ぼっちの俺と人気な彼女   作:鬱ケロ

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どうも、鬱ケロさんです!

Fateの映画を見て来ました!やばい面白かった。原作の方よく知らないからどうなるか分からないけど、次がすごい楽しみです!
FGOはインフェルノが出ない。欲しいよぉー!白髪の女の子がほしいよぉー!

とまぁ、ちょっと暴走しましたが六話目です。よろしくお願いします!


ぼっちの俺と昼休み

 チャイムがなる。

 その音と共に生徒達は机の上の教材を片付け、ある者は弁当を出し、ある者は購買へと向かって行く。

 そう。今この瞬間、我が校は数少ないくつろぎの時間。昼休みに入ったのだ!

 ……いつもとテンション変えてみたけど、うん。これしんどいわ。ちょっと落ち着こう。

 

 

 

 まぁ、そんなわけで今は昼休みに入っている。クラスを見てみると仲の良い者同士で集まり、机を寄せ合いながら楽しそうに食べている。

 ……さて、ここで確認だ。この昼休みという時間。先ほど言ったようにクラスの中で仲の良いグループと楽しく食べる奴がほとんどだ。そうでなくとも、ほかのクラスにいる仲の良い奴と食べるだろう。

 それではそんなグループに属さない者。また、仲の良い奴がいない者はどうするか。答えは簡単。ぼっち飯である。

 一人で寂しく黙々と弁当を食べる。周りの奴らはその姿を見て哀れに思うかもしれない。

 しかし待ってほしい。何故、一人で黙々と食べることが哀れに思われなくてはならない。それはそれで良いものではないか。複数人で食べていれば二十分ほどかかる弁当が十分で食べ終わるんだぞ?それに喋ることで吐き出される二酸化炭素も減らすことが出来る。

 つまりぼっち飯とは環境に優しい地球のことを考えられた食事と言えるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

「そんな、ぼっち飯は良いことです。みたいな説明しても、周りの奴らが少なからずそういうことを思っていることは変わりないけどな」

「せっかく自分でもそれらしい事言えたのに、その気持ちに水を差すのやめてもらえませんかねぇ」

 

 俺がジト目で倉持先生を見るが、先生は全く気にせず湯呑みのお茶を啜る。

 

「第一普段から俺の所に来て一緒に飯食ってるくせに、なに今更ぼっち飯の優位性なんて語り始めてんだよ」

「普段からって言ってもここ二ヶ月の話ですけど。それまでは俺、ぼっち飯でしたよ」

 

 そう。今言った通り、俺は二ヶ月前までぼっち飯をしていたがいろいろと理由があって、今では職員室に来て倉持先生と一緒に昼飯を食べていた。

 

「それより、飯だ。さっさと食べろ」

 

 そう言って先生は俺にコンビニの袋を渡してくる。

 俺はその袋を受け取り中を見ると、おにぎりがたくさん入っていた。

 

「……俺、おにぎりは嫌だって言ったよね?」

「好き嫌いすんな。美味いだろうが。コンビニのおにぎり」

「ふざけんな。なんのために多めにお金渡したと思ってんの?サンドイッチ買ってって言ったじゃん。なんで全部おにぎりになってんだよ。誰得だよこんなの」

「俺得」

「あんたにしか得がねぇじゃん」

 

 俺も金出してんだから得させろよ。

 俺は仕方がないので渋々袋の中からおにぎりを取り出す。……あ、明太子だ。やった。

 

「あのな、そもそもお前が悪いんだぞ?お前があれからまともな物を食べようとしないから、俺がこうやって少しでもまともな物を食べさせようとだな」

「……今の俺には昼飯代出すのも惜しいんだよ。なのに、こんな買っちまって。……はぁ」

「だからって食べないのはダメだろ。あの時のお前、昼飯どころか朝飯も夕飯も食べてなかっただろうが」

「えー。それはダメだと思うよ?」

「うるせー。別に人間二日、三日なにも食べないくらいで死にはしねぇんだから良いだろうが」

「確かにそうだけど、力出ないし体に良くないと思うな」

「そうだぞ。食事っていうのは体の調子を整えるのにも一役買っていてだな」

「……おい、ちょっと待て」

「ん?なんだよ」

「どうしたの?」

「なんでお前がいる」

 

 そう言って俺は先生の後ろに視線を向けると、そこにはやはり彼女、清水 神無がごく普通に座っていた。

 そしてその本人は俺の質問に何故か首を傾げている。

 いや、傾げたいの俺だからね?いつの間にか会話の中に入って来ていて驚いたんですが。

 

「いや、先生から翔君もいるから一緒にご飯食べないかって誘われて来たんだけど」

「おい」

「……考えてもみろ。男二人だけでご飯を無言で食べ続けるとか俺には耐えられない。せめてそこに花が欲しい。そうは思わないか?カケソン君」

 

 神無の答えを聞き先生を睨むと、先生は悪びれもせずそう言ってきた。

 カケソン君てなんだよ?俺は医者じゃねぇ。

 

