題名を考えるのにめちゃくちゃ悩みます。パッ!と思いつく人が羨ましい限りです。
「という訳で1時限の授業を終わります。先程配ったプリント等はこの後家に帰ってしっかり確認してください」
「ありがとうございました。」
の生徒の礼から僅か数秒後、同時に空気が一転し当たりが騒然とする。これが学校なのだ。去年まで行っていた中学校とは基本的には違うが根本的には変わらない。
「2時限目は体育館か。準備して行かなきゃ」
体育館で移動は各自自主的。山吹さん誘って行こうかな。お互いまだまだ最初で心細いかもしれないから。
教室の左端の窓際にある机の方に体を傾けた。山吹さんは顔を伏せて座っていた。
「山吹さん。移動教室一緒に行きません?」
「うん。いいよ〜」
「それじゃあ行きましょうか」
片手に筆箱を持ち無人の教室を出た。
「久しぶりに頭使うと疲れちゃうね〜」
「そうですねー。春休みで完全に勉強をシャットダウンしてたんでほんとに久しぶりって感じです」
「私あんまり頭良くないからね〜。この先が不安だよ」
「そこはお互い様ですね。僕も隼ヶ丘受験して落ちちゃった身なんで」
「隼ヶ丘!?」
突如口調のイントネーションが変わる。世間的にも進学校として有名だが正しく前評判通りの結果となった。
「隼ヶ丘ってあの県内有数の進学校でしょ?凄いね。私が君付けできる立場じゃないなー」
と冗談交じりの発言に頬を少し緩めた。
「山吹さんと逢えたのもまあ何かの縁ですし僕はこれでよかったと思いますよ」
出会いは一期一会と言う。出会いを大切にして人を大切にしなさいと婆ちゃんも言ってたっけ。それが染み付いて当たり前となっているがご最も。
最中話しながら別校舎にある体育館へとやってきた。道中に何度か違う教室に入ってしまったのだが新入生と言う事で甘く見てくれるだろう。山吹さんに案内されているような気しかしなかったのだがそこも適当に誤魔化しておこう。
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そして体育館に入った。まだ4月の夜ということもあって少し寒気が肌に触る。広い体育館に出来た少しの人の塊の中へ入ろうと足を再び進める。
おおよそ端から端に移動し列の最後尾に座りホッと1つ息を吐く。改めて周りを見渡すと50人~70人程だろう、それか気持ち多いほど
「皆さんおはようございます。この度司会進行を務めます。」
その後の話で現在系で話をしているのはこの学校の校長先生ということも分かった。
「以上で終わります。皆さん1年という短い間ですがよろしくお願いします」
プログラム通りに2時限目の科目が終わる。少し早く終わった為急遽先生の自己紹介のプログラムが追加された。
我が担任の板野先生や1年次の担任の自己紹介が始まった。周囲が歓声や喝采で圧倒される。
よみどりみどりな発言の数々に納得して頭を縦に振ったりと中々有意義な時間ではあった。
「では予定の時間になりましたのでこれにて終了とさせていただきます」
司会の一声によりこれで解散。近隣から伝染するように麗しい声へと変わっていく。おそらく学校が終わった幸福感だろう。
「さて。帰りますか」
そう思い人の波に流されるように体育館を出た。外はすっかり暗黒が支配する闇の中。目先の物もハッキリ見えるか怪しいぐらいの光度。そんな中他の事を考えながら教室へと戻っていく為一歩一歩歩いていた。
※
「忘れ物無いですか?」
「うん。大丈夫かな。じゃあ帰ろうか」
窓際の席でもう一度忘れ物確認の為に机の中を探る。忘れ物が無いと判断すると教卓で作業している先生にさようならと一言声を掛ける。ハッと気づいた先生が頭を上に上げ、さようならと声を返す。そうして役目を果たした今日の学業は終了。教卓付近のみを照らしている天井の蛍光灯が煌めき学校を彩っている。外から見る景色は中とはまた違った風景で新鮮だった。
あくびを噛み殺した午後8時。校門を出ようと駆け出した時何処からか声が聞こえたような気がした。隣に居る山吹さんの表情を確認した。これは多分気づいてない。だが近くに山がある、猪や鹿といった動物の鳴き声と間違えたという可能性も0では無い。矛盾している脳内が正しく状況を整理出来ない。歩行は校門側にあるが気持ちはそれに没入しているので、数秒と言った時間であったが、少し考えてから答えを出した。声が聞こえた方向に行ってみようと。
山吹さんに事態を混乱させないようにありのままに話した。やはり気のせいなんじゃないかとか動物の鳴き声と間違えたんじゃないかとかそんな言葉も飛び交った。だが場が展開して行くうちに次第に相槌が増えていき、納得してくれた。もし最悪の事があればなどリスクの事も全て話した。目的を変え声が聞こえた照明の消えかかっている学校の裏校舎へと方向を変えた。
