IS VS Build   作:シュイム

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えー大変申し上げにくいのですが「楯無さんのキス」
あれは頬にしたものです。混乱させてしまい申し訳ないです。
ちゃんと描写すべきだったのですが忘れてしまいました。
それに彼女にとってのそれは「褒美」と合わせて「驚く顔を見るためのイタズラ」という感じです。
ちゃんとこの作品が投稿され次第修正します。
では最新話どうぞ。


第三章 クラス対抗戦編
第17話 現るハーフの幼馴染


クラスの皆が代表となった一夏を祝うパーティが開かれるらしいので行こうとしたら一夏に外へ呼び出された。

 

「で、なんだ話って」

 

「ああ、俺が攫われた第二回 モンド・グロッソの話でちょっとな。遅くなったけどあの時助けてくれて本当にありがとな。」

 

「...よせよ今更。照れるわ。」

 

「いや、言わせてくれ。俺はあの時からビルド(お前)みたく強くなりたいって思うようになったんだ。千冬姉達だけじゃない、誰にでも手を差し伸べられるようにな。」

 

まさか一夏にそこまで思われてたとはな...。あの時は結局目的全部が達成出来ずに意味あったのかなって思った事もあったけど、やっぱりビルドの力があって良かった。

 

「...ああ、分かったよ。でもそろそろ行こうぜ。主役が遅れちゃいけないだろ?」

 

「ん、そうだな。行くか。」

 

夜の少し冷たい風を感じながら俺達は食堂へ向かう。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――

食堂へ着くと遅れて同時にやって来た俺達に「腐」の属性を持つ方々がヒソヒソ話していたが俺は無視した。なんか慣れてきたし

 

一夏は皆から祝福され、箒に少し嫉妬される。

セシリアは皆に混じって色々と話をしていた。

そして2人は取材に来た先輩の質問にそれとなく答えている。

ちなみに俺は少し離れた所で本音と居る。「本音と」ってゆーか本音がこっち来たんだけどさ。

本音は俺がビルドと分かった時でも変わらず接してくれたのとクラスの皆との仲を取り持つのにも尽力してくれたため頭が上がらない。

現にこうやって有無を言わさず抱きつかれて周りの子から羨ましがられる。本音にはうまく言えないが母性のようなものがあるからか、抱きつかれると心地よい。とは言っても恥ずかしいんだよな〜。

 

「きりりん、あの時助けてくれてありがとうね〜!凄く嬉しかったよ〜!」

 

「ううん、布仏さんこそありがとう。皆に説得してくれて。凄く助かった。」

 

そう言ってなんとなく頭を撫でる。少し驚いていたがすぐに嬉しそうに撫でられた。

 

「ん〜、気持ちいい〜♪ ねぇ、私のことは本音って呼んで〜?」

 

「え!? あ、ああ。じゃあ、その、本音...?」

 

「!! うん!これからちゃんとそう呼んでね〜!」

 

そう言って抱きついてくる。これには俺も恥ずかしくなる。周りもキャーキャー湧いてるし。

 

「おぉ〜、ラブラブだねぇ。ところで少しいいかな?」

 

「なんです?」 「ら、ラブラブ...。 えへへ~」

 

「初めまして、一つ上の新聞部の黛 薫子よ。取材させてもらってもいいかしら」

 

「ビルドの事以外なら...」

 

「了解、まあその辺の事はたっちゃんから聞いてるからいいけど。じゃあ桐生くんはクラス代表の織斑くんに何か意見ありますか?」

 

「そうですね...とりあえずシスコンを治すべきかと」

 

「おいまだ言うか、ちげーからな!!」

 

一夏のツッコミが響く中、パーティはつつがなく終わった。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――

翌日、クラス内では2組に新しく中国からの代表候補生が来たことが噂されていた。十中八九鈴だろう。

その話を聞いた一夏は心当たりがあるためその子の顔を思い浮かべている。

近々クラス代表戦が行われる中、そんな調子じゃダメだ。と箒やセシリアはそんな一夏にハッパをかけていた。

優勝したクラスには学食のスイーツ食べ放題の権利が貰えるため皆も応援する。

 

「織斑君が勝てば皆幸せだよー!」

 

「それに専用機持ちは他に4組だけだから余裕だよ!」

 

 

「――その情報古いよ」

 

ドアの方を皆一斉に向くとツインテールの小柄な女...これ2回目だな。が腕組みし片膝立ててドアに寄りかかり立っていた。

 

「2組のクラス代表も専用機持ちになったの。そう簡単には優勝出来ないわよ?」

 

すると一夏は予想が当たったので驚き、

 

「鈴? お前鈴か?」

 

「そうよ。中国の代表候補生としてクラス代表のあんたと桐生に宣戦布告しに来たわ!」

 

と、ビシッと決めるが

 

「何やってんだ?似合ってないぞそれ。」

 

「もう少し身長があれば良さげなんだけどな。」

 

「な、何言い出すのよあんたら!!」

 

俺と同意見だったようで一夏は冷静にツッコむ。

結局織斑先生が来て鈴に一撃。そそくさと帰って行った。

「あいつは誰だ」と一夏は箒に、本音は俺に詰め寄るが織斑先生の言葉で渋々着席。

その事が気になって授業中も集中出来ず、何度も頭を叩かれていた。

そして何故か本音も山田先生から注意を受けていた。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――

授業が終わると箒は自分の失態を一夏のせいにし出す。それを見たセシリアが呆れながらも気を利かせ昼食を取ろうと提案する。

食堂に着くとそこにはラーメン片手に仁王立ちする鈴が。

 

