はてさてどうなるか・・・・・
それでは本編どうぞ
「はああああああっ!」
ヴァーリに向かって接近する。その際ヴァーリから魔力による攻撃を浴びせられるが・・・・関係ない。その全てを受け、俺は進み続け、ヴァーリに拳を振るう。
「くっ、馬鹿正直に・・・・・!」
ヴァーリは俺の拳を躱し、カウンターで自身の拳を俺に叩き込む。さすがに俺の力を吸収しているだけあって力強い。殴られた箇所は痛むが・・・・関係ない。殴られようとも、殴り返せばいいだけだ。
「馬鹿で結構だ・・・・・お前を倒せればな!」
「ぐっ!?」
俺の拳がヴァーリの腹部に叩き込まれる。ようやくまともな一撃が入った・・・・・ここからは一気に畳みかける。
『Boost!』
俺の闘争心に答えるように、力が高まっていく。それこそ限界を超えるほどにだ。
(相棒!それ以上力を高めるのは危険だ!)
(それくらいわかってる。大丈夫だ・・・・・どうせ向こうから下げてくれるんだからな)
『Divide!』
白龍皇の力で俺の力が半減するが・・・・・それでいい。限界を超えた力を維持し続けるのはしんどいからな。これで調整が取れる。
「まだだ・・・・・もっともっと楽しませろヴァーリ!」
「それはこっちのセリフだ!」
互いに殴り合う俺とヴァーリ。もっとも、俺は全くのノーガードに対してヴァーリは回避や防御も織り交ぜてはいるが。だが問題ない。受けたダメージよりもでかいダメージを与えればいいだけなんだからな。
『Boost!』
さて、奴が倒れるのが先か、俺が耐えられなくなるのが先か・・・・・根性比べといこうか。
「ははっ・・・・こいつはとんでもないな」
目の前で繰り広げられる赤と白の戦いに、思わず笑みがこぼれてしまう。
先ほどまではヴァーリが優勢だった。だが今では・・・・・圧倒的に兵藤一誠のペースになっていた。おそらく、先ほどのヴァーリとの会話で色々と吹っ切れたのだろう。だからこそああいう戦い方ができる。
だが・・・・・
「不安かリアス・グレモリー?」
先ほどから不安そうに二人の戦いを見つめるリアス・グレモリーに尋ねる。
「・・・・当然よ。だってあんな・・・・あんな・・・・」
まあ、不安になるのも無理はないだろう。何せ今、兵藤一誠は一切の防御行動をとらずに戦っているんだからな。
ヴァーリの拳も、魔力も一切防がない。一切躱さない。防御する暇があったら攻撃する。まさに猪突猛進な戦い方だ。馬鹿なんじゃないかと思える。
だが・・・・・
「不安になるのはわかる。かなり頭の悪い戦い方だからな。だが、まったく理に叶っていないわけでもない」
「どういうこと?」
「兵藤一誠はわかってるんだよ。吸収の力を持つヴァーリ相手に長期戦は分が悪すぎる。だからこそダメージ覚悟で、力を急速に倍化させて短期戦に持ち込もうとしてるんだよ」
「でも力を半減、吸収されるのなら短期戦だって危険だわ」
まあ、確かにリアス・グレモリーの言う通りではある・・・・・だが、それはあくまで普通に考えればの話だ。
「兵藤一誠はヴァーリの半減の力を利用してるんだよ」
「半減を利用?どういうこと?」
「兵藤一誠は今、限界を超えるほどに自身の力を倍化させている。そんなことをすれば普通は力に耐えきれず体がぶっ壊れちまうんだが・・・・・奴はよほど鍛錬してきたんだろうな。肉体のキャパシティが高いからしばらくは限界を超えた力を維持することができる」
鍛錬の様子は俺も見てはいた。奴は
「ただ、維持できるとしてもそれはあくまでもわずかな時間だけ。だからこそ、調整をするためにヴァーリの半減の力を利用してるってわけだ」
「白龍皇の半減の力を利用して限界を超えた力を限界にまで落として、負担をなくしている・・・・ということなの?」
「そうだ。一度発動しちまったからにはヴァーリの意思にかかわらず最低でも10秒ごとに半減の力は発動しちまう。あいつはそのタイミングを見極め、利用して限界以上の力をピンポイントで引き出してるんだよ」
ここまで言うと、一見頭を使った賢い戦い方に思えるかもしれないが、実際はさっき言った通りこれはかなり頭の悪い戦い方だ。耐えられるとはいえ、限界を超えた力は相当な負荷を身体に与える。ヴァーリの攻撃を受けながらそれだけの負荷をかけていれば相当きつい筈だ。正直俺ならとっくにぶっ倒れているだろう。
それでも倒れないのは意地か執念か・・・・・あるいはそれほどこの戦いが楽しくて仕方がないのか。
