『兵藤一誠』の物語   作:shin-Ex-

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なかなか話が進まないなぁ・・・・・

今回は生徒会の二人が登場します

それでは本編どうぞ


第29話

「遅れてすみませ・・・・・ん?」

 

アーシアと共にオカ研の部室に入った俺だが、いつものメンバー以外の人物が二人の男女居たことに気がついた。

 

その二人のことは知っている。女の方は生徒会長で、もう一人は最近生徒会に入った男だ。この二人がいるということは・・・・・・

 

「部長、これは顔合わせ・・・・・ということでよろしいですか?」

 

「あら?あなた知っていたの?」

 

「ええまあ。この学園にいる悪魔のことは大体把握していますので」

 

部長に返事を返したあと、俺は生徒会長・・・・・部長と並ぶ72柱の上級悪魔、ソーナ・シトリーの方へと歩み寄り跪いた。

 

「お初にお目にかかります。リアス様の兵士(ポーン)、兵藤一誠です。以後お見知りおきをシトリー様」

 

「ビ、僧侶(ビショップ)のアーシア・アルジェントです」

 

「お見通しということですか・・・・・・ですが私も自己紹介しておきましょう。私はグレモリー家と同じ72柱のひとつのシトリー家の悪魔、ソーナ・シトリーです。この学園における表の生活・・・・昼の学園の生活を守っています。よろしくお願いします兵藤くん、アーシアさん」

 

俺がまず自己紹介すると、それに続いてアーシアも自己紹介する。そのあと、生徒会長が簡潔に自分の事を説明しながら自己紹介してくれた。

 

「匙、あなたも挨拶なさい」

 

「・・・・・・」

 

生徒会長は自身の後ろに控える匙と呼ばれた男子生徒に挨拶するように促すが、なぜか口を閉ざして俺の方にじっと視線を向けていた。

 

「匙?」

 

様子のおかしい匙に、生徒会長が改めて声をかける。すると、匙は俺の前へと歩み寄ってくるが・・・・・どうにも自己紹介をしようという雰囲気ではなかった。

 

「・・・・・兵藤一誠」

 

「なんだ?」

 

「俺は・・・・・・俺はお前には負けないからな!」

 

「・・・・・・は?」

 

言っている事の意味がわからなかった。別にこいつと争うことなどないだろうし、そんなつもりも毛頭ない。だからそんなこと言われても正直困る。

 

「はあ、全く・・・・・匙、おやめなさい」

 

「いででででっ!?」

 

どう返答しようかと悩んでいると、シトリー様が匙の耳を引っ張った。あれは地味に痛そうだ・・・・

 

「ごめんなさい兵藤くん。匙は先のレーティング・ゲームでのあなたの活躍を耳にしてからあなたに妙な対抗意識を抱いてしまったようで・・・・・」

 

「は、はあ・・・・・・そうなんですか」

 

ライザーとのレーティング・ゲームが原因ってことか・・・・・・・・それでもまあ、一方的にライバル視されても困るわけだが。

 

「えっと・・・・・・匙っていったか?とりあえず自己紹介して欲しいんだが?俺がともかくアーシアがさ・・・・・・」

 

「うっ・・・・・・わかった。俺は生徒会書記の匙元士郎。駒四つ消費の兵士だ」

 

・・・・・・自己紹介しろとはいったけど、消費駒数は言わなくてもいいのではないだろうか?

 

「は、はい。よろしくお願いします匙さん」

 

「うん、アーシアさんなら大歓迎だよ!」

 

あと露骨にアーシアに大していい顔しすぎだ。別に特に文句はないけども。

 

まあ、それはそれとして・・・・・・言うべきことは言っておかないとな。

 

「匙、お前は俺に負けないと言っていたが・・・・」

 

「あ、ああ!いくらあのフェニックスを倒したからって同じ兵士として俺は・・・・・・」

 

「お前がシトリー様の兵士として成すべきことは俺に勝つことなのか?」

 

「・・・・え?」

 

俺が尋ねると、匙はキョトンとした顔をした。これはどうやらわかってなさそうだな。

 

