山吹色の夜   作:サバの缶ずめ

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更新が遅れてしまっているのは僕の不注意です(()やる気が起きなかったという長い言い訳)

最近は発想力が爆発しめっちゃ意欲が湧いてるので沢山更新出来ると思います…(するとは言ってない)




4話 キラキラドキドキ!?(2)

「ただいまー。」

 

無事自宅に帰還し腰を下ろす。荷物はカバン一つだったがそれ以上に全身にドッと来るものがあった。そしてこれからすぐ学校へ行くのは中々疲れそうだ。

 

「あっ。おかえりー。蒼太。」

 

「ああ。姉ちゃん帰ってたんだ。」

 

平然を装って会話しているが心の中では最近めんどくさいって思ってしまっている自分に気付いてしまった。

 

「ねえ!聞いてよ!今日大学でね!」

 

あっ。始まってしまった。定期化した愚痴タイムだ。聞く耳立てるのも無駄なので山吹さんに貰ったパンを片手に聞き流している。

 

「で!どう思う!?」

 

「その彼氏さんが悪いんじゃない?」

 

「そうだよね!絶対悪いよ!」

 

話の盲点は大体いつも掴めているから深く聞かなくても大丈夫。慣れというか覚えてしまったのだろうか…慣れは本当に怖いものである。

 

「そんな事よりパンちょうだーい!」

 

「ええっ…さっきの話は…?」

 

「うーん。ちょっと話したからもう飽きちゃったー。」

 

 

弟ながら姉の思考が全く読めない。俗に言うこれが天才思考というものだろうか。昔天才の人間は何でも出来る上に切り替えが早いので飽き性が多いと聞いたことがある。それも関係しているのか。

 

 

「ここのパン美味しいよね~。商店街のトップのお店!って感じがするんだ」

 

「ん?姉ちゃんここ知ってるの?学校帰りにある事を最近知ったんだけど」

 

「ここ何度か新聞にも乗ってたよ~。パン好きなら穴場のお店」

 

「あと娘さん?看板娘らしくて近所でも評判高いらしいよー。ええっとなんだったかなあ。沙綾ちゃんだったかな」

 

「山吹さんか。ひょんな事に友達になってしまいました。」

 

「えっ!?あの!?山吹ベーカリーの!?」

 

「そうそう。あの山吹ベーカリー」

 

「えー!これで廃棄とか貰えるのかな!?」

 

廃棄目当てとかバイトかよ…

「ええっ… それ目当てなの…?」

 

姉弟のくだらないいつもの会話が結局時間を潰すのに丁度いいと分かった。めんどくさい姉だけど面白い姉ってのも自慢の1つ

 

 

 

「じゃ。行ってくるわ」

準備していた着替えと通学カバンを身にまとい家を出る。

 

「頑張って来るだよ~。友達作ってぼっちにはならないようにね!!」

 

「あいよー。」

と適当に返事を返す。

 

煽り混じりにも聞こえたが言われなくてもぼっちにならないように頑張る。と言うか山吹さんが居るからぼっちじゃないのか(?)

 

 

目的地の公園まではおおよそで15分ほど。最初は山吹ベーカリーで待ち合わせしよう!という事で進んでいたんだけど家からだと少し距離があるから配慮してここにしてくれたらしい。

 

 

「ごめーん~待ったー?」

ベンチでぼーっとしていた俺を現実に戻すように誰かが合図をしている。

 

だが辺りを周りを見てもこの公園には俺一人しかいない。遂には幻覚まで見始めたかと思ったその時視界が塞がり真っ暗になる。

 

思わず「うわっ!」と声を出し原始反射で勢いよく手前の砂場にダイブする。

 

「ごめん…。ちょっとやり過ぎちゃった…」

 

心配の笑いをしている方向を見ると今度はちゃんと一人の人間が立っていた。色々あって状況がうまく理解できてないけど幻覚を見てないことに安堵し制服に付いた砂を払った。

 

「大丈夫だよ。それにしてもビックリしたよ。」

 

「あはは… ごめんね、、」

 

「全然いいですよ。気にしないで」

 

行き過ぎた行動を反省するかのように少しシュンとしている山吹さんがそこには居た。

これも俺の為にしてくれた事だもん。山吹さんには何の罪もない。むしろ俺に罪があるかもしれない。

 

「そんな事より学校行きましょうかね。遅れちゃいますよ」

 

「うん。そうだね」

 

制服に付いた砂を全て叩き落としベンチに置いていたリュックサックを背負って2人で公園を出た。

 

 

「山吹さんって得意な教科とかあるんです?」

 

「そうだな。パン屋してるから数学が得意かなー」

 

「パン屋と数学って何か関係あるんですかね?」

 

「ほらほら。沢山買っていくお客さんも居るから頭の中で高速で処理しないといけないじゃん」

 

「なるほど~。」

それは数学では無く算数な気もするが何も言わないでおく、思わぬ一言は時に人を傷つける。

 

 

話が弾むと共に山吹さんのテンションが少しずつ上がっていくのが分かった。少し繊細な性格なんだなともこの時何となく感じていた。

 

電車、徒歩を継ぎ30分ほど日が落ち街灯が照らす歩道を歩いてきた。うちの学校は山の上にあるから途中から街灯が照らしきれず時々スマホの懐中電灯が必要な時がチラホラとあった。

 

「やっぱ山の近くだと鹿とか猪とか出るんですかね?」

 

「出るんじゃないんかなー?出たら蒼太君に助けてもらおうっと!」

 

「そんな時は逃げるのが1番ですよ。戦うとか万事休すってやつです」

 