いずれにせよ・・・・・
(随分とまあ・・・・・二人そろって心配になる成長しちまいやがって)
兵藤一誠・・・・・こいつは本当に仕方のない奴だ。ガキの頃に初めて会ったときも感じていたが、あまりにも危うすぎる。
そしてヴァーリもまた・・・・・近くで色々と教えて育ててきたってのに、面倒ごとを起こしちまった。
(まったく・・・・・今代の二天龍は、色々な意味で厄介だな)
「おおおおおおおっ!!」
「うぐっ・・・・・」
俺の拳を受け、ヴァーリの体は後方へ大きくはじき出される。互いに殴り合って、ダメージを蓄積していっているが、どうやら単純なダメージ量なら向こうの方が上らしい。まあ、辛うじて致命傷は避けられてはいるが限界を超える力で殴ってるんだ。それなりに堪えてくれなければ困る。
「はあはあ・・・・・大したものだな兵藤一誠。正直肉弾戦では分が悪いと言わざるを得ない」
「こっちは人間だったころから身体を鍛えまくってるんでな。他で劣っていてもこればかりは負けられないんでね」
ここまでの戦いでわかった。総合力でいえば、間違いなく俺はヴァーリに劣っている。だが、肉体面・・・・フィジカルに限定すれば、俺の方が上だ。向こうは豊富な魔力を持っている分、肉体面は突出させることができなかったのだろう。
とはいえ・・・・それでもあくまでも実力は俺の方が下。向こうの方がダメージ量が多いとはいえ、俺が優勢なのかといわれればそうでもない。ダメージ以上に、体力の消耗が重くのしかかってきやがる。
このまま戦いつづければもってあと5分程度といったところだな・・・・・だったらその5分で、こいつを倒さないと。
「これほどの力・・・・・アザゼルが目をかけるだけのことはあるということか」
アザゼルが目をかける?こいつ何を言って・・・・・
「・・・・・アルビオン。兵藤一誠なら
覇龍・・・・・こいつ、やっぱり至ってやがったか。
『それはあまりいい判断とは言えないぞヴァーリ。ここでお前が覇龍を使えば、向こうも使ってくる可能性がある』
「それは願ったり叶ったりだな・・・・・今よりももっと楽しい戦いができる」
どうやらヴァーリはこの場で覇龍を使うつもりらしい。となると俺も奥の手を・・・・・
「我、目覚めるは覇の理に・・・・」
「我、覇の理を超え・・・・」
ヴァーリが覇龍の詠唱を唱えると同時に、俺もまた大帝へと至るために詠唱を始める。
その時・・・・
「そこまでだぜヴァーリ」
俺達の詠唱を邪魔する者がいた。俺とヴァーリの間に降り立ったそいつは、長い棒のような武器を手にしている。
「美猴か。何をしに来た」
美猴・・・・・こいつ、まさか孫悟空の末裔か?またとんでもないのが来たものだ。しかも、なんかヴァーリの仲間っぽいし。
「迎えに来たんだよ。アース神族と一戦交えるから帰ってこいだと。カテレアは失敗したようだし、もういいだろ?」
「せっかく盛り上がってきたところだったのだがな・・・・・まあいい。そういうことなら帰るとしよう」
美猴の言に従うようで、ヴァーリは闘気を納める。
「ここまで来て逃げるのかヴァーリ?」
「逃げるとは心外だな・・・・・君との戦いは楽しいが、他にも楽しみたい戦いはいくつもあるんでね。この戦いは一旦保留にしよう」
「お前がそれでよくても、俺は納得するつもりはないぞ」
俺はヴァーリに向けて闘気をぶつける。
「おお、こりゃいい闘気してるじゃねえか赤龍帝。ヴァーリが残念がる気落ちもわかるが・・・・けど、こっちの用が優先だ。じゃあな赤龍帝」
「次に戦える時を楽しみにしているよ。その時は、お互いにもっと強く・・・・」
「待て!」
逃がすものかとヴァーリと美猴に接近するが、それよりも先に美猴は陣を張って、ヴァーリと共に転移していった。
「くそっ!」
俺は怒りのあまり地面に拳をぶつけそうになるが・・・・・すんでのところで止めた。力が高まっている今の状態で地面を殴ったら、地盤沈下も起きかねない。
「・・・・・白龍皇、ヴァーリ・ルシファー」
鎧を解除しながら拳を強く握りしめ、先ほどまでヴァーリのいた場所に視線を向ける。
次にやるときは・・・・・必ず決着をつけてやる
白龍皇の能力さえ利用して限界を超えた力で戦う一誠さん・・・・作中でも言いましたがぶっちゃけ頭悪い戦い方です。そこそこ賢いですが一誠さんは基本脳筋なので・・・・
それでは次回もまたお楽しみに!