魔法少女リリカルなのは~面倒ごとはごめんです(仮)~ 作:サクサクフェイはや幻想入り
それでは本編どうぞ
客もちょうど少ない時間ということで、なのはちゃんの家族に集まってもらった。 四人一テーブルなのだが、隣の椅子を持ってきて五人席にしてる。 俺の隣にはなのはちゃん、俺の反対には桃子さん。 さっきの茶髪のお姉さんで、てっきりお姉さんかと思ったが、母親らしい。 見た目の年齢おかしくない? 俺が言うことでもないけど。 その隣には俺を射殺さん、てか殺気だけで殺せるんじゃないかってぐらい睨んでる、なのはちゃんのお兄さんの恭也さん、その隣にお姉ちゃんの美由紀さんの席順だ。 ケーキは頼んでいるのだが、先に話をしておきたいというわがままを言って、まだ来ていない。 これなら話しながらでもよかったような気がするけど、まぁいいや。 こういうのは順序を経るもんだが、交渉事でもないからいいや、要点だけ言おう。 ぶっちゃけ早くケーキ食いたいのだ
「今日公園でなのはちゃんが泣いてました、理由を聞いたら構ってもらえなくて寂しいらしかったので、ここに連れてきて話し合いをと思いまして」
「チトセ君!?」
驚いた声が隣から聞こえたが、無視だ無視。 てかそんな風に慌ててたら、私そう言いました!って自分から白状しているようなものだと思うが
「・・・・・・本当なの、なのは?」
真剣な目でなのはちゃんを見つめる桃子さん、まぁ親としては、子供にさみしい思いをうんたらかんたらってとこか? 俺長い人生で子供いたことないけど。 その視線を受けて、なのはちゃんがたじろぐ気配がする
「あぅ......」
隣りを見ると、目尻に涙をためて俯くなのはちゃん。 これやばない? 俺がたきつけたわけで、大本の理由俺やん。 本当は家族同士の話し合いだから口を出すつもりはなかったのだが、このままだとなのはちゃん何も言わなそうだし、仕方ない。 ここはケーキのため、一肌脱ごう!
「まぁなのはちゃんも言いづらいのはわかるけどさ、言葉にしなきゃ相手に伝わらないよ? なのはちゃんが秘密にしておきたいのはわかる、でもね、俺言っちゃったし、諦めよう!それにさ、桃子さんだってこうやって時間とって聞いてくれてるしさ」
なのはちゃんの手を取り、目を見て笑いかける。 ここだけ見ると良い雰囲気なのだが、ヒュンと何かが俺めがけて飛んできた。 仕方ないのでキャッチするとフォークが飛んできていたようだ
「あぶな。 俺じゃなかったら刺さってますよ、恭也さんでしたっけ?」
「もう我慢ならん! 黙って聞いてれば、なのはを口説き落とそうとするなんて!!」
「どこにそんな要素あった......」
「きょ、恭ちゃん落ち着いて!」
美由紀さんが押さえようとするのだが、力が違い過ぎるのか少しずつではあるが俺に近づいてきている。 いきなりのこと過ぎて、なのはちゃんなんかポカンとしてるし。 桃子さんは、何故か静かにしてる。 前髪で表情が隠れてるからよくわからん。 と言うかだ、穏便に済まそうと思っていたが、ねぇ?
「俺に攻撃してくるってことは、恭也さんあなたは俺にとっての敵ってことでいいんですかね?」
「なにを?」
「答えろよ」
「「っ!?」」
久しぶりだが殺気を開放する、加減を間違ったりしていないから、気絶することはないだろうけど、二人とも俺の殺気に当てられて動けないみたいだ。 さて、これで静かになった。 俺はオレンジジュースを飲み、喉を潤す
「さて、と言うわけでなのはちゃん正直に」
「その前に少しいいかしら」
今度は桃子さんから待ったがかかり、そちらを向いてみると背中に冷や汗が流れた。 さっきも言った通り、前髪で目元が隠れているので表情はわからないが、なんていうかね、オーラが、ね?
「恭也と、少しO☆HA☆NA☆SI☆してくるから......」
「は、はい、ごゆっくり」
「なのはも少し待っててね?」
「うん」
笑顔でなのはちゃんに待っているように言うが、俺にはその笑顔が怖いよ。 いやまぁ、慣れてるけどさあいつらで。 しかもお話のイントネーション、なんかおかしくなかったか?
