕まえるのは少々厳しいだろう。そこで、だ。俺が不在の間、お前たちを協力してくれる助っ人を知り合いのつてで依頼した」

「助っ人ですか?」

「親父が抜けた枠が埋まるのはありがたいな」

 

 フォリアの言葉に隊長が頷く。

 

「うむ。エルリック・シャルティールという警察学校時代の同期の元部下でな、能力はあるらしい。まぁ、少し問題もあるそうだが、お前たちだって俺から見れば問題だらけだ。大した問題ではあるまい」

「あ、ひでぇなぁ」

 

 フォリアが苦笑する。隊長もつられて微笑み、続ける。

 

「この病院に来るように言っておいた……もうそろそろ来る時間だと思うのだが」

 

 と、そのとき。

 

 

── コンコン

 アルベロ隊長の病室をノックする音が聞こえた。

 どうやら、隊長が呼んでいた人物が到着したらしい。

 

「開いている。入ってくれ」

「はっ、失礼します!」

 

 隊長の声に青年が扉を開けて入ってきた。

 歳は俺と同じぐらいのように見える。橙色の髪の毛が特徴的な若者だった。

 

「初めまして! ミスト・レックスです! よろしくお願いします!」

「ああ、こちらこそ面倒をかける。俺が不在の間、この2人をよろしく頼んだぞ」

 

 定型文のような挨拶を済ませ、橙髪の青年ミスト・レックスがベット上の隊長と握手を交わす。

 続けて俺とフォリアの方にも手を差し伸べてきた。

 

「君たちが残りの『クライウルブズ』のメンバーだね? 短い間だけど、よろしく頼むよ」

「はい、俺はヒューゴ・メディオと言います。こちらはフォリア・エスト」

「よろしくお願いします」

「ああ、よろしくね!」

 

 などというテンプレ気味な挨拶を俺たちはミストさんと交わし、病院に長居するのもなんなので、ミストさんを連れて職場に戻ることにした。

 俺たちのミストさんの第一印象は悪くなかった。

 明るいし、ハキハキと挨拶もできる(まぁ、できて当然なのだが)。

 腕前の方も、あのアルベロ隊長の同期の方が認めてるぐらいだから十二分に高いのだろう。

 間違いなく「ゴーストライダー」の捕縛の手助けになる。

 そんな俺たちのミストさんへの期待感は……

 

 ………………

 ……………

 …………

 

 ……色々な意味で裏切られることになる。

 

 

 

      ●

 

 

 

 例えば、こういうことがあった。

 

 「ゴーストライダー」が出てからというもの、「峠」での暴走は無くなったものの、代わりとばかりに市街地で暴走する車両の数が増えていた。

 「ゴーストライダー」登場直後の暴走件数の低下は、いわゆる「嵐の前の静けさ」だったらしい。奴の脅威は暴走族の抑止力としても働いたが、結局、族は暴走する場所を変えれば奴の怖さを味あわずに済むという結論に達したらしい。

 街で暴走する族の数に応じて、住民からの苦情の件数ももうなぎ上りだ。

 白バイ隊の総力を挙げて、暴走族の検挙に乗り出すことになった。

 

 各白バイ隊の配置場所や方針を決定する会議に、俺たち「クライウルブズ」も出席していたが(隊長は入院中のためいない)、その場でミストさんがこんなことを言い出した。

 

「暴走族の検挙は確かに必要なことだと思いますよ。

 でも、確かに検挙によって暴走族の数は減るでしょうけど、それじゃあ根本的な解決にはなりませんよね?」

「「「はぁ?」」」

 

 ミストさんの言葉に首を傾げるものが続出した。俺とフォリアを含め、会議の場には白バイ隊のメンバーのほとんどが集まっていた。俺たちを始めとして、彼の言葉に頷いた者は1人もいなかった。

 

「君はなにを言っているのかね? ……えぇと、アルベロ君の代わりに配置された……」

「ミストです。ミスト・レックス!」

 

