『兵藤一誠』の物語   作:shin-Ex-

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今回はフリードと接触します

その前にちょっとありますが・・・・

それでは本編どうぞ!


第38話

「ちょっと一誠、聞いてるの?」

 

「ん・・・・?」

 

授業の合間の休み時間にて、聖剣破壊について色々と考えを巡らせていたところに桐生が声をかけてきた。

 

「どうした桐生?」

 

「どうしたはこっちのセリフよ。さっきから話しかけてもボーッとしちゃってさ」

 

どうやら今の今まで気がつかなかったようだ。それだけ考えるのに没頭してしまっていたのか。

 

「あー・・・・すまん。ちょっと考え事をな。それよりもなんの用だ?」

 

「今度のボーリングとカラオケの件よ。木場くんも誘ってみるって言ってたけどどうなったわけ?」

 

「ああ、そのことか」

 

今度の日曜日に、俺達はボーリングとカラオケで遊ぶことになっていた。確定しているメンバーは俺とアーシア、小猫、松田、元浜、桐生の6人。そしてまだ確定していないのが・・・・木場だ。

 

「誘ってはいる。けど、返事は保留にして欲しいそうだ・・・・まあ、どうにかしてこさせるさ」

 

今の木場は聖剣のことで頭がいっぱいだ。保留されてしまっても仕方がない。ただ、断らず保留にしているということは来たくないということではないようだ。だったら・・・・日曜日までにケリを付ければいいだけだ。復讐と憎悪に染まった思考をほぐすためにも・・・・終わった後きっちり息抜きさせる必要があるからな。

 

(それがわかっていながら貴様は・・・・)

 

(うるさい、ほっとけ)

 

反面教師だなんてことは百も承知だ。だが、自分という悪い例がわかってるからこそそうならないように考えてるんだ。

 

「ふーん・・・・・なんか事情があるっぽいけどまあいいわ。木場くんと遊べる機会なんてそうそうないんだから、ちゃんとこさせなさいよ?」

 

「ああ、わかってるさ。桐生からすればイケメンと接する数少ない機会だしな。いっそ口説いてみるか?案外上手くいくかもしれないぞ?」

 

「あんたってたまに真顔で変なこと言うわよね・・・・口説いたりなんかしないわよ。確かに木場くんはカッコいいと思うけど、ああいう爽やか系は好みではないわ」

 

どうやら木場は桐生の好みからは外れているらしい。まあ、学園一のイケメンといえど万人からモテるわけではないということか。

 

「というか、それをあんたが言うわけ?」

 

「どういうことだ?」

 

「私の好みを一番わかってるのは一誠・・・・あんたでしょ?」

 

『ねえ・・・・・私と付き合ってみる気ある?』

 

・・・・どうやらやぶ蛇だったようだ。余計な事を思い出してしまった。

 

「・・・・自分の席に戻れ桐生。もうすぐ授業始まるぞ」

 

「そうね。そうさせてもらうわ」

 

俺の言うことを聞いて、素直に自分の席に戻っていく桐生。その桐生を見送って、俺は次の授業の準備を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・なかなか現れませんね」

 

「そうだな」

 

放課後、俺は小猫、木場と共に人通りの少ない裏路地を神父の格好をして歩き回っていた。変装しているのはもちろんフリードをおびき寄せるためなのだが・・・・それともう一つ、俺達の正体がバレないようにするためだ。先日交渉した際、変装すると行ってしまったからな。ただ、こうして作戦を開始してもう三日経つというのに収穫ゼロだ。

 

「追っ手が来ていることはもう知っているのだから警戒しているのかもしれないね。ただ、それでも向こうも無視することはできないはずだ。いつか必ず仕掛けてくる」

 

「それまでは気長にということか・・・・」

 

遊びに行くことも考えて日曜日までにはケリをつけたいというのに、やはりそうそう上手くいくものでもない・・・・・わけでも無さそうだな。

 

「・・・・どうやらもう待つ必要は無さそうだな」

 

「そうだね・・・・・上か!」

 

俺と木場は気配を感じ、上を見上げる。そこには刀身の長い剣を持つ白髪の男・・・・フリードが居た。

 

「きひひひひ!神父様ごいっこうはっけ~ん!こいつは丁重に天国に送って差し上げないと・・・・って、あら?魔剣使いと一誠くんんじゃあっりませんか~!こいつは奇遇だねぇ!」

 

俺と木場に気がついたフリードは、ニヤリといやらしい笑みを浮かべた。

 

「これはいい。魔剣使いくんとは先日の決着をつけたかったし、一誠くんは前の屈辱をしっかりと返したいと思ってたところなんだよね~!というわけでここらでいっちょぶっ殺させてもらいま~す!」

 

ビルの壁を蹴って、フリードは俺達の方へと接近して剣を振り下ろしてきた。その剣を、木場が魔剣を作り出して受け止める。

 

「まずは魔剣使いくんからかい?いいぜ。今度こそこの天閃の聖剣(エクスカリバー・ラピッドィ)で首をチョンパしてやんよ!」

 

「ぐっ!?」

 

