それでは本編どうぞ
「二度と教会に近づいてはダメよ!教会は私たちにとっては敵地なんだから!」
アーシアを送り届けたあと、オカ研の部室に赴いた俺は現在、部長から説教を受けていた。どうやら俺が教会に近づくところを部長の使い魔が見ていたようだ。
「踏み込めばそれだけで問題になるの。いつ光の槍が飛んできてもおかしくなかったのよ?」
それはまた物騒な話だ。まあ、向こうだって悪魔を近づけさせたくないだろうから当然の処置といえば当然なのだが。
「それと教会の関係者に近づくのもダメよ。特に
つまりは輪廻の輪に加われなくなって未来永劫存在することができなくなるということか・・・・こう言ってはなんだが、前世の記憶を持ち合わせてしまっている身としては、構わないような気もする。まあ、だからって進んで消されにいくつもりはないけども。
けど部長がここまでお怒りとなると、アーシアとの接触は今後避けるべきなんだろうなぁ。アーシアはお礼がしたいと言っていたが、それも無理かもしれんな。
(残念か?)
(またお前は人のモノローグ読むなよ・・・・・まあ残念と言えば残念だけどな)
あんないい子滅多にいないし。可愛いし。一緒にいるとそれだけで癒されるし。やはり会いにくくなるというのは残念だ。
「金輪際、教会には近づかないと誓いなさい。わかった一誠」
「はい、わかりました」
部長に了解の返事を返す。だが、ぶっちゃけ時と場合によるのでこの誓いはあまり意味がなかったりする。口には出さないが。でもまあ、教会に近づくとそれだけで頭痛くなるし気分も悪くなるし、よっぽどのことがない限りはやっぱり近づくことはないだろうが。
「わかればいいのよ・・・・・・少し熱くなりすぎてしまったわね。ごめんなさい」
部長は俺の手を引っ張って自分の方へと引き寄せ、俺の頭を撫でてくる。なんかちょくちょくこれやられるけど部長の癖かなにかなのだろうか?けど俺以外にやってるところ見たことないし・・・・・俺は部長にとって
「いえ、それだけ部長が俺のことを心配してくださっているというのは伝わってきましたので。俺の方こそ、主である部長の心配を考えず、勝手なことをして申し訳ありませんでした」
部長の眷属である俺の行動は、時として部長に多大な影響を及ぼすことがある。主と眷属という関係上、あまり下手なことはできない。今の俺は部長のために生きているといっても過言ではないし、今後は自由がある程度縛られる可能性はあるが、気をつけておかなければな。
「さて・・・・・お説教はここまでよ。今日も依頼をこなしてきなさい」
「はい」
部長に言われ、俺は依頼者のもとに赴くために転送用の魔法陣の上に立つ。さて、今回は何を依頼されるのだろうか?無理難題をふっかけてくるような奴でなければいいか・・・・あと、頼むからミルたんみたいなのも勘弁してくれ。あんなあらゆる意味でトンデモない超人が世界にそう何人もいるとは思わないが。
「では行ってきます」
「行ってらっしゃい一誠」
部長に見送られ、俺は魔法陣によって依頼者のもとに転送された。
転送されたのだが・・・・
「ッ!?この匂い・・・・」
転送と同時に、むせ返るような強い血の匂いを感じた。どこから発せられているものなのかと周囲を見渡してみると・・・・部屋の壁に、逆さに貼り付けにされて惨殺されている男の死体があった。
「これは・・・・・」
死体を目にして、俺は思わず息を飲む。強盗の仕業でないことは一目瞭然だ。あまりにも猟奇的すぎる。問題はこれを誰がなんの目的でやったかだが・・・・
(死体から血が滴っているから、これをやった犯人はまだ近くにいるはず。一応依頼された縁もあるし、犯人を見つけて相応の罰を・・・・)
「おや~?これはこれは悪魔くんではあっりませんか~」
犯人を見つけなければと考えていた俺の耳に、軽薄そうな男性の声が聞こえてきた。声のする方に振り返ると、そこには白髪の神父っぽい服装の少年がいた。
「・・・・あんた誰?」
「俺?俺はフリード・セルゼン。お前たち悪魔を嘲笑いながらぶっ殺しておまんま貰う少年神父様だ♪」
歌うように声を弾ませながら神父、フリードが名乗る。すみません部長、誓ったそばから教会の関係者と接触しちゃいました。まあこれは不可抗力みたいなもんだが。
「ふーん・・・・・・じゃあ、この人を惨殺したのはその少年神父様のフリードくんってことなのかな?」
「イグザクトリー!その通りでございますよ?悪魔と取引するような人間に生きてる価値なんてないっしょ?だから俺がさくっと殺して救ってあげちゃったってわけ!俺ってばやっさしー!」
死体の顔を足蹴にするフリード。随分とまあ、格好以外何一つ神父らしくない狂い外道野郎だな。
「・・・・その足どけろよ。これ以上その人を冒涜するな」
「あ?何言っちゃてるの?」
「お前の言っている理屈は全くと言っていいほど理解はできないが、少なくともその人を殺した時点でお前はその人を救ったことになっているんだろう?ならその人にはもう罪はないはず。これ以上何かをしようって言うならそれは冒涜だ。だからとっとと足をどけろ」
「カッチーン・・・・・は?なに?悪魔風情が俺に説教たれんの?調子に乗らないでくんない?」
俺の物言いに腹を立てたのか、フリードは不機嫌そうな表情を顕にして俺のことを睨みつけてくる。その際死体から足を離したので、一応は俺の目的は達成できた。
「まあいいや。ちょうど悪魔とのお話にも飽きてきちゃったことですし?そろそろ君を殺しちゃいまーす。ま、安心しろよ。俺がじっくり時間をかけて殺してやるから。最初は痛いかもしれないけどそのうち快感に変わるぜー。だから新た扉開いちまおう♪」
右手に銃を、左手に刀身が光る剣を持ちながら、フリードは愉快そうに言う。
「さーて、せっかくだから悪魔くんには選ばせてあげよう。蜂の巣世界記録に挑戦するか、細切れ世界記録に挑むかどっちが・・・・あ?」
フリードの言葉は、最後まで紡がれることはなかった。その前に、俺がフリードが手に持つ銃も剣も蹴り飛ばしてしまったからだ。
「悪いが蜂の巣世界記録も細切れ世界記録も興味ない。俺が選ぶのは・・・・・タコ殴り世界記録だ」
「げふっ!?」
武器をはじかれ、呆然としていたフリードの顔面に裏拳を叩き込む。フリードの体は吹き飛び、壁に叩きつけられた。
「ただし、挑戦するのは俺じゃなくてお前の方だけどな。何発殴れば世界記録になるかは知らないがな」
「てめぇ・・・・ぶっ殺す!」
今の一撃で完全にキレたようで、フリードは武器を持たぬまま俺の方に突っ込んでくる。迎撃しようと拳を構えたその瞬間・・・・
「・・・・一誠さん?」
この殺伐とした空気に似つかわしくない、か細い声が聞こえてきた。その声には聞き覚えがある。
(まったく・・・・・確かにまた会えたらいいなとは思っていたが、まだ一日も経ってないだろうが。しかも、こんな形での再会なんて望んでなかったっての)
心の中でぼやきながら、声のした方へと視線を向ける。
「・・・・さっきぶりだな、アーシア」
そこには、表情を驚愕に染めるアーシアがいた。
現時点において一誠さんが原作イッセーさんに比べて強すぎるからフリードでは手も足もでないという
まあ、だからといって今後の展開が大きく変わるかどうかは別問題ですが
それでは次回もまたお楽しみに