「思わねぇよ。それとホームズは女性嫌いだったらしいから、女は連れてこないだろ」

「え?そうなの?」

「らしいってだけだ。本当かは分からん」

 

 神無とそんな話をしていると先生はため息を吐いて苦笑いを浮かべる。

 

「ったく。お前はどこでそんな情報仕入れてくるんだよ?」

「ネット、ゲーム、本。それだけあればどうとでもなる」

 

 ちなみに今回のはウィキペディアさんです。本当かは分からん。あれってたまに嘘書かれてるらしいし。

 

「それで?どうしてこいつを呼んだ?」

「なんとなく」

「……もういい」

 

 そう言って俺は肩を落とす。……この人に理由を求めた俺が馬鹿だった。

 

「翔君と倉持先生って仲良いんだね」

「「それはない」」

 

 俺達のやり取りを見ていた神無がいきなりそんなことを言ってきたので俺達は同時に否定した。

なにを見たらそうなるのだろう。神無の脳内にはまさかお花畑だったりメルヘンな世界でも存在しているのだろうか?

 

「え?だって、よく一緒にいるし。楽しそうに話してるじゃん」

「それは、まぁ、趣味が合うし」

「こいつが俺の言うことよく聞いてくれるからな」

「あんたが脅してくるんだろうが」

 

 そう。この先生は単位を盾に俺にいろいろな事をさせてくるのだ。……本当になんでこの人先生をやってんだ?

 

「まぁもう一つ理由があるとすれば……なぁ?」

「あぁ、うん。まぁ、それが一番かな?」

「?なに?その理由って」

 

 神無のその質問に答えるために俺達は互いを指差す。

 

「この人が俺の従兄弟だから」

「こいつが俺の従兄弟だから」

 

 その答えに神無はしばらく固まった後、その顔に驚きの表情を浮かべ始め……。

 

「えぇーー!!」

 

 そんな声が職員室に響いた。

 

「おい、うるさい。ここ職員室だぞ」

「あ、ごめん。じゃなくて!え!?従兄弟!?本当に!?」

「あぁ、本当だけど」

「まぁこいつには学校では敬語使えって言ってるから、教えてもらわないと知らないままだろうけどな」

 

 そう言って先生は俺の頭を乱暴に撫でる。

 

「ちょっ。やめろ。俺まだ食べてる」

「おっと。悪い」

 

 謝っているのにその顔はニヤついている。……殴りたい、その笑顔。

 

「本当に知りませんでした。ふーん。だからあんなに普段仲よさそうなんだ」

「だから仲良くねぇっての」

 

 さっきから一体なにを勘違いしているのだろうか?もしかしてこいつ以外にも先生と俺が仲が良いって周りからはそう見られていたのだろうか。()()()()()()()

 

「だろぉ。俺とこいつは仲が良いんだぜ?まぁ、俺にとって、こいつは手の掛かる弟みたいなもんだからよ。ほっとけないっていうのもあるんだが」

「だから……」

 

 先生のその言葉にも反論しようとした俺だったが先生の顔を見てその先が言えなくなってしまった。

 そこには、珍しく俺を優しげな目で見てくる先生の顔があった。

 その顔を見て俺は罪悪感とほんの少しの気恥ずかしさがこみ上げてきた。

 

「さて、もうすぐ昼休みが終わるぞ。さっさと教室に戻れ」

 

 俺がなにも言えずに黙っていると先生が突然そう言ってきた。

 その言葉を聞き慌てて時計を見ると、あと五分で昼休みが終わろうとしていた。

 

「マジかよ!俺まだあんまり食べれてないぞ!?」

「ほら、これ持ってっていいから。教室でゆっくり食えや」

 

 俺が慌てておにぎりを食べようとすると、先生が袋を渡してきた。

 

「え?でも」

「俺はもうある程度食べたんだよ。だからあとはくれてやる」

 

 あぁ、こうなったらこの人はもう意見を曲げないな。長年の付き合いでそれぐらいは分かるようになっていた俺は渋々ながら袋を受け取った。

 

「清水、お前も来たかったらいつでも来い。歓迎するから」

「本当ですか!?それならこれからも来させてもらいますね!」

 

 そう言って笑顔を浮かべる神無。

 あの、俺もいるから俺に聞いたりは……しないよな。するわけないよな。はぁ。

 

「じゃあまた後でな」

「はい、また後で」

「また後で。あぁ、それと……」

「ん?」

 

 職員室から出る前にこれだけは言っておこう。そう思っていた言葉を職員室から出る前に思い出した俺は足を止め先生の方を見る。

 

「飯、ありがとう」

 

 俺の言葉に先生は驚いたような顔をするがすぐに笑顔になった。

 

「おう!」

 

 その笑顔を見ながら俺と神無は職員室を後にした。

 

 

 




ちなみに作者はぼっち飯に慣れてしまっていたりします。

それではまた次回!
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