『兵藤一誠』の物語   作:shin-Ex-

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今回はコカビエル戦の後のお話になります

この章もそろそろ終わりかな・・・・・

それでは本編どうぞ


第45話

白い龍に魅入られたもの・・・・・・今代の白龍皇。奴を目にしたとき、俺が感じたのは圧倒的なまでな威圧感だった。あの場で戦うつもりがなかったにも関わらず、奴からはコカビエル以上の存在感を発していた

 

間違いなく、やつは強い。認めたくはないが・・・・・おそらく今の俺以上の力を有しているだろう

 

けど・・・・・けれど、やつがどれだけ強かろうが俺は負けられない。負けるわけにはいかない。白龍皇を倒すことは・・・・・俺にとって生きる目的の一つなのだから

 

倒す・・・・倒す倒す倒す。この手で倒して見せる。今代の赤龍帝として奴を必ず・・・・

 

そのためにももっと強くならなければ。奴を圧倒できるほどに。奴を膝まづかせるほどに。奴を超える力を

 

奴を倒せなければ俺は・・・・・俺の存在意味が・・・・・薄れてしまうのだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やあ、赤龍帝」

 

コカビエルとの戦いから三日経ち、部室に訪れた俺を出迎えたのは・・・・・・何故か教会の戦士であるゼノヴィアであった。

 

「いや、やあじゃないだろ。なんで教会の戦士であるお前が駒王学園の制服を着てここにいる?」

 

「神がいないと知ってやぶれかぶれになってね。悪魔に転生したんだ」

 

「・・・・は?」

 

悪魔の翼を広げながら言うゼノヴィアに、俺は思わず唖然としてしまった。俺とともに部室に入ったアーシアもまた驚きの表情をあらわにしている。

 

「あの、部長・・・・・彼女に悪魔の駒(イーヴィル・ピース)を与えたんですか?」

 

「ええ。聖剣デュランダルの使い手である彼女が騎士(ナイト)となってくれれば頼もしいと思ったから転生させたのよ。これで祐斗と共に剣士の二翼が誕生したわね」

 

どこか誇らしげに言う部長。まあ部長が決めたことなら文句はないのだが・・・・・

 

「いいんですか?デュランダルって相当強力な聖剣なんですよね?聖剣とその使い手を悪魔に引き抜くだなんて教会との争いの種になりかねないと思うのですが・・・・・」

 

「そのことなら心配無用さ。私は教会に見捨てられたようなものだからね」

 

「見捨てられたって・・・・どういうことだ?」

 

「はじめは教会側も色々と言ってきたのだが・・・・神の不在を伝えた途端何も言わなくなったよ。どうやらそれを知る異端が教会に属するというのは避けたいようだ。私がデュランダルの使い手とはいえ、異端である以上は切り離すほかない。アーシア・アルジェントの時と似たようなものさ」

 

長らく教会に属していたのであろう。ゼノヴィアは思うところが色々とあるようで、どこか悲しげな表情を浮かべていた。

 

神の不在に関しては意識が戻った後部長から聞いた。部長が魔王であり兄でもあるサーゼクス様に確認をとったところ、それは事実であったようだ。神を絶対の信仰対象としている教会としては、その不在を知る者を切り捨てるのは当然といえば当然の処置であろう。

 

だが、ゼノヴィアが悪魔に転生したというのなら・・・・・

 

「・・・・イリナには神の不在を伝えたのか?」

 

俺はイリナがどうなったのかが気になり、ゼノヴィアに尋ねてみる。

 

「いいや、イリナには神の不在は伝えていない。私以上に信仰の深かったイリナがそれを知れば、酷く取り乱し立ち直れないかもしれないと思ったからね。こういってはなんだが、あの日の夜、戦線を離脱していたイリナは運が良かった」

 

とりあえずイリナは神の不在を知らずに済んだのか・・・・まあ、それでよかったんだろうな。ゼノヴィアの言うとおり、イリナが知ってしまったら心の均衡を乱してしまっただろうし。

 

「それで、イリナはどうしたんだ?」

 

「イリナは回収した私が持っていたものを含めたエクスカリバー5本とバルパーの遺体を持って本部に帰ったよ。ただ、私が悪魔になった事を残念がっていた。何度も理由を聞かれたが理由が理由なだけあって何も言えなかったよ・・・・・・今度会うときは、あるいは敵としてかもしれないな」

 

「・・・・そうか」

 

ゼノヴィアもある意味では俺と同じかもな。イリナとある程度近しい存在で共に悪魔になってしまった。その上、その理由を知ることができないというのだから・・・・イリナは一体どんな気持ちだったんだろう?

