イナズマイレブン1!2!3!4!? 比企谷 八幡伝説 作:投げやーりー
調子に乗って書いたらいつもより早めに書き上がったので投稿します。
それにしてもこんなの楽しみにしてくれる人もおるんだなぁ(しみじみ)
俺達と帝国、試合の状況は拮抗していた。
互いの攻撃はキーパーにより遮られ、点数が入らないからだ。
だが、現在状況はこちらが有利だろう。何せ相手は必殺技を使用しているのだ。
体力的な消耗はこちらよりずっと激しい筈だ。
更にこちらは必殺技を使っていない上で同等のプレーをしているため、精神的なダメージも与えていることだろう。
スポーツにおいてメンタル面にマイナスがあると言うことは非常にまずい。
メンタル面の良し悪しでパフォーマンスに大きな差が付くからだ。
そう言う意味でも俺達が優勢なのは間違いない。
だが、負傷するリスクは此方のほうが圧倒的に大きいのは事実だ。
帝国の必殺技はどれも危険なものが多い、特にサイクロンとか言う竜巻を瞬間的に発生させる必殺技は下手をすれば大怪我間違いなしである。
今のところはギリギリで回避しているか、ボールを諦めるかのどちらかで対応しているが、もし誰か巻き込まれでもすればメンタル面でこちらが不利になる可能性が高くなる。
そして、プレーに精細さを欠き一気に攻められるなんて事があっても不思議ではない。
このまま無事に前半が終わればいいが……
そう思っていた矢先だ。
「サイクロン!」
おかっぱたらこのサイクロンで半田が吹き飛ばされた。
「クソっ!負けてたまるか!うおぉぉぉぉ!!ローリング!キックぅぅ!!」
しかし、半田はサイクロンの勢いを逆に利用し、ローリングキックの威力を底上げして放った。
半田のシュートはゴールへ綺麗に向かっていく。
「くっ、まさかこんなところでこの技を使わないといけなくなるとはなぁ!はぁぁぁ!フルパワーシールドぉぉ!!」
しかし、キーパーのペイントバナナはこれまで使っていたパワーシールドとやらの上位の必殺技であろうフルパワーシールドとやらを使って来た。
半田の渾身のローリングキックとフルパワーシールドが激しくぶつかり合う。
「ゴールは、ゴールは絶対に通さん!必ず守る!はぁぁぁ!!!」
しかし、健闘虚しく半田のローリングキックは相手に防がれてしまった。
そして、その半田は……
「クッ……」
仰向けになり起き上がれずにいた。
「半田!」「半田さん!」「半田!」「半田くん!」
駆け寄るチームメイト達、そのなかでもいち早く駆けつけた染岡とマックスが肩を支え半田を立ち上がらせる。
「痛ってぇぇー!染岡、もう少し優しく起こしてくれよー」
「んだよ、そんだけ軽口叩けるならもう支えなくても良いよな?」
「そうだね、なんなら後半もプレーする?」
「あ、嘘ですごめんなさい染岡様、マックス様ベンチまでよろしくお願いします。」
思いの外元気な様子の半田に俺は一安心した。
だが、流石にこの状態の半田が試合をすることは不可能だと思うので風丸に出番が来たことを伝えなければいけないな。
「お、比企谷!受け身のやり方教えてくれてサンキューな。あれなかったら絶対に大怪我してたと思うからさ…」
半田のローリングキックと言う技の特性上、勢いをつけた上で高く跳び上がるので、不測の事態で空中での姿勢が崩れた場合、大怪我に繋がりかねない。なので、俺は半田に受け身をとる練習を勧めた。
結果的にその練習が半田を今日助けたと言う訳だ。
まあ、受け身をとったところで硬い地面に背中から落ちたのだ。それなりのダメージは避けられなかったと言うことなのだろう。
