新たな世紀王になってしまった俺が神喰いの世界を駆ける 作:カオスロイドR
まるでマグロから抽出したタウリンエキスを飲んでハッスルしているマンモス怪人のようにやる気がみなぎってくるぞ。
ただ時間がないから打つ暇がない。
それではVSシユウ戦の13話始まるよ。
俺、仮面ライダーBLACKはリンドウさん、ユウカ、そして新たに極東支部に配属となった新型の神機使い『アリサ・イリーニチナ・アミエーラ』と共に廃墟となったビルが立ち並ぶ贖罪の街でシユウ討伐のミッションに参加していた。
だがその途中でリンドウさんがアリサに触れるとアリサはなぜか取り乱し、彼女を落ち着かせるため空を見上げて動物の形に似た雲を俺と探すことになる。
その後なんとか動物に似た雲を見つけ、廃ビルの陰にいるリンドウさんとユウカと合流を果たす。
「遅くなってすみません」
「おう、なんかあったのか?」
「…実は僕の方は犬っぽい雲を見つけたんですけどその…アリサが見つけられなくて…」
俺が先に見つけたのがよっぱど悔しかったのかそれとも自分で見つけたかったのか。
結局俺の手も借りず文句言ってた割には細長いヘビに似た雲を見つけるまで一人で探してたからな。
そうとう負けず嫌いだわこの子…。
「余計な事は言わないで下さい」
「ぐえっ!」
足を思いっきり蹴られた。
「ほんとの事なんだから蹴らなくてもいいだろ」
そう言ったら合同戦闘訓練でダミーアラガミと戦ってた時と同じような鋭く射抜くような眼で睨まれた。
やばい逆らったら命がない…。
リンドウさん達に助けを求めようとして視線を合わせようとすると二人は俺から視線を逸らす。
「それよりアラガミは?」
「お、おう…あそこだ」
おいこっちは無視か。
特にリンドウさん、あなたが命令出した結果こうなったんでしょうが、責任取りなさいよ。
まあ冗談がこれくらいにして状況が状況だから仕方ないか。
さてリンドウさんが指さす方向には二匹のシユウがコクーンメイデンを捕食していた。
コクーンメイデンも必死に抵抗したのだろう。
放たれた毒針がシユウ達に突き刺さっている。
しかしその針も毒もシユウに通じず体内に吸収され捕食されていく。
シユウとは人の姿に似て背中に手のような形をした翼『翼手』を持つ中型のアラガミ。
いかなる時も常に腕組みを解かず変わりに長く硬い翼手で攻撃をしてきて。
その上、攻撃方法は肉弾戦だけじゃなく翼手の掌にエネルギーを集中させて放出する火の玉みたいな攻撃を仕掛けてくる。
どういう原理だよってツッコミたい。
前に戦ったコンゴウがパワーならシユウはスピードとリーチも兼ね備えるやっかいな相手だ。
まともに二体同時に相手したら勝ち目はない。
そこでリンドウさんの指揮の元で作戦を決める。
作戦内容はまずアリサとユウカが砲撃モードで狙撃。
同時に俺とリンドウさんが飛び出してそれぞれシユウを相手にしながらシユウ同士が連携できないように闘いながら引き離していき、後から狙撃したアリサはリンドウさん、ユウカは俺と合流し2対1で各個撃破する。
作戦通り二匹のシユウを引き離す事に成功。
「さてここからが本番だ」
俺とユウカの前にシユウが立ち塞がる。
周囲に他のアラガミがいなかったけどさっきのコクーンメイデンのようにこいつらに喰われたのか?
数が減っているのは助かるけどその分こいつの力はデータ以上の筈だ。
早めに決着をつけないとマズイ。
速攻でこいつを倒してリンドウさん達と合流して残りのシユウを倒す。
目の前のシユウはかかって来いと言わんばかりに翼手で手招きして挑発してくる。
幸いこいつは今油断している。
倒すなら今しかない。
短期決戦だ!
