来年はもうちょっと投稿頻度あげられたらと思っています(フラグ)
それでは本編どうぞ!
ライザーとの邂逅から10日経った・・・・・そう、今日は部長の結婚をかけたゲームが行われる日だ。もうまもなくゲームが始まるということで、俺達は学園の制服を着て(アーシアだけはシスターの服だが)オカ研の部室で待機していた。
「部長、ひとつ伺ってよろしいでしょうか?」
「なにかしら?」
「部長にはもう1人
こちらはライザー達に対して、人数が圧倒的に不足している。戦力は一人でも多いに越したことないこの状況でなぜこの場に居ないのかが気になった。
「・・・・あの子については事情があるの。だから今回のゲームには参加できないわ。事情はまたの機会に詳しく話すわ」
「そうですか・・・・・わかりました」
この状況においても呼べない事情か。よほどの問題児なのかそれとも・・・・まあいい。いない奴のことを考えても仕方がない。今は目の前の戦いに集中しないと。
「開始十分前になります。皆様準備はおすみになられまいたか?」
室内に魔法陣が展開され、そこから今回のゲームの立会人兼審判を務めるグレイフィア・ルキフグスが現れた。
「今回のゲームはご両家の皆様に中継され、また魔王ルシファー様もご覧になられます。それをお忘れなきように」
「そう・・・・・お兄様も見ているのね」
部長はため息を吐きながら言う。先の大戦で失われた魔王・・・・その補填のために強力な力を持つ悪魔がその名を継ぎ、新たな魔王となったらしい。その中でもルシファーは最強の魔王と呼ばれている・・・・・そんな魔王を兄に持つ身としては、部長のプレッシャーも相当なものなのだろうな。
「そろそろ時間になります。皆様魔法陣の方へ」
グレイフィアさんに促され、俺達は魔法陣の上に立つ。一度バトルフィールドに転移させられたら、ゲームの決着がつくまでは戻ってこられない。次にこの部室に戻ってくるときは、結果が決まった時ということだ。
(負けられない。主である部長のためにも・・・・この勝負、勝たなければならない。それが眷属としての俺の役割だから)
心内でこれから始まるゲームへの意気込みが強くなると同時に、魔法陣での転移が始まった。転移を終えると・・・・そこは先程まで居たオカ研の部室だった。
「転移失敗?いや、これは・・・・なるほど、ここがバトルフィールドなのか」
初めは転移が失敗したのかと思ったが、窓から外を見ると空が真っ白だった。どうやらバトルフィールドは駒王学園の複製のようだ。
「学園を丸々複製するだなんて悪魔の技術力ってとんでもないですね・・・・」
俺は近くの小物に視線を向けながら言う。細かいところまでほとんど完璧に再現されているとは恐れ入る。まあ、おかげで地の利は得られたが。
「ここが私達の本陣になるわ。対してライザー達の本陣は新校舎の生徒会室になってるようね」
ふむ、新校舎の生徒会室か・・・・・位置は大まかに分かるし、外に出て魔力の塊でも撃ってみるか?いや、さすがに遠すぎるから当たらない可能性が高いからやめておこう。
「一誠くん、この通信機を付けていてください。戦場ではこれでやり取りをしますので壊さないでくださいね」
「ありがとうございます」
朱乃先輩から受け取った通信機を耳に付ける。小さいから特に動きの妨げにはならなそうだ。
その後、行動を起こす前にまず作戦が練られた。校舎内のどこに何があるのかを把握している俺たちに地の利があることから、作戦自体は滞りなく決まっていく。問題は、俺たちが立てた作戦がどこまで通用するかだ。地の利を得てもライザーたちの方が経験値が高いのだから、俺たちが建てた策は向こうも思いつくと見たほうがいいかもしれない。
「部長、俺はどうしたらいいでしょうか?」