「おう、そうか、まあ、あれだ。無事で良かったな。」
俺がそう言うと、半田は笑顔で「おう!!」と答え、染岡とマックスに肩を支えて貰いながらベンチへと向かっていった。
なんと言うか昔からこうストレートに感謝とかされたこと無いからこういう時の対応は未だに苦手だ。
半田のポジションへ入れ替わり、風丸がディフェンダーのポジションに付く。
風丸は陸上部ではあるものの、1年のときから円堂の頼みで稲妻KFCとの試合の数あわせでサッカーをしていた為、今日の試合までの一週間は必殺技を身に付ける練習以外で練習の苦労はなかったと思う。
だが、常にサッカーをしている俺達とは違い、風丸は陸上部のエースだ。
流石に技術面では俺達に数段劣ってしまうのは仕方がない。
なので俺は風丸にある作戦を提案した。
まあ、とは言っても中身は何てことは無い、言ってしまえば徹底マークである。
風丸の武器と言えば陸上競技鍛え上げられたあの素早さだ。普通なら足が早いならボール持たせて走らせろ何て発想になりがちだ。
だが、サッカーと言うスポーツにおいてボールを持たせ走らせると言うことは、ドリブルの技術が高水準でなければならない。
普段から練習している俺達からしても、基礎にして底の見えない技術であるドリブルは、一朝一夕で身に付くようなものではない。
それこそサッカー少年でも何でもない風丸は持ち味のスピードを全く活かすことが出来ない。
ならばボールを持つことなく活躍してもらえば良い。
だからこその徹底マークだ。
これなら風丸の早さを活かした上で選手一人の力を奪うことが出来る。
試合再開のホイッスルが鳴り響く。
風丸は此方へ攻め上がってきた眼帯の正面に回る。
眼帯は風丸を振り切ろうとするが、風丸の早さに遠く及ばない為、振り切る事が出来ない。
ならばとフェイントを仕掛けるも振り切ることは出来ない。
そう、この素早い守備が風丸の恐ろしさだ。
生半可なスピードやテクニックでは振り抜くことも出来ず、体力と戦力を奪われる。
結局風丸を振り切ることの出来なかった眼帯は味方のドレッドにパスを出すも俺がカットする。
当然狙われる俺。
ドレッドが走ってきて、「キラースライド!」と言いながら連続キックのスライディングをしてきたが、俺はボールを挟んでジャンプし回避する。
続いておかっぱたらこが「サイクロン!」と言いながらサイクロンを蹴りで作り出した。
しかし、俺はこれを敢えて風に身を任せ、着地の際前転受け身をとることで回避、当然ボールも保持している。
そして、鬼道が俺の目の前に立ち塞がる。
「ほう、後ろで呆けているだけの奴だと思っていたが中々やる様だ。だが、ここで流れを変えさせて貰うぞ!
スピニングカット!」
鬼道は、虚空に向かい回し蹴りを行う。
すると、衝撃波の壁が俺を襲ってきた。
しかし、スピニングカットについて知っていた俺はそれよりも早くボールを高く蹴り上げていた。
俺は回転をしながらジャンプし、恰も必殺技を繰り出す様な雰囲気を出して勢いの無いミスショットを出した。
「ふっ、何を出すかと思えば只のミスショットだとは、やはり見込み違いだった様だな。」
まあ、そうだろうな。
俺は鬼道の言葉に同意しながらもボールの動きを目で追っていた。
ミスショットは弧を描き左サイドへ飛んで行く。
あー、そろそろだな。
そろそろ右へ強風が吹く。
ミスショットは風に乗り、その軌道を変える。
そう、ゴールポスト手前だ。
気を抜いたところで急に襲いかかる危機。
人間、こう不意を突かれると弱いものである。
しかし、伊達に帝国ゴールキーパーをしていないバナナヘッドは辛うじて反応し、ボールを防いだのだった。
