『兵藤一誠』の物語   作:shin-Ex-

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同日連続投稿とか久しぶり・・・・・

今回もまた一誠さんは普通に活躍します

それでは本編どうぞ


第22話

 

『ライザー・フェニックス様の兵士(ポーン)三名、撃破(テイク)

 

木場の下に向かう俺の耳に、グレイフィアさんのアナウンスが聞こえてくる。どうやら木場が上手くやっているようだ。ただ、朱乃先輩と小猫の方に女王(クイーン)が居ることから木場の方に敵が集中している可能性がある。早く合流しなければ・・・

 

「一誠くん、こっち」

 

「木場」

 

運動場近くの体育倉庫付近で、木場と合流することができた。周りに敵の気配は感じられない。

 

「朱乃先輩と小猫ちゃんは相手の女王の相手をしているんだよね?」

 

「ああ。だからこっちは俺とお前で対処するわけだが・・・・兵士を3人倒したのはお前だよな?」

 

「うん。うまく誘導して一網打尽にできたよ。ただ、ここのボスがどうにも冷静で挑発に乗ってこない。というより、兵士を犠牲にしてこっちの手の内を探ろうとしていたって感じだ」

 

犠牲(サクリファイス)か・・・・まあ、向こうの方が数は上だから作戦としては妥当だろう。もっとも、そんなライザーの作戦がお気に召さないようで木場は表情を歪ませているが。

 

「今の状況は?」

 

「運動場と部室棟に騎士(ナイト)戦車(ルーク)僧侶(ビショップ)の三人だ」

 

「やっぱり体育館が消し飛んだからこっちに兵が集中するか。立ち回り次第ではほかの敵も集まってくるかもしれないな。まあ、それでもやるしかないが」

 

「・・・・冷静だね一誠くん。恐怖はないのかい?」

 

恐怖、か・・・・・

 

「戦闘に対する恐怖は不思議とない。むしろ普段よりも頭が冴えてるぐらいだ。個人的にはそっちのほうが恐く感じるよ」

 

俺が恐ろしく感じているのは戦闘にじゃない。戦闘を恐れていない自分自身にだ。戦闘経験などほとんどないのに、なんでこんなにも俺は戦うことを受け入れられているのか・・・・・ずっと昔から白龍皇を倒すと決めていたからか?

 

「それはそれで頼もしいね。正直僕は恐ろしいよ。この通りね」

 

木場は震える手を俺に見せてくる。戦闘経験自体は俺よりも豊富だろうが、それでもレーティング・ゲームのような形式の戦いは初めてだろうから慣れていないぶん恐ろしく感じるのかもしれない。

 

「ただ、恐怖と同時に自分が昂ぶっているのも感じるんだ。このゲームで感じられるもの全てを僕は糧にして強くなってみせるよ」

 

強くなってみせる、か。どうにも木場は強くなることに対して執着しているように思えるな。その執着が何からくるものかはわからないが・・・・・いや、今はそれを考えている場合ではないだろう。今はこのゲームを勝ち抜くことを考えよう。

 

「聞こえているかグレモリーの眷属よ!」

 

これからどう攻めていこうかと考えていると、威勢の良い声が聞こえてきた。

 

「私はライザー・フェニックス様の騎士カーラマイン!こそこそとした腹の探り合いは飽きた!尋常に剣を交えようではないか!」

 

これは挑発・・・・・ではないな。どうやら敵さんは正々堂々とした戦いをお望みのようだ。おそらく俺たちのいる場所はわかってはいないだろうが・・・・ここは下手に乗らずに奇襲の機会を・・・・

 

「・・・・騎士として、名乗られたからには隠れているわけにはいかないね」

 

「は?」

 

木場は相手の望み通り、運動場の方へと歩み始めてしまった。

 

(くくっ・・・・さあ相棒、共に戦う仲間は前に出てしまったがお前はどうする?)

 

ドライグの奴楽しそうに・・・・・こうなったら俺も出るしかないだろう。敵の方が数が多いのに、木場一人に任せる訳にはいかない。

 

「はあ・・・・・まったく、やれやれだ」

 

仕方なしに、俺も運動場の方へと向かった。

 

「呼びかけに応じて来たよカーラマイン。僕は騎士の木場祐斗」

 

「兵士の兵藤一誠だ」

 

「はははっ!堂々と真正面から出てくるとはな!私はそういうバカは大好きだぞ!」

 

自分から出てくるように促しておいて何を言っているんだ・・・・・いや、まあいいけどさ。

 

「騎士同士の戦いは僕としても望むところだったんでね。存分に斬り合おうじゃないか」

 

「よく言った!リアス・グレモリーの騎士よ!」

 

木場とカーラマインは互いに剣を抜き、戦闘を開始した。

 

となると・・・・俺の相手はこっちの戦車と僧侶か。

 

「嫌ですわね。カーラマインは相変わらず剣のことしか頭にないのですから」

 

僧侶であろうカールした金髪をツインテールにした少女が呆れたように言う。

 

「俺の相手はあんた達二人がしてくれるのかな?」

 

「いいえ、私はやりませんわよ。あなたの相手はこちらのイザベラがします」

 

「というわけで彼女は観戦だ。私が相手しよう」

 

二対一で優位な状況なのに戦わない?何を考えてるんだ?

