『兵藤一誠』の物語   作:shin-Ex-

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今回から戦闘描写という名の一誠さんの無双が始まる

ま、まあそこまで派手にやらないし圧倒的でもない・・・・と思う

それでは本編どうぞ


第21話

 

「ほんと、悪魔の技術は凄いな・・・・ここまでの再現度とは」

 

俺は現物とほとんど寸分違わない体育館を目の当たりにしながら感嘆の声を漏らす。

 

俺は今、小猫と共に体育館に来ていた。重要拠点であるこの場所・・・・敵がいるのは確実だ。俺と小猫の役割はその敵の相手をすることだった。

 

「ここから演壇に上がれます。行きましょう一誠先輩」

 

「ああ」

 

小猫に促され、演壇に上がる。

 

(この気配・・・・・居るな)

 

「そこにいるのはわかっているわ。出てきなさいグレモリーの下僕さんたち」

 

俺が気配を感じ取ってまもなく聞こえてきた。気がついていなかったら奇襲を仕掛けようと思ったんだが・・・・まあ、仕方ないか。

 

「小猫」

 

「はい」

 

俺と小猫は敵方の前に出ていく。敵の数は戦車(ルーク)が1人に兵士(ポーン)が3人。戦車はチャイナ服を着ており、兵士の方は1人は棍を手にしており、残る二人は大きなバックを持っている。バッグを持っているふたりは容姿が似てるからおそらく双子だろうな。

 

「一誠先輩、戦車は私が請け負います」

 

「わかった。兵士の3人は任せてくれ」

 

互いに相手が決まり、俺と小猫は自分の戦うべき者の前に歩み寄る。

 

「ふふふっ、一人で私達3人を相手にしようっていうの?」

 

「ああ。俺一人でも十分にお釣りがきそうだからな」

 

「「「・・・・・」」」

 

軽く挑発すると、三人とも表情を歪めた。これぐらいの挑発に乗るようなら、本当に俺一人でお釣りがきそうだな。とりあえず、まだ赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)は使わずに済みそうだ

 

「言ってくれるね・・・・・ライザー様は君のこと高く評価していたようだけど、私たちを甘く見ないほうがいいよ!」

 

「解体しま~す!」

 

双子っぽい兵士はバッグから武器を・・・・・チェーンソーを取り出した。女の子が随分とまあ物騒な武器を取り出すものだ。

 

「行きます!」

 

双子が武器を取り出しているあいだに、棍を持った子が俺に接近してきた。勢いのまま俺に棍を振るい・・・・・俺はその棍を、踏みつけて折った。

 

「え?」

 

棍が折られたことに動揺し、隙が生じた。俺はその隙に乗じて折った棍を拾い、投げつける。

 

「ふぐっ!?」

 

投げた棍は見事に顔に当たった。軽く投げただけだからダメージは与えられないだろう。だが、それは彼女にとっては予想外だったようで怯んでしまい動けなくなっている。その間に俺は接近し、腹部に右手で掌底を食らわせて吹き飛ばした。撃破にはいたらないが、それでもそこそこ力を込めて打ったため、少女はゴホゴホと息苦しそうに咳き込んでいる。しばらくはまともに動けないだろう。

 

「まずは一人」

 

「くっ・・・・よくも!」

 

「バラバラになっちゃえ!」

 

仲間がやられたことに腹を立てたのか、双子はチェーンソーを振り回す。流石に当たれば痛いで済みそうにないが・・・・怒っているせいか動きは短調で大振りだ。これぐらいなら躱すのはたやすい。

 

「この・・・・・ちょこまかと!」

 

「あーもうムカつくぅ!」

 

全く当たらないせいで双子はイラついている様子だ。だが、そんな風に冷静さを欠けば余計に動きは短調になる。こんなのに当たるほど俺は柔な鍛え方をしているつもりはない。

 

「女の子がそんなに物騒なものを振り回すのは感心しないな・・・・・赤龍の爪(ドラゴン・ネイル)

 

チェーンソーを交わしながら、俺は赤龍の爪を展開する。そしてその爪でチェーンソーの駆動部分を突き刺し壊した。

 

「「ああっ!?」」

 

チェーンソーを壊され、声を上げて動きを止める双子。そんな双子のうちの1人に回し蹴りを放ち、もうひとりを巻き込んで蹴り飛ばした。

 

(女相手に容赦ないな相棒)

 

(いや、勝負なんだし・・・・・男も女もないだろ)

 

ドライグの言うとおり、容赦はないかもしれないが負けられない勝負なんだから仕方がないだろう。というかライザーの眷属って全員女なんだから女相手に容赦しなければならないなら本気なんて出せないし。まあ、確かに可愛らしい女の子に暴力振るう男に見えるから絵ヅラは最悪だが。

 

「さすがは一誠先輩ですね」

 

「ありがとう。小猫の方もかたは付いたようだな」

 

小猫の方を見てみると、相手の戦車を押さえつけて行動できなくしている。とりあえず作戦の第一段階は完了だ。あとは部長からの指示を・・・・

 

