魔法少女リリカルなのは~面倒ごとはごめんです(仮)~ 作:サクサクフェイはや幻想入り
何とも言えない空気の中、金髪の少女はコホンと可愛らしく咳ばらいをし、シリアスな顔になる
「私はシステムU-D、エクザミアを管理し運営するもの。 最も、私一人では対処しきれないんですが......」
悲しそうに笑う金髪少女、さっきまでとは違い、マテリアルと呼ばれた少女たちも襲い掛かってく様子はない。 あの少女が何らかの介入をしたのだろうか? 警戒しながらも話しかける
「エクザミア、確か無限に魔力を生成し続けるものだったか? そして紫天の書の中核とも呼べるもの」
「誰から、いえ、あの科学者かそこにいるピンク色の人から聞いたんですか?」
「正確にはそこにいるピンク色の姉と名乗る人物から聞いたんだけどな」
「それなら納得です。 時間がないので簡潔に、私をこのまま消し去ってください」
覚悟を決めた目で言う金髪の少女。 消し去るなんて簡単に言うが、魔力もこうしている間にも膨れ上がっているし、簡単にはいかないのだが
「さっき言っていた対処しきれないからか?」
「はい。 あと数分も立たないうちにエクザミアは暴走、生成される魔力量はけた違いに増えます。 そうなったら私を消すのは難しくなる、でも今なら、そしてあなたなら私を消し去れる、そう思いましたのでお願いを」
「・・・・・・」
確かに俺が本気で戦えば消し去ることは可能だろうが、なんでこう闇の書の関連は自分の運命を達観しているのか
「諦めるのか?」
「・・・・・・そう、ですね。 エクザミアが暴走すれば、私は破壊の限りを尽くします、破壊しつくされた街や人を見るのはもう嫌なんです。 だから、闇の書に吸収され奥深くで眠っていたのに......」
「逃げてるだけだろ? あのマテリアルと呼ばれてる奴らじゃどうにもできないのか?」
「できるのならとっくにどうにかなってるはずです!!できないから!? う、くぅ......」
いきなり苦しみ始める金髪の少女、何かを抑え込んでいるようにも見える。 魔力の反応が徐々に上がり始める、まさか
「お願い、します。 私を!」
「ちっ!」
こうなるのは嫌だったのだが、刀を構え斬りかかるが、羽根に受け止められる。 魔力で作られているようだが、武器にもなるようだ。 何度も斬りかかるがそのたびに翼に弾かれる、そして、金髪の少女が苦しまなくなる。 俺は嫌な予感がし距離を開けると、俺がいた場所には無数の杭が生えていた。 金髪の少女がこちらを向くと一瞬だけ生気が戻り
「せめて、貴女たちだけでも」
そう言って何かしたようで、直後
「む?」
「ほえ?」
「何を?」
後ろから声が聞こえたが、俺はそれに反応している暇はなかった。 金髪の少女の目から生気が消え、さっきまでのマテリアルたちと対処しているような気持になる
「ヤマト君!」
「ヤマト!」
「なのはとフェイトか」
どうやらなのはとフェイトが来たようで、俺の隣にデバイスを構え並ぶ
「なんなの、あの魔力」
「それに私たちに似たような子たちも」
「説明は後だ!」
なのはとフェイトを抱え、その場を飛びのく。 ノーモーションでの杭の攻撃、しかも殺気もないからわかりづらい、避けれたのは勘だ。 今だ後ろで動く気配のないマテリアルたちに気を使い、射線に入らないようにしながら避け続ける
「流石にこの状況はまずいな」
生成される魔力がどんどん増えているせいか、杭の密度が上がって来る
「わ、私たちは大丈夫だから!」
「そうだよ、降ろして作戦を」
「いや、正直言って今回は分が悪すぎる。 確かにお前らは人形との戦闘で殺気がない攻撃を避けることはできるだろうけど、アレは知覚できるものじゃないし、そもそも足を止めれば死ぬぞ、こんな風に」
一瞬足を止めすぐに動き出す。 俺が一瞬でも立ち止まったところには、さっきのように無数の杭が生えていた。 それを見たなのはとフェイトは、顔を青くしていた