 白バイ隊の総隊長の声にミストさんが堂々と返事をする。

フルネームで答えるのは良いとは思うが、相手は目上の方なのだから語尾に「~です」ぐらい付けた方がいいと思う。しかも語尾を力強く言い切ったため、怒鳴りつけているような印象を受ける。

 総隊長の眉が一瞬ピクリと動いた。

 怒らせてしまったか……とも思ったが、総隊長は普段と変わらぬ優しいトーンでミストさんに話しかける。

 

「えー、ではミスト君。君は根本的な解決にならないと言ったが、いったいどういう意味なのかね?」

「そのままの意味です! 暴走族を検挙しても、この世から暴走族がいなくなるわけではありません! 今、暴走族の一斉検挙を行っても、それは一時しのぎでしかなく根本的な解決にはならないと思います!」

「ふぅ……君はなにを言っているのか、分かっとるのかね?」

 

 総隊長のため息に釣られて会議室内から呆れ声が次々と上がる。

 いったいミストさんはどうしたと言うのだろう?

 白バイ隊に所属して、暴走族検挙の配置分けや方法を話し合う会議でこんなことを言うなんて……よほど、検挙に出向きたくない理由でもあるのだろうか?

 なんにせよ、この場で言うようなことではない。

 それに……

 

「住民から苦情が来ているんだよ、苦情が」

 

 俺の思っていたことを総隊長が代弁していた。

 そう。住民から暴走行為への苦情が来ているのだ。

 暴走族を検挙したって、エリアから暴走行為を根絶しきれるとは思わない。検挙=暴走族根絶という図式はあまりに安易すぎる発想だ。

 しかし住民から苦情が出ている以上、俺たち警察が動かないといけない。住民の安全を守るのが、俺たちの勤めだからだ。

 

「住民が困っているのに、我々白バイ隊が動かないでどうするのかね?」

「……でも、それも原因の解決にはなりませんよね?」

「くどい! ……まったく、これで会議は終了だ。皆は仕事に戻ってくれ」

 

 総隊長の怒声を皮切りに、会議に参加していた白バイ隊員たちはそれぞれの持ち場へと戻って行った。

 俺も軽い偏頭痛を覚えながら、持ち場へと足早に急ぐ。

 頭痛の種は言わずもがな、ミストさんの言動だ。

 

「おいヒューゴ。ミストさん、頭大丈夫なのか? あの発言は『こんな仕事できません』って言うのと同じことだぜ?」

「俺が知るかよ……」

 

 ミストさんに気付かれないように、フォリアと小声で話す俺。

 歩く俺たちのあとを、ミストさんはぶつぶつと独りごちしながら付いてきている。

 

「こんなに俺と他の白バイ隊で意識の差があるなんて思わなかった……!」

 

 こちらのセリフですよ、ミストさん。

 白バイ隊だって警官だ。警官が住民の安全を放棄しちゃダメでしょうに。

 

「……ま、ちょっとした気の迷いだよな……?」

 

 俺はミストさんの事を自己完結させ、急いで仕事に戻った。

 アルベロ隊長の知り合いが紹介してくれた人材だ……邪推はしたくない。

 ミストさんは少し空気が読めないだけ……それだけだ。

 

 

 ……結論から言おう。

 俺がミストさんに抱いていた懸念は、決して気の迷いなんかじゃなかった……。

 

 

 

     ●

 

 

 

 次の日から、俺とフォリアはミストさんを注意深く観察してみることにした。

 

 仕事は問題ない。白バイ隊として日々の業務をこなす彼は、先日の発言と裏腹に次々と暴走行為を行う車両を検挙したり、住民間のトラブルを解決して回っていた。

 能力は問題ない、いや平均以上はある。では俺がミストさんに抱いている懸念はただの思い過ごしなのだろうか?

 それならいい……しかし、

 

『──能力はあるらしい。まぁ、少し問題もあるそうだが ──』

 

 アルベロ隊長の言葉が思い出された。

 不安はある。誰にだって多少の欠点というものもある。だが大概の場合はうまくやっていけるじゃないか? 

