ぼっちの俺と人気な彼女   作:鬱ケロ

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こんにちは、鬱ケロです。

みなさんメリークリスマス!
今日はクリスマスですねぇ。みなさん何か予定はありますか?作者は先生との話し合いがあります!……嫌なクリスマスプレゼントだ。

ま、まぁそんなことは置いておいて、久しぶりの投稿です。久しぶりのなので、普段の駄文がさらに駄文になっています、すみません。
それでも良いという方は今回もよろしくお願いします!


ぼっちな俺のクリスマス

 クリスマス。

 それは世に蔓延るリア充達がキャッキャウフフな事をする日である。え?偏見が過ぎる?実際そんなもんだろ。

 まぁそんなわけで、今年もこの忌々しい日がやって来た。外を歩けば手を繋いで身を寄せ合うカップルがたくさん……。チッ。

 そんな日にリア充じゃない俺がクリスマスにやる事。そんなものもはや一つしか残されてはいなかったのだ。

 

「というわけでレイド行こうぜ!」

「勝手に行ってろ」

「嫌です」

 

 俺から珍しくレイドに誘うと仲間から速攻で帰って来たのは否定の言葉だった。

 今やっているのはとあるオンラインゲーム。様々な職業(クラス)を選ぶことができ、最近少しずつではあるがユーザーを増やしているゲームだ。

 そのゲームの中でよくパーティーを組む二人組がいた。

 時に遠距離から相手を仕留め、時に近距離で相手を仕留める職業《弓兵(アーチャー)》の『コウタ』

 後方支援を主としながら偶に自分で突っ込んで笑顔で帰ってくる《魔術師(キャスター)》の『ツクヨミ』

 この二人のおかげで俺は様々なダンジョンをクリアできたと言っても過言ではないだろう。……そんな二人とレイドに行こうと勇気を出して誘ったのに断られた。

 

「…………」

「あの、なんか『ショウ』が何も言わなくなっちゃったんですけど、もしかして泣いてます?」

「まぁ、普段誘わないやつだからな。勇気を出したんだろ。それを俺らが速攻で断ったから泣いてんじゃね?」

「……なんか罪悪感が」

「勝手に泣いてろとしか思わん」

 

 おっと。コウタさんあなた辛辣すぎませんかね。流石の俺もガチ泣きしちまうぞ☆……気持ち悪すぎて別の意味で涙が出そうだ。

 

「それに、なんで態々レイドなんて行かなくちゃなんねぇんだよ。疲れるだけじゃんか」

「……いや、今日しか出来ないレイドがあってさ」

「あー。クリスマス限定レイドですよね……あれ?でもあれって特別なアイテムがいるんじゃなかったですか?」

 

 理由を聞いてきたコウタに俺が答えると、ツクヨミが思い出したかのようにそう言ってくる。

 

「あー。あったな、そんなレイド。確か『聖夜の贈り物』とか言うアイテムがいるんだっけ?」

「そうですそうです。確かニ週間前から始まったイベントのボスが低確率で落とすアイテムですよ。でも、ボスはそこそこ強いし、アイテムのドロ率は渋いしで少しネットで荒れましたよね」

 

 ツクヨミの言った通り『聖夜の贈り物』と言うアイテム。ドロ率がとにかく低いのだ。多分人理を救う某ソシャゲで星五サーヴァントを当てるくらい低い。それに加え、このゲームのプレイヤーの平均レベルが七十前後なのに対してボス討伐の推奨レベルが九十以上とかなり高い。そんなことがあり、イベントが始まってからネットで少しばかり叩かれたのだ。

 

「で?お前はそのアイテムを手に入れたと。だから俺達に行こうと言ってきたわけか」

「ま、まぁそういうことです、はい」

「え!?凄いじゃないですか!ちなみに何回くらい回ったんです?」

 

 コウタはそこまでの会話で察したのか俺に確認を取ってくる。

 それに肯定するとツクヨミが少し食い気味に俺にそう聞いてくる。

 

「一回」

「……え?」

「一回で落ちた」

「……」

「……」

 

 その答えにツクヨミはおろかコウタですら無言になる。

 いや、うん。さっきまでドロ率渋いだのネットが荒れただの話してたのになんかごめんね。でも落ちちゃったんだから仕方ないじゃん。

 