無愛想な空が近辺を飲み込んで行けば行くほど洞窟の様でほとんど何も見えない。ポケットに入っているスマホを取り出した。ロックを素早く解除し懐中電灯のアプリを開き歩行分の数メートル先を照らし、桜が散った地面を踏みしめ再び歩き出す。 校舎の裏側で聞こえた声も時間が経てば風化されていく為ハッキリとは覚えてない。もしかすれば事の本人はもう既にここにはいないかもしれない。少し不安が募ってきてしまったが語られないように表情、歩行を乱さずに考えていた。その瞬間、わずか一瞬であったが゙ガサッガサッ¨と一定の安定した拍子で薄い音であったが2、3回ほど聞こえた。逃してなるものかと速度を上げ肩に掛けているリュックを左右に振り回しながら走った。
声が消えない。少しずつではあるが近づいている気はした。確信的な何かだ。足音を立てずに身を隠しながら進んでいく。気付けば学校の敷地内からは遠ざかっていた。どこかで僅かな不安が頭をよぎる。これ以上は探しようがならない。キリがない。未練や葛藤はあったが諦めがついた俺は山吹さんに本日2度目になるが正直に話そうと思う。やはり動物の鳴き声立ったのだろうか?期待させておきながら山吹さんの大事な時間を奪った。どう置いても弁解の余地はない。それぐらいしか分からなかった。
シリアスな空が空気を掻き立てる。少し遠くにいる山吹さんを呼び話そうとした。約1分後山吹さんが突き当りにやってきた。ん?と疑ったその光景は想像とは違いニコニコしていた。
「それどうしたんですか?」
「あー。さっき待っている時に鳴き声がして駆け寄って見たんだけどこれが置いてあって」
手には身に余る大きなダンボールをひとつ抱えている。中でゴソゴソと音がして1匹の動物が顔を出す。整えられた白い毛に綺麗な青い目をしているまだ子供ぐらいの小さな子猫。
「見つけちゃったんだよね。置いておくのも可哀想だし持ってきちゃった」
「まだ小さいですよね。その猫、もしかしたら捨て猫か何かですかね?」
「そうだと思うんだけど。私の家で飼えるかな。多分無理だろうなあ…」
「じゃあ。僕が飼いましょうか?」
「えっ?良いの?」
「うちは母の家に猫居ますし飼ったことあるんですよ。何かあったら聞きに行こうかなと」
「じゃあお願いできるかな?」
「分かりました」
と言い持っていた段ボールを渡される。曇った表情が一変し晴れ渡る空のように澄んでいく。弟や妹がいる山吹さんに取ってこの子猫の現状にほっとけなかったのだろう。そんな事を思いながら再び来た道を帰る。
※
「にゃーにゃ〜にゃ〜」
「ええっと。ご飯をあげようか」
「にゃ〜うにゃうにゃ〜」
「あっ。食べた」
家に戻った俺は自分の部屋に1人と1匹になる。帰った際に゙可愛い猫だねー゙と姉と母が一律した発言を呈した。この家に生まれて良かったなと何となく思えた瞬間であった。もしうちで飼ったら駄目!と言われたらとかが1種の悩みであったから安堵し気持ちを楽にし自分の部屋へと歩いた。
猫を飼うと言っても何からすればいいのだろうか。取り敢えずご飯をあげればいいと思ってさっきコンビニで猫用の缶詰を買ってきた。美味しそうに食べているからたぶんこれでいいんだよな。まるで専門家のように強く見せてしまったが実際は殆ど分からない。素人同然の扱いでも構わないぐらいのレベル。ただ困っている人を見逃せないイエスマンなのでこういった惨事の招いてしまうことがたまにある。
取り敢えず寝ようか。と電気を消そうとしたら、子猫は元気を取り戻したようで家中を不可解な感情を抱きグルグルと回っている。猫は縄張り意識を強くしてテリトリーを示して自分の存在を示したりするそう。そういう話を昔聞いて当時の母も苦労したそうだ。
だがまだやはり落ち着いていない様子で辺りを不規則に歩いている。
急に連れてこられて怖かったのかな?
本当に大丈夫なのかな?
本当にこれが正しかったのかな?
そんな少しの不安がリセットされた頭を埋め尽くす。
ネットに書いてあった猫は夜行性どうたらと言う諸説を信じ部屋の電気を消した。
「明日は休みだしな。久しぶりに1日ゆっくり出来るのかな。猫の世話もしないといけないといけないし、出来ないよな」
そう思いながらゆっくりと目を閉じた
如何でしたでしょうか?
猫を拾うって言うのは王道の話ではありますけどロマンありますよね〜。名前であったりとか、そしてこの猫の成長過程なんかも書けていけたらなーと思います。
次回は学校が始まって初めての週末です。何も起きないはずがなく…?