いやー、こうも上手く行くと思わんかった。
まじ、まぐれにも程があるわ。
八幡ビックリ。
だってこれ本来の目的高所からの緩いループショットと風を使った虚仮脅しであって、断じてスーパーミラクルシュートなのでは無い。
ただ、ゴールに入りそうで入らないドキドキさせるボールが狙いだっただけだ。
それがあんな相手に冷や汗もののボールに化けるなんて思っても見なかった。
見てみろ、帝国全員に目ぇ付けられたぞこれ……
八幡、お家に帰りたい、小町に会いたい、マジでお兄ちゃん疲れました。
とは言え時間稼ぎは完璧に成功したな。
だって前半終了のホイッスルが鳴ったもの。
───────
「流石あの帝国だぜ、半端なく強ぇ。それに必殺技を使ったとしてもあのキーパー相当固そうだ。生半可なシュートじゃ全部弾かれるだろうな。」
染岡はストライカーとしての意見を冷静に述べていた。
どうやらこの試合が染岡を…いや、チーム全員を成長させているのは間違い無さそうだ。
「それにあの一糸乱れぬ動きにオイラ達のペースを乱されてしまうでヤンス。」
「それにあのデスゾーンって言う必殺技もとんでもない威力で怖いッスよぉ~!俺、受けとめる自信無いッスよぉ~!」
「……けどさ、比企谷はもう僕達に必殺技を使っても良いって言ってたから少しは試合も楽になるよね?」
不安になった栗松、壁山を慰めるようにマックスがそう言う。
だが……
「いや、それはない。寧ろここからが踏ん張り処に成るはずだ。相手はあの帝国だぜ?それにフィールドにはあのピッチの絶対指導者とか天才ゲームメーカーとか言われている鬼道がいるんだ。
後半は更に厳しい展開があると考えて、覚悟して試合した方が良いだろうな…」
俺はマックスの言葉に口出ししてしまう。
前半で鬼道が指示を出すような場面は殆ど無かった。
もし、こちらが必殺技を使う前提でシュミレーションされていた場合、必殺技を使ったからと言って有利になるなんてことは絶対に無い。
中学サッカーに疎い俺でも鬼道有都の名前を、その噂を知っている位だ……
ここから先、どんな作戦や必殺タクティクスが飛び出すかわからん以上は気を引き締めねぇとな……
「お前達!!後半が始まるのにそんなに暗い雰囲気でどうすんだ!!俺達が出来ることなんてひとつしか無いじゃないか!全力で!サッカーしようぜ!」
円堂の一言で雰囲気が一変する。
やっぱ俺はこいつの誘いに乗ってサッカーをすることが出来て本当に良かった。
もし、負けそうになったら……その時は……
いや、負けることなんざ今は考えない方がいいな。
盛り上がるチームメイト達を見ながら俺は次の試合に意識を向けた。
後半のホイッスルが鳴る。
もうここからは染岡も本気で点を取りに行っていた。
「そのボール!寄越して貰うぜ!クイック、ドロー!」
急加速した染岡は、ボールを持っていたドレッドからすれ違い様にボールを奪うと、そのまま真っ直ぐ突っ切って行く。
「やらせるか!キラースライド!」
どや顔オールバックが染岡を止めようとするも…
「甘ぇんだよ!ひとり、ワンツー!」
染岡はひとりワンツーを使って難なく突破する。
しかし……
「甘いのはお前のようだな。スピニングカット!」
「ぬぐぁ!?」
鬼道が染岡を阻止する。
染岡の油断を狙ったのか……やはり鬼道は油断なら無い奴だと改めて自覚した。
「鳴神!」
鬼道はマロ眉ヘッドホンにパスをすると、マロ眉ヘッドホンは此方へ切り込んで来た。
「させないよ、クイックドロー!」
マックスが止めに入るも…
「遅い、イリュージョンボール!」