朱乃先輩、木場、小猫の序盤での役割が決まり行動を開始する中、俺も部長の意見を仰ぐ。俺自身もやるべきことをいくつか考えてはいるが、それも主である部長次第だ。
「
「まあ、簡単に相手陣地に入ることなんでできないでしょうね。俺たちだって向こうの兵士がこちらの陣地に入ってこないように作戦を立てているわけですし」
「そうね・・・・・となると、一誠にはここで待機していてもらいましょう。あなたの力はこのゲームを勝ち抜く要となるわ。可能な限り体力は温存しておきましょう」
「わかりました」
部長の言葉を聞き、俺は壁にもたれかかって楽な姿勢を取る。そんな俺に、アーシアが声を掛けてきた。
「・・・・一誠さん」
「なんだアーシア」
「その・・・・・手を握ってもらっていいですか?」
恐る恐ると尋ねてくるアーシア。これは・・・・・そういうことか。
「ああ。いいよ」
求めに応じて手を出すと、アーシアは俺の手をギュッと握ってきた。その手は小刻みに震えている。
「怖いか?」
「はい・・・・始まる前に覚悟は決めたつもりだったんですが、作戦を立てて皆さんが動き出すのを見てたら・・・・」
戦いを実感しちゃったってことか。
「アーシア・・・・・多分だけど、その恐怖は俺にはどうにもできないものだと思う。俺は、そうは思えないから」
俺は戦いを怖いとは思えない。むしろ、白龍皇を倒すという生きる目的を持ってしまってるためか戦いと聞いて心が沸き立つのを感じてしまう。だから俺はアーシアの気持ちを理解することはできない。
でも・・・・・
「それでも俺はアーシアに出来ることはしたいと思っている。今回のゲームは部長を優先しなければならないけれど・・・・アーシアが怖いって言うなら、可能な限りアーシアの望みを聞き届けたいと思ってる。こうして手を握たりすることぐらいしかできないかもしれないけれど・・・・それでも、何か望みがあるなら言ってくれ」
「一誠さん・・・・・でしたらその・・・・・もう少しだけ近づいてもいいでしょうか?」
「ああ。いいよ」
「ありがとうございます」
アーシアは俺の胸に顔を埋めるように体を寄せてきた。
「すごく暖かいです。こうしていると、怖くなくなります」
「そうか。それはなによりだ」
「一誠さん・・・・これからも一誠さんのそばにいてもいいですか?」
「それがアーシアの望みなら・・・・構わないよ」
アーシアは俺の生きる目的のひとつだ。だからアーシアのこの望みは俺にとっては叶えて当たり前のもの。アーシアのそばに居続けて、アーシアを守り続けなければならない。
それは、俺に課せられた義務なのだから。
「あ~・・・・二人共?眷属同士仲がいいのは結構なのだけれど、そろそろいいかしら?」
「ッ!?す、すみません部長さん!」
どこか気まずそうに、部長が俺たちに声をかけてくる。すると、アーシアは驚いて直ぐに俺から距離を置いた。
「見ていて和んだから程よく緊張がほぐれたからいいけれど・・・・ゲーム中だから程ほどにね?」
「は、はい・・・・」
「すみません部長」
「・・・・アーシアに対して、一誠は随分冷静ね。こういう時って普通は慌てふためいたりするんじゃないかしら?」
「はあ・・・・そういうものでしょうか?」
正直それはよくわからない。特に恥ずかしいことしていたわけじゃないし。
「やっぱり一誠って少し抜けているわね・・・・まあいいわ。もうすぐ皆も帰ってくるでしょうから、そこからはあなたにも動いてもらうわよ?」
「はい。わかりました」
(さて、出番が近いし・・・・ちょっと抜けてた気を入れ直さないとな)
戦いへの心構えを整えながら、俺は木場達が戻ってくるのを待つのだった。
自然とイチャついてる様に見えるけど一誠さんの方にそういう気持ちは一切ありません。現時点ではレイナーレさん一筋だから仕方ないね
それでは次回もまたお楽しみに!