『一誠、小猫。朱乃の準備が整ったわ。作戦通りお願い』

 

と、グッドタイミングだな。部長からの指示が来た。

 

「一誠先輩」

 

「ああ」

 

俺と小猫は一切躊躇することなく、敵を置いて体育館の外へと駆け出した。優位に立っているはずなのに重要な拠点である体育館から離れていく俺たちの行動の意味が分からず、彼女たちは混乱して戸惑っている。

 

「頼みましたよ・・・・朱乃先輩」

 

「うふふっ・・・・さようなら」

 

体育館に雷が降り注ぐ。その雷は悪魔歴が短い俺の目からも膨大な魔力が込められているとわかるほどに激烈であり、体育館を破壊した。さすがは朱乃先輩だ。『雷の巫女』の二つ名は伊達ではない。

 

『ライザー・フェニックス様の兵士三名、戦車一名、撃破(テイク)

 

グレイフィアさんのアナウンスが先程まで戦っていた彼女たちの脱落を宣言する。

 

これが俺たちの作戦だった。体育館は重要な拠点だ。だからこそ、そこを囮にする価値がある。朱乃さんが魔力を貯めている間に、俺と小猫が体育館内の敵を引きつけ・・・・あとはまあこのとおり。重要拠点一つ潰して相手の駒を四つ潰せるのなら安いものだ。

 

『作戦成功ね。三人ともお疲れ様。引き続き作戦通りお願い』

 

「「「はい」」」

 

通信機を通じて部長からの労いの声が聞こえてくる。声の調子からして、作戦が通じたことを喜んでいるようだ。まあ、これが初めてのレーティング・ゲームで損害なしで作戦を成功させたのだから無理もないだろう。

 

だが・・・・だからこそ気を引き締めなければならない。

 

「やりましたね一誠先輩」

 

「ああ。だが、ゆっくり休んでいるわけにもいかない。早く木場と・・・・・小猫!」

 

「えっ!?」

 

()()に気がついた俺は、小猫の腕を引き自身の方へ引き寄せる。程なくして、俺と小猫を中心に爆炎が炸裂した。

 

「ふう・・・・・間一髪だったな」

 

爆炎が収まり、視界が晴れる。俺と小猫にダメージは無かった。

 

「これは・・・・翼?」

 

小猫が俺が展開した翼を見て声を漏らす。

 

赤龍の翼(ドラゴン・ウィング)』。俺は爆発が起きる直前に魔力で作り出したこの赤い翼を展開し、その翼で俺と小猫を覆っていた。翼がシェルターの役割を果たして爆発を防いでいたのだ。

 

「ここで仕留めておきたかったのですが・・・・ライザー様が気にかけるだけのことはあるということね」

 

声のする方・・・・上を見るとそこには紫の髪の女性がいた。確かライザーの女王(クイーン)だったな。

 

「嘆くことはないさ。()()に意表を突かれていたらやられていたかもしれないからな」

 

「その言い方では、私の攻撃は予期していたと?」

 

「作戦成功直後は達成感のせいで隙が生じやすい・・・・ゲーム経験があるそちらさんならそう思って攻撃してくることもあるだろうと思って用心していたんだよ」

 

ゲームに関しての経験値は向こうが上だからな。そういった手を使ってくる可能性は十分にあった。だからこそ気を張ってたんだが・・・・おかげでノーダメージで凌げた。

 

「やはり厄介ですね・・・・ライザー様の勝利を磐石にするためにも、あなたにはここで消えてもらいましょう」

 

「そうはいきませんわ」

 

俺に再び爆撃を仕掛けようと臨戦態勢に入る彼女を、朱乃先輩が制止する。

 

「あなたのお相手は私がしますわユーベルーナさん。いえ、『爆発王妃(ボム・クイーン)』とお呼びしたほうがいいかしら?」

 

「その二つ名は好きではないわ『雷の巫女』さん」

 

相対する朱乃先輩とユーベルーナ。互い女王同士だ、意識しあっているのかもしれない。

 

「朱乃先輩。私も加勢します」

 

「小猫ちゃん・・・・ええ、そうね。二人で確実に彼女を倒しましょう」

 

小猫の進言を聞き入れる朱乃先輩。これでユーベルーナは二人が相手をすることが決まった。相手のユーベルーナは女王というだけあって敵方の中ではライザーを除けば最強だろう。朱乃先輩も強いが、それでも単独での勝率はおそらく五分。だが、そこに小猫がの援護が加わればあるいは・・・・

 

となると俺のやるべきことは・・・・

 

「一誠くん、ここは私と小猫ちゃんに任せてあなたは祐斗くんのところに行きなさい」

 

「わかりました。ここまお任せします朱乃先輩。小猫も頼むぞ」

 

「はい」

 

朱乃先輩と小猫をその場に残し、俺は木場のいる運動場方面へと駆けていった。

 

 




現状ほぼ隙がない一誠さん。これでも一誠さんは戦闘経験は比較的少なめという・・・・まあ原作イッセーさんよりは多いけど

次回もまた無双するのかな・・・・?

それでは次回もまたお楽しみに!
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