 ……大丈夫だ、問題ない。

 しかし極め付けの言葉を、俺は他の白バイ隊の先輩から頂くことになった。

 

「おうヒューゴ、お前んトコのアレ、どうなってんだ?」

「アレ? なんのことですか?」

「ミストさんだよ、ミストさん」

 

 先輩の苦情はミストさんに関してのものだった。

 先輩曰く、ミストさんの問題は能力ではなく、彼の空気の読めなさっぷりらしい。

 その場にそぐわないまたは言うべきでない言葉を連発して、ミストさんは多くの同僚から反感を買っているとのことだ。

 先輩が知っているだけでも

「そんな事はどうでもいいんだ。重要なことじゃない」

「これじゃ、俺……住民を守りたくなくなっちまうよ……」など……発言した詳しい状況は分からないが、おそらく先日の会議のような場で言ってしまったに違いない。

 

「いいかヒューゴ。最近の『クライウルブズ』には悪い噂ばっかり立ってるぞ、主にアレのせいでな。気を付けろよ」

「す、すいませんでした! 気を付けます!」

 

 先輩はそれだけ言って仕事に戻って行った。

 ミストさん……この後、俺が聞き込みをして知った彼の評判は、白バイ隊に配属されて日が浅いにも関わらず最低のものだった。

 このままではマズイ。

 何とかしなくては……俺はフォリアと相談することにした。

 

「……どうする? 忠告してみるか。いっそストレートによ」とフォリア。

「だが俺たちの言葉をミストさんが聞くと思うか?」と俺。

「いや……聞いて反省したとしても、なんか学習しそうにはないよな」

「あー確かに。ミストさんは反省だけして、同じことを繰り返しそうだな」

 

 結局、ミストさんの言動を改善する妙案は出てこなかった。

 それどころか、

 

「はやく、ミストさんを『クライウルブズ』から追い出せねえかな?」

 

 フォリアに至っては、ミストさんへの嫌悪感を顕著に表す様になっていた。

 

「おいおい、酷い言い草だな。ミストさんなんか(・・・)でも、今は(・・)一応『クライウルブズ』の仲間なんだぜ」

「ヒューゴ、その言葉はそっくりそのままお前に返すぜ」

「そうか?」

「そうさ。中々の毒舌だぜ」

「ま、まぁ、俺のことはいいじゃないか。それより今はミストさんをどうするかだ」

 

 しばらくの間、俺とフォリアはミストさんをどうするべきかを話し合った。

 ミストさんをどうにかする。ミストさんを改善する。といった方向性では一切話し合わなかった。

 どのようにして、ミストさんを俺たちの「クライウルブズ」から出て行ってもらうか……焦点はそこだけに絞り込む。

 

「ゴーストライダーだ」

 

 フォリアが言った。

 

「奴さえ検挙できれば、ミストさんが『クライウルブズ』にいる理由はなくなる。この際だからはっきり言おう。気を使ってくれた親父には申し訳ないが、ぶっちゃけ、ミストさんいらねぇよ。

 通常の白バイ隊の業務は、頑張れば俺たちだけも事足りるしな。『ゴーストライダー』さえいなくなれば、無理を言ってミストさんを俺たちの隊に引き留めておく必要はなくなるだろう?」

「なるほど。理由もないのに、わざわざ出張ってもらうのも悪いから……とでも言えば」

「そうさ。体裁を保ちつつミストさんを追い出すには、十分な説得力だ」

 

 影のある笑みを浮かべて、フォリアが言った。

 時代劇に出てくる悪徳商人に通じるものがある、イヤらしい笑みだ。

 

「くくく……フォリア屋、お主も悪よのう」

「いえいえ、ヒョーゴ様ほどではありませぬ」

「……おい。名前、間違えてるぞ」

 

 こうして、俺たちは「ゴーストライダー」の検挙に本腰を入れることし、上司に申請して深夜の「峠」で奴を待ち構えることにした。

 残念ながらミストさんも一緒に、だ。

 彼も能力だけはある。

 「ゴーストライダー」の検挙に一役買ってくれることだろう。

 

 ミストさんにお帰りいただくために、俺たちは深夜の「峠」へと出向くのだった。

 