「……まぁ、ショウの運の良さは今に始まったことじゃねぇからこの際いいわ。でも俺達を誘う理由は?お前確か知り合いに俺らより強いプレイヤーいたよな」

「…………」

 

 俺が無言になった事で自然と会話が止まる。言わないとダメだよな。嫌だなー。覚悟決めよう。

 

「……断られた」

「……は?」

「知ってる奴大体連絡したけど皆断られた」

「……」

「……ハハ。皆予定あるんだって。しかも大半がデートだってさ。笑えてくるわ」

「……あー」

「……そういう事ですか」

 

 なんでだろう。パソコンの画面越しなのに二人から憐れむような視線を向けられてる気がする。

 

「ま、まぁ俺は予定ねぇし、仕方ねぇから付き合ってやるよ!」

「わ、私も予定ないので手伝いますよ!」

 

 うん、ありがとう。でもさ、その優しさが今はものすごく痛い。

 

「よし。それじゃあ装備とかアイテムとか準備して早速行くか」

「本当にありがとう。二人がいてくれてよかったわ」

「別に俺達の仲だろ?その代わり今度俺の行きたいクエスト手伝え」

「おう!いくらでも手伝ってやる!」

「あ、あのー」

「ん?どした?」

 

 俺がツクヨミに反応するがツクヨミはしばし無言になる。

 その間俺もコウタも何も言わない。そんな中でようやくツクヨミが続きを話した。

 

「……このレイド確かそのアイテムと一緒に職業が『裁定者(ルーラー)』のプレイヤーが必要だった筈なんですけど、その調停者はどこにいるんですかね?」

「……………え?」

 

 ……そんな条件あったっけ?

 

 

 

 

 

 

 

 

裁定者(ルーラー)

 この職業。例のソシャゲをやっている人なら強い、もしくは強くはないけど決して弱くはないと思う人がほとんどだろう。しかしこのゲームでは全く違う。

 なにせこのルーラーと言う職業。とにかくルールが多いのだ。

 まず、敵にとどめを刺せない。なのでソロプレイだとまず無理ゲーになってしまう。

 次に攻撃力が低い。どれだけ低いかって言うとレベルを六十まで上げても、スライムを一撃で倒せないくらい。とにかく弱い。

 そして最後に、この職業。なぜか敵に狙われやすいのだ。どれだけこちらがヘイトを稼いでも、敵の視界にルーラーが入るとそちらを問答無用で攻撃し始める為作戦が意味をなさなくなってしまう。かと言ってルーラーを壁役にしようにも大抵レベルが低い為すぐにやられてしまう。

 もちろんいいところもある。育ちにくいが育てばそこそこの耐久力だし、悪魔な亡霊の類とは相性がいい。さらに強力な回復魔法なども使えるようになる。

 しかしそれを含めてもデメリットの方が目立ってしまう為、ルーラーをとるプレイヤーは全体のいち割行くか行かないかくらいらしい。

 そんなわけで、

 

「誰もこないなー」

「そうだなー」

「そうですねー」

 

 あれから一時間。誰も見つかりません!

 今俺達は人がよく行き来しているギルドホールでルーラーの職業の人を探していた。……でも、見つからねぇよ。ただでさえやってる奴少ないのにクリスマスだからかイン率が目に見えて低いし。このままじゃ今日が終わるぞ。

 

「……なぁ、もう諦めねぇ?ニ時間くらい探してるけど全く見つからねぇし。もう嫌になってきたんだが」

 

 コウタは既にやる気を無くしているらしく、先程からそんな事を繰り返し言っていた。

 

「も、もう少しだけ探してみましょう?もしかしたらいるかもしれませんし」

「一時間前からそう言ってるぞー」

「……」

 

 コウタのその言葉にツクヨミは何も言えなくなってしまう。

 そう、コウタの奴は開始一時間でやる気を無くし始めていた。その度にツクヨミや俺がそう言って抑えていたのだ。

 でも、もう無理かなー。コウタがこう言い始めたら本当に我慢の限界が近いって事だし。

 

「……仕方ないか。なぁ、もうやめてどっか普通のクエスト行くか?」

「えー!勿体無いですよ!」

「いや、まぁそうなんだけどさ。事前にちゃんと調べてなかった俺が悪かったわ。来年はちゃんと調べるから来年行こう」

「ショウがそれで良いなら良いですけど……」

「……」

 

