そんなことはさておき!今回からポピパが登場します。因みに僕は有咲が好きです!!!(どうでもいい)
ではどうぞ!
「はあ…」
溜息を1つ吐き上を見上げる。繋がった赤、黄、緑のコントラストがどこまでも広がっている。ステージ上の人達にに被った色彩を見ながらカラフルだななんて思ったりもした。
「大変だね〜。お疲れ様」
「ありがとうございます。お世話になってる人なのでこれぐらいは大丈夫ですよ」
「こちらからすると男手があるのは助かるよ〜なーんて冗談は程々にして頑張ってね〜」
「ありがとうございます〜」
そう言い1人の女性が仕事に戻っていく。
彼女の名前は月島まりなさん。ここCiRCLEで働いているスタッフの1人。会ってからまだ数時間と言う時間なのだが人当たりが良く気さくで誰でも親しみやすいというのが感想。ここに来たくなる理由も何となく分かる気がする。
部屋の片隅の端の方で椅子を置きじっとしながらステージ上に居る彼女達を見ながら楽しそうだな〜とか楽器を演奏するのは難しそうだな〜とか幅広な感情の数々。
まるで彼女達だけの世界の中で曲が出来ていて
一人一人の個性が光っていて、
音楽が大好きで、
楽しそうに演奏していて、
その中でいつの間にか吸い込まれる。
魅力的なバンド。その名はpoppin-party
練習ではあるものの、世界観豊かで皆が集中し一つの方向に向かうと言う一致した目標があるからこそ、こうして質の高い練習が出来ているのだと思った。何かに喜怒哀楽出来るのはとても素晴らしい事だろう。
「それじゃ。15分休憩ね〜。」
先程の緊張感が解けダラっとした空気感へと変わる。帰りにあそこのお店に寄って帰ろう〜!であったりとかどこにでも居る女子高校生の会話をしている。スイッチのON/OFFとはこの事を言うのだろうか。ついさっきまであれ程重い楽器を演奏して、何回も通し直してかれこれフルを10数回は行っていた。
もしかしたら俺より体力あるんじゃないか?など歴然とした体力差を見せつけられた所でまだまだ未熟さを実感した。
すると山吹さんがこちらを向き手を折り招いている。座っており訛っていた体を柔軟しながらステージの方へと向かっていく。
「ごめんね〜。退屈させちゃって〜」
「いえ。そんな事は無いですよ。クオリティが物凄く高くて自分がこの場所にいるのがおかしいぐらいです」
「いやいや。そんな事は無いよ〜。」
と言いつつも少し緩んだ表情を見逃さなかった。やはり自分達の演奏を賞賛されたら嬉しいと言うのは当然。
「ね!キラキラドキドキしてたよね!?」
死角から1人の女の子が視界に入ってくる。
「ですね〜。キラキラドキドキしてましたよ」
頬を緩め笑顔を見せると、彼女は曇り空でさえも晴れにしてしまいそうな満面の笑みを見せ無邪気に笑った。
彼女は戸山香澄さん。poppinpartyのボーカルを担当している。バンド内のムードメーカーであり、抑制不能という事もしばしば。切り込み隊長らしく何にでもガツガツ行くと山吹さんが言っていた。多少の違いはあるけどおおよそは掴めている気がする。そりゃあ初対面でいきなり好きな色や好きな食べ物を聞いて来る人なんて滅多にいない希少種。挙句にはもうニックネームで呼ばれる程だから呆れるというか凄い人だなとしか思えない。
「ねー。さーや!飲み物買いに行こ!」
「分かったよ〜。ちょっと待っててね」
「わーい!いくらでも待つよ〜!」
二人の会話は親子を見ているようだった。
純粋な友達という感じ。
「じゃあ。行ってくるね」
「あっ。はーい。」
「またねー!もっち!」
もっちと戸山さんは俺の事を呼んでいる。どの路線でたどり着いたのだろうか。
2人が部屋から出てから少し経った。ふとステージ上にある楽器を見た。
ベース・キーボード・ドラム・ギターと様々な個性豊かな楽器が並べられている。キーボードには星のシールが貼ってあったりドラムには激しく叩いて出来た傷の後々。
「だーれだ」
気づいた時遅し。視界は闇黒に包まれていた。頬に伝わる感覚を頼りに答えを探す。おそらくこれは手だなと確信し次は答えを導き出す。
「花園さんですよね。分かりますよ」
「ちぇ〜。難しいと思ったのになあ」
「いや。流石に声出してるんだしバレるだろ…」
「でもこの前クラスの子にやったら間違えてたもん。絶対出来ると思ったのにな」
「まず出会ってちょっとしか経ってない人にそんな事出来る人は香澄かおたえしか居ないぞ。お前らはコミュ力のバケモノじゃねえか」
飽きたのかゆっくりとその手を離してくれた。目に再び輝きが戻ると共にサラサラの茶色の長い髪とレモンイエローの瞳が目に映る。