 

 

      ●

 

 

 

 深夜0時。

 俺とフォリア、そしてミストさんは「峠」にて白バイを走らせていた。

 「峠」は人通りのない山道なので外灯は立っていない。土砂崩れ時の被害を軽減するために設置された山際の金網の向こうからは、耳を傾ければ、野鳥や虫の鳴き声が本当は響いて来るのだろう。

 しかし今夜は違う。俺たちの乗るバイクの排気音が、自然の調律を崩し雰囲気をぶち壊していた。

 

「なぁ、本当に『ゴーストライダー』は来るのか?」

 

 ヘルメット内部に仕込まれたスピーカーを通してミストさんが尋ねてきた。同じくヘルメットの縁から口元に伸びたマイクで、俺はミストさんに答える。

 

「はい。以前は確かにこの辺りで……不審な黒いバイクです」

「相手は親父を振り切るほどの腕前だ。3台で連携して追い詰めるぞ」フォリアが言う。

「ああ、俺に任せてくれ!」

 

 ミストさんが啖呵を切り、彼のバイクのアクセル音が強くなる。

 俺、フォリア、ミストさんの順で隊列を組み走行していたのに、ミストさんだけが加速して列を抜けた。俺の視界の端をミストさんの姿がかすめる。緩いカーブを抜けたあと、ミストさんは俺たちの先頭を走っていた。

 

「……あの野郎……!」

 

 フォリアが小さく舌打ちしたのを俺は聞き逃さない。

 「ゴーストライダー」は疾い。あのとき、慣性を無視したような急ターンで不意を突かれたとは言え、あのアルベロ隊長が取り逃がす程に、だ。

 フォリアはその事をミストさんに、先ほど、ミストさんにしっかり伝えたはず。しかし直後にミストさんは独断専行……押さえろフォリア。

 ああ、そうだなフォリア……俺にはお前の言いたいことはよく分かる。だがな、

 

「フォリア、冷静になれ」

「……すまねぇヒューゴ。そうか、そうだったな……」

「そうさ。思い出せ、俺たちの目的を」

「ああ、忘れるものかよ」

 

 マイク越しに頷きあう俺とフォリア。

 今一度、俺たちは「峠」に来た理由を深く胸に刻みつける。

 そうさ、俺たちは ──

 

 

── ミストさんを追い返す!

 

 

 「ゴーストライダー」を捕まえてだ。

 断じて、目的と手段は逆転などしていない。断じてだ!

 

「いたぞ、『ゴーストライダー』だ!」

 

 メット内にミストさんの悪声が響きまわった。うるさい、黙れ。

 「峠」の坂を上り切ったあたりに奴はいた。

 黒い車体から爆音を響かせて、俺たちの前を悠然の疾走している。下り坂のカーブも一切減の速せずに、人間業と思えない車体の傾け具合でクリアしている。

 

「くっ、やはり速い……!」

 

 夜の暗さと奴の速度が相まって、俺は奴の姿を見失わないので精いっぱいだ。

 化け物じみた技量……あのアルベロ隊長を振り切るだけのことはある。あまりの速さに、俺は「ゴーストライダー」に付いて行くことだけに集中した。

 カーブを抜けて、直線の下り坂に差し掛かる。

 そのときだ。急カーブでさえ減速しなかった「ゴーストライダー」のテールランプが、不自然にパッパッと明滅を繰り返したのは。

 

「直線でブレーキ……っ! 『ゴーストライダー』め、バカにして!」

 

 あからさまな挑発にミストさんが声を荒げた。

 下り坂とは言え、俺たちの走っているのは直線だ。減速すれば、速度を上げる俺たちに追いつかれる。それは目に見えている。だが奴はそれを承知で、制動をかけているに違いなかった。

 

 

── 追いつけるものなら追い詰めてみろ

 

 

 そう言わんがばかりの挑発に、俺はバイク乗りとしてのプライドを酷く踏みにじられた気分だった。

 ……だが、ここで冷静さを失ってはいけない。接戦であればあるほど、冷静さを欠けばすぐに勝負は決する。フォリアもそのことを承知しているようで、黙々と「ゴーストライダー」を追跡する。

