『兵藤一誠』の物語   作:shin-Ex-

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投稿が遅れてしまい申し訳ない・・・・・

今回はタンニーンさんとの修行のお話

戦闘描写は少ないですが・・・・

それでは本編どうぞ


第76話

 

赤龍の爪(ドラゴン・ネイル)

 

赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)を装着した状態で赤龍の爪を展開し、タンニーンさんに斬りかかる。禁手し、力も魔力も跳ね上がった状態で展開した爪はタンニーンさんの鱗を裂くほどの切れ味を誇っていたが・・・・・それでも、タンニーンさんの腕にはほんの数センチ程度しか食い込んでいなかった。

 

「いい攻撃だ!だがその程度では俺は裂けん!」

 

「ぐっ・・・・・!」

 

タンニーンさんは腕を振り払い、俺の身体は後方に大きく吹き飛ばされる。そして飛ばされた俺に向かって、タンニーンさんの火球のブレスが襲い掛かる。

 

「ちっ・・・・・赤龍の翼(ドラゴン・ウィング)

 

魔力で翼を作り出し、自分の身体を覆うようにして火球を受け止める。だが、火球の威力は俺の想像を上回り、翼は少しずつ溶かされていき、勢いで俺の身体はじりじりと後退していた。

 

「くっ・・・・・このぉぉぉぉぉ!!」

 

『Boost!Boost!Boost!』

 

鎧の能力で力を倍化し、どうにか踏みとどまることに成功した。そして、完全に溶かされてしまう前に翼を広げ、火球を打ち消した。

 

「はあはあ・・・・・・うおぉぉぉぉぉ!!」

 

『Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!Boost!』

 

「いいだろう!来い!」

 

体力を消耗し、息切れしつつも俺は力を高め、タンニーンさんに殴りかかる。タンニーンさんは俺の拳を受け止めるつもりなのか、その場で仁王立ちしている。

 

「ああぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「ぐうっ!?」

 

タンニーンさんの腹部に、全力で拳を叩き込む。タンニーンさんの巨体は後ろに弾き飛ばされ、殴打によるダメージで体が大きくぐらついた。

 

いける。魔力による攻撃では大したダメージを与えることはできないようだが、肉弾戦なら・・・・・・タンニーンさんにもダメージを与えることができる。

 

「大したパワーだ。この俺にここまでのダメージを与えるとはな」

 

「まだまだこんなものではありません。もっともっと、俺の力を見せてあげますよ」

 

「おっと、そこまでにしておけ」

 

さらに力を高め、タンニーンさんに肉弾戦を仕掛けようとしたその瞬間・・・・・・アザゼル先生の声が聞こえてきた。

 

「何ですかアザゼル先生?今いいところなので邪魔しないで欲しいのですが・・・・・」

 

「邪魔したことは悪いと思っている。だが、いったん休憩したらどうだ?この地形の変わりようからして、相当長い間やり合ってたんだろ?」

 

「地形?」

 

周りを見てみると、確かにかなり地形が変わっていた。修行を始めた当初は木々の生い茂る森だったが、今は草一本も生えておらず、地面は割れたりクレーターのような凹みができている。

 

「とっ、確かに、だいぶ派手にやっちゃったみたいですね・・・・・・後で部長に怒られるかな?」

 

「それについては多分心配いらないだろう。リアスだってそれぐらい覚悟の上だろうからな。それよりも、ほれ。差し入れ持ってきてやったぞ」

 

アザゼル先生は手にしていた包みを俺の方に差しだしてきた。

 

「リアスと朱乃、それとアーシアからの弁当だ。お前が修行を頑張れるようにって張り切って作ってたんだからちゃんと全部食ってやれよ?」

 

「はい」

 

弁当か・・・・・そういえば修行の間、ロクに調理した食事を採っていなかったし、食事を採る機会も少なかったからな。意識したらお腹がすいてきた。ここはありがたく頂くとしよう。

 

「いただきます」

 

アザゼル先生から受け取った弁当の包みを開き、まずはおにぎりを口に含む。程よい塩加減で美味しい上に、疲れた体に確かな活力を与えてくれるように感じられる。

 

「おいおい、食事中ぐらい禁手(バランス・ブレイカー)を解いたらどうだ?」

 

アザゼル先生は俺を見ながらどこか呆れたように言う。確かに、アザゼル先生の言う通り、今は禁手を解いていない。食事でいるように兜の部分を外しているだけだった。

 

「禁手を身体を馴染ませるには可能な限り常に禁手状態でいようと思ってるんですが・・・・・ダメですか?」

 

「いや、確かにそれは効果的ではあるが、食事の時ぐらいまともに休憩しろよ。身体が持たないぞ?」

 

「いくら言っても無駄だぞアザゼル総督。こいつは今のところ俺との修行を始めてからずっと禁手状態を維持し続けているのだからな。おそらく自然に解除されるまでこのままだろう」

 

「そうかよ・・・・・まあ、それを一誠が無茶と感じていなければそれでいいがな」

 