マロ眉ヘッドホンはボールを両足で踏みつけると、ボールを分裂させ、自らの回りを回るように漂わせながらマックスを抜き去る。
抜き去る時には、既にボールは1つになっていた。
「佐久間!」
マロ眉ヘッドホンは眼帯にパスを出す。
だが、素早く動いた風丸が眼帯をマークするも…
「鳴神!」
眼帯は更に前に上がっていたマロ眉ヘッドホンにパスを出す。
成る程…、素早く最善策を叩き出していやがる…
つまり、風丸はフェイントに引っ掛かったと言うことか…
まあ、丸分かりの徹底マークだし攻略されるのは分かる…分かるが、問題はその攻略速度の早さだ。
染岡を止めてからの…いや、それより前から、染岡がボールを奪った時からこの一連の流れを作っていやがったのだとしたら…
鬼道の天才ゲームメーカーの異名は伊達じゃねえってことか……
考え事に集中している間にも、マロ眉ヘッドホンはドレッドにボールをパスした。
だが、栗松がドレッドの前に立ち塞がる。
「させないでヤンス!クイックドローでヤンス!」
栗松は加速しボールを奪おうとするも、がら空きになっていたマロ眉ヘッドホンにパスを回され不発。
だが、そこに壁山が立ち塞がる。
「通すわけにはいかないッス!ザ・ウォール!」
そう叫んだ壁山の背後から壁が現れ、マロ眉ヘッドホンはその揺れに足をとられ転倒。
ボールは壁山の足元に転がった。
「比企谷先輩!」
壁山は俺を呼ぶ、それと同時に風丸が此方のゴール前に下がった。
さてと、今度はこっちのターンだ。
「風丸」
俺は風丸にボールをパスする。
「やるんだな?比企谷、あれを…」
「ああ、頼んだ風丸」
「よし、分かった!」
風丸は俺に向かってシュートを放つ。
いや、正確にはシュートでは無い、パスだ。
高速のパスは壁山から栗松へ栗松から影野へ…と、あっという間に染岡まで繋がった。
高速のダイレクトパスを稲妻の如く仲間に繋げ、一気に攻め上がる。
それが……
「「「「「「「「「必殺タクティクス!ライトニングルートパス!!!」」」」」」」」」
染岡は攻め上がるも、正面に巨漢ゴーグルが立ち塞がる。
「へっ、宍戸!」
しかし、警戒の薄かった宍戸に染岡はパスをした。
「よぉし!グレネードショット!」
宍戸の必殺シュートが敵のゴールに迫る。
「させん!パワーシールド!」
必殺技同士が拮抗するが、宍戸のグレネードショットをバナナヘッドが弾いた。
だが、大きく弧を描いたボールに人影が迫っていた。
それは影野だった。
突如現れた影野に帝国は驚きを隠せていないようだが、唐突に現れ虚を突く。これが影野の戦法である。
そこへどや顔オールバックが迫ってくるが……
「透明フェイント」
影野は消え、そして気がつけば、どや顔オールバックを
抜き去っていた。
「染岡」
影野は染岡へパスを出す。
「しゃあ!行くぜ!」
染岡の行く手に邪魔は無い。
染岡はゴール前に詰めより、シュートを放った。
「喰らえ!ドラゴン、クラッシュ!」
龍のオーラを纏ったシュートがゴールに迫る。
「させるかぁ!パワー!シーールドォ!!」
染岡のドラゴンクラッシュがパワーシールドにぶつかる。
染岡のドラゴンクラッシュでパワーシールドに皹が入るも、ギリギリのところでドラゴンクラッシュを弾いた。
ボールは鬼道に取られ、そのまま攻め上がってきた。
鬼道は守備を突破すると、眼帯にパスをする。
「デスゾーン開始!」
鬼道の号令と共に再びデスゾーンが放たれる。
そして、その先にいたのは壁山だった。
「ひ、ヒィィ!?怖いッスぅー!!」
駄目だ完全にビビってやがる!このままだと壁山にデスゾーンが直撃して怪我するかもしれない!
