新たな世紀王になってしまった俺が神喰いの世界を駆ける 作:カオスロイドR
もう前置きのネタがない…
「じゃあそれは向こうの机の横に運んでくれる」
「了解」
アナグラでの今日の仕事はリッカさんの作業場で神機を整備する手伝い。
と言っても僕は整備ができる専門知識がないから大半は重い資材を運んだりする雑用がメインだけど。
「ほんと助かるよ、神機の素材の中には重たい物が多くてさ」
「構いませんよ、これくらいお安い御用です」
確かに周囲には機材や工具などが散乱しており、神機の材料で僕の背丈以上ある大きな資材を持ち上げて指定された場所に壊れないように優しく置く。
ライダーならこれくらい軽い軽い。
作業場では許可なく機材や材料には触らない。
特に保管されてある神機にはオラクル細胞があって持ち主以外が触ると侵食されるからだ。
「じゃあ次は君のバトルホッパーを分解して調べさせてくれたら嬉しいな」
「それはダメです♪」
「ちぇ♪」
言葉とは裏腹に笑顔のリッカさん。
こんなお約束なやりとりをしながら作業を続ける。
リッカさんが本気じゃないのは分かってるので僕もそれに乗る。
・・・冗談だよね?
ちなみにバトルホッパーは普段整備室に駐輪されており僕が呼んだらすぐ来てくれるようになっている。
『業務連絡、ライダーさん至急エントランスに来てください。繰り返します・・・」
ヒバリさんの呼び出しの放送?なんだろ?今日は整備の手伝いをしてるから他の部隊に呼ばれる理由はない筈だけど?
「きっと今日来る新型神機使いが到着したんじゃないかな。君は前線に出るしその顔合わせだと思うよ。ここはいいから早く行ってきなよ」
ああ、そうか前にタツミさんが言ってた人がついに来たのか。
「じゃあリッカさん、あとはお願いします」
「手伝ってくれてありがとね、いってらっしゃい」
リッカさんと別れてエントランスに上がるエレベーターに向かった。
エレベーターが目的地のエントランスの階に着くと扉が開く。
エントランスにはたくさんのゴッドイーターや一般職員の方々が集まっていた。
どこに行けばいいのかな。
「おう、来たかライダーこっちだ」
キョロキョロとあたりを見回していたらリンドウさんが僕に気づいて手を振り手招きする。
リンドウさんの方に行くとツバキ教官と第一部隊の面々が勢ぞろいしており、その中央に見なれない銀髪の女の子がいた。
あれが噂の新型使いか。
・・・あの子もすごい恰好だな。
服の切り込みが深すぎて下から胸が見えちゃうんじゃないか?
サクヤさんやジーナさんもそうだけど女性ゴッドイーターって基本すごい恰好しているよな。
嬉しくないと言えば嘘になる。
だって僕だって健全な男の子たがら…。
「ちょっとあなた!」
「ふ、ふぁい!」
新しく来た子に声を掛けられる。
ヤバイ、変な事考えていたのがバレたのか。
焦って声が裏返っちゃったし。
「なんですかその変な恰好は!先ほどの人といい、この支部はふざけている人が多すぎます!」
ほっどうやら僕の考えてた事がバレたわけじゃなかったのか。
いやそれよりも格好に関してだけはあなたに言われたくないんですけど。
というか先ほどの人って誰だ?
第一部隊のみんなの方を見るとコウタが顔を背けた。
おまえかコウタ!この子になにやらかしたんだ!
