今回はほとんど考察によるものが多いのでかなり心配しています。
全身のスラスターを逆噴射させ、地面に着地すると機体各所から余熱を吐き出す。
《マスター。やはりあの技を実戦で使うのは危険かと・・・・・・》
申し訳なさそうなアルトの声に腕を組みながら考える。
「そうはいうけど・・・・・・他に決め手になる一撃がないからな」
《リボルビングステークでは不足でしょうか?》
「いや、ステークの威力は十分だと思うけど・・・・・・一夏の零落白夜のような、決まれば確実に勝てる技が欲しいんだよ」
《分かりました。私ももう一度モーションパターンを計算しなおします》
「悪いな」
《いいえ。私はマスターの為だけに存在しますから》
う~ん・・・・・・やっぱりうちのアルトはまだ硬いな。かといってアリスのハーケンみたいな性格も困るし・・・・・・
ちなみに今俺たちがやっているのは孤狼の必殺技の開発だ。一夏のIS白式の“零落白夜”みたいな単一仕様の能力がない俺の孤狼ではボーデヴィッヒのAICに対抗できる手段が考え付かない。だから孤狼を動かしながら俺とアルトが考え、思いついたのは相手にAICを発動させる暇を与えず、尚且つ次に繋がらないように倒せるような連撃・・・・・・つまり必殺技を開発することになった。
「で?何に詰まっているの?」
「お?アリス。もうテストは終わったのか?」
ISの機動試験場にやってきたのは普通のISスーツと違って、一昔前のロボットものに出てきそうなパイロットスーツに身を包んだアリスだった。
「今日の分はね。それよりもさっきから何を唸っているの?」
「ああ・・・・・・必殺技を開発しようと思って・・・・・・」
「はい?」
意味が分からないといった風に首を傾げるアリスにアルトと今日考えていたことを話すと。
「馬鹿じゃない?」
「じゃあ何かいい意見でもあるのか?」
そんな風にあっさりと言われると流石に腹が立つ。だからアリスに意見を求めたのだが・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・」
そっと視線を逸らすアリス。
「ないんかっ!!」
「そういわれても、私のファントムと孤狼じゃ武装が違い過ぎて、君に参考になりそうなのは距離を詰めてAICを発動させる隙を与えないか、メガビームライフルを使うくらい?」
唇に人差し指を当てながらアリスが淡々と言う。まぁそれくらいしかないのかね?
「なら俺にメガビームライフル貸してくれ」
「いいけど・・・・・・高機動戦しながら射撃できるの?」
「・・・・・・どうなんだ?アルト?」
《使えないことはありませんがあまりオススメできません。孤狼の動きで射撃戦をするのは得策ではありませんしマスターは射撃のセンスが……》
「うっ!?」
「そういえば、秋君、射撃下手だったね」
ま、まああのスピードで動いていたら狙いなんか付けられないからな。アルトの言うことにも一理あると呟き、仕方がないのでやっぱり“アレ”の完成を優先することにした。
「本当なら手伝ってあげたいんだけど・・・・・・」
「しょうがないだろ?そっちは仕事なんだし」
「一応、秋君もお仕事なんだけどね?」
「・・・・・・すいません」
ジト目のアリスは本気で怖いので素直に謝る。
「大丈夫!大丈夫!まだ時間はあるんだから!」
背中をバンバン叩きながら笑う。アリスに少し肩が軽くなった気がした。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ドイツ・三日目。
今日もアリスは朝からラーズアングリフのテストに出て行った。それを見送った後、いつものようにISスーツに着替えると孤狼を展開。試験場へと出る。
《マスター!!熱源反応あり!!回避運動を!!》
「!?」