「そうなのかなあ。パンあげたら懐いてくれるかなあ?」

 

「餌付けですか…。その時はその時ですね」

 

話が切れそうになった時に合わせるかのように丁度よく校舎が視界に入ってくる。

 

「あっ。見えてきましたよ。校舎」

 

「ほんとここ大きいよね。昨日も迷っちゃったよー」

 

「分かります。ほんとヤバいですよね」

 

 

山吹さんが方向音痴なのかはさておき俺みたいな重度の方向音痴に助けてと言う目をされても無理としか言えない。バスケットボールしてない人にいきなりドリブルからダンクシュート打てと言っていってるようなものだ。あの時は奇跡に奇跡に更に奇跡が重なって道案内が出来た。普段はされる立場なので時には道案内は行いたいが逆に案内されてしまいそうだから踏みとどまっている。

 

運動不足の為の心臓破りとも思われる最後の坂を登りきり正門の前にやってきた。

 

「おはようございます」

正門前に立っている先生が口を開く。

 

「おはようございますー」

2人が口を合わせて返す。

 

そのまま中庭を歩き下駄箱へと歩みを進める。

 

「9人しか居ないしな。靴は何処でもいいか」

自由制でその後目印を付けて靴箱を固定する感じ。何も考えずに上から何となく2番目に入れた。

 

「じゃあ私はここに入れよーっと、」

山吹さんは靴を一番下に入れた。多分俺のように特に意味は無いんだろうな。最初に目に入ったのがここだったからとかそんな感じなのだろうか。

 

教室があるのは4階だ。やたら傾斜がある階段を登っていく。荷物で両手が塞がっている時とか2倍3倍と恐ろしく襲ってくるこの傾斜なんだろうなとか愚痴を考えながら一段一段上がっていく。

 

「そう言えばさ。ここって全日制と兼用なんだっけ」

山吹さんが質問気味に問いかけてくる。

 

「確かそうだったはずです。でも教室は違ったような」

 

「あー。それだからこんなに校舎が広いのかー」

 

この先高校生活で全日制の生徒と絡む事も恐らくないだろうし増しては教室も違う。あるとしても緊急事項の数回のみだと思っている。

 

「ふー。着いた〜」

一息吐き教室の前までやってきた。昔から教室の前の独特の雰囲気には慣れない。

教室に入り黒板に貼ってある今日一日の流れを確認する。隣の席順も確認する。

 

「じゃあ。また後でね〜」

 

「あっ。はい。また後でー」

同じクラスの机3つの距離なのだが何となく心の支えがなくなった気がした。縋る気持ちが本心なのかもしれない。

「あっ。隣失礼します。」

女性だろうか。恐らく隣の席だと思う。

 

「滝沢と申します。よろしくお願いします〜」

 

「ご丁寧にどうも。橋本と申します。よろしくお願いしますー」

 

ちょっとしたコミュニュケーションも大切と山吹さんを見て分かったので少しずつ実行していく。

 

少し話していて思ったのだが案外気が合う。滝沢さんのコミュニュケーション能力が高いのは出会って数分の俺が感じたのだからみんな思うだろう。この後クラスの皆に声を掛けたりしそうな気が薄々する。

 

「突然だけど橋本君は何歳なのかな?」

 

「ええっと。今年16になりますね。今15です」

 

「へ〜因みに私は何歳だと思う?」

 

出た。この質問。女性が自分の評価を素直に表してもらう為の一般的なもの。若く見られたら喜び逆に年齢より老けて見えたら空気を読めとばかりに白い目で見られる。簡易的で合理的な質問の一つなのだ。

 

「16歳ぐらいですかね?」

 

「わー!凄いー!せいかーい!」

途端にテンションが上がる。

 

「歳上だからもちろん敬語で話してね!って言うジョークは要らないよ!これから宜しくね!」

 

そう言い右手をこちらに差し出す。握手をしたいのだろうか。すかさず右手を差し出すと右手を握り腕を強く上下に降る。乙女らしからぬ中々のフルパワー。

この後続々と生徒がクラスへと入ってくる。時間が経てば経つにつれて教室もワイワイガヤガヤと盛り上がっていく。1部の仲がいい人達の各派の話で盛り上がってるといった表現が正しいだろうか。

 

「はいー。おはようございます!」

勢いよくドアを開け先生が入ってきた。遅刻ギリギリでアウトセーフを判断する生徒みたいな感じがした。

 

この後HRを行い黒板に書かれている事に基付き今日の時間の動向を話し始めた。有耶無耶な感じではあったものの何となくは分かっていた。

 

「キーンコーンカーンコーン」

チャイムが校内に共鳴し響いた。に併せて1つの白羽を切り気持ちを入れ替える。いよいよ高校生活が始まると言う気持ちと少しの不安が募るような表現出来ない感情。

これの感情はもはや表現する事ではなく行動に表すのが不安をかき消す大方の方法なのかもしれない。そんな心胸を抱え1時限目の授業に面するのであった。

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか…!?
こんなに女性に囲まれるのは羨ましいなあ…って限りですよね〜
これはこれで羨ましい悩みですよ〜

ちょっと余談ですが主人公の橋本くん。初期は橋下君と表現してますがこれからは主に橋本くんとして表現していきます。作者忘れてたら橋下君になるかも知れないので温かい気持ちで見ていただければ(笑)
あと登場キャラが通ってる学校はバンドリの登場高校と異なります。都合の良い所だけ原作を象った作者をお許しください…

という訳でまた次回お会いしましょう!
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