 

「俺相手なら1人で余裕ということか?甘く見られたものだ」

 

「いいや、そうではない。彼女はレイヴェル・フェニックス様。ライザー様の実の妹君だからな」

 

ライザーの妹だと?妹を眷属に加えるとかライザーは何を考えているんだ?戦わないってことは正規の眷属とは事情が違ってそうだが・・・・・いや、それよりもだ。

 

「・・・・レイヴェル様。先程は失礼な口を聞いてしまい申し訳ありませんでした」

 

「え?な、なんですか唐突に・・・・?」

 

「いえ、知らぬこととは言えフェニックス家の令嬢に対する態度ではなかったと思いましたので戦う前にまず謝罪をと思いまして」

 

「そ、そうですか・・・・・まあ受け取っておきましょう」

 

よし、とりあえずはこれでオッケーかな?

 

(お前は何をやっているんだ相棒・・・・)

 

(いや、このゲーム、グレモリー家とフェニックス家も見てるらしいからさ。部長の眷属の中に礼儀知らずがいるって思われたら部長の評判が下がるかなと思って・・・・)

 

(考え自体は間違ってはいないかもしれないが・・・・やはりお前はどこか抜けているな)

 

解せぬ。礼を尽くしたというのになぜこんなこと言われなければならないのか。ドラゴンだから俺とは感性が違うのか?

 

「・・・・・もういいか?早く始めたいのだが」

 

「あ、すまない。もういいぞ」

 

というかイザベラ、わざわざ律儀に待ってくれていたのか?別に気にせずに攻撃してきても良かったと思うんだが・・・・まあいいか。

 

「では・・・行くぞ!」

 

イザベラの拳が俺に向かって振り抜かれる。体を捻って回避したが、その動きに合わせて俺の腹部に膝蹴りをうってきた。反応できたため、右手で受けてガードすることはできたが・・・・・

 

(さっき戦った兵士三人とは違うか。動きは鋭いし一撃も重い。このままでも負ける気はしないが・・・・援軍が来る可能性もあるし、使うか)

 

「来い、赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)

 

『Boost!!』

 

俺は赤龍帝の篭手を展開し、赤龍帝の籠手はカウントを開始した。

 

「それは・・・・赤龍帝の籠手!?」

 

「驚いている暇はないぞ?今度はこちらから行かせてもらう」

 

赤龍帝の籠手を目にして驚いているイザベラに接近する俺。イザベラは迎え撃とうとするが・・・・わかりやすく赤龍帝の籠手を装着した左手に意識が向いていた。

 

「ふっ!」

 

「うぐっ!?」

 

右足でイザベラの左腕に蹴りを放つ。意識の外からの攻撃だったためかイザベラはガードできずにそれをモロにくらってしまっていた。

 

「手応えあり。左腕はしばらく痺れて使い物にならないんじゃないか?」

 

「くっ・・・・舐めるな!」

 

「舐めてなんてないさ」

 

ご丁寧に今しがた蹴ったばかりの左腕で攻撃してくるイザベラ。だけど俺が誘い出した攻撃だ。防御力の高い戦車相手じゃあの程度の蹴りでは怯ませることはできないなんてわかりきっていたからな。俺は殴りかかってきた左腕を掴み、背負投の要領でイザベラを地面に叩きつけた。

 

「かはっ!?」

 

「チェックメイトだ」

 

イザベラが倒れたところに、本命の左の殴打を腹部に叩き込む。

 

「ぐうぅ・・・・」

 

流石に一番威力の出る左手の殴打は戦車といえど耐えられなかったようだ。イザベラはうめき声を小さく漏らした後気絶した。

 

『ライザー様の戦車一名、撃破』

 

アナウンスと共に、イザベラの体は消える。なるほど、撃破されたらこうやって転送されるわけか。ともあれ、これでまた一人相手の戦力を削れたな。

 

もっともっと・・・・(部長)の勝利のために、もっと戦って、もっと倒さないと。

 




赤龍帝の籠手出したのに使ってない?いやいや、使ったじゃないですか・・・・陽動に

ちなみにあっさりとイザベラさんを倒しちゃったのは一誠さんが普通に強いからです。もうこいつ一人でいいんじゃないかなとかは言ってはいけない

それでは次回もまたお楽しみに!
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