『兵藤一誠』の物語   作:shin-Ex-

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本章もいよいよ佳境に……

一誠さんどうなってしまうのか?

それでは本編どうぞ


第41話

「・・・・・一誠、あなたそれは本気で言っているのかしら?」

 

「はい。本気です」

 

コカビエルとの決戦に臨むべく、俺達グレモリー眷属とシトリー眷属は学校の前に集まっていた。そこでコカビエルとの戦いに対する作戦を練る中・・・・・俺はある提案をした。それを聞いたその場にいた全員の表情は驚愕に染まり、部長はそれが本気であるのかと尋ねてくる。

 

「いくらなんでも無謀だわ。一人でのコカビエルと戦おうだなんて・・・・・」

 

部長は表情を険しくしながら言う。そう、俺の提案の内容はコカビエルと一人で戦わせて欲しいというものであった。

 

「一誠、あなたは確かに強いわ。ライザーをも打ち負かしたあなたは私の眷属の中で・・・・・いえ、この町にいる誰よりも強いということは疑いようはないわ。けれど、コカビエルは聖書にさえ名前を残す堕天使。その強さは本物よ。いくらあなたでも一人では荷が重すぎる。コカビエルとは皆で連携して・・・・・」

 

「部長の言いたいことはわかります。ですがどれだけうまく連携を取ろうが、皆で戦えば怪我人が増えるリスクを負うことになる。最悪の場合は死者もでかもしれません。ならばここはコカビエルと唯一互角に戦える可能性がある俺一人で戦うことが一番被害を抑えられる可能性が高いはずです。俺の中のドライグも、コカビエルと渡り合えるとしたらこの町では俺しかいないと言っていました」

 

「それは・・・・・だけど・・・・・」

 

「部長、この戦いにおける勝利はただコカビエルを撃退すればいいというものではありません。被害を出さずに戦いを終えること・・・・・それが俺達の勝利なのではありませんか?でしたら一番確率の高い・・・・・俺にコカビエルを任せてもらえないでしょうか?」

 

もっともらしい理由をつけて、俺は部長に訴え掛ける。部長に言ったことに嘘はない。嘘はないが・・・・そこには本心もなかった。俺はただ・・・・・誰にも邪魔をされずに、この手でコカビエルを倒したいだけなのだから。

 

もっとも、部長にはそれぐらいのことお見通しなのだろうが・・・・それでも建前が必要であった。

 

「・・・・・あなたの言いたいことはわかったわ。筋も通っている。コカビエル相手に最小の被害で抑える方法は確かにそれしかないかもしれないわね」

 

「リアス、彼の提案を受け入れるつもり?」

 

シトリー様はどうやら俺の案に反対らしく、それでいいのかと言わんばかりに部長に尋ねる。

 

「わかってるわソーナ。一誠の案を受け入れるということは、愛すべき眷属をたった一人でみすみす危険な目に遭わせてしまうということと同義。本来は反対するべきだということだわ。だけど・・・・・こうなってしまっては一誠は考えを改めることはない。この子は一人でコカビエルを倒すために全力を尽くしてしまう。本気の一誠の力に対して私達は・・・・・・邪魔にしかならないわ」

 

酷く悔しそうに表情を歪ませて部長は言う。忠義を尽くすと決めた部長にそんな表情をさせてしまうのは心苦しかったが・・・・・それでも、もうあとには引けなかった。

 

「一誠、あなたが一人でコカビエルと戦う事を許可するわ。だけれど、二つ約束して頂戴。一つは決して無茶はしないこと。一時間後にお兄様が加勢に来てくださる・・・・・そこまで持ちこたえればコカビエルは確実に倒すことができるわ。だから、一人で戦うといっても無茶はしないで頂戴」

 

確実に倒すことができる・・・・か。部長のお兄様、魔王ルシファー様はそれほどの力を持っているということか。なら、ルシファー様が来る前になんとしても・・・・・

 

「二つ目は、危ないと判断したら、あなたの意思とは関係なしに私達は加勢する。その時は一切の反論をしないと約束しなさい。私は・・・・・私達は誰ひとり、あなたを失うことを望んでいないの」

 

部長をはじめ、朱乃先輩、小猫、そしてアーシアが俺の事を見つめてくる。その眼光は、拒否しづらい程に真っ直ぐだった。

 

「わかりました。約束します」

 

俺は部長の妥協を受け入れた。ただ、それは表面上だけ。そのような状況にさせるつもりはないし・・・・どんな無茶をしてでも、コカビエルを倒そうという決意に一切の揺らぎはなかった。

 

「・・・・ならいいわ。コカビエルは任せたわよ一誠」

 

俺の心境を知ってか知らずか、それでも部長は俺にコカビエルの相手を任せてくれた。これでひとまずはコカビエルと思う存分戦うことができる。

 

