セシリアに生まれたオリ主がなんとかして一夏を落とそうとするけど中の人が違う面々のせいでなかなか落とせないIS   作:キサラギ職員

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ギャグだよ


60話 サンドリヨン・ウォー

 襲い掛かる少女の群れ。ブローニング M1917を構えたラウラが鉛弾もといBB弾を撃ちまくっている。

 

「玉とったるわぁぁぁぁぁぁ!」

「女が攻める時代なんだよぉぉ!!」

「管制塔援護しろよぉおおおおおおおお!!??」

 

「ラウラ! 弾が! 弾が無くなる!」

「クソ、アパーム! 弾! 弾持ってこいアパーム!」

 

 ラウラの横で弾倉を込める役割を担っていたシャルロットが悲鳴に近い声で怒鳴る。最後の弾倉をはめ込むと、アパムを探す。ラウラが大声を張り上げながら再び撃ちまくる。

 ……俺かよ!? いや俺しかいないのはわかるんだけどね!?

 くそっしょうがねえな! 俺は大気圏に飛び込めと無茶振りされたアムロ(冒険王版)並みの根性を発揮すると、矢やら瓶やらが降り注ぐ戦場を駆け抜けていく。途中落ちていたヘルメットを拾い上げると、被る! 設置されていた弾倉を担いで駆ける!

 

「あいたーッ!? こ、この乙女に向かって空き缶をむきゃん!?」

 

 ごつんとヘルメット越しにだが空き缶が降ってきた。何をするのかと振り返った瞬間、吸盤式の矢が額に直撃! 衝撃で俺は吹き飛ばされる。

 ラウラが背後を振り返って叫ぶ。

 

衛生兵(メディック)! 衛生兵(メディック)!」

「セシリアの息がない! 人工呼吸をしなきゃ!」

 

 無駄に気合の入ったナース姿の鈴音(ミニスカート)がやってくる。無駄にでかい鞄を横に置いて、おもむろに俺に覆いかぶさってくる。

 

「やめなさい! この! わたくしを勝手に殺すのはやめなさい! 離れなさい!」

「えへへへへキスしよ~セシリア~」

「く………箒さん! 箒さん助けて!」

 

 俺は鈴音を剥がそうと渾身の力を込めていた。おかしい。体格といい筋肉量といいこのレズ娘と俺では俺が圧倒的に勝っているはずなのに剥がれない。

 

「ぬははは! 一夏には指一本触れさせはせぬ!」

 

 快活に笑いながら木刀を振り回して女子生徒を千切っては投げ千切っては投げをしている箒がいた。聞いちゃいねぇ。

 最後に残ったのは“賞品”の織斑一夏その人だが―――椅子にダクトテープでグルグル巻きにされて身動きが取れない状態である。

『助けてくれ』とダクトテープで覆われた口でもごもご言ってるらしいのが見て取れる。

 ああわかったよ! 助けりゃいいんだろ! わかってるけどそれどころじゃないんだよ!

 なんでこんなことになってるのか。俺は、キスしようと迫ってくるレズ(もう名前じゃなくていいや)から距離を取ろうとしている一方でラウラが機関銃で弾幕を張り、なぜか米兵っぽいコスプレをしたシャルロットが短機関銃で鎧を着込んだ物体を釘付けにしているのを見ながら、どうしてこうなったのかを思い出していた。

 いやだって原作だと一夏が持つ王冠をみんなで奪い合うイベントだったじゃん! なんで俺らだけで一夏防衛戦になってるのよ!

 

--------------

 

「観客参加型演劇をすると言われたが」

「それはそれは………」

 

 出し物をやるらしいと一夏が相談してきた。そろそろ来たか、という思いがある。

 確か原作だと一夏が王冠を被らされていて、その王冠を奪ったものが一夏と同じ部屋になれるというものだった。

 しかし今回はアレである。まず生徒会長の刀奈さんがいない。代わりに簪が生徒会長をやってるわけで、嫌な予感しかしない。

 観客参加型演劇。死ンデレラもといシンデレラをやるのだろうか。それにしては一夏の格好は一昔前の米軍みたいな格好だった。

 

「あ、オルコットさんいたいた。はいこれ衣装。着替えてステージ裏で待機しておいてくれる? 一夏君はっと、ほほぉ~似合ってる似合ってる。ステージまで来てくれる?」

「演劇といわれても台本すらもらってないわけだが」

「大丈夫大丈夫。その場のノリでなんとかなるから~いくよー一夏くーん」

 

 生徒会の人らしき女の子が来て、一夏を引っ張って行ってしまった。

 俺は、渡された衣装を見てみた。どう見ても軍服だった。わけがわからないよ。

 

 で、ステージ裏手まで来いと言われたので行ってみると、同じような格好をしたシャルロットとラウラ(タバコげふんげふんスティックキャンディ咥えてる)と木刀を握った箒と―――なぜかナース姿の鈴音がスタンバイしていたのだった。

 鈴音がアホみたいにでかい鞄を置いて、その場で体を捻ってアピールしてくる。パンツとか見えそうなくらいのミニスカである。恥ずかしくないのかな。

 

「え、なななんですのその格好は」

「かわいーでしょ? 衛生兵だって」

 

 お前のような衛生兵がいるか。

 俺は突っ込みをぐっとこらえてミニスカ衛生兵を見ていた。

 シャルロットがラウラのほうに頭を傾けながら口を開く。シャルも事情がよく飲み込めていないのか怪訝そうな表情をしていた。

 

「ねえラウラ。何が始まるんだろうね?」

「第三次世界大戦だ」

 

 コマンドー! コマンドーじゃないか!

