空飛ぶ少年は海駆ける少女の嘆きを聞く 作:4WD skyline
いやーもう一年もあと2ヶ月とちょっとで終わりですか……。
と、どうでもいい独り言はさておき本編どうぞ!
「ま、マジかよ……」
と言いながら彩月は黒い表紙の手帳を取り出した。
そして手帳の中の一ページを破り取りそれをできるだけ小さくなる様に破り分ける。
そしてそれを瑞鶴に渡し
「急いでこれをこの子の周りに円を描く様に置いて!」
と指示し、瑞鶴は倒れている艦娘の少女の周りを円形に囲む様に髪を置いていく。
「置いたわよ!」
「おっし。離れて、かけるぞ!」
と彩月は瑞鶴に言い両手を倒れている艦娘の少女の上に手をかざす。
すると緑色の光が少女の体を包む。
それと同時に少女の身体の傷やボロボロの服が治っていく。
「相変わらず凄いわね、魔道っていうのは」
「ま、体力切れとは別に魔力切れで倦怠感っていうか疲れる時もあるから使い過ぎるとヤバイけどな」
と瑞鶴と彩月が話していると、
「…っん、ぅぅん」
と、呻き声を上げながら少女が目を覚ました。
「お、起きたか。大丈夫?」
と、彩月が声をかけた時だった。
「い、」
「「い?」」
「嫌ァァァァァッ!」
と、少女が悲鳴を上げた。
「ちょっ、お、落ち着いて!」
と、彩月は少女をなだめようとするが
「嫌、やめて、来ないで、来ないで下さい!」
と少女はただただ怯えていた。
……先に言っておくが彩月がセクハラやそれに近い行動をした訳ではないし、彩月が変な服装や変な行動をしていた訳ではない。
そして怯えるその艦娘の少女は、
ードゴォォンッ!
と彩月に砲門を開き砲撃を行なった。
しかし、「ッ!アイギス!」
と言い咄嗟に前方に構えた彩月の盾、アイギスに彩月は魔力を流し込み防御力を強化、どうにかゼロ距離の砲撃を防ぎきった。
「ちょ、ちょっとマジで落ちっけっての!一旦ここは深呼吸しよう!はい、ヒッヒッフー、ヒッヒッフー!」
「彩月!それはお産の息継ぎ!」
「あれ、そだっけ⁉︎( ゚д゚)」
と、危機的状況なのになんとなく余裕のあるやりとりをする彩月と瑞鶴の二人。
しかし、そんな二人にさらなる危機が訪れる
「榛名!大丈夫ネ⁉︎」
「霧島、金剛お姉様…!は、榛名は大丈夫です!」
(あ、これはちょっとマズイわ…)
と彩月は思っていた。
なぜなら、榛名と言っていた艦娘の少女の元に似た様な服装をした艦娘の少女が二人現れたのだ。
一人は茶髪のロングヘアー、もう一人は黒髪を前髪の部分を分けてあり緑縁のメガネを掛けた少女だ。
(武力衝突は避けたい所、だけどこの感じじゃ、武力衝突、とまでは行かないかもしれないけど少なくともさっき見たく砲撃受ける可能性大だよなぁ)
そう彩月が考えていると、
「Hey you!私のSisterに何したネ?」
と、茶髪のロングヘアーの少女が彩月に聞く。
(確かこの人は榛名が話す感じ金剛だっけ)
と、思い出しながら
「いや、ただ俺は自分の特異体質を使ってその子の傷をある程度治してたんだけど…」
と、正直に話した彩月だったが…
「ウソはつかなくて良いネ」
とバッサリと、そりゃ気持ちいいぐらいにバッサリと斬り捨てられた。
が、ここで
「嘘じゃないわよ!現に彩月が手当てしなきゃその子、死んでた可能性だってあるのよ!」
と、瑞鶴がすかさずフォローする。
すると、
「ず、瑞、鶴……⁉︎なんで翔鶴のLittle sister がここにいるネ…⁉︎」
と、金剛は驚く様に言う。
「え、ちょっと待って!なんでアンタ、私の名前知ってんの⁉︎」
と瑞鶴は驚くが、
「いや、そりゃおめー、艦娘なんだし…」
と、彩月が呆れ混じりに突っ込む。
その時だった。
ードゴォォンッ!
と榛名の砲撃が再び彩月を襲うが
ーガキィィィンッ!
と、彩月のアイギスがそれを防ぐ。
「あっぶねぇ!ちょっと!砲撃はそれ以上はガチで勘弁だっての!」
と、彩月が言うも榛名達は止めるどころか。
「全門開くネ」
と言う言葉とともに金剛、榛名、霧島の三人は装備していた大砲を彩月に向ける。
「瑞鶴さんは保護して人間の方は抹殺しましょう。私たちが『あれ』以上の目に遭わない様に」
と、緑縁のメガネの艦娘の少女、霧島が言う。
が、そんな危機的な状況にも関わらず彩月は
(ウソダドンドコドーン!)