シユウに向かって全力で走る。
迎撃しようとシユウが両手から放たれた火球を避けながら距離を詰めて間合い入る。
あ、あちあち!これ普通の人が当たったらやばい熱さだ。
「トォ!」
「ライダー待って!うかつに飛び込んだらダメ!」
ユウカが止める声も聞かずにライダージャンプして高く跳びいきなり必殺技の体勢に入る。
「ライダーキィィック!!!」
決まった!
そう思っていた。
しかし…
この時、俺は完全に忘れていた。
シユウの長い翼手が左右から伸びて俺の体を掴まれる。
「何!?」
そう、いきなり放つ必殺技は破られる確率が高い法則を。
その法則通りにライダーキックは破られてしまった。
「くっ!放せ!」
しまった油断していたのは俺の方だった。
ライダーキックで何体ものアラガミを葬ってこれたからこいつも簡単に倒せると慢心してしまった。
今更後悔した所でもう遅く両手にガッチリ掴まれて抜け出す事ができない。
体をよじって抜け出そうとするがシユウの並外れた握力に握り潰されそうになる。
「グアアアアアア!!」
「ライダー!」
骨がきしみ激痛が走り叫び声を上げ、ユウカが助けようと神機の銃口を向けるが射線の間に俺を出して盾にする。
「こ、これじゃ撃てない!?」
シユウの奴、俺がいたらユウカが攻撃できないと完全に理解してやがる。
なんて悪知恵が働く奴なんだ。
伊達にこの周辺のアラガミを食い漁ってたわけじゃないって事か!
「ゴハッ!」
地面に叩きつけられて背中から激痛に襲われて肺の中の空気と体の中の血を無理やり吐き出される。
こ…このまま…だと意識が飛ぶ。
ユウカは動けそうにない。
仕方ない事だ。
まだ彼女はゴッドイーターになってそんなに時間が経っていない。
仲間が盾にされたら混乱して攻撃できないのは当たり前だ。
ドジったな…でも自分の撒いた種だ。
だから自分でどうにかする。
「パワーストライプス!!」
両手両足首にある黄色と赤のラインから蓄えられていたエネルギーが放出されシユウの指を押し返そうとする。
だがシユウも負けていない。
俺を握り潰そうと指にさらなる力が籠められる。
このままだと力負けする。
そう思ったその時。
「このおお!!!」
シユウが俺に気を取られてる隙に神機をブレードに切り替えたユウカの斬撃がシユウの背中に直撃、よろけて力が抜けた瞬間に一気に力を開放して指を無理やりこじ開けて脱出に成功した。
「ゴホッ!ゴホッ!!」
体中が痛いし口の中で血の味がする。
「ライダー大丈夫!?」
転がりながら羽翼の届かない場所まで距離を開けて左腕を右手で抑えているとユウカが駆け寄ってくる。
「ああ、何とか…大丈夫だ」
あの翼手は厄介だな。あれをどうにかしてからじゃないとライダーキックもライダーパンチも通じない。
先に翼手から結合崩壊させないと。
こういう時の為に新しい技を考えないといけないな。
「ごめん…」
「なんでユウカが謝るの?」
「だって私が早く助けられなかったからライダーがひどい目に」
優しい子だな。この怪我は俺の自業自得なのに。
「謝るのは俺の方だ、勝負に焦った所為でいらない迷惑をかけた。」
ゆっくりと痛みに耐えながら立ち上がる。
「すまない、だからこの件はこれで終わりだ」
「…分かったお互い謝ったしこれで仕切り直しだね」
「ああ、第二ラウンドの幕開けだ!」
【アリサside】
ユウカ達と分かれてだいたい一時間くらい経っただろうか。
私とリンドウさんはついにアラガミを追い詰める。
「ギャアアアア!!!」
断末魔を上げて首から血を吹き出してばったりと倒れるアラガミ。
「ハアハア…」
「お疲れさん、あとは再生できないようにコアを取り出すか」
アラガミから流れる鼻につくような体液の匂い、この緊張感
これが実戦、演習とはまるで違う。
警戒しながら正確な動きでアラガミからコアを取り出している。
息切れの激しい私に対してリンドウさんは呼吸をまったく乱していない。
サボっていたわけじゃない。リンドウさんも積極的に闘っていた。
リンドウさんの神機は第一世代の近距離型の神機
銃型と違いシユウの間合い入り攻撃を避けながら動くので運動量は援護していた私以上の筈なのに。
リンドウさんはリーダーである程度の実力はあると思っていましたがまさかこれほどとは。
旧型の認識、いえこの人の認識を改めないといけない。
いい加減のようですが実力は確かのようです。
「これでよしっと…アリサ、ライダー達と合流するぞ」
「は、はい」
この人の実力は分かった。
でもあの神機を持ってこなかったライダーというどうなんでしょうか?
