セシリアに生まれたオリ主がなんとかして一夏を落とそうとするけど中の人が違う面々のせいでなかなか落とせないIS 作:キサラギ職員
得意な水泳で負けるわけねぇぇぇだろぉぉぉ! いくぞおおおおおおお!!
そして。
原作メンバーには勝てなかったよ……。
「うぅ………」
酷い目にあった。運動では自信があったんだけどなぁ。鮫のような速度の一夏と箒。そして息継ぎしていないくせにドルフィンキックでひたすら進んでいくラウラに食らいついていくのが精一杯だった。誰もおぼれたりはしなかった。あまりの泳ぎっぷりにライフセーバーのお兄さんがドン引きしていた。一着ラウラ。二着一夏。三着箒。四着俺。最下位は予想してなかったなぁーハハハ。
というわけで体力を使ってしまった俺たち一行は(主に俺)のんびりすることになった。
全力で泳いだせいかバテバテになってしまった俺は、パラソルの下で寝転んでいた。とりあえず一夏にオイルを塗ってもらう約束だけは取り付けたわけだけど。こんなことなら塗ってもらってからやればよかったなと思う。水でもなかなか落ちないタイプを持ってきたからね。
「待たせたな」
「待ちくたびれましたわ……一夏さんはどうして元気でいられますの?」
「鍛えているからだ」
答えになってねぇよと思いながら俺は姿勢を起こした。水泳終了直後は息が切れていた一夏であるが、今はまるで動じていない。さすがである。
俺はオイルのボトルを手渡すと、シートの上に寝転がった。パレオは脱いでスタンバっといたからあとはビキニを外すだけである。うつ伏せ姿勢でブラ紐を外して、おもむろに振り返る。サンオイルを上からそのまま垂らそうとしている一夏がいた。何も言わなかったら上からボトボト垂らす気だこの子。やさしく教えてあげないとな。
「一夏さん。いきなりだと冷たいので手で温めてからお願いいたしますわ」
「そうか……で、どこから塗ればいいんだ」
「背中からお願いいたしますわ。手が、届かないものですから」
嘘である。柔軟体操のお陰かバレリーナとまではいかないが開脚はそこそこできるし、手だって背中まで届くし。でもいいんだ。塗ってもらうのがいいんだから。
ようやく準備ができたらしい一夏が俺の隣でかがみこむのが見えた。俺は両腕を枕にして待った。
「―――……んっ……!」
「冷たかったのか?」
「いえ、続けてくださいませ」
いきなりグッと首筋に触られてびっくりした俺の声に一夏が手を引っ込める。ざらざらとした手だった。いいぞ。続けろ。
俺が続きを促すと一夏はああと言って再開した。
「っ、ひあっ」
「……」
背中。肩甲骨の上を這い回る手。くすぐったくて声が出る。
始まったな。
ああ。
全ては私のシナリオ通りに。
「んっ……ぁ」
横っ腹。腰。手が動いてオイルを塗りこんでいく。官能的な波に声が漏れる。
手が背骨の上を突いている。ブラ紐のあった腋を撫でる。ふう、こんなこともあろうかと全て処理してきてある。見られても恥ずかしく無いぜ。問題ない続けろ。
「ふッ、ちょ、ちょっと……そこは……」
背中からとはいったが腰から下に指が入り込もうとしてきたので焦った。しかし、一夏がこんな大胆だったとはな。公開プレイはさすがにまずいし……砂浜の隅っこ岩の陰であやまちをしたいというならば是非もなしであるが。準備はしてきてるよ。色々とね。
俺が戸惑っていると、水着の上からお尻が撫でられた。妙にいやらしい手つきで腿に手が移る。おお、そうかそうか。一夏もオトコノコということなのだね。俺は緩やかに脚を開けてみた。両腿を掴むようにして手が踊る。
しかしなんというか手が細くなった気がする。そんな短時間で手って小さくなったっけ?
「……っ ンぅ…………やっぱり!」
俺は胸元を背後から掴もうとしてきた手を捕まえると、地面方向に引っ張った。とても青年の体重とは思えない軽さが背中にかかった。手と足だけじゃ判別できやしないけど体格には見覚えがある。俺はブラを元に戻そうとして無理なことを悟ると、片手で胸元を隠しながら上半身を起こしてその乱入者をどかし睨み付けた。
「あ、バレちゃった? 困ってたみたいだから手助けしてあげたんだけど」
鈴音がボトル片手に目をギラギラさせて立っていた。
一夏が横で俺の方をちらちら見ていた。手にボトルはない。
「代われと言われたので」
一夏があからさまに目をそらしてくる。おっぱいだね? おっぱいを見てしまったんだね? おっぱいだな?