彼女は花園たえさん。poppinpartyのギター担当。彼女の右に出るものが出る人が居ないレベルでギターのセンス、素質があるらしい。先程も適当にチューニングを合わせ曲を合わせていた。努力では生み出せない才能という部類での即ち天才に値する人なのだろう。ちなみに天然と言うおまけつきである。
「なんか悪かったな。おたえが悪さしてて」
「いえいえ。慣れっこですから平気ですよ」
「そうなのか?それなら良かった。じゃあ私はこれで戻るから」
「はいー。分かりました」
金色に靡く髪をふわふわと揺らしながら設置されている楽器の方へと戻っていったのは、poppinpartyキーボード担当の市ヶ谷有咲さん。ツンデレで人思いで優しい人と山吹さんは語っていた。あと戸山さんの暴走を止めたりする補正係なのだとか。
大変そうなバンド内の役割。お察しします。
「もっちゃんちょっといいかな」
「ん?どうしました?」
「2曲目から楽器の位置を変えるんだけど移動を手伝って欲しいんだ」
「お安い御用です。大丈夫ですよ」
花園さんが的確に指示を出しそれと共に楽器を動かしていく。俺のひ弱で惰弱な体では少し劣るものがあったが小刻みではあったが少しずつ進んではいる。同じ作業を市ヶ谷さんが行っているのだが作業の効率は歴然の差。やはりここでも差が出てしまった。男というカテゴリーだけで人は判断出来ない。普段から家に篭って生活しているような男性では、普段から運動している女性の方が比べた時の差がはっきりしてある。
「もっちゃん。ありがとね〜。帰りにジュース買ってあげる!」
「ありがとうございます…」
あれだけの作業であったが憔悴しきったという表現が正しいほど疲れた。口から吸って吐く息がペースを崩し呼吸を安定させない。「しんどかった」本当にこれに限る。とにかく今は休みたいと願うばかりで近くの壁に体を任せ寄りかかる。
「落ち着いたらまた戻ろう」
と自分に言い聞かせてぼーっと景色を眺める。先程の視点とは違って色がぼやけて見えこれはこれで綺麗な感じもする。
「おーい。おーい。起きてよー」
「うわっ!」
急に視界に手が見えたことにより思わず大声を出し反射し顔を竦める。
「大丈夫?ぼーっとしてたみたいだけど…」
「大丈夫です…。あはは…」
大声を出した事と意外な一面と取られてしまった事に恥ずかしさを覚えた。更には変な人とまで誤解されたかもしれない。
「これ水持ってきたからあげるね」
「ありがとうございますー」
「それにしても初対面の人にニックネーム付けちゃうなんてほんとに香澄ちゃんらしいよね(笑)」
「まあいろんな人がいますし、おかしなことではないですよ」
「そう思えるってやっぱり橋下くんは凄いなあ〜。私ならビックリして固まっちゃうよ…」
「でも牛込さんもバンドをしている時の表情とかとても素敵だと思いますよ」
「そうなのかな…?私なんてまだまだだし、みんなに助けもらってるばかりだけど…」
「バンドをしている時の牛込さんと普段の牛込さんは、今日1日見ただけでも雲泥の差ですよ。皆さん牛込さん以外だと務まらないって思ってるはずだよ」
「そ…そうかな…?そんなことないよ…」
と言いつつも顔が紅潮している。留まりを知らず顔を渡り頬、おでこを渡り沸騰しそうな勢いでやがて体全体へと渡っていく。
少しして顔を冷やし口語を落ち着かせた。紅潮して口が回らない先ほどと比べなくても分かるようにいつも通りに戻っていた。
「りみ〜。おーい戻ってこい〜。そろそろ休憩終わるぞ」
「あっ、うん。今行くね!」
ステージ上の椅子に座っていた市ヶ谷さんが呼んでいる。それに合わせて戻っていく。
「じゃあ。また後でね」
「はいー。また後でー」
そしてステージに上がり立て掛けてあるベースを手に取った。彼女がpoppinpartyベース担当
牛込りみさん。先程の会話で殆ど性格がわかったと思うが、自分を自虐し否定的に見てしまうらしい。それ故に気持ちは人一倍強いのだが行動出来ないと言った問題が発生し、損をしてしまうというケースが発生する。ボーカルの戸山さんと正反対の位置にいる性格のタイプ。
poppinpartyと言うダイアモンドの原石のバンドで山吹さんはメンバーとして活動している。勿論俺も応援していくつもりで居るしこれからは優先的に見てしまうのはしょうがない事だろう。所々で見つける"この5人でしかできない演奏をしよう"という言葉もぴったりな言葉なのかもしれない。ガールズバンドを通じて思い出が増えることも、とてもいい事なのかと思った昼下がりであった。
いかかでしょうか?
今後で伏線回収などやっていこうと思います!次回は早く更新できるといいな…。
ではまた会いましょう!