 しかし……奴の挑発がクリティカルヒットした人が1人いた。

 

「くっ……! 落ち着け! あんな安っぽい挑発に乗るな!」

 

 ミストさんの声が震えていた。

 

「なぜ追いつけない……! あんな、あんな奴に!」

「おい……ミストさん!」

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉっぉぉっ!!!」

 

 ミストさんが絶叫し「ゴーストライダー」に突っ込んでいく。

 フルスロットルで俺とフォリアから離れ、奴に肉薄していく。

 バイクのライトが闇を切り裂き、ミストさんは速度を落としていた「ゴーストライダー」に並んだ。ぴったりと並走している。アルベロ隊長すら振り切った「ゴーストライダー」を、ミストさんは完全に捉えていた。

 

「す、すごい……!」

「チッ……認めてやるよ、技量だけは!」

「うおおおおおおおおおおおおおぉぉぉっ!!!」

 

 ミストさんが「ゴーストライダー」との車間距離を、車体の側面同士が接触するぐらいのにまで縮じめていく。

 バイクの運転中、互いに接触すれば大事故は免れない。

 だから普通は接近してくるバイクからは距離を取る。ミストさんはこれを利用して、「ゴーストライダー」を「峠」の山側の壁へと追いやっていく。そのうち逃げ場が無くなれば、奴は停車するしかなくなる。

 ジワジワと山側に追い詰められる「ゴーストライダー」。

 あと少し……! あと少しだ! 頑張れ、ミストさん!

 俺は心の中でミストさんを応援した ──

 

 

『Shit!』

 

 

 ── 「ゴーストライダー」から英語の声が聞こえてきた。

 まるでラジオから響いて来る機械の音声(・・・・・)のような……そんな声だった。

 壁際に追いやられ、さらに速度を落とした「ゴーストライダー」に俺も追いつくことができた。ヘッドライトが奴のナンバープレード、テールライト、座席の順に照らし出していく……が

 

「な、なに?!」

「ひ、人が乗ってねえぞ!!」

 

 「ゴーストライダー」の座席に運転手の姿はなかった。

 人が乗っていない。にも関わらずアクセルはふかされ、ハンドルは一人でに動き、「ゴーストライダー」は「峠」を走っていた。

 幽霊の走り屋……「峠」の走り屋たちが恐れていたのは、圧倒的な実力を持つ王者ではなく、姿の見えない(・・・・・・)奇怪な走り屋(・・・・・)だったのだ。

 そのことに、俺たちは今更気づかされた。

 

「うおおおぉぉ、これで終わりだぁ!!」

『Fucking Shit!』

「ッ! ミ、ミストさん、よせ ────」

 

 頭に血が上っているのか。おそらく、自分の車体ごと奴を壁に叩きつけて止めるつもりなのだろう……ミストさんは「ゴーストライダー」にとうとう突貫した。

 嫌な予感しかしない。

 案の定、次の瞬間、俺の眼前から「ゴーストライダー」の姿は掻き消えた。

 だが俺は奴がどこに行ったのか知っている。あのとき、アルベロ隊長でさえ意表を突かれた奇策。普通のバイクなら、絶対に不可能な挙動を「ゴーストライダー」は行っていた。

 ジャンプ台もない直線で、まるでモトクロスバイクがそうするように、「ゴーストライダー」は空中を跳んでいた(・・・・・)。高さにしてざっと3~4mの高さを奴は舞っている。

 刹那 ──

 

「アアアアアアアアアァァァッ!!!」

 

 ── 今度は耳を劈くようなミストさんの悲鳴。

 車体を叩きつける相手を見失ったミストさんは、それはもう見事に壁に側面から衝突し、バイクから投げ出された ──

 

 

── よりによって、俺とフォリアの方に向かって……

 

 

「ちょ! 嘘だろ、オイ!」

「こっち来るな、バカ!」

「アアアア ──── ッ!!」

 