「ねぇねぇ、チトセ君」
「ん?」
「お兄ちゃんどうしたのかな?」
「さぁ?」
なのはちゃん、君はそのまま純粋に育ってくれ
「あ、美由紀さんも座ったらいかがですか? ずっと立ってたら疲れませんか?」
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結局あれから数分後に、頭を掴まれ引きずられた恭也さんと桃子さんが帰ってきて話し合いとなった。 正直言って恭也さんのせいで話し合いどころではなかったが、そこは桃子さん、なのはから本音を聞きだしていた。 隣で家族の話し合いを聞いていたのだが、疎外感が半端なかった。 隣で本音をぶつけているなのはちゃんに、それを真剣な様子で聞いている桃子さん。 本音を聞いて口に手をやる美由紀さん。 最後には泣きだして、なのはちゃんのことを抱きしめる桃子さんと美由紀さん。 その隣で空気について行けずに困り果てる俺、カオスだよ。 本当は話し合いし始めたら離れる予定だったんだが、いつの間にかなのはちゃんが手を握っていたので、離れることも出来なかったのだ、無意識って怖いね。 恭也さん? 生きる屍よろしく、床で寝てたよ? そんでお礼を言われて、話もまとまったし頼んでいたケーキを食べようとしたら、閉店時間だったというオチ。 もちろん箱詰めしてもらったけど、それにおまけもつけてもらった、今日のお礼だとかで。余談だが、何故か店にいたお客たちは泣いていた。 まぁ店内でやっていて、店員がいなかったので出るに出れなかったのもあるのだろうが、それでいいのか
「さてここか」
俺はとある病室の前に立っていた。 病室のネームプレートには、高町士郎の文字。 早い話、なのはちゃんのお父さんの病室だ。家族の仲が治ったとはいえ、いつまでもあの状態が続いたら桃子さんが倒れるだろうし。 そんなわけで治しにに来たのだ、俺じゃないけど。 病室に入りパクティオーカードを一枚出す
「アデアット」
「ほえ? ヤマトさん、久しぶりやね」
「おう久しぶり、木乃香」
近衛木乃香、俺の仲間の娘で俺の契約者の一人だ
「うーん、話すために呼んだわけじゃないみたいやね」
当たりをきょろきょろ見回すと、士郎さんを見つけたのか苦笑しながら俺に聞いてきた
「そういうこと、悪いな」
「ええよー、貸し一つで」
「仕方ないか、頼む」
「それじゃあ、行くえ~。 アデアット」
木乃香のアーティファクトの効果は完全回復、時間制限はなく、対象が生きているなら傷や毒、その他もろもろの完全治癒だ。 まぁ条件が微妙に曖昧なのが玉に瑕だが
「ほなら頼むえー」
「あー、久しぶり過ぎて忘れてた。 ドレインタッチ」
木乃香のアーティファクト、完全治癒なのはいいのだが。 魔力を流して治しているため、過剰な魔力摂取で熱を出したりだとかが、たびたび起こるのだ。 ほっとくと魔素中毒症状まで発症だとか、色々と面倒なのだ。 そうならないように、今回のドレインタッチとういうわけだ。 俺だとこの症状は起きないけどね。 事実うなされるようにうめいていた士郎さんは、俺がドレインタッチ、つまり魔力を抜くと熱も引き呼吸も安定してきた
「これで良し」
「うん、完璧に治ったみたいや。 それで、なんで今回はこんなことを?」
「気に入った喫茶店のオーナーがこの人」
「・・・・・・また面倒ごとに首を突っ込んだわけやね、ヤマトさんらしいと言うか」
苦笑する木乃香、失礼じゃないかな? 実際その通りなのだが
「うっ......そこにいるのは、誰だ?」
「目覚めるの早いな」
「そやなー」
起き上がってくる気配がするので、木乃香をお姫様抱っこし窓枠に足を掛ける
「待ってくれ......君は?」
「さてさて、これから頑張ってくださいね? あのお店気に入ってるんですから、それと末娘さん帰ったら甘えさせてあげてくださいね? 寂しがってますから」
「わひゃー」
窓枠から飛び降りると、木乃香は楽しそうな声をあげる。 ホントに神経図太いなこいつは。 地面に降り立ち、木乃香を降ろして歩き始める
「なんか懐かしな?」
「なにが?」
「月詠から逃げてたこと思い出すわー」
「また懐かしいことを」
変身魔法を解除しながら、木乃香と笑い合い歩き出す
「さーて、これからデートしよか?」
「もう結構遅い時間だぞ?」
「貸し」
「あいあい」
苦笑して、解除した変身魔法を再度かけ直し、夜の街に繰り出した
うーん、一話で終わると思ったんだが、まさかの二話分。 本編はもう二、三話で入りますので、それまでお待ちを
それでは、感想評価お待ちしてます