 

「・・・・・赤龍帝、イリナと別れる時に君に伝言を頼まれた」

 

「俺に伝言」

 

「ああ。大したものではないよ。ただ・・・・・生きてて良かったと。そう伝えて欲しいと頼まれた」

 

生きてて良かった・・・・・か。まったく、自分だってボロボロになるまでやられたっていうのになんで俺なんかの事を気にするんだよあのバカは。

 

「ああ、それと。次会うときには絶対に悪魔になった理由を聞いてやるとも言っていたな」

 

「・・・・・それはわざわざ伝えなくてもいい」

 

あいつ、まだ諦めてないのか・・・・・・何があっても俺からは話すつもりはないっていうのに。

 

「イリナは私が悪魔になった理由よりも、君が悪魔になった理由の方を知りたがっている感じだったよ。君はよほどイリナに思われているようだな」

 

「・・・・・何が言いたい?」

 

「別に。ただ、今は袂を分かったとはいえイリナは相棒だったからね。そのイリナの気持ちをないがしろにされて少々怒りを覚えているだけさ」

 

随分とまあストレートに言ってくれる。まあ、ゼノヴィアにどう思われようと、俺は曲げるつもりはないからいいけどさ。

 

さて、イリナに関してはここまでだな。他にも聞いておきたいことはあるし。

 

「部長、今回のコカビエルの件で教会や堕天使側で何か動きはありませんか?」

 

「あるわよ。まず教会側に関してだけれど、堕天使の動きが不透明で不誠実であるため、遺憾ではあるけれど連絡を取りたいと悪魔側・・・・つまり魔王に打診してきたそうよ」

 

「それと、バルパーの件に関しても自分たちの方にも非があると謝罪してきました」

 

いつの間にか部室に現れたシトリー様が補足するように言う。シトリー様の近くには匙もいた。

 

「堕天使側については、堕天使の総督アザゼルによると紺系の一件は三すくみの均衡を崩し、戦争を画策していたコカビエルの独断と言っていました。ほかの幹部たちは一切関与しておらず、計画の事を知りもしていなかったそうです」

 

「そしてコカビエルは地獄の最下層・・・・コキュートスでの永久凍結の刑が執行されたようよ」

 

永久凍結か・・・・・まあ、しでかしたことを考えればそれぐらいが妥当だろう。

 

「それと、堕天使達は兵藤がコカビエルを倒してくれたことに感謝してるようだぜ・・・・・今更だけどお前、よくあのコカビエルを倒せたよな」

 

匙が驚きながらも、どこか感心したように俺に言う。

 

「まあ、ギリギリではあったけどな。それにしても感謝ね・・・・・よく言う。俺が倒さなくても白龍皇が何とかしてただろうに」

 

現時点で、白龍皇はおそらく俺よりも強い。堕天使は白龍皇ならば問題なくコカビエルを止められると考えただろうからあの場に派遣したんだろうしな。

 

「ゼノヴィア、白龍皇は間違いなく堕天使側なんだよな?」

 

以前のやり取りでゼノヴィアは白龍皇のことについて触れていたので、確認のため聞いてみた。

 

「ああ。アザゼルは神器(セイクリッド・ギア)の使い手を集めている。白龍皇はその中でもトップクラスの使い手らしく、堕天使の組織、『神の子を見張る者(グリゴリ)の中でも4、5番目に強い実力者だと聞く」

 

堕天使側の中で4、5番目か・・・・・あの威圧感からして納得だな。

 

「それと、近いうちに三勢力の代表による会談が開かれるらしいわ。どうやらアザゼルから何か提言があるらしいのだけれど・・・・・コカビエルの件で当事者であった私たちも出席するよう言われているわ」

 

「三種族の代表による会談って・・・・・随分と大げさな話になりましたね」

 

下手をすると歴史を大きく動かすことにもなりかねない。そんな会談が近々開かれてそれに出ないとならないとは・・・・・

 

・・・・もしかしたら、白龍皇も出てくるかもしれないな。会談があることを考えると戦う機会を作るのは難しいかもしれないが・・・・・・・どうにかして戦えないか考えてみよう。

 

(白龍皇・・・・・・俺が必ずこの手で・・・・・!)

 

俺は心内に、白龍皇への闘志を高めていた。

 

 

 

 

 

 




やはり原作イッセーさんに比べ白龍皇への戦闘意識が高い一誠さん

いざ戦うとなったとき、どうなってしまうのか・・・・・・

それでは次回もまたお楽しみに!
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