フリードは連続で木場に斬撃を浴びせる。天閃の聖剣の名は伊達ではないようで、斬撃は相当速い。スピード自慢の木場が回避で精一杯で、魔剣で弾こうとしてもその鋭い切れ味で魔剣を引き裂いてしまう。

 

「木場、少し手を貸すぞ」

 

このままでは不利だと判断した俺は、フリードに殴りかかる。だが、本気ではやらない。木場に復讐させることが最優先である以上、動きをある程度抑える程度に留めなければならない。

 

「君も来るかい一誠くん!だったらこいつだ!」

 

フリードは腰にさした剣の柄をつかみ・・・・刀身の見えない剣で俺に斬りかかってきた。俺はとっさに後ろに跳躍して、フリードから距離を取る。

 

透明の聖剣(エクスカリバー・トランスペアレンシー)だ!どうだ見えないだろ!」

 

どうやら刀身が見えないのは聖剣の能力らしいが・・・・くだらない。見えないのなら見えないでやりようはいくらでもある。

 

「覚悟してね一誠く~ん。この二本の聖剣でバッラバラにしてあげるからさぁ!」

 

二本の聖剣があれば俺を難なく殺せると思ったのか、フリードは俺に接近してきた。

 

赤龍の爪(ドラゴン・ネイル)

 

俺は赤龍の爪を両手に展開。フリードは両手に持った聖剣の攻撃を全てその爪で防いだ。

 

「なんで防げるんだよ!?速いんだぞ!?見えないんだぞ!?」

 

斬撃が当たらず、全て防がれていることにいらだちを隠せずにいるフリード。だが、この程度造作もない。どんなに早かろうが見えなかろうが、腕と目を見ればどこを切ろうとしているのかなんてすぐにわかる。その斬撃に対して最小限の動きで爪を合わせれば防ぐのは簡単だ。

 

イリナ達の話じゃ才能はあるらしいが・・・・こうも単純じゃあ、たかが知れてるな。それに周りも見えていない。

 

「いいのかよ・・・・・俺にばっか集中して」

 

「あ?どういう・・・・」

 

「・・・・隙有りです」

 

「ぐおっ!?」

 

俺にばかり集中して周りが見えていなかったフリードは、横からの小猫の殴打をモロに食らって吹っ飛んでいった。戦車(ルーク)の一撃だ。人間であるフリードには相当応えるだろう。アバラ一本ぐらい折れてるかもしれない。

 

「祐斗先輩、今です」

 

「ありがとう一誠くん、小猫ちゃん」

 

小猫が殴り飛ばした先には木場がいる。木場は二本の魔剣を両手に、フリードへと迫る。

 

「さて・・・・一気に終わらせてもらうよ」

 

木場がフリードを聖剣を斬ろうと剣を振り上げたその瞬間・・・・それを阻むように声が聞こえてきた。

 

「ほう、魔剣創造(ソード・バース)か」

 

「「「!?」」」

 

声のする方、建物の屋上に視線を向けると、そこには神父の格好をした年老いた男がいた。

 

「ちっ、邪魔しに来たのバルパーの爺さん?」

 

「バルパー!?バルパー・ガリレイか!」

 

どうやらあの老人がバルパーであるらしい。木場が殺気の篭った目でバルパーを見る。

 

「フリード、遊びはここまでだ。コカビエルのところへゆくぞ」

 

「やっぱり邪魔しにきやがったのか・・・・まあいいや。了解で~す」

 

「待て!」

 

「逃がさないわよ!」

 

「おう?」

 

バルパーに促され、撤退しようとするフリードであったが、その前にイリナとゼノヴィアが立ちふさがった。どうやら戦いの気配を感じ取ってこちらに来たようだ。

 

「反逆の徒フリード・・・・神の名のもとに断罪してくれる!」

 

「うっせぇんだよこのビッチどもが!」

 

イリナ達に、そして俺達に向かって球体を投げつけるフリード。それは閃光弾だったようで、一瞬俺達の目はくらんでしまった。そしてその一瞬の間に・・・・フリードとバルパーの姿がなくなっていた。

 

「くそっ!追うぞイリナ!」

 

「ええっ!」

 

「僕も追わせてもらおう!」

 

逃してなるものかと、ゼノヴィア、イリナ、木場がすぐさま駆け出した。

 

「一誠先輩、私たちも」

 

「ああ。追うぞ」

 

俺と小猫もあとを追おうと駆け出そうとしたその瞬間・・・・俺の右手に黒いロープのようなものが繋がれて、動きを妨げられてしまった。

 

「これは・・・・?」

 

「そこまでよ一誠、小猫」

 

「「っ!?」」

 

聞き覚えのある声が聞こえてきた。声のする方に振り返ると・・・・・そこには部長とソーナ会長、そして匙の姿があった。

 

「まったく・・・・困った子達ね」

 

呆れたように額に手を置く部長を前に、俺と小猫は弁解もせずに互いに見合うことしかできなかった

 

 

 

 

 




原作とは違い、匙さんがリアスさん達の側に立っている理由については次回・・・・まあ大したことではありませんが

それでは次回もまたお楽しみに!
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