「待ってたわよ一夏に桐生! というか何で早く来ないのよ!私がラーメンを持って待っててあげたってのに!」

 

「約束もせずにここに居た、お前が悪い。」

 

「ぐっ、席取っておくからさっさと来なさいよ!」

 

俺の正論により鈴は逃げるように立ち去る。

 

俺はこの話知ってるから同じ席にはつかないけどさ。何より修羅場に遭遇なんてしたくない。

 

「きりりん〜、りんりんとどうして知り合いなの〜?」

 

「わたくしも気になります。いくら桐生さんが話題に上がったとは言え何故あそこまで親しかったんですの?」

 

ご飯を食べようとすると本音がちゃっかり隣に座り、鈴との関係について聞いてくる。それはセシリアも同じのようだ。

 

「凰さんが初めて学園に来た時に俺が道案内しただけだよ。」

 

「なんだ、そうでしたの。」

 

「良かった〜。」

 

と、俺達が談笑する中、向こう側の席は絶賛修羅場中だ。

言わずもがな鈴は一夏に惚れている。中学の時に中国出身というだけでいじめられてたのを助けられたかららしい。

だが当然唐変木の一夏は気づくはずもなく鈴を「ただの幼馴染」として認識しており、「彼女なのか」という質問の返答で箒は安堵、鈴は分かってはいたものの怒りを露わにする。

そして互いにライバル(一夏ラバーズ)同士熱い握手を交わす。

背中にはブラックサンとシャドームーンが見えるような...

どっちがどっちかはご想像におまかせする。

本人を他所に織斑一夏(バトルホッパー)を取り合う2人を後にした。

 

そしてその後は特筆することも無く昼食や授業が終わり、今はアリーナで一夏のトレーニングをする所だ。

箒は打鉄を借りることが出来たようで今日は共に訓練する。

 

「で、どうするんだ?」

 

「とりあえずお前は動かす事に慣れることだな。あの時偶然出せた瞬時加速(イグニッション・ブースト)をいつでも出せるようにな。あと零落白夜を使うタイミングを気にすることだ。これはもう実践で『ここ!』って時を見計らうしかないな。」

 

「んー.... やることばっかだな...。」

 

「仕方ないだろ? そういう訳で白式を纏っての歩行や飛行、零落白夜のタイミングについてはまずは箒と対戦して、瞬時加速は俺とセシリアが距離を取りながら攻撃するから身体に馴染ませるしかないな。」

 

「よし、分かった!」

 

そうして俺以外の3人はまず基本的な動作を行い、一夏は途中で箒やセシリアにボコボコにされながらも、なんとかやり抜き訓練は終わった。

今回はあくまで瞬時加速や零落白夜のタイミングに集中しながらだったのでこのような結果になった。

 

俺は訓練の後、先に一夏に更衣室に行くよう促しトイレに向かう。

....何か俺がトイレに行くたび何かしら起こるんだよなぁ

聞いたことねぇよこんなジンクス

 

この後に起こるアクシデントと言えば一夏と鈴のケンカにクラス対抗戦の時の謎のISの乱入だが、今回は束姉さんはそんな事はしないだろうし....

とは言え何かしらあいつ(一夏)がやらかすのは間違いない。

俺はトイレを済まして出ると走り去っていく鈴を見つけた。

箒も鈴も....頑張れ

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「ねぇねぇ〜、ご飯食べに行こう〜?」

 

「ん、いいよ。俺もそろそろ行くつもり。」

 

夕食を食べようとしていたら本音からお誘いが。

パーティ以来頻繁に本音から声を掛けられたり一緒になっているのでこれが日常的になっている。

まあ未だに抱きつかれたりするのは慣れないけどさ。

 

「ねぇ、腕繋いでいい〜?」

 

「え〜? まあいいけどs」

 

「やった〜!」

 

...こんな感じで有無を言わさずやってくる。こんなだから本音は俺のことを...とは思うがそれはきっと箒達と同じく子供の頃の思い出が美化されて、俺=自分を助けてくれたヒーロー。という子供が抱く憧れのイメージ像が出来上がってるだけだろう。

異性から好かれる事は決して嫌じゃないし、むしろ嬉しいくらいだ。

けど俺は本音のイメージとはかけ離れている。

ヒーロー像はビルドによるものだけだし、クラスの人から俺が変身者だった事に「意外」と言われた事もある。

結局俺はビルドのようなヒーローとはかけ離れた男なんだ。ただの転生した一般人だしな。

いつか彼女も自分の気持ちの正体に気づくだろう。

 

「ぐすっ、ひぐっ...」

 

と、どこかですすり泣くような声が聞こえた。

...やっぱりやりやがったのかあいつは。

声のする方に本音と行くとそこには朝、1組に宣戦布告してきた時の勢いの良さなど見られない俯いて悔しそうに泣く鈴が居た。




転生してる時点で一般人じゃないよね
ヒロイン候補についてですが圧倒的に5のハーレムが多く、そこから+してラウラや大人達の名前も挙がっています。その中で違いがあるとすればシャルを入れるか入れないかという感じです。
試しに大人組から誰か入れてみようかな?
それではまた次回!

Next→第18話 怒りのドラゴンアサルト

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