最愛記   作:夜雲 小羽

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今回も台詞ばっかりです。


…申し訳ない。


第四話『疑』

思ってもみなかった返答に三蔵たちは一瞬黙り込んだ。

が、

 

「俺、悟空!」

 

「猪八戒です。」

 

「気軽に悟浄って呼んで。あ、隣にいる金髪が玄奘三蔵法師サマね。」

 

「……おい。なに名乗ってんだよ。」

 

「思わず。でも三蔵、いきなり女性に拳銃を向けるのはいけませんよ。」

 

 

様々な反応を見せる一行だったが、対する彼女はたと言うと……。

 

「げ…玄奘三蔵法師?その面構えで?たしかに変わった三蔵法師だっていうのは聞いてたけど……。」

 

 

ーー沈黙。

ぶふっ、と悟浄と悟空が同じに吹き出した。八戒は苦笑いを、三蔵は額に青筋を浮かべていた。

 

「ぶっ殺すぞ、テメェら!!」

 

 

その瞬間、二人の笑いが爆発したようで、笑い転げていた。

 

「ぶっ…くくく。だっ…だってよぉ…。」

 

「くくくっ…人相悪いもんなー、三蔵。」

 

「まぁ、疑いますよねー。」

 

「テメェらな……。」

 

 

三蔵の拳銃の銃弾が悟浄と悟空の二人に向かって放たれた。

 

「危ねーっ!」

 

「なにすんだよ!?」

 

「何か言ったか?」

 

 

二人に向かって拳銃をチラつかせる。

 

「「いいえ、ナンデモアリマセン。」」

 

「…な、何か悪いこと言ったかしら?まぁ、その双肩にかけられた“天地開元経文”は本物みたいだから、あなたが三蔵法師なのは間違いないわね。」

 

「っ。」

 

 

三蔵は経文の名前が出てきた瞬間、ピクリと眉を動かした。

 

「…盗んだものじゃなければ。」

 

「まだ疑ってんのか。」

 

 

三蔵の眉間の皺がよりいっそう深くなる。

 

 

 

【その昔、釈迦如来が天上より一典の経文を広げたもうた。

それにより有と無が生まれ、光と闇が生まれ、生と死を分つ混沌の大地が此処に創世された。

如来は恒久なる繁栄を願い、経文を五つに千切り分け、世界の行く末とともに下界の民へと委ねたもうた。

ーーそれこそが“天地開元経文”である。】

 

 

閑話休題(それはさておき)

 

 

やっと笑いが収まった悟浄と悟空(物理的に)。

そんな二人を一瞥してから三蔵は口を開いた。

 

「…で、俺らは名乗ったが?まぁそのガキを迎えに来た時点で予想はつくが…。」

 

 

三蔵の視線は、雪蘭に抱かれている季厘にある。

 

「…私の名前は“飛雪蘭”。吠登城で料理人(コック)をしてるわ。貴方の思っている通り、私は紅」

「雪蘭!!」「季厘様!!」

 

 

雪蘭の言葉が男と女の言葉によってかき消された。

それぞれの飛竜に乗っていた二人は空から三蔵たちと雪蘭の間に降り立った。

 

悟浄の異母兄である、独角兕。そして、美しい容貌を持つ薬師、八百鼡。二人とも紅孩児直属の部下である。

 

 




やっと独角兕出せました……。

一言しか喋ってませんが。

次はたくさん喋らせます!主人公ちゃんとの絡みを書く……!
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