アルトの警告を聞き終わる前にサイドスラスターを使い、回避した瞬間。その数センチ横を弾丸が通り過ぎ、地面に穴を空けた。
「ご挨拶だな?少佐さんよ!」
「ふん。今の一撃で落ちていれば余計な怪我を増やさずに済んだのにな」
射線軸上を追った先にいるのは黒いISを纏ったラウラ・ボーデヴィッヒ。右肩にある大口径のレールカノンが再びこちらに向けられる。
「さあ、お前の訓練をしてやる。織斑秋!」
言葉と共に放たれる射撃。
「ちっ!?」
《検索完了。あれがドイツの第三世代機“シュヴァルツェア・レーゲン”です》
アルトの声を聞きながらも連続で打ち出される弾丸を右へ左へと回避する。ボーデヴィッヒから感じる殺気に応えるように俺は静かに右腕を引き構え、いつでも飛び込めるようにする。
「いいのかよ?今やりあえば明日の模擬戦に出られなくなるぜ?」
「御託はいい・・・・・・掛かって来い。見せ物が」
明らかな挑発。口元の端を吊り上げ、右手を俺に向けて掛かって来いと指を動かす。
「・・・・・・上等!」
背後のスラスターを全開にし、一気に懐に入る。
「何ッ?!」
ボーデヴィッヒにしてみれば瞬間移動のように見えたのだろう。余裕そうな顔が歪む。そんなボーデヴィッヒに対し俺は遠慮なく右腕を突き出すようにボーデヴィッヒの胸元目掛けて繰り出す。
「取った!」
「甘い!」
しかし、さすがは軍人。俺の一撃にもしっかり反応し上半身をずらすことでかわす。さらにかわすだけでなく俺の右腕を掴むとその勢いを利用し。
「へ?」
「はぁ!」
一本背負いを決められた。背中から強く叩き付けられ肺から空気が漏れる。
「!?」
「どうした?織斑秋?何をこの程度で驚いている?」
ラウラは俺を見下ろしながら続ける。
「私がISで柔道の技を使ったのが驚きか?」
「ああ、驚いたね。それも姉貴が教えたのか?」
「ふん。確かに私は教官からISを教わった。だがそれだけではない。使えるものは全て学び使うだけだ」
「そうか。なら俺も切らせてもらうわ」
「何?」
疑問符を浮かべるラウラに対し俺は。
「今の話のお礼だ。たっぷり受け取れ!」
両肩からクレイモアを撃ち出すがそれにも反応したラウラは瞬時に後方へとさがる。狐狼ほどではないが十分な速さを持って後退したラウラの顔に冷や汗が流れていた。それをセンサーに捕えていた俺は納得する。
「瞬時加速か。そりゃ使えて当然か」
体を起こしラウラに向き直る。十分な隙が出来ていたがラウラは攻撃せず俺を見ていた。
「なるほど、それがスクエア・クレイモアか。データ通り威力は高そうだな。なら今度はこちらが見せる番だ」
ラウラが両手を交差させるようにすると。
「な、何?・・・・・・動けねぇ」
「どうだ?これが我がISに搭載されたAICだ」
《マスター!孤狼の全身にAICがかけられ、動けません!!》
「その状態でかわせるか?」
レールカノンの銃口が俺に向けられ。
「(マ、マズイ!?避けられねぇ!!!)」
「粋がって見せたんだ。これくらい耐えて見せろ」
轟音と共に俺の体に衝撃が奔った。棒立ち状態の俺に向かってレールカノンは外れることなく手足を打ち抜き、最後は頭部へ直撃した。
「ガァッ?!」
頭を強く殴打されたような衝撃を感じるのと共に俺の意識は落ちていく。そんな中、最後にアルトの声とは違う低い電子音声が耳に入った。
《装着者の意識レベル、本機のダメージレベル共に危険域に突入。これよりシステム・ベーオウルフを起動します》
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「フン・・・・・・」
地面へ崩れ落ちたをつまらなそうにラウラは見ていた。
「(やはりこの程度か。こんな奴のために教官は・・・・・・)」
胸の内に渦巻く憎悪に再びレールカノンを孤狼へと向ける。
「(まだだ。まだこんなものじゃ足りない!!)」
ドン!ドン!ドン!ドン!
