気を取り直してどうぞ!
「今日はもう終わろうか。今日の分はもう纏められたから荷物まとめよう!」
山吹さんの一言で5人は片付けを始める。戸山さんが「まだやりたい!」と言う意思表示をしているものの虚しく拒否された。しばらくして納得したのだろう。片付けを始めた。
花園さんが部屋の電話に手を取る。どうやら中の方に繋がっているらしく、ここから時間延長とか様々なサービスが利用できるみたいだ。簡単に言えばカラオケみたいなものだな。
少ししてから先程の電話の内容を伝えにまりなさんがやってきた。今日はもう閉めるからステージの片付けを手伝って欲しいとの事でまりなさんの目が俺に向けられる。
「勿論手伝いますよ。ここに居る以上はそういう身分なので」
「助かるよ〜。男手が居ないから沢山動いてもらうよ!」
という事で早速箇所を指示された。それ程動く訳でもなく先程のように血の気が引くような感じではないのだがまりなさんの目はマジだ。きっと酷使されるに決まっている。
「じゃあ。このセットを片付けてくれるかな?取り敢えず動かすのはまた後でやるからこれだけやってもらえると助かるよ」
「分かりましたー。頑張りますね」
頼まれたのはステージ裏のパイプの片付け。そこまで難しい作業ではないと思っていたので早く終わらせてしまおうと思い素早く行動へと移った。パイプの継ぎ接ぎを上手く解除し数10分掛からず、すべてを折りたたんだ。
「まりなさん。終わりましたー」
「おっ!早いね〜。ありがとう〜」
終了報告をして再び所定の位置へと戻る。カーテン越しに声が聞こえてその声が反響し耳へと伝わってくる。普段は見れない終了後の片付けであったり何もかもが新鮮である。これも大切なものの一つだと言っていたがその通りだと思う。
「こっちも終わったよ〜。そっちは?」
「うん。こっちもOK」
「じゃ。片付け終了!お開きで!」
掛け声と共にスイッチが切れる。先程の集中力が嘘のようにどこかへ消えて普段の女子高校生の会話へと戻っていく。「帰りに寄り道していかない?」「ここのお店ずっと行きたかったんだよね」とか取り留めのない会話をしていた。
「さて。帰るか」
ドアに手を掛けた瞬間に肩に手が触れた感覚がした。
「もっち帰るの?」
「そうですけど。どうかしました?」
触れた相手は戸山さん。発言の際に少しだけ首を傾げたような気がした。
「ええっ〜 どうしてさ〜」
「今日の予定は終わったって感じの雰囲気だったのでお先に失礼しようかなと」
「まだ終わってないんだな〜!これが!!」
急に思い出したように声を上げた。
完全に終了した雰囲気だけに「そうなんですか?」と驚きの声が出てしまった。
「そうそう!この後さーやのお家に行くんだ!だからもっちも一緒に行こうよ〜」
まじかよって言うのが正直な感じ。でも流石に山吹さんも迷惑だろうし断ろうと最初から決めていた。だが簡単に言える空気ではない。戸山さんは断る事は許さないとばかりの威圧を目から放っている。気まずいが言わなければならない。生唾を飲み覚悟を決め、言おうとしたその時戸山さんが向こうに向き手を振っていた。その手を先へと視線を渡していくと、終点は山吹さんへと繋がっていた。
「さーや!もっち連れて行って行ってもいいよね?」
これはまずい。始まりも終わりも終始戸山さんペースで独り舞台で話が進んでいた。
「構わないよー」
何事もないように山吹さんの口からはOKの文字が出た。
「やったー!これでもっち連行できるね!」
いや、連行って…言い方…。
なんとなく分かった。主導権は俺にはないみたいだ。こうなってしまったら仕方ない。もうなるようになってしまえ!どうにだってなってしまえ!とやけくそになり身を任せていた。
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「ニャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
猫の鳴き声で目が覚めた。目を擦りながらぼやけた視界を安定させていく。
「ええっと。ご飯あげないとなあ」
机に置いてあった猫缶に手を伸ばし上手く蓋を開けて猫の元へと運ぶ。
「ニャーニャーニャー」
尻尾を振り嬉しそうに餌を食べている。
「ニャーしか言わないけど美味しそうに食べているから取り敢えずは大丈夫かな。今度猫に詳しい人に聞くか」
「そう言えばこの猫の名前決めてないな。このまま名前無いってのも可哀想だし決めなきゃな」