 下り坂を駆け下りていた俺たちが、錐もみ回転しながら突っ込んでくるミストさんを避けられるはずもなく……正面衝突。

 3人で揉みくちゃになりながらアスファルトの上に投げ出されて、ゴロゴロ転がって、山際の壁にぼすっとブツかって止まった。

 全身打撲による激痛が俺を襲う。頭は打っていないのが不幸中の幸いというものか。俺たちの白バイは見るも無残に大破していたのに、なぜか3人とも生きていた……不思議なこともあるものだ。

 だが痛い。

 痛みのあまり意識が遠のく俺の傍に、ぼぼぼぼぼっと排気音が近づいてくる。

 月夜に煌めく漆黒のボディ……「ゴーストライダー」がまるで大きな単眼で見るみたいに、ヘッドライトで俺を照らしていた。

 そして……一言……

 

『Good Night!』

「……空気……読めよ……」

 

 本当によぉ……まったく……イラっとする。

 こうして、俺の意識は野鳥の鳴き声を子守唄に夜の闇へと沈んでいった ──……

 

 

 

 

 

 

 

 

      ●

 

 

 

 数日後、カイメラ医院、3人部屋。

 

 

 あの後、連絡が途絶えたことを不審に思った総隊長が派遣した救急隊によって、俺たちはカイメラ医院に運ばれていた。

 俺を筆頭にフォリア……そしてミストさんは全身打撲に加え、不思議なことに3人とも右足を骨折し入院を余儀なくされることになった(それもアルベロ隊長と同じ骨……妙な因縁も感じたが、おそらくただの偶然だろう)。

 加えて言えば、勤務中の負傷のため警察が治療費を持ってくれたのはいいのだが、金がないのか、俺とフォリア……そしてミストさんは同じ3人部屋の住民となる(妙な因縁どころか策略すら感じる)。

 やってられない。

 今回の仕事の結果は、この一言で片すことができる。

 

 同僚のアクアが差し入れてくれたフルーツ盛り合わせセットから、バナナを取り出して皮を剥き、頬張りながらフォリアがぼやいていた。

 

「世の中ってのは理不尽さ。……なぁ、ミストさん?」

 

 こめかみに青筋を浮かべ、ミストさんの方を一切向かずに訊くものだから、フォリアの勘忍袋のライフはもうゼロ……いや0.1ぐらいしか残っていないのがすぐ分かる。

 ……分かるぞ、フォリア。

 俺たちは怒ってもいい。怒ってもいいんだ。

 だって ──

 

「はいミスト。ボク、頑張ってリンゴ剥いたんだ。だから、はいアーン」

「おいおい、シェルディア、もう食べれないって」

「ちょっとシェルディア! あまりミストにベタベタしないでよ!」

「なんだよアンジェリカ、いいじゃないか、これぐらい」

 

 ── ミストさんのベットには女性が見舞いに来ていた。

 1人はシェルディア・ルージュという名の小麦色の肌をした少女。

 もう1人はアンジェリカ・シャルティールという緑髪のメガネの女性。

 彼女たちはミストさんが入院したとの風の噂を聞きつけ、カイメラ医院に押しかけてきた。そして付きっきりで、看病と称した乳繰り合いを繰り広げているのだ。

 恋人のいない俺とフォリアの目の前で、だ。

 それも数日間、ずっと。

 さらに何故かカイメラ医院には、患者の間を仕切るカーテンの類が一切ない。どういうことだ? この病院のプライバシーの保護はどうなっている?

 

「2人とも仲良くしてくれよ、な?」

 

 ミストさん、ついにフォリアの問に答えず……どうやら聞こえていないらしい。

 もう、やめてくれ。フォリアの堪忍袋のライフはもうゼロだ。ついでに言うと俺のもな。

 

「なぁ、ミストさん」

「俺たちに、なにか言うことがあるんじゃないかな?」

 

 怒りのあまり眉じりのピクつきが止まらないなんて、そうそう経験できることじゃない。

 低い俺たちの声にやっと気づいたのか、ミストさんがニヤケ面を俺たちに向けてきた。

 

「いやぁ……ゴーストライダーは強敵でしたね」

 