ユウカの足を引っ張って邪魔になっているかもしれない。
なんであんな人がフェンリルに所属しているのでしょうか?
手遅れになる前に早く追い出さないと。
だが現実はまったく違った。
「トオ」
「グギャ」
ライダーの拳がアラガミの頭部を殴り飛ばす。
通常兵器さえアラガミにはダメージを与えられない。
ましてや人間の腕力など絶対に無理の筈。
にもかかわらずシユウは素手のライダーの攻撃にダメージを受けている。
信じられない…。
アラガミを殺すのに絶対必要な神機を使わず素手で渡り合えるなんて。
彼は本当に人間なんでしょうか。
もしかしてアイツもアラガミ!
パパ…ママ…。
「あいつは紛れもなく人間だよ、それだけは分かってやってくれ」
神機を持つ手に力を籠めたら背後からリンドウさんの声がして振り返る。
「あいつにも色々あったんだ。詳しい事は知らねえがどうもあいつは誰かに体を弄られて人体改造されたらしい」
「じ、人体改造!?」
確かにライダーは人の姿とかけ離れた姿をしていると思ってましたがまさかそんな理由だったなんて…。
一体誰が彼をあんな姿に…
「俺たちゴッドイーターは因果な商売だ、なにかを護る為に戦ってもアラガミを倒す力を見た奴ん中にはその力を見て恐怖してまるで化け物を見るような目で畏怖する」
…確かに私達ゴッドイーターも神機を使えるようにするために体内に腕輪からオラクル細胞を植え付けて定期的に補給しているから厳密に言えば人間じゃないかもしれません。
「でも私達は人間です、でも彼は…」
「そう確かに俺たちは人の形と心を保っているがライダーは人の姿じゃねえ…」
真剣な表情で先ほどのふざけた感じが一切ない。
「だがあいつは…心は人のままで口に出さねえが自分の身体が変わっていく恐怖と戦ってるんだ」
そう話すリンドウさんの顔は辛そうだった。
「アリサ、お前に昔何があったか俺は知らねえ、旧型だの新型だの好きにすればいいさ、けどなライダーは…あいつのことは仲間として受け入れてくれ、頼むこのとおりだ」
あなたを旧型と馬鹿にしてた私に頭まで下げるなんて。
「…なんで彼をそこまで信用できるんですか?」
リンドウさんがそこまで彼を信用する理由が分からない。
「見ちまったからな。あいつと初めて会った時に自分の身体を盾にして人を守る姿を…人の心がなきゃあんな事できねえよ」
心…そんな曖昧なものを信じるなんて…
でもなぜでしょう、普段の私なら呆れて鼻で笑ったでしょうがリンドウさんの言葉と今戦っている彼を見ると私も信じてみたくなったのは…。
「どうやら決まるみたいだな」
「このお!」
ユウカの砲撃がシユウの翼手に直撃し爆発し結合崩壊を起こす。
彼女も傷だらけで服も泥まみれだ。
それだけ激しい戦闘を繰り広げたのだろう。
爆煙が晴れると立っているのもやっとな満身創痍のシユウ。
「翼手の破壊を確認!今よ!ライダー」
シユウが怒りで活性化してユウカに襲い掛かろうと突進していく。
「させない!キングストーン!フラッシュ!!」
ユウカを護るように割って入ったライダーのベルトのバックルから光が放たれシユウが立ち止まりひるむ。
いったい何をするつもり?
