新たな世紀王になってしまった俺が神喰いの世界を駆ける 作:カオスロイドR
【ライダーside】
手下クモ怪人ニ体を倒した俺はバトルホッパーで残りのクモ怪人を追っていた。
「あれだ!」
しばらく走っているとクモ怪人のデスライナー軍団が見えてくる。
しめた!ロードセクターも奴らのバイクも整地を走るオンロードタイプのマシンだからアラガミの所為で荒れ地になっているこの道に手こずって思うようにスピードが出せないんだ。
アクセルをフルスロットルに回して荒れ地を走るオフロードタイプのバトルホッパーのスピードがどんどん上がっていく。
そしてバトルホッパーは自身の最高時速である500kmに達した。
だが最高速で追いかけているにもかかわらず距離は縮まらない。
「くっ!さすがにすごい速さだ」
確かにバトルホッパーは他のバイクと比べかなりの馬力と速度が出る。
しかし荒れ地で走るオンロードマシンとはいえデスランナーは最高速度960kmのロードセクターに対抗して造られたマシン。
バトルホッパーの速度をはるかに上回る。
TVと違い改造されているのか800kmに達しても風圧に耐えきれず爆発する様子もない。
おまけにこの距離だ。
いくらバトルホッパーでもこの差を埋めるのは難しい。
「どうしたらいいんだ…」
なにか策はないかと思考を張り巡らせようとしたその時。
突如、一体のクモ怪人のデスランナーのハンドルが爆発してコントロールを失い隣を走っていた残りのデスランナーに衝突、二体のクモ怪人達はバイクから投げ出されハンドルが壊れたデスランナーは爆発した。
「今のは狙撃!一体誰が?」
マルチアイで銃弾が飛んできた方を確認して見る。
「ジーナさん!」
そこにはここからかなり離れた場所から先回りしていたであろうジーナさんが神機を構えて白い煙が立っている銃口を向けていた。
ありがとうございますジーナさん。
「くそうあの人間め!邪魔をしおって!」
司令塔のクモ怪人が忌々しく吐き捨てるように怒鳴る。
「トァ!」
「グァ!」
バトルホッパーからジャンプしてデスランナーを破壊されたクモ怪人を押し倒し顔にパンチをする。
「貴様なぜもうここに!まさかもう我が同胞を!?」
俺が来た事がよほど予想外だったか驚く司令塔のクモ怪人達は動揺を隠せていない。
「クモ怪人、お前達にロードセクターは渡さない!」
「小癪な!」
すぐに頭を切り替えてクモ怪人達は俺に遅いかかかって来た。
「トォゥ」
突っ込んできたクモ怪人に合わせて軽くジャンプしながらハイキックを叩き込みもう一体のクモ怪人の振りかぶる腕を自分の左腕で受け止めガードしカウンターの要領で空いている右で殴り飛ばした。
さらに起き上がった最初にハイキックを喰らわせたクモ怪人を巴投げで投げ飛ばしパンチで殴ってフラフラのクモ怪人にぶつける。
「ま、まさかライダーがここまで力をつけていたとは・・・こうなれば!」
俺の予想以上の戦闘能力に驚き逃げ出そうとする司令塔のクモ怪人。
「待て!」
「行かせはせんぞ仮面ライダー!」
追いかけようとしたら背後から手下クモ怪人の口から糸を吐きかけられる。
「くっ!しまった!?」
身体にクモ怪人の強靭な糸が纏わりついて動きが鈍くなってしまう。
「シャアアア」
さらに追い打ちをかけるようにもう一体の手下クモ怪人も糸を吐き出す。
ニ体のクモ怪人は動き回りながら糸を吐き続けていく。
やがて俺の身体に大量の糸が纏わり付き繭のようにグルグル巻きにされてしまい身動きが取れず地面に転がってしまった。
「ふふふどうだ、もうどう足掻いても動けまい」
「体が・・・」
もがいて糸を払いのけようとするが腕がうまく動かない。
「あとは貴様をバラバラにして!」
「キングストーンを引きずり出すだけだ!」
「おい」
「おうよ!」
アイコンタクトを交わすクモ怪人達。
こいつら何をする気だ?
クモ怪人が倒れてたデスライナーを起こし乗り込む。
「仲間の仇だ!思い知れ仮面ライダー!」
デスライナーは一直線にこちらに向かって来た。
こいつ、デスライナーを俺にぶつける気か!?
冗談じゃない、そんな事されたらいくらなんでもさすがに無事じゃすまないぞ。
どうする!そうだ!