 

── ブチンッ

 

 

 俺たちの中でなにかが切れた。

 穏やかな心で怒りに目覚めて、髪が金髪化してしまいそうだ。

 俺とフォリアの声がシンクロする。

 

「「お前って、本当に最低の屑だぜ!!」」

 

 こうして、俺たちの波乱に満ちた入院生活は幕を開けたのだった ──……

 

 

 

 

 

ここは高校がなぜか密集する土地『エリア』。

『エリア』には個性豊かな人間が沢山いる。

今日も、楽しく愉快な仲間達がアホな事件を巻き起こす。

次はどんな事件が起こるのだろう……それは誰も知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

 真夜中の住宅街。

 真ん丸お月さんが住宅街をゆっくり走る彼を空から見下ろしていた。

 

『Good Run(ふっ、今日も実にナイスな走りだったぜ)』

 

 黒光りするボディを持つバイク「ゴーストライダー」こと「ゲシュペンスト・ファントム」は、最近マイブームである「峠」攻めを終えて、意気揚々と帰宅の路についていた。

 

『I Am No.1!

(もうあの「峠」で俺に勝てる奴はいねえようだ。今日は妙なボケナスが突っかかってきたが、あの程度では、最高にイケててカッコいいバイクであるこの俺に勝てようはずもないぜ!)』

 

 片言の英語を漏らしながら、ファントムは主人であるエクセレン・ブロウニングの自宅へ向かう。

 しかしその道中、

 

「あら、ゲッシーちゃんじゃないの。どったの?」

『Master?(エクセレンじゃないか? どうしたんだ、こんな夜中に? 俺と同じで夜の散歩か?)』

「うふふふ、なに言ってるのか分かんないけど、私はコンビニに言っていただけよん♡ さぁ、ゲッシーちゃん、帰りましょう」

 

 偶然出会ったエクセレンをファントムは座席にまたがらせる。

 そして思う。

 一人で走るのも悪くないが、やはり誰かを乗せて走る方が性に合っている。

 

『The End(へっ、もうちゃちな夜遊びはヤメにするとしよう。これからは、またエクセレンと一緒に「峠」を攻めるとするぜ!)』

「ゲッシーちゃん、レッラゴー♪」

『Yes、My Master!(かっ飛ばすぜ! しっかり握りしめて離すんじゃねえぞ!)』

 

 ファントムはエクセレンを乗せて、自宅へと全速力で突っ走るのであった。

 

 

 ……その日以来、「峠」で「ゴーストライダー」を見た物は誰もいないと言う ──……

 

 

 

 




<キャラ紹介>

ヒューゴ・メディオ:エリアの白バイ隊「クライウルブズ」のメンバー、20歳。相方のフォリア、隊長のアルベロと共にエリアの治安を守っている。かなりの常識人だが地味。時々名前をヒョーゴとかヒャーゴとか間違えられる。婦警のアクアとは恋人未満友達以上らしい。

フォリア・エスト:エリアの白バイ隊「クライウルブズ」のメンバー。隊長であるアルベロ・エストの息子。名実ともにヒューゴの相方だが、彼と比べると熱しやすい性格をしていて少し暴走しやすい。

ミスト・レックス:アルベロの同期であるエルリック・シャルティールの元部下。今回、アルベロの負傷の穴を補うために呼ばれた。技量は高いが、空気を読む能力がマイナスのベクトルを持っている。彼と話してイラっとしたら負けである。しかも2人の女性に言い寄られていて、イラツキぐあい倍増。しかもかなりの高確率で暴走し、反省はするが、学習はしない。ミストさんは愛称?

アルベロ・エスト:エリアの白バイ隊「クライウルブズ」の隊長。白バイ隊屈指の実力者で、ヒューゴたちを毎日しごいている。だが時々デレる親父デレ。




今回はクライウルブズとミストさんの提供でお送りしました。
ちなみに「スパロボK」は私が購入したスパロボの中で、初めて途中で投げ出したゲームです。
元ネタはミストさんで検索した情報から。
ではでは、また次回ノシ
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