「トオ!」
両腕を構えた後、ライダーは自分の身長の数倍高く飛び上がる。
「なんてジャンプ力!?」
私たちゴッドイーターでもあんなに高く跳べない。
「ライダーパァァンチ!!!!」
ライダーの赤い拳がシユウの頭を殴り飛ばした衝撃で頭が結合崩壊を起こす。
すごい威力。拳でアラガミの頭が砕けるなんて初めて見た…。
「ライダーキィィック!!」
再び飛び上がったライダーの赤く輝いた右足がシユウの体を蹴り飛ばした。
「ぐ…ぐ…グギャャ!!!」
赤い炎に包まれながらシユウは消滅する。
すごいそして恐ろしい強さ…。
炎の中に佇むライダーの背中に私は目を離せなかった。
極東での初ミッションは驚きの連続だった。
旧型使いながら高い実力を持っている雨宮リンドウさんと人間とかけ離れた姿をしながらも人の心を持っている仮面ライダーBLACKという人物…。
この激戦区である極東には驚くこと多すぎる。
そして一番驚いた衝撃の事実は…。
ミッションが終わりヨハネス支部長への報告を終えてエントランスに集合した時だ。
すべてはリンドウさんのこの一言で始まった。
「いや~今日もよく働いた。ライダーこれからビールで一杯やる偶には付き合え」
ミッションが終わってすぐお酒ですか、まあプライベートまではとやかく言いませんけど。
お酒ってそんなに美味しいんでしょうか?
「え?俺、十五歳なんでお酒飲めませんよ、なんでか知らないけど配給品にもビールが混じっていて飲まずに保管はしてますけど」
一瞬あれだけ騒がしかったエントランスが無音になる。
「「「「十五歳!!!?」」」
そして我に返った人たちが一斉に驚いて私達の方に振り返る。
「えっと…い、言ってませんでしたっけ?」
「「「「聞いてない!」」」」
「ライダーって俺とタメだったの?」
「し、知らなかった」
コウタとユウカも知らなかったようで驚いてます。
「あ、あいつ年下だったのか…知ってか?ブレンダン」
「いや知らなかった、ただ言えるのはタツミ、あいつの方がハタチ過ぎたお前より大人だってことだ」
「なんだと!どういう意味だ」
「ライダーさん年下だったのか…だからいつもあんなに美味しそうに私のクッキー食べてくれてたのか。よしまた作って持っていてあげよう」
「あいつ年下だったのか…なら年上の俺があいつを利用すればさらに稼げるようになるな」
「よしパシリに使えそうだ…いややっぱやめとこ」
「あらやっぱり年下だったのね…アラガミを殴り倒すって感覚を知りたいから彼のことをもっと知りたくなったわ」
「ライダーさんは年下、なら無茶しないようにアドバイスするのもオペレーターの私の仕事ですね」
「彼は年下だったのか、お姉さんの魅力で頼んだらバトルホッパーがどんな仕組みで動いてるか見せてくれるかな」
「ライダー未成年だからビール飲んだらダメだぞ。トウモロコシをやるからお兄さんに今すぐ全部渡しなさい」
「リンドウあなた最近の飲みすぎよ!ライダー君もリンドウに渡さずにビールは次の配給の時に返しておいてね」
突然のカミングアウトにエントランスが大騒ぎになる。
私も衝撃の事実を知り思考が停止する。
そう…彼、あんなに強かったからてっきり年上かと思っていたライダーが実は私と同じ歳だったなんて…。
いろいろ秘密がある彼がどういった人間かもっと知りたくなりました。
つづく
今年残り日数で話のストックや今後の展開のプロットを作りたいのと話のキリが良いので今年の投稿はこれで区切らせていただきます。
今年も見てくださってありがとうございました。
来年もそしてこれからもよろしくお願いします。
よいお年を。
次回予告 白い超マシンとそれを狙う五つの黒い影。
お楽しみに。