 

 なんてやってる間に、ステージのほうが一瞬でサッと静かになった。開演らしい。

 耳をそばだてていると、どっかで聞いたことのある声が聞こえてきた。

 

『昔話をしてあげる。世界が破滅に向かっていた頃の話よ。神様は人間を救いたいと思ってた

だから手を差し伸べた……』

 

 アーマードコアVDじゃないか!

 更に聞いていると、ナレーションが何やら不穏な空気になっていく。

 

『唯一の例外を強奪するべく、戦士達が終結しつつあった―――……』

 

 パッとステージ中央に照明が集まる。

 “BORN TO KILL”とペイントされたヘルメットを被って目隠しされ椅子にダクトテープで縛り付けられた一夏が蠢いていた。

 

「じゃあ行って!」

「え? え? 何をすればいいんですの!?」

 

 生徒会の人が叫び始めたので俺は困惑して聞き返した。

 

「一夏君を奪った人が同じ部屋になるイベントだから! 君たちは防衛側だから生き残れば一夏君と同じ部屋になる権利が!!」

「サーイエッサー!!」

 

 よし、殺そう。全員殺してやんよ!!

 手のひら返すのが早いって? いつものことよ。

 

 そして話は冒頭に戻る。

 一夏の周囲に机やらロッカーやらで築いたバリケードの内側で俺たちは防衛戦を強いられていた。

 

「きぃーすぅ~きぃ~すぅ~!」

「鈴音さん正気に戻って! ああん! シャルロットさん、助けて!」

 

 だめだ離れん。レズ娘のせいで俺は身動きが取れなかった。箒はこっちの話まったく聞いてないし、こうなればシャルロットにお願いするしかない。

 

「セシリア今行く!」

 

 矢が飛ぶ、空き缶が飛ぶ。椅子が飛んでくる、そんな戦場を軍服姿のシャルロットが走ってくる。

 

「鈴音! 離れて!」

 

 その時、ラウラがこっちを見てきているのが見えた。

 俺はその時、嫌な予感がした。前方に首を捻って見てみると、ずんぐりとした戦車のようなもの―――下から足が生えてる―――がキュラキュラという無限軌道の音を口で発音しながら出現した。砲がラウラの方を向いた。

 

「パーカー伏せろぉぉぉぉ!!」

 

 ぼふん! 白い煙に包まれたラウラはその場から吹き飛ばされて床をごろんごろん転がっていった。ていうかパーカーて誰やねん。

 

「よくもラウラを! ここからいなくなれぇぇぇ!!」

 

 シャルロットがキレた。ヘルメットを地面に叩き付けると、その場にあったスコップを握って走っていく。流石ニュータイプ、軍服姿の女の子が放ったBB弾をスコップで一発二発三発と叩いて反らすと、ダンボール戦車にスコップをスイカバーした。

 

『ぐぉぉぉぉぉぉ!!』

 

 戦車の中の人が絶叫した。

 シャルもろとも大爆発。殺到してきていた生徒たちが爆発に巻き込まれて吹っ飛んでいく。吹っ飛ばないのもいたけどね、鎧着てる子達は亡者みたいにシュワシュワ灰を撒き散らしながらその場で膝ついてって、再現度たけぇなオイ。

 

「うおおおおおおお!! 武士道とは死ぬことと見つけたりィィィ!!」

 

 箒がプ○トーンの例のポーズで玉砕していた。

 なんというか今回戦争モノのネタが豊富じゃありませんかねぇ。

 

「ぴっ!?」

 

 頭に矢を食らった鈴音が幸せそうな表情で気絶する。

 俺は鈴音を床に下ろすと、いつの間にか足元に転がってきていたガバメントを取り、スライドを引いて歩き始めた。

 みんな死んでいる(死んでないが)。唯一無事なのは椅子に縛られている一夏だけである。

 俺は一夏に歩み寄っていくと、目隠しをとり、口のダクトテープを剥がした。

 

「何が起こったんだ?」

「しいて言うならそう、茶番劇ですわ」

 

 としか言いようが無いんだもん。

 俺はなぜか拍手喝采をしている客席を見て、はあとため息を吐いた。ちなみに生徒会長席の簪は頭を抱えていた。なるほど、彼女の発案じゃないらしい。

 

『勝者セシリア=オルコット~~~~~ッ!!』

 

 え、マジで?

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