轟音が響くたびにレールカノンから排出された薬莢が地面に落ちる。そして次々と横たわったままの孤狼へと着弾し、辺りに土煙が舞う。
《敵IS沈黙》
「下らん。時間の無駄だったな」
センサーにも秋のISの反応が消え、もう用はないとラウラが踵を返した時だった。
「!!!」
突然、背後から感じた殺気。それにまさかと思い振り返るとそこにはゆっくりとだが立ち上がる孤狼の姿がそこにはあった。ほとんどの装甲が破壊され一部の頭部装甲がはがれるとそこから秋の顔が見えた。
「うぅぅぅ……」
「っ…!?」
唸り声が聞こえ、秋の顔がラウラを見た時、ラウラは恐怖を感じ後ずさった。日本人らしく黒い目だった秋の目が今は怪しく紅く輝いている。
「ウガアアアアアアアアアアアアアッッッッ!!!!」
咆哮と共に孤狼の身に起こった変化。それは……。
「さ、再生している?」
まるで時間を巻き戻すかのように装甲が修復、否、再生されていく。赤い装甲は青く染まっていき、さらにそれだけでなく装甲の形が変化していく。両肩のクレイモアユニットは一回り大型になり二枚のハッチは三枚に、右腕のステークもより大型に、さらに左腕のマシンキャノンは盾が付いた小型のガトリング砲に変化していく。
「第二移行、している…だと?」
その変化はまだ終わらない。脚部の外側の装甲が開くとそこにスラスターが現れ、胸部から全身にかけて赤い線が奔っていく。頭部も完全に戻り、緑色のツインアイが赤く染まる。
「!!」
とっさに腕を交差させAICを発動させようとするがその時には既に孤狼は消えていた。
『ドコヲミテイル』
秋の声のようなそうでないような酷く耳障りな声が聞こえた時には背後にソレはいた。
「ば、バカな……」
ラウラが振り返った時には既にステークを振りかぶった孤狼の姿。それが自身に向かって突き出された時だった。
「何をしているのかな?秋君?」
場違いな明るい声と共に銃弾が降り注ぎ、それと同時に漆黒の影が現れ、孤狼を蹴り飛ばした。
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「ん?ここどこだ?」
確か、ラウラとの戦闘でAICに捕まって、攻撃を受けたんだっけ?
何故か思考がまとまらずボーっとしていると。
“因子を持つ者よ”
男性の声が聞こえた。
「あ?誰だよ?」
重い頭を振りながら声の主を探すと目の前に黒い靄を纏ったナニかが現れた。人の形をしたそれは俺に向かって手を差し出す。
“弱さは罪、破壊を持って創造せよ。不完全なお前には俺が必要な筈だ”
「不完全?」
“そうだ。不完全故にお前は弱い。この手を取れ。そうすればお前は完全になれる。望む強さを手に入れられるぞ?”
差し出される手とナニかを交互に見る。何故かこの手を取ることが最善なんだと訴える自分がいる。確かに俺は強くなりたいし力も欲しい。
“ならば迷うことはないだろう?”
声に俺は頷き。
「だが断る」
その手を払いのけた。
“何っ?!”
ナニかが驚くのが分かる。俺はそれに対しため息を一つ。
「昔からそういう誘い文句は乗ったら負けって相場が決まってんだよ。だからいらね。さっさと消えろ」
シッシッと手を振る。
“……後悔するぞ”
「そうかい。なら、てめぇはいらねぇから力だけ置いてけ!!」
俺は右拳を握りしめ渾身の一撃をそのナニかに叩き込んだ。
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孤狼を蹴り飛ばした黒い影はゲシュペンスト・ファントムを纏ったアリスだった。アリスは変貌した孤狼から視線を外さないままラウラに問いかける。
「ボーデヴィッヒさん?何をしていたのか教えてくれる?まあ、大体想像はつくけどね」
彼女が秋に喧嘩を売り、戦闘。そして秋と孤狼に想定以上のダメージが入りアレが起動したのだろう。
「(厄介なことをしてくれたな~。あそこまで変貌しているとシステムに飲み込まれちゃってるかな……?)」
今のままでは彼はいずれ人としての全てが失われ孤狼の生体パーツになってしまう。そうなってしまえば彼はただの殺戮マシーンになってしまう……。
「(間違いなく各国による討伐部隊が結成され相当な被害がでちゃう)」
それだけは避けたい。アリスは賭けに出ることにした。
「(こうなったら、私も因子を活性化させてぶつけるっきゃないね)」
そうすれば少なくとも今の秋を止めることはできるはず。
「(因子の活性化なんてしたら私はどうなるかわからないけど……彼なら「分が悪い賭けは~」とかいうのかな?)」
彼じゃないが賭けてみよう。手札が揃っているなら勝負に出るべきだ!
