まだレイナーレとは再会しませんが・・・・
それでは本編どうぞ
来るな・・・・・来るな来るな来るな来るな
お願いだから来ないで
もう会いたくないの
もう・・・・・焦がれたくないの
私は堕天使なのに・・・・あなたは悪魔なのに・・・・
この恋情は決して許されない・・・・決して認められない
だから・・・・・お願いだから来ないで
・・・・・愛しの一誠くん
「・・・・・やはりあまり気分のいいものではないな」
教会の前に到着した俺は、悪寒を感じていた。いくら堕天使の拠点とはいえ、やはり教会の持つ雰囲気は悪魔である俺にはよろしくないようだ。
「この気配からして中に堕天使がいるのは確実だね」
木場が手にしている紙を見ながら言う。どうやらそれは教会の図面らしかった。
「教会の図面か?随分用意がいいな」
「敵陣に攻め込む時のセオリーだからね」
確かに、ただでさえ不利な敵地での戦闘は地形を把握できていなければさらに分が悪くなる。地形を事前にある程度把握できるのは助かるな。
「教会自体はあまり大きくないようだな・・・・問題はアーシアがどこにいるかだが」
アーシアが居る場所に間違いなくレイナーレもいるはずだ。時間をかけてしまうと儀式が終わってしまうかもしれないからできれば最短ルートで行きたいんだが・・・・・
「おそらく聖堂だね。一誠くんの話だと何らかの儀式を行うようだし」
「儀式と聖堂は何か関係あるのか?」
「堕天使やはぐれ悪魔は神聖視されている場所を自分たちで汚すことで神への冒涜に酔いしれることが多いらしいんだ」
「なるほど」
随分とまあ神を嘲笑うことに熱心なことだな。。まあ、アーシアのような信徒をあっさり切り捨てる神とやらもどうかと思うが・・・・ただ、それは神が本当に存在すればの話か。
「聖堂までは入口からさほど遠くないから一気にいけると思うけど問題は・・・・」
「・・・・悪魔祓い」
小猫が教会の入口に目を向ける。そこには、二人ほどの神父がいた。まず間違いなく悪魔祓いだろう。
「儀式っていうのは堕天使にとってはよほど大事なものらしいね。ああしてわざわざ見張りを立てているぐらいだから」
「みたいだな。まあ、だからってやることは変わらないが」
「一誠くん?」
意を決し、俺は教会の入口へと近づいていく。木場の制止する声が聞こえてくるが、止まるつまりはない。
「止まれ!」
「貴様、何者・・・・」
「寝てろ」
見張りが俺に気がついて武器を手に取るが、構えるのが遅すぎる。見張りの二人が行動を起こす前に一気に接近して、一人は首に蹴りを入れ、もう一人は鳩尾を殴りつけて気絶させた。見張りを置くならもうちょっとタフな奴を用意しろっての。
「見張りは潰した。行くぞ木場、小猫」
「「ア、ハイ」」
何とも言えない表情を浮かべながら、木場と小猫も出てくる・・・・・なんでそんな微妙な表情してるんだよ?