「俺とお前は同世代の兵士だから意識するのはある意味仕方のないことなのかもしれない。別にお前が俺に対して対抗意識を抱く事自体文句はないさ。だけどな、その対抗意識はシトリー様の兵士として必ずしも必要なことか?俺に勝つことが、シトリー様への忠義を尽くすということになるのか?」

 

「そ、それは・・・・・・」

 

「対抗意識を抱くのはいい。だが、間違えるな。お前は・・・・・そして俺は兵士。この身は主のために捧げ尽くすたことを第一としなければならない。その過程で対抗意識を抱くことは構わないが、ただの対抗意識は時として主への忠義の妨げになりかねない。それが分かっていないというなら・・・・・そんなつまらん自尊心は捨ててしまえ」

 

我ながら偉そうな物言いだと思う。部長の眷属となって日が浅い俺が言えたことではないだろう。

 

だが、それでも俺に対する対抗意識が先行しすぎている匙の在り方が兵士として、眷属として正しいとはどうしても思えなかった。だから俺は自分勝手な考えを匙に押し付けたわけだが・・・・・果たして匙はどう受け取るか。

 

「・・・・・兵藤、お前の言いたいことは理解できた。理解できたからこそ俺は・・・・・それでもお前に勝ちたいと思う。お前はすごい奴だから・・・・そんなお前に勝てれば、会長には俺っていう立派な眷属がいるんだって証明できると思うから。それが・・・・・俺の忠義だ」

 

俺の言葉を聞いて行き着いた答えがこれか・・・・・・まあ、間違ってはいないか。眷属の価値はそのまま主の価値にも繋がる。そのために匙が俺に対抗意識を燃やし続けるというのなら・・・・・悪くないかもしれない。

 

「・・・・・わかった。そういうことなら好きにすればいいさ。だけど覚悟しろ。俺も部長の眷属としてそう簡単に負けるわけにはいかないし、負けるつもりもない。お前が俺を越えようというなら、俺は常にお前の前を行き続けてやる」

 

まあ、匙の今の段階での強さ能力もわからないから結構適当なこと言ってるんだが・・・・・発破としてはこんなところで十分だろう。

 

「望むところだ。会長のためにも俺は絶対にお前を超えてやるからな!」

 

そう言って匙は手を差し出してくる。握手を求めているのだろう。正直、こういう熱い展開は俺の性格的には合わないと思うんだが・・・・・乗るのも悪くはないかな。

 

「こちらこそ、簡単には超えさせないさ」

 

俺は差し出された匙の手を取りながら返事を返した。

 

(ん?ほう、これは・・・・・)

 

(どうしたドライグ?)

 

(僅かにだが、この男から微かだがヴリトラの気配を感じてな)

 

ヴリトラ?それって五大龍王の・・・・・確か今は魂を切り刻まれてドライグみたいに神器(セイクリッド・ギア)に封印されているだっけか。ということは匙はその神器の一つを持ってるってことか。

 

(この男の素質次第ではお前を超えるのも不可能ではないかもしれないな。これは本当にうかうかしていられないかもしれないぞ?)

 

(それはそれで悪くはないさ。仮に将来レーティング・ゲームとかで戦うことがあるとしたら・・・・・楽しみだ)

 

ヴリトラの神器・・・・・一体どんな能力なのか。匙はその能力をどういう形で使うのか。そして戦うとしたらどう攻略するか・・・・・・考えると少し心が踊るな。

 

「兵藤くん、うちの匙が失礼しました」

 

「いえ、俺は別に・・・・むしろ、意識してもらえることは光栄ですので」

 

「そう言ってもらえると助かります。リアス、私たちはこれで失礼するわ。球技大会、楽しみにしてるわね」

 

「ええ。私もよ」

 

「匙、行きますよ」

 

「はい。じゃあな兵藤」

 

「おう」

 

最後に俺に声をかけ、匙はシトリー様のあとについて部室から出て行った。

 

(ライバル出現・・・・・・といったところか?)

 

(そうなるのかな・・・・・より一層修行に身を入れる必要がありそうだ)

 

匙元士郎・・・・・・あいつの出現で、俺はより一層強くなろうという想いを強くすることとなった。

 

 




現時点では匙さんの力は一誠さんよりもかなり下です。だからこそ対抗意識を燃やしてるのですが・・・・・・ある意味では原作以上かもしれません

それでは次回もまたお楽しみに!
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