「あのマテリアルとか呼ばれた、お前達によく似たやつら連れて逃げろ」
「でも!」
「ヤマトは!?」
「ある程度情報を収集したら逃げる、頼むぞ!!」
そう言ってなのはとフェイトをマテリアルの方に投げ、俺は金髪の少女の方に加速の魔法を使い接近する。 少女は俺を優先的に排除しようとしているのか、なのはたちには攻撃が行ってないようだ。 大小さまざまな杭が飛んでくるが、それを避け、時には斬って少女に接近する。 今は時間稼ぎだ、ある程度まで近づき、そこからつかず離れずを意識する
「ヤマト君!」
「キリエ!」
どうやらはやてたちも到着したようだが
「そいつら連れて逃げろ!できるだけ早く!!」
一時的にだがはやてたちのほうにも杭を飛ばす金髪の少女、俺はそれに
「魔法の射手、連弾、光の100矢」
すべて撃ち落とし、いくつかは金髪の少女に向かうが、羽根が少女自身を覆い無傷だった。 無詠唱、威力は調整しているとはいえ、無傷とは少し予想外だ。 だが、一瞬とはいえ攻撃が止まったので、なのはたちは無事に逃げれたようだった。 そして俺は金髪の少女と変わらず対峙し続けていた。 と言っても、さっき防いでから攻撃と言う攻撃をしてこないのだが、警戒をしつつ話しかける
「おーい、その寒い格好のシステムU-Dだったか? このままお家に帰らないか?」
「・・・・・・」
俺の軽口には何の興味を示さずに無言、だが攻撃してくるようなこともない。 俺はさらに警戒を強める
『トリックスター、どう考える?』
『流石に相手の行動パターンが読めません、特にこれと言って対抗策は何も』
トリックスターも判断しかねるようで、俺はめげずに会話を続ける
「暴走って言ってたけど、ほんとうに暴走してるのか?」
「・・・・・・」
「答え無し、と。 じゃあ俺帰るわ」
警戒しつつ後ろを向くと、やはり杭が飛んできた。 俺はそれをはじきながら接近、するとさっきまでの静寂は嘘のように、さっき戦っていた時の倍以上の杭が飛んでくる。 だがそれで怖気づく俺ではなく、刀で切り裂き、時には避け、接近し斬りかかる
「流石に防御は落とせないか、っ!?」
自分を覆った金髪の少女だったが、学習したのか翼から杭が生える。 本当にやり辛い
「あぶねー」
「・・・・・・」
飛んでくる杭を避けつつ、軽口を言うが反応はなく、どうしたものかと考えていたのだが
『マスター、もう一度彼女に接近をして攻撃していただけませんか?』
『何か考えがあるみたいだし、わかった』
『ありがとうございます、マスター』
加速を使い、直角に曲がる。 それに合わせさっきよりも数を多くした杭が飛んできたが、軽々と避け、斬りかかるふりをし、フェイントを混ぜながら攻撃をする。 連続で、しかも早いスピードでやっているためか、翼から杭が生えるようなことはない。 ある程度攻撃を加え、大きく距離を開ける
『やはり』
『それで、何かわかったんだろ?』
『はい、さっきの会話で桁違いに魔力が増えると言われてましたが、数値にするとそこまで増えていないんです。 なのでそれはずっと疑問に思っていたのですが、多分彼女の機能はいまだ全部解放されていないものと推測されます』
『だから魔力の生成量が増えないと?』
『おそらく。 時間の経過で考えると魔力の生成量は上がってきているので』
『それでさっきのか』
『はい』
つまり時間を置けば置くほど危険になるわけだが、コイツを殲滅しきるとなると、それなりに準備も必要なわけで。 今も杭が飛んでき過ぎていて、余裕はあるが油断はできない状態だ
「一回体勢を立て直すか。 正直言って、ここにコイツを放置していくのは別の意味で心配だが」
障壁をはり一瞬杭を防ぐ、その隙に
「テレポート」
お馴染みの呪文を唱え、俺はその場を離脱した
うーんシステムU-D強すぎかな?
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