 俺の言葉にツクヨミは納得出来ていないのか、そこで言葉が止まる。

 俺達二人のそんな様子をコウタは黙って見ている。

 

「まぁ、そういうわけでこれからどこ行く?」

「あ、あのー」

「ん?」

「ルーラーを探してるって聞いて来たんですけど……」

「……そうだけど、えっと、君は?」

「あ、すみません。私()()()()()()()()()()()『カンナ』と言います」

 

 そう言って話しかけて来たアバターを見る。

 巫女のような服装に刀を持ったその姿はどちらかというと『剣士(セイバー)』のようでもある。

 ……しかし、彼女は今なんと言った?ルーラーをやっている?やっているって事はその職業なわけでして。

 

「マジですか!?」

「あ、はい。マジですけど。なにか問題あったりしますかね?」

「いや、全然大丈夫です!むしろウェルカムです!」

「は、はぁ」

「おい、ショウ。お前がっつきすぎだ。相手困ってんじゃねぇか」

 

 コウタにそう言われようやく俺は冷静になる。……おっといけない。こんながっつきすぎて「やっぱりやめます。ごめんなさい」なんて言われたくないからな、うん。

 

「いきなりで悪いんだがえっと、カンナ?あんたのレベルっていくつだ?低すぎたら流石に無理なんだが」

 

 確かに。これから行くレイドのレベルはまだよくわからないが、必要なアイテムが落ちるクエストの推奨レベルが九十以上だった。それを考えるとレベルの上がりにくいルーラーでもせめて四十以上は欲しい所だ。

 

「あ、はい。レベルは六十二です」

「……は?」

 

 告げられたレベルに珍しくコウタがそんなアホみたいな事を言う。俺やツクヨミもなにも言わないが驚いていた。

 

「えっと、悪い。六十二?マジで?」

「まぁ、はい。皆驚くんですよね。なんででしょう?」

 

 いや、このゲームとルーラーの特性よく知ってる奴だったら普通驚くぞ。

 さっきも言ったようにルーラーの職業はレベルが上がりにくい。なぜならこのゲームでは相手に与えたダメージ量、そして敵にとどめを刺したかによって得られる経験値が変わってくるのだ。そんな理由からルーラーは職業の中で一番得られる経験値が少ない。それもルーラーが選ばれない理由になっているのだ。

 なので高いとしても四十くらいがいいところ。それがこのゲーム内でのルーラーという職業の通説だった。それを覆す存在が目の前にいる。

 

「そういえば、最近一緒にクエストに行くと経験値の美味いモンスターが出てくることが多い『幸運の巫女』がいるとかいう噂があったが、あんたか、その巫女様は」

「あ、そんな風に言われてますけどたまたまなんですよ」

「……ちなみに幸運のステータスどんくらいか聞いても?」

「え?えっとA++ですね」

「……なぁ、コウタにツクヨミ。俺、初めて聞いたわ。幸運A++とか」

「……私もです」

「……大丈夫。俺もだ」

 

 ……こんな奴本当にいるんだね。

 

「えっと低すぎますかね?」

「高すぎて驚いてます」

「同じく」

「同じくです」

「それじゃあパーティに入れてもらえますか?」

「はい。むしろこっちからお願いするぐらいですわ」

 

 いや、本当にこんな人が見つかるとか俺明日死ぬのかな?

 

「えっと、それじゃあ自己紹介しないとな。俺はショウ。職業は『暗殺者(アサシン)』。レベルは九三。よろしく」

「んじゃ次は俺だな。名前はコウタ。職業は『弓兵(アーチャー)』。レベルは九四だ。よろしく頼む」

「最後は私ですね。私はツクヨミ。職業は『魔術師(キャスター)』で、レベルは九十です。よろしくお願いします」

「は、はい!改めまして、カンナと言います。職業は『裁定者(ルーラー)』です。よろしくお願いします!」

 

 こうして俺達はなんとかクエストに行けるようになったのだった。

 

 

 

 

 

「ところでショウ」

「ん?どしたん。コウタ」

「今回行くのってレイドだろ?他は誰連れてくんだ?」

「え?俺達四人で良くない?」

「はい?」

「え?」

 

 行けるようになった?

 

 

 




続きは頑張って今日中に出します。
見てくださった方々、ありがとうございました!
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