この前は預かったことで頭がいっぱいになってしまいまいそこまで手が回らなかった。更にはそういう雰囲気でもなかったし今自分で決めてしまっても良くない気がする。
「今度山吹さんと会った時に話そうか。それと今日はキャットツリーを見に行かなきゃいけない」
小さい猫だけど成長するにあたって段ボールではそのうち限界がやってくる。まだ早いとも思ったが後に訪れる為に早めに検討しておいた方が良いと思ったから今日ホームセンターなりと色々巡り歩こうと思ったのである。
ふとカーテンを開けて外を見てみた。まだ日が出て少ししか経ってない気がした。俗に言う日の出ってやつだ。時間を確認しようと充電していた携帯を抜き取った。携帯のブルーライトが目に余りとても眩しいがそれでもと目をを睨ませながら表示に写った時間を確認した。
携帯の時間は6時46分を表示していた。顔を洗おうと思い携帯を持ちながらベッドの布団を捲って洗面所を目指した。いつもの事だが朝起きると寝ている間に来ていた通知を全て一つずつ確認していく。迷惑メールが入ってたりすると何となく今日は厄日だなと勝手に判断したりしている。
「ん?山吹さんから来てる」
"山吹さん"と登録した連絡先の右上に赤文字で1と通知されていた。何かあったんだろうかと思いながら開いたその内容は、「今日はポピパのメンバーと練習があるんだけど香澄とおたえが橋本くん見たい〜!って言うから予定空いてたらで良いので来てくれると嬉しいな」というものだった。以前から話に聞いていた方達の話だろうと言うのは既に察していた。
顔を洗いながらどうしようかと考えていた。山吹さんのメンバーの方達がどんな人なのかってのは興味はあったものの何となく身が竦む。理由は間違いなく劣等感によるもの。「悪く言われないだろうか」とかそんな感じのこと。
と言いながらもやはり恩義には勝てず「分かりました。邪魔で無かったらお邪魔させていただきますね」と返した。果たしてこの後の返信はあるのかと思いながら続けて歯を磨いていた。
歯を磨き終わり口を濯いでいた最中にバイブ音が鳴った。山吹さんから返事が来た。
「ええっと。家に来てくれるかな?今日はここで集合にしてるんだ。」
と返ってきた。
「分かりました〜。何時ぐらいに向えばいいですか?」
と構えていた携帯に素早く返信を打つ
するとまるで返信の早さで争っているかのように即急に返信が返ってきた。
「8時半ぐらいでいいよ〜。スタジオは9時から取ってるからね」
「了解です(`・ω・)ゞ」
意味もなく顔文字を使ってみた。それっぽいだろうか。
「よろしくね〜」
そう言い一旦返信が途切れた。タオルで顔の水気を拭き取り部屋に戻った。
時間はそれほど進んでおらず7時を少し過ぎたぐらい。時間に表して14分を今過ぎ15分になったところ。
突発的に出来た予定で猫のゲージを買うと言うのは夢物語になり先延ばしの話となってしまった。ベッドに寝転びながら冷静に考えてみたのだがそれこそ詳しい人に聞くならそのタイミングの方がいいのではないかと。無駄になってしまうよりかはその方がいいはずだ。
「ちょっとだけ外を散歩してみるか。この時間に外に出るのも久しぶりだしな」
この時間に外に出るのは久しぶりの事。学校の時間帯が変わったというのもそうだが単純に出る目的がないと言うのもある。
30分ぐらい適当にブラブラしようと思い、クローゼットに入っていた服装に着替えた。パジャマを洗濯カゴに入れて外に出てきた。
「眩しいな…。帽子かぶってくれば良かった」
陽射しが目に焼き付け思わず目を細める。目が破裂してしまいそうなんじゃないかと思うような絶やさない閃光が一層に増している。
特に宛はないため同じ道を行ったり来たりしてみたり野際に咲いている花を見て綺麗だなって思ったりしているだけ。方向音痴がまとわりつき普段からあまり遠くには行かないようにしている。
「蒼太!!久しぶりだな!」
見つけた公園のベンチに座っていた俺に声をかけてきたのは中学の頃の同級生の智也だ。
「おお〜久しぶりだな。」
「連絡は取り合ってるけどこうして合うのは久しぶりだしな。少し話そうや」
「了解〜」
こうして久しぶりに会う友との会話に勤しむのであった。久しぶりすぎて何から話せばいいかは分からないが取り敢えず適当にで良いだろう。
いかがでしょうか?
色々難しいなって思う部分も上手く構成していきたいなという事で今後も早期更新を目標にやっていきたいと思っております!!
ではまた次回お会いしましょう!