そう決めたアリスは目を閉じると雰囲気が変わる。まるで能面のようになると静かに目が開く。その眼は綺麗な青色ではなく秋と同じく紅く染まっていた。
「……行きますの」
口調も変わったアリスがグランプラズマカッターを抜き、動こうとした時だった。
『バカナ……』
そう孤狼が呟くと突然、片膝をつき赤いツインアイから光が失われるとISが解除された。そして残された秋はそのまま静かに倒れた。
「良かった…ですの…」
そう呟きアリスもISを解除する。そして秋と同じように倒れてしまう。残されたラウラはしばらくその場で呆然としていたがISを解除すると秋へと近寄り脈を確認する。
「生きているか……一体なんだったんだ……」
ラウラは先ほどまでの異常な出来事を報告するか否か迷いながらも結局は報告しないことに決めクラリッサへ連絡し救護班を寄こさせるのだった。
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ドイツ・四日目
目が覚めると何故か医務室に居た。
「あ?起きた?」
そう言って覗き込んできたのはいつもの笑顔で俺を見るアリスだった。
「俺、なんで医務室に?」
「それはボーデヴィッヒさんにボロボロにされたからね」
「そうか……負けたんだっけ?」
「軍人相手にまだ素人の君が勝つなんてそれこそ主人公補正でもなければ無理だよ」
どこか言い聞かせるようなアリスに俺は何も言い返せずにいた。
「それより体は平気?」
聞かれ、体を起こし軽く動かしてみるが特に違和感はない。怠いわけでもなくむしろ調子がいい気がする。
「そっか。それならいいよ。それより今日は模擬戦の日だからね。しっかり朝ごはん食べて頑張ろう!」
「おう!俺も負けっぱなしじゃいられないしな!」
「そうそう。その意気だよ!」
「んじゃ俺は一度部屋に戻るわ。後で食堂に集合だな?」
「うん」
アリスに別れを告げ、俺は医務室を出る。
「それにしても……“因子を持つ者”ってどういう意味だ?」
その言葉がどうしても脳裏から離れなかった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
秋が医務室を出て行き扉が閉まった後、アリスは盛大にため息を吐いた。持っていた端末で孤狼から抜き出されたデータを再確認する。
「システム・ベーオウルフは確かに起動していた。それに間違いなく秋君は取り込まれた筈なのに?」
何故、彼は戻れたのだろう?本来なら因子に一度でも取り込まれればその身は変質する。例外は自分みたいな存在な筈なのだが。
「あれ?ISが解除される前にデータに異常な数値が記録されている?」
端末に表示されている数値。その中で脳波の一つであるαパルスがIS解除の少し前に高く出ていた。
「これって……?もしかしてこれが原因?」
社長に聞かなきゃいけないことがまた一つ出てきたな~。そう思いながらアリスは端末をしまう。そんな時、医務室のドアが開いた。
「だ、誰!?」
「私だ」
ドアの前に立っていたのはラウラだった。
「お前に聞きたいことがある」
「な、何かな?」
そうとぼけてみるが彼女が聞きたいことなど一つだけだろう。
「織斑秋のISが変貌したのはなんだ?」
「言えると思う?」
「ふん。だろうな。だがお前たちは私に貸しを作っている」
貸し?その言葉にアリスが首をひねっているとラウラは記録媒体を取り出し。
「ここにあの時の戦闘データが入っている。私はこのデータを提出していない。その意味が分かるな?」
「ぐっ!?そ、そういうことか~……私が話せる範囲でもいい?」
「構わん」
そういうとラウラは医務室のドアを施錠し椅子に腰かける。それを見てアリスは内心で頭を抱えながら知られても問題ない部分を話し出した。