いや、正直自分でも無茶とは感じているんだが・・・・・まあ、言わないでおくか。

 

「ところでタンニーン、修行の具合はどうだ?」

 

「ドライグが歴代最強というだけのことはある。確かに経験不足であることは俺の眼から見てもわかるが、それでも気を抜くと俺の方が大怪我しかねん。正直、俺にとってもいい修行相手になっている。その上、日に日に動きが洗練されていくしな」

 

「それこそタンニーンさんのおかげです。変に加減したりせずに戦ってくれてるから、俺も気を抜かずに経験を積むことができているんです」

 

タンニーンさんとの実戦形式の修行は、俺にこれまでにないほどの手応えを感じさせていた。自分でもはっきりと自覚できるほどに、日に日に強くなっていくのがわかる。本当に、タンニーンさんを紹介してくれたアザゼル先生には感謝しかない。

 

「なるほど、修行の成果は着実に出ているということか。それを聞いて安心した。このままいけば近いうちに白龍皇・・・・・ヴァーリを上回ることができる・・・・・といいんだがな」

 

「まあ、そこまで甘くはないですよね」

 

確かに強くなっている実感はある。だが、俺が強くなっていくように、ヴァーリだった俺と戦った時以上のに強くなっているはずだ。あいつは根っからの戦闘狂。戦うために、際限なく力を求め、強くなっていくタイプだ。あいつに勝つためには、あいつの成長を上回る速度で俺自身が強くなるか・・・・・・大帝(オーバー・ロード)以外にも、俺だけの武器を用意しておく必要もあるかもしれないな。

 

「現白龍皇はそんなに強いのか?」

 

「ああ、強いぞ。ルシファーの血筋から来る強大な魔力と、天性の戦闘センスを持ち合わせているからな。現時点では間違いなくイッセーより上だ。覇龍(ジャガーノート・ドライブ)だって扱えるようだしな」

 

「ほう、覇龍をか・・・・・それは厳しいな」

 

どうやらタンニーンさんは覇龍の強大さを理解しているようだ。俺はもう、覇龍のエネルギーを大帝の方に注いでしまったから覇龍は使えないのだが、それでも少し興味がわいてきたな。まあ、使えないもののことを考えても仕方がないが。

 

「そういえばアザゼル先生、他の皆の修行の進捗はどうですか?」

 

「ああ、全員順調・・・・・といいたいんだが、二人ほど少し進みが悪い奴がいるな」

 

「二人?」

 

「朱乃と小猫だ。朱乃の方は未だに堕天使の力を使うことに抵抗があるようでな。まあ、それだけ父親・・・・・バラキエルとの確執が深いということだが」

 

「バラキエル・・・・・堕天使の幹部なんですよね?朱乃先輩は随分と憎んでいるようですが、一体何があったんですか?」

 

「それは・・・・・・悪いな。俺も無関係ではないんだがそれは俺の口から離すべきことじゃねぇ。知りたければ朱乃に直接聞くんだな。お前が聞けばあいつは答えてくれると思うぞ?」

 

確かに朱乃先輩なら聞けば答えてくれるかもしれない。だが・・・・・心情的に、聞き出すのが難しいからアザゼル先生に聞いたんだけどな。まあ、教えてくれないというなら仕方がないから諦めるが。

 

「だが、朱乃の方は大丈夫だろう。たとえバラキエルのことを許せないとしても、あいつはそれ以上に自分の弱さを許しておけないだろうからな。今はまだ葛藤してるが、近いうちに受け入れるさ。問題は・・・・・」

 

「小猫ですね。小猫の方はどうなんですか?」

 

「今朝オーバーワークで倒れた」

 

「え?」

 

「今の自分の力に相当疑問を抱いているようでな。俺の組んだメニューの何倍も身体を酷使してやがった。必要以上のトレーニングは逆に効率を落とす上に身体を痛めるってのにな・・・・・」

 

アザゼル先生の言っていることの意味は分かる。俺だって赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)を初めて起動し、白龍皇を倒すと決めてトレーニングを始めたころは俺も加減がわからず身体を酷使しすぎてしまったことがある。

 

「・・・・・アザゼル先生、以前小猫に朱乃先輩と同様、自分を受け入れろと言っていましたよね?それって小猫も血筋に何かあるということですか?」

 

「そうか、そっちの方は一誠は知らなかったのか。まあ、小猫が自分から話すとは思えないし、リアスもそういうのを積極的に話すタイプではないだろうが」

 

「その言い方からして、やはり何かあるんですね」

 

「ああ・・・・・まあ、こっちは調べればわかることでもあるし教えてやるよ」

 

アザゼル先生は話し始めた。小猫の過去・・・・・二匹の猫又の話を。

 

 




小猫ちゃんの過去のことについては申し訳ありませんが割愛させていただきます

まあ原作を読めばわかることだと思いますので・・・・・原作未読の方には本当に申し訳ない

それでは次回もまたお楽しみに!
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