こうなったら特訓して編み出した第二の技を使えばもしかしたらこのピンチ切り抜けられるかも。
「トォゥ!」
そうと決まれば糸の纏わり付いた動き辛い身体をなんとか起こして立ち上がり空高くジャンプする。
「バカめ!我らの糸だらけのそんな体勢でまともにライダーキックが放てるものか!」
確かにそうだな、お前の言う通り今の状態でライダーキックは無理だ。
普通のライダーキックならな。
「フラッシュ!」
空中にいる俺のベルトのバックルから周囲を真っ白に照らす強烈な光が放たれた。
「ぐっ!め、目が!!」
バックルから放たれる強烈な閃光でクモ怪人達の目が眩む。
それと同時に閃光を浴びた体に纏わりついていた糸が高温の熱で消滅した。
「キッィィック!」
糸が取れて自由になった俺はライダーキックをデスライナーに搭乗しているクモ怪人目掛けて叩き込んだ。
「グギャアアアア」
ライダーキックを喰らったクモ怪人はデスライナーから投げ出され身体から白い煙を出しながら地面を転がり
「ア、ア、アギャアアアア」
炎に包まれ爆発した。
フラッシュキック。
本来は強烈な閃光で相手の視界を奪い動けなくなった相手にライダーキックを叩き込む技である。
俺が戦っているアラガミは集団で襲ってくるのがほとんどで1対1で戦うのはごくまれだ。
だが俺の使えた技はパンチとキック。
単独で戦う相手向きだ。
集団戦に向いていない。
かといって他のゴッドイーターのように神機を使えと言われてもオラクル細胞に適合しない俺は神機を扱えない。
榊博士曰く、例え俺にオラクル細胞を注入したとしても体内のキングストーンがオラクル細胞を結合崩壊させるらしい。
だがそのおかげでオラクル細胞の塊であるアラガミに神機なしでダメージを与えられるのだと仮説を立ててくれた。
だがそれでも集団戦で不利なのは変わりない。
そこで戦闘経験の豊富なリンドウさんに相談してアドバイスを貰い生まれたのがこのフラッシュキックだ。
多分初めて会った時にキングストーンフラッシュをリンドウさん達に浴びせて目を眩ませたのがヒントになったんだろうな。
ただこの技は味方のいる時に使ったら味方の目まで潰してしまうので一人の時にしか使えない。
まあ、分かれて探索してる時にアラガミに襲われても攻撃しながら光で自分の居場所を知らせるいい技だとリンドウさんがビール片手に笑いながら自画自賛してたけど実際そうだから反論できない。
ただこの技は仮面ライダーが好きな人や華麗な戦いを信条にしていたエリナちゃんのお兄ちゃんのエリックさんが見たらきっと怒るだろうな。
目潰しなんかして攻撃するお前なんか仮面ライダーとは認めない。
そう言われても仕方ない行為だ。
仮面ライダーが使う技にしたら少し卑怯かもしれないな。
けどアラガミとの命掛かっている戦場でそんな甘い事は言ってられない。
例え卑怯で泥臭かろうが生き残る為だ。
それがどんなに不様であろうとも・・・。
強くて優しく格好いい仮面ライダーのように振る舞うのはやっぱり難しいな・・・。
それに今回この技を使ったのはもう一つ訳がある。
それは糸を吹き飛ばす為だ。
キングストーンフラッシュは光と共に熱とエネルギーを放出するのでもしかしたら熱とエネルギーで糸を払いのけられるのではないかと半分賭けではあったがどうやらその通りだったようでうまくいった。
とりあえずダブルチョップとフラッシュキックは完成したな。
まだ一度も成功していない大技が一つある。
これが完成すれば今のライダーキック以上の技になる筈だ。
なんとしてもそれを完成させなきゃ。
「バ、バカ来るな!!」
声をした方を見ると乗り手を失ったデスライナーは暴れ馬のように暴走し光から目が回復したクモ怪人に迫っていた。
ガッ!
そしてデスライナーはクモ怪人に衝突、クモ怪人を巻き込みデスライナーは爆発四散した。
一歩間違えれば俺がああなっていたのか。
身震いしながらも四体目も撃破したことを喜んだ。
あとは司令塔のクモ怪人だけだ。
そういえば司令塔のクモ怪人はどこに行ったんだ?
さっきから姿が見えない。
辺りを見回してクモ怪人を探していると
「下等な人間が!よくも我らの邪魔してくれたな先に始末してやる!」
怒り狂う司令塔のクモ怪人の声。
「・・・いったいなんなのクモの怪物は?」
ジーナさんの悲痛な叫びをセンシティブイヤーで捉えた。
あいつまさか邪魔された腹いせにジーナさんの方に向かったんじゃ!
俺はバトルホッパーに跨ると急いでクモ怪人と戦っているジーナさんの方に向かった。
つづく
次回 ジーナに迫るクモ怪人の魔の手!
急げ!仮面ライダーBLACK!
お楽しみに
フラッシュキック
元ネタはSFCソフト『ヒーロー戦記』に出てくる仮面ライダーBLACKの全体攻撃がモデル。
なお閃光による目潰しは作者の私が勝手に付けた独自設定です。
感想、評価などお待ちしてます。