「孤狼が変貌した理由はね。孤狼に積まれているシステム『ベーオウルフ』によるものなの」
「それで?」
「あのシステムは装着者とISのダメージが一定基準値を超えると起動するようになっているの。起動後はリミッターが解除され機体出力の大幅な向上に加えて脚部にスラスターが追加され孤狼の強みである加速力も上昇。操縦者の応急処置も済ませて戦闘を継続することができる」
「……本当にそれだけか?」
「うん。私が話せる範囲ではね」
「それだとまだ隠されているように聞こえるな」
「これ以上は話せないよ。それにあのシステムが発動したのは貴方のせいでもあるんだよ」
「それはアイツが弱かったからだ」
「弱い、ね。私は貴方の方が弱いと思うよ」
アリスの言葉にラウラの表情が怒りに染まる。
「私が弱いだと?」
「うん。弱いね。貴方が言う強さは力だけ。貴方は秋君だけじゃない一夏君にも負けているものがある」
「あの二人に負けているものなどない!!」
「あるよ。貴方は心が弱い」
「なっ!?」
「誰かにすがらないと自分を保てない人。誰かに認めてもらえないと崩れてしまう人。誰かにならないと自分を見失う人。貴方はそんな弱い人」
「お、お前に何が分かる!」
アリスに詰め寄るラウラの手を引きはがし。
「分かるわけないじゃない。私はラウラ・ボーデヴィッヒじゃないもの。誰かに分かってもらいたい。そう思うなら壁を無くしなさい」
拳をラウラの胸に当てる。
「今日の模擬戦で思いっきり秋君とぶつかりなよ。きっと貴方の壁なんて撃ち貫いてくれるよ」
そう笑った。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ドイツ軍のとある基地では多くの人間が忙しく動いていた。特にISを管理している場所では今日行われる模擬戦に合わせて軍関係者が集まっていた。その中で一人の男がラウラのISを整備している作業員たちの元に近寄っていった。
「おい。試作品のISにアレは積んでいるのだな?」
切れ目の男が作業をしている白衣の男性に訪ねる。
「もちろんです。我が研究所の最高傑作のひとつですよ。アレの完成度は完璧です。ハンス中佐」
「そうか。今回の模擬戦で起動させればあのグレッグを失脚に追い込める」
男の答えに満足したのか切れ目の男、ドイツ軍ハンス・ヴィーパー中佐はモニターに映るラウラ・ボーデヴィッヒの資料を見て嗤う。
「我がドイツ軍に必要なのは完璧な兵器だ。あんな小娘たちしか使えないようなものは必要ない」
ISの戦闘力は十年前の事件で世界に十分に知らされている。しかし使用できるのは女性のみと明らかな欠陥品。そうハンスは考えていた。
「どうしても解明できないのならば制御できる物を作ればいい。その為に必要なシステムと部品は作れたのだからな!」
ドイツ国内で所持できるISのコアの数は十個。ハンスはその内の二個を裏で手を回し入手すると解析し男性でも使用できるように自身の指揮下にある研究所で研究をさせていた。しかし、その結果の目処は立たず、代わりに目をつけたのはとあるシステム。
「そのための部品はいくらでも出来るのだからな。さあ精々私のために動いてもらおうか!!C-00三七!!」
ハンスは嗤う。自分の出世のために私利私欲を満たすためにハンス・ヴィーパーは自身の目論見が成功すると信じていた。
今回は色々盛り込みすぎています。もうツッコミどころ満載ですね。
まあ、それはいつもの事ですが……
特にラウラファンの方々には大変申し訳ないことをアリスが言っています。
最後にシステム・ベーオウルフの事はやっぱり名称からあっさりばれていましたね。い、一応、今回は暴走しただけなので……
ご意見・ご感想お待ちしています!