そう思った時だ。
「キョヘ!?」
奇声と共に目金とボールが吹っ飛んだ。
ボールはフィールドから出てしまったが今はそんなことはどうでも良かった。
「目金!」
近くにいた円堂や風丸、壁山が目金に近寄る。
「目金!大丈夫か!?」
「大丈夫ですよ円堂くん…ボク…を誰だと思っているんです…か?」
「目金さん、お、おれ、俺……」
「壁山君、こんな小柄な…僕でも…あのデスゾーンを…弾くことが…出来ましたよ。
壁山…君なら…きっと相手のシュートを…止めれる筈です。僕のなけ…なしの…勇気、壁山君、君に託しますよ……うっ!」
そう言って目金は気絶した。
その後直ぐに担架を教師が持ってきて、目金を保健室へと運んだ。
目金のこともショックだが……
此方の選手はもういない…なので10人で試合を回さないといけなくなった……
一体どうすれば……
そんなことを思っている時だ。
「さっきの奴の代わりに俺が出る。出させてくれ。」
こいつは確か…
「豪炎寺!ハハッ!来てくれるって思ってたぜ!」
そう、こいつは豪炎寺 修也……木戸川清修のエースストライカーだった奴だ。
「済まない、ユニフォームを貸してくれないか?」
「ええ、わかったわ…あっ、でも代えのユニフォームってこれしか無くて…」
そう言って木野が取り出したのは背番号10のユニフォームだった。
これを染岡が着ていないのは、染岡のシュートが俺のシュートに追い付いていないから、その事に染岡自身が納得出来ていないからだと言う。
「染岡…」
俺は染岡を見る。
染岡は俺を見た後、溜め息を吐く。
「…ったく、仕方ねぇ、分かってるよ…
おい、豪炎寺っつったか?お前、その番号の重み分かってるんだよな?」
「ああ、分かっているつもりだ。」
染岡のメンチを目の当たりにしても?、豪炎寺は正面から堂々と答えた。
それにしても、あの素早さがガクッと下がりそうな顔を前に良く平然としていられるな豪炎寺…マジで並の胆力じゃねぇな…
「ケッ、分かったよ…、信じて…良いんだろうな?」
「あぁ、任せろ」
豪炎寺がそう答えた後、染岡は何も言わずポジションに戻る。
そして、試合再開のホイッスルが鳴る。
スローインされたボールは鬼道に渡り、すぐさまドレッドに渡った。
「百烈ショット!」
ドレッドはとんでもない蹴りの連打をボールに叩き込みシュートする。
しかし、壁山がそのシュートの前に立ち塞がった。
「もう、もう逃げないっス!!ザ・ウォール!」
壁山は百烈ショットを背後の壁で弾き飛ばす。
しかし、ボールの着地点にはまたしても鬼道がいた。
「させん!佐久間!!デスゾーン開始だ!!」
眼帯はパスを受け取りサイドドレッドとチビと回転しながら飛び上がる。
「「「デスゾーン!!!」」」
デスゾーンは遮られることなくゴールへ向かう。
だが、俺はゴールを安心して見守ることが出来る。
なぜなら、円堂 守がキーパーだからだ。
「ゴッド、ハンド!」
その名に相応しいエネルギーで出来た巨大な手にデスゾーンは呆気なく止められ、円堂の右手に収まった。
「円堂!此方だ!」
豪炎寺が円堂に声をかける。
「よーし、いっけぇーーー!!」
円堂は勢い良くボールを蹴り飛ばす。
ボールは相手ゴール近くまで飛び、豪炎寺にボールが渡る。
豪炎寺はバック転してボールを真上に蹴り上げた後、高く飛び上がり脚を広げ、炎を纏い回転しながらシュートした。
「ファイアトルネード!」
「ゴールは、この俺が守る!パワーシールドォォォオ!!!なっ!?しまっ」
パワーシールドを呆気なく破り、ネットにボールが突き刺さる。
「よ、よーーーしっ!!やったぞ!!!」
円堂が声を上げた。
それに伴い、他のチームメイトも声を出し静寂を破った。
「お前達、試合はここまでだ撤収するぞ。」
鬼道がそう言うと、帝国はグランドを去っていく。
「お、おい!試合はまだ終わって…」
円堂は鬼道に詰めよりそう言うが…
「我々としても不本意だが、総帥の御指示だ。…どうしても決着を着けたいならフットボールフロンティアを勝ち上がれ。」
鬼道はそう言うとトラックへと乗り込んだ。
「て言うことは、オイラ達は…」
「勝ったってことッスよぉ栗松ー!」
チームのデコボココンビが喜びを分かち合ったことで、チーム全体に勝利の歓喜が押し寄せる。
そう、これで俺達は、サッカー部を解体せずに済んだのだ。
チームメイトのはしゃぐ姿を見て、俺もまた勝利の余韻に浸るのだった。
ライトニングルートパス
オリジナルの必殺タクティクス
技術力の関係上風丸から始動。
シュートじみたダイレクトパスをジグザグに回し、最後にFWが受け止める。
パスを繋げる際、ボールから電撃のエフェクトが発生する。
こんな感じの必殺タクティクスです。