一誠くんの手助けのために、僕と小猫ちゃんは一誠くんと教会に乗り込んだ。
乗り込んだのだが・・・・・
「・・・・祐斗先輩」
「何かな小猫ちゃん?」
「私たちは一誠先輩の手助けでここに居るんですよね?」
「うん、そうだね」
「・・・・・私たち、来る必要あったんでしょうか?」
どこか遠い目をしながら言う小猫ちゃん。だけど気持ちはよくわかる。なにせ・・・・一誠くんがたった一人で悪魔祓いを平然と倒す光景を目の当たりにしてしまったのだから。
相手がこちらに気がつくのとほぼ同時に接近し、急所に蹴りや拳を叩き込んでほとんど一撃で相手を戦闘不能追い込む一誠くん。背後から襲撃されることもあったけれど、まるで後ろに目がついているのかと思えるようにいともたやすく回避し、カウンターを叩き込んで気絶させる。
さっきからこの繰り返しだ。もちろん一誠くんの手助けに来た手前、僕たちも応戦しようと思ってはいるのだが・・・・・いかんせん、僕たちが何かする前に一誠くんが全て片付けてしまう。
「一誠先輩に私たちの助けは必要なかったのかもしれませんね・・・・」
「ま、まあ気持ちはわかるけど・・・・この先何があるかわからないんだ。僕たちの力が必要になる場面がきっと出てくる・・・・・はずさ」
正直自分の発言に自信が持てなかった。この先何があっても一誠くんひとりでどうにかしてしまうのではないか・・・・そう思えて仕方がなかった。
(一誠くん・・・・君がいればグレモリー眷属の未来は安泰だよ)
現実逃避のため、そんなことを考えてしまった僕だが、これもきっと仕方のないことだろう。
「ようやく着いたか」
教会に突入して数分後、ようやく聖堂の扉の前にたどり着いた。悪魔祓いの数が思ったよりも多かったせいで予想外に時間がかかってしまった。
「この先はさっきまでのように簡単には行かないと思う。覚悟はいいかい一誠くん?」
「覚悟?できてもいないのにこんなところに来ないさ」
「あはは、まあそうだね。それじゃあ行こうか」
聖堂の扉を開き、中に入る。だが、予想外に聖堂にいたのは一人だけだった。
「は~い!悪魔さん御一行いらっしゃ~い!」
そこにいたのはイカれた神父、フリードだった。
「いや~、感動的な再会だね~。俺悪魔とこんなふうに再会したの初めてですよ~。なにせ俺ってば強いから悪魔なんて所見でチョンパ・・・・」
「五月蝿い、長い」
「ぐっ!?」
なにやら長々と口上を垂れていたが、一々聞いてらればじゃったからとりあえず蹴り飛ばす。腹を狙ったのだが、直前で腕でガードされてしまい、あまりダメージは入らなかった。
「てんめぇ・・・・不意打ちとか卑怯な真似してくれるじゃないの。さすがは卑劣な悪魔だねぇ」
「卑劣?敵の前で長々と聞いてもいない口上たれてたお前が悪い。そんなことよりアーシアはどこだ」
「アーシアちゃんならそこの祭壇の下に地下祭儀場への隠し階段があるから、その先にいますぞい」
どうせ答える気はないだろうと思ってダメもとで聞いてみたのだが、フリードは思いのほか素直に答えてくれた。
「随分と親切じゃないか」
「そりゃ親切にもなりますぜ。なにせチミたちはここで俺様がぶっ殺しちゃいますからねぇ」
「随分と余裕だな」
面倒だな・・・・あんまり時間はかけたくないんだけどこいつ結構しつこそうだから厄介だな。ならここは・・・・
「・・・・木場、小猫。ちょっといいか」
「え?」
「なんですか一誠先輩」
「こいつ、さっきまで相手にしてた悪魔祓いよりは強いようだが・・・・・二人で抑えられそうか?」
俺が尋ねると、二人は一瞬驚いたような表情になるが、すぐに不敵な笑みを浮かべて言う。
「もちろん。彼一人程度なら僕と小猫ちゃんで十分だ」
「抑えるどころか、倒せます」
「ははっ、そいつは頼もしいな・・・・それじゃあ頼んでいいか?」
「ああ、彼は僕たちに任せて一誠くんは先に行って」
「祭儀場には堕天使も悪魔祓いもいるはずです。一誠先輩なら大丈夫だと思いますけど・・・・気をつけてください」
「ああ。二人共ありがとう」
フリードの対処を木場と小猫に任せ、俺は地下祭儀場へ続く階段のある祭壇に近づく。
「おっと、行かせると思ってるの?君は念入りに殺さなきゃならないんだからここに居てくれないと・・・・」
「・・・・潰れて」
「うおっ!?」
俺の前に立ちはだかろうとするフリードに、小猫が長椅子を投げつける。フリードはそれを光の剣で切り裂いて防ぐが、その隙に木場が詰め寄って斬りかかる。
「・・・・・頼んだぞ」
俺はフリードと交戦する二人の背を一瞥した後、俺は祭壇の下に隠されていた階段を降りて地下猜疑場へと向かった。
安定の一誠さん無双のせいで木場くんと小猫ちゃんの役割がフリードを押させるだけに・・・・・いや、まあ大事な役割だよ。きっと
次回、この章における一番の佳境に差し掛かります
それでは次回もまたお楽しみに