と、余裕があるのかないのかわからないことを思っていた。
(仕方ない、こうなりゃ奥の手だ!)
と思い彩月は瑞鶴にこう言った。
「瑞鶴!コールE!」
「……!了解!」
と言った次の瞬間、
ークルンッ!
と二人は榛名達に背を向け
ードピュウウンッ!
と言う擬音が聞こえてきそうなスピードでその場を逃げ出した。
(((えっ…)))
と、榛名達は驚いていた。
突然瑞鶴にサツキと呼ばれていた人間がなにかを言った後、二人とも一瞬で逃げ出したのだ。
逃げ出したのにも驚いたが何よりも艦娘と人間が『一緒に』逃げ出すというのに驚いていた。
(それに…)
と、榛名は傷が一番酷かった脇腹を見る。
深海棲艦の砲撃が直撃し轟沈寸前だったが榛名が気を失っている間に治っていたのだ。
それ以上に人間が艦娘の傷を治すのに手を貸し、その上明るく、だが心配するかの様に話しかけてきたのだ。
榛名はその事にとても驚いていた。だが…
(あの後きっと榛名に何か求めて助けたに違いないです)
そう榛名は結論づけた。
その時だった
「榛名、霧島追うネ!」
と、金剛が言い慌てて榛名は、ばね仕掛けの様に飛び出す様に走り出した。
「ねぇ、彩月!」
「何だ!」
「何でコールE、を使うのよ⁉︎アンタの魔法じゃ、あれくらい簡単に倒せれるでしょ⁉︎なのに何で逃げるのよ‼︎」
そう、さっき言ったコールEのEとはEscape(意味、逃げる、脱出する、逃れる)を意味していたのだ。
つまり、戦闘に突入せずに撤退しようとあの時彩月は瑞鶴に言っていたのだ。
「そりゃ戦闘に突入して倒すのは簡単だぜ。だけど俺は平和主義だからさ」
「いや、倒して返り討ちにしないと、もしまた会った時…「そん時も逃げる」…本気で言ってんの…?」
「もちろんです、プロですから」
「何のプロよ…」
「魔道?」
「ま、まぁ、そうね…」
「それに、もし俺がここであの子達を倒そうとするなら、きっと『あん時』の瑞鶴だって助けたりしてねぇよ」
「…そうよね、こんなバカな選択する人じゃなきゃ『あの時』の私を助けようだなんて思わないわよね」
「アー、ソーデスネー。ドーセオレワバカデスヨ」
と言っていた時だった。
ーズドォォンッ!
と、彩月達を追う艦娘の少女達の砲弾が彩月の近くに着弾した。
「いよいよヤバくなってきたぞ、攻撃。海上走ってるだけで逃げ切れるか?」
「だ、大丈夫よね?」
「大丈夫だ、問題無い」
「フラグ臭ハンパないけど⁉︎」
と言っていた時だった。
「追いつきました……!」
と、彩月の左手20メートル先に榛名がいた。
それを見た彩月は…
「ウソダドンドコドーン‼︎」
と叫んだ。
「ちょ、ちょっと待てって!あれ、俺、お前さんの傷を治しただけだよねぇ⁉︎何で今そのお前さんが俺を殺そうとしてるわけなのー⁉︎」
「……あなたには関係ありません」
「いや、あるっしょ!思いっきりあるっしょ!だって今殺されかけてる張本人だから!」
「……全門発射!」
と、榛名は彩月の話を聞かず砲撃を行う。
だが、
「止めろ、アイギス!」
と言って彩月がアイギスを構えた直後だった。
ピタリと榛名の艦装から発射された弾は文字通り空中で『止まった』。
「え……⁉︎」
と、榛名がその光景に驚いている隙に
「三十六計逃げるに如かず!」
と、彩月は全速力で逃げる。
「……!逃がしません!」
「逃がして下さいお願いします!」
と二人がやりとりしていると。
「彩月!あと少し!」
と、瑞鶴が言った。
「あ!」
と彩月も言う。
「「市の境!」」
そう、三浦市と横須賀市の境を示す看板が沿岸の道路に設置されていた。
それを見た瑞鶴と彩月は
((あと少し!))
と、『油断した』
ードオオンッ!
と、海に砲弾が着弾する音が彩月達の前方からした。
そしてふと前方を見た彩月と瑞鶴は二人揃って言葉を失った。
「ナイスネ、榛名」
と言った艦娘、金剛と霧島が彩月と瑞鶴の前、ちょうど市の境に居た。
舞台裏のお話。
彩月「なぁ、作者?」
作者「はい何でしょう?」
彩月「俺の元ネタの常世のサツキってキャラどんなキャラなんだ?」
作者「厨二病キャr」
彩月「死ね!」
ードオオンッ!