俺はブラ紐を付けると、鈴音の頭をアイアンクローで掴んだ。
「減るもんじゃないしーいだだだだだ!! 割れる! 割れる! 一夏ぁ! ちゃんと援護しなさいよぉ!!」
「ノーコメントだ」
俺は首を振る一夏を前に鈴音の頭を砕くため両腕に力を込めた。
ぶっつぶれろおおおおおおお!!! よくも俺の純情(?)を穢してくれたなこのレズ属性えええええい!
「それ以上いけない」
一夏がとめなければ俺はこやつを彼岸の彼方に送っていたところだった。
なんてこともあり。
「災難だったね。はいこれアイスクリーム」
「うう………ありがとうございます」
俺はパラソルの下でのんびり時間を過ごすことに決めた。体力には自信があったつもりだったけど鈴音を追い掛け回しすぎて疲れてしまった。どこで仕入れたのかアイスクリームを手渡してくるシャルロットが天使に見える。戦闘時とは大違いでギャップがすごいよなあ。
一夏とは言えばもくもくとビーチバレーに興じていた。最初拙かった動きも慣れてきたのかジャンプして打ち込みから、サーブまでできるようになっていた。基本的に運動神経はいいので何をやらせても人並み以上にうまい。
昼は簡単に済ました。この後は夕食だ。よし、夕食は一夏の横で食べるぞ。
「………」
しかし、このまま引き下がるのも癪である。俺はパレオを取るとアイスクリーム最後の一口を舐め、完食した。
「行ってきますわ。今度こそ……!」
「そう? じゃ僕も行こうかな。バレーはやったことあるけどビーチではないしね」
俺が腰を上げるとシャルも立ち上がった。ここはニュータイプ的なセンスに期待させてもらおう。
「ええ。かくなる上は敵を全滅させますわよ」
「敵って」
シャルが噴出したが俺は気にしない。試合会場へと赴いた。
「セシリア・オルコット。一夏との間に入るか!」
「望むところですわ!」
箒との死闘がまたしても待っていたけど、俺は歯を食いしばってなんとか勝ったのだった。
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疲れすぎてヘロッヘロの俺は食事中はうつらうつらしていてなにがなんだかよくわからなかった。
「すー……」
一夏の横は確保できたんだが、刺身やらを食ってるうちに眠気が限界を突破して居眠りを始める始末。はしゃぎすぎたというか、全力で泳いだ後バケツいっぱいの貝を採取して浜辺で一人バーベキューを始めるラウラとか、海岸で素振りを始めるブシドーさんとか、その他もろもろ体力がありすぎんだよね。ついていけん。
ご飯を……ご飯を食べねば。半分眠りながら正座で飯を食っていたが、刺身を食ったあたりで意識が落ち始めた。横の一夏の肩に頭を寄りかからせてしまう。いい気持ちだ。今夜はよく眠れそう。
ちなみに正座はつらくもなんとも無いぜ。
「起きろ。起きないか」
「………むにゃ」
一夏の声ではっとして頭を上げてあたりを見回す。
「…………」
ペキッと音がした。綺麗な正座で腰掛けている箒が握力だけで箸をへし折った音だった。俺の方を睨み付けて来る。怖いよ。
俺は食事がどこまで進んだのか確認してみた。おかずは減ってるがご飯が減ってない。無意識におかずだけ食っていたのか。うう、漬物で食うにはつらすぎんよ。
「無理なら俺が食おうか」
「ふぁぁぁぁ……お願いしますわ……」
眠い。疲れすぎてだめだ。俺の茶碗のご飯を取ってパクパク食い始める一夏を尻目に、大あくびを手で隠す。
「そんなに疲れているなら後で俺の部屋に来い」
「えっ」
どきっと心臓が跳ね上がった。これは……さる店で仕入れてきた勝負下着と香水の出番……!?
……なんだっけ。エロいことを期待して行ってみたらマッサージでしたとか言うがっかりイベントがあったような気がする。まあいいか。マッサージしてもらえるならありがたいことだ。
俺はうまく回らない思考のまま、コクコクと頷いていた。