「ちょっと私の話を聞いてるんですか!そんな変な被り物までして!」
ぐいっと頭を女の子の両手に掴まれてしまう。
両手で掴まれているので女の子の顔が目の前に広がる。
性格は厳しそうだけどきれいな子だな。
素顔だったら間違いなく僕は赤面していたな。
仮面ライダーになっていてよかった。
「何で抜けないんですか!このこの!」
「痛い痛い首が抜ける!」
ってそんな場合じゃない。
やめてこのままだと愛と勇気だけが友達の餡子入りのヒーローやパトカーを弾き飛ばしてるめちゃんこつおい眼鏡っ子みたいに首が取れる。
「あ、違うのよアリサ。彼は、その・・・」
「その仮面が今のライダーの素顔なんだよ、つかそろそろ放してやれ。初対面なのに仲良すぎだろお前ら」
サクヤさんが困った顔して止めようとしたらリンドウさんがニヤニヤしながら余計なチャチャ入れる。
くそうリンドウさん、この状況を楽しんでるな。
覚えてろよ。
「キャアアア!!」
「ふぎゃ!」
あのあと我に返って今の自分の状況を理解したアリサさんに思いっきりビンタされてしまった。
なんて理不尽。
「まあ親睦を深めたって事で、ほらアリサ挨拶しろって」
「どこかですか・・・アリサ・イリーニチア・アミエーラです」
「・・・どうも仮面ライダーBLACKですよろしく」
叩かれた頬を摩りながら互いに自己紹介をする。
「それでいつまでそんな被り物を被っているのですか?早く脱いでください」
「…申し訳ないけどリンドウさんも言ったけど今のこの仮面が今の素顔で脱ぐことはできないんだ」
「ふざけるのも・・・」
「アリサ、彼の言ってるのは本当よ、複雑な訳があって今はその仮面が彼の素顔なの」
アリサさんが怒鳴ろうとした所に僕の事情を知っているサクヤさんがフォローしてくれた。
この件に関しては色々と複雑だから後日改めて説明するとサクヤさんが伝えたら渋々納得してくれた。
「彼女は実戦経験こそ少ないが、演習では抜群の成績を残している……追い抜かれないよう精進するんだな」
このまま何事もなく無事に挨拶が終わればよかったんだけど…。
「ねえねえ知ってる、ライダーは神機なしでアラガミを倒せるんだよ」
アリサさんの機嫌を取り戻す為にコウタがよりによって僕の話題を振ってやらかしてくれました。
僕の自己紹介の時に神機なしでアラガミを倒せる事は機密事項だとツバキ教官から言われただろうが。
いくら彼女が極東支部に配属になったからって支部長からの許可も出ていないのにコウタから伝えたらダメだろ。
何のためにサクヤさんが説明を後日にしたと思ってるんだ。
「…なんですかそれ?神機なしでアラガミを殺せるわけないじゃないですか。くだらない嘘を言わないでください」
信用されてないね、無理ないけど。
「本当だって、だったらライダーをミッションに連れてその目で確かめてみなって」
「いいでしょう、ライダー!あなたには今度の私の初ミッションに同行してもらいます。神機なしでアラガミと戦うなんて嘘をついた事を後悔して私の足を引っ張らないでくださいね!」
おいおい勝手に決めないでよ。
それに言い出したのはコウタだろ。
それになんで僕が後悔しないといけないんだ。
そもそもツバキ教官が許可するわけない。
「・・・いいだろう、ライダー次のアリサの初ミッションお前も同行しろ、支部長には私から連絡しておく」
ウェ!?!Σ(0扇0;)!!
「いやいや僕関係ないですよね?」
「命令だ。行け」
そ、そんな。
「・・・諦めろ、ああなった姉上はだれにも止められん」
僕の肩を手を置き横に首を振るリンドウさん。
「あ、あはは・・・次の任務は私も新型機の共同運用のテストで出撃するからよろしくね」
ユウカも苦笑しながらも励まそうとしてくれている。
「大変ね、がんばってね」
「ふん、せいぜい死なないようにな」
そういうならサクヤさんかソーマ、どっちか僕と変わってくれませんか?
って言いたいけど言った所でダメなんだろうな。
これもすべてコウタの所為だ。
おのれコウタ。
「リンドウ、資料などの引継ぎをするので私と来るように、あと藤木は機密事項の情報漏洩の罰として明日の朝までに部屋で謹慎して反省文を30枚書いて提出しろ」
「げ!そんな!?」
ツバキ教官の言葉にうなだれるコウタ。
そりゃそうだろ、反省文で済んでよかったな。
下手すりゃ営倉入りだったぞ。
「その他の者は持ち場に戻れ、以上」
そう言うとツバキ教官とリンドウさんはエントランスから退室していった。
はあぁぁ…コウタの件は少しは気が晴れたけどミッションに行くことには変わりないんだよな。
もう決まった事だし仕方ない。
死なないようにやれるだけやりますか。
つづく