「一誠がコカビエルの相手をしてくれているとは言え、この戦いは間違いなく死戦となるわ。けれど死ぬことは絶対に許さない。全員生きて帰ってあの学園に通うわよ。いいわね?」

 

「「「「はい」」」」

 

部長は俺達眷属を鼓舞するために声を上げ、俺達はそれに返事を返す。そして俺達は決戦の地、学園の中へ向かおうと歩み始めた。

 

「兵藤」

 

「なんだ匙?」

 

匙に呼ばれ、俺は脚を止める。

 

「お前・・・・本気でコカビエルと一人で戦う気なのか?」

 

「そうでなければあんな提案しないさ」

 

「そうか・・・・俺は、俺達シトリー眷属は外に被害が出ないように結界を貼り続けるからもしもの時助けに行けない。だけど・・・・俺はお前達の無事を信じてる。だから絶対に生きて帰ってこいよ。お前は俺にって超えるべき壁なんだからな」

 

「当然。こんなところで死ぬつもりはないさ。生きて帰る・・・・外の結界は任せたぞ」

 

「ああ」

 

匙と拳を付き合わせ、互いの健闘を誓い合った後、俺は再び歩み始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その光景を一言で言い表すのなら『異様』であった

 

校庭の中央には奪われた四本のエクスカリバーが光を放ちながら浮かんでいる。それを中心に校庭を覆い尽くすほどの魔法陣が刻まれていた。そして、四本のエクスカリバーの傍らにはバルパー・ガリレイがいる。

 

まさに異様な光景・・・・・だが、俺の視線はエクスカリバーではなく、バルパーの頭上にいるコカビエルへと視線を向けていた。

 

「この術式は・・・・・一体何を?」

 

「四本のエクスカリバーを一つにするのだよ」

 

部長の疑問に答えるように、バルパーは言う。七本に分かれたエクスカリバーの内、四本を一つに・・・・当然オリジナルのエクスカリバーには遠く及ばないだろうが、それでも強力な聖剣になるだろう。まあ、そんなこと俺にとってはどうでもいいことだが。

 

「バルパー、あとどれぐらいかかる?」

 

「五分もかからんさ」

 

「そうか」

 

バルパーに聖剣の統合にかかる時間を聞いた後、コカビエルは俺達の方へと視線を向けた。

 

「グレモリーの娘、サーゼクスは来ているか?それともセラフォルーか?」

 

「お兄様とセラフォルー様の代わりにあなたの相手は・・・・」

 

「つまらん」

 

部長の言葉で今この場で魔王が居ないと知ったコカビエルは、八つ当たりと言わんばかりに巨大な光の槍を作り、体育館に向かって放つ。俺はその槍を、赤龍の爪(ドラゴン・ネイル)を展開して引き裂いた。

 

「馬鹿みたいな八つ当たりはやめろよコカビエル。魔王はいなくても・・・・ここには赤龍帝()がいる」

 

「そうだったな。では余興として楽しませてもらうとしよう。まずは俺のペットと戯れるがいい」

 

パチンとコカビエルが指を鳴らすと、、闇夜の奥から10mはあろうかという巨体と三つの首を持つ大型の犬が二頭現れた。

 

「冥界へ続く門に住まう地獄の番犬ケルベロス・・・・こんなものを人間界に持ち込むなんて!」

 

ケルベロスの出現に、部長は息を飲み、同時に臨戦態勢へとはいる。朱乃先輩と小猫も同じく構え、アーシアはいつでも回復できるようにと後方へと控えている。

 

だが・・・・・皆が身構える必要などない。こんな犬っころは・・・・・相手にすらならないのだから。

 

昇格(プロモーション)僧侶(ビショップ)

 

僧侶へと昇格し魔力を高め、両手に展開した赤龍の爪を伸ばしてケルベロスの体を引き裂く。高まった魔力により切れ味の増した爪の一撃で深々と引き裂かれた二頭のケルベロスは絶叫をあげた後に絶命した。

 

「あまり俺を舐めるなコカビエル。あんな犬二頭では余興にすらならないぞ?楽しみたいというなら・・・・俺が存分に相手をしてやる」

 

『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!』

 

禁手化(バランス・ブレイク)し、赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)を展開しながら、俺はコカビエルを挑発する。

 

「ほう、いとも容易く禁手化するか。今代の赤龍帝は白龍皇と同じく当たりのようだな・・・・いいだろう。この俺を楽しませてみろ!」

 

俺の禁手(バランス・ブレイカー)を目の当たりにし、コカビエルは歓喜して光の剣作り出し俺に迫ってくる。

 

覚悟しろコカビエル・・・・・イリナを傷つけたお前を、俺は決して許しはしない!

 

 




ケルベロス速攻退場…………まあ、一誠さん強いし今は軽い暴走状態だから仕方ないけども

そして始まるコカビエルとの戦い…………果たして勝つのはどちらか?

それでは次回もまたお楽しみ!
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