プラマイ!〜世界はプラスとマイナスから〜   作:梨味

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結果、2018年冬アニメにはケンカ売りませんでしたが、あさ◯ますみ先生にはケンカを売るタイトルをつけました。(ちなみに2018年冬アニメには、後にケンカを売ります(売るな))


プラマイゼロの日常-2
プラマイ・016「それが先生!」


 

 

先生。それは一般的に教員、教師という意味で用いられることであろう。しかし、ひとくちに先生と言っても、性格、人生観、教える教科は実にさまざまである。ここでは、前山たちが通う中学に勤務する、あるひとりの教師について見ていこうと思う。ちなみに、語りは中の人の化身でお送りする。

 

※ 6/16(金)

古佐和家

 

「……………………あぁ“」

口を大きくかっ開き、お世辞にも美しいとは言えない欠伸を放出する彼は、前山、青村、園枝、室生などの担任教師を務める古佐和 洋人(ふるさわ ひろと)である。

「っんしょ」

気だるさ残る身体に鞭打って、ベットから降り、立ち上がった。その次に、寝室から退室し、あきらかに近年のバリアフリー化の波に乗っていない、急勾配の階段を降りる。その先には。

「あ、おはようお父さん」

「おはよう!おとーさん!」

彼の真の前には、彼が愛してやまない妻と娘がいた。妻がいるのは、至って普通のことだというが、娘がいるというのは、いつもと変わっていた。

「今日は起きるの早いなー、まーちゃん」

「だってぇ、きょうはおとーさんをおこそうとおもったのにぃ」

「起こす前に、起きちゃったね」

妻に事実を突きつけられて、ショボくれてしまう娘。しかし、そこは父親。すぐさまフォローの態勢を取る。

「今日は早く起きすぎたなー。まーちゃん、明日は起こしてな」

「うん、まかせて!」

「がんばってねー」

親バカな父親と、純真無垢な娘、それを暖かく見守る母。古佐和家は、そんな幸せ満ち溢れる家庭なのである。幸せすぎて、軽く爆ぜてしまえと(自主規制)。

 

 

「じゃあ行ってくるよ」

「いってきます!」

「行ってらっしゃい」

そこには、笑顔で先に出かける妻と娘を見送る父親がいた。妻は、夫と同じく、教師であり、高校で物理を教えている。そんな妻は、娘を幼稚園へと送り届けるため、夫よりも早く出発するのである。見送りをした後、彼も用意を整える。

 

※ 同日

職員室

 

「……………………」カタカタ

朝、現在8時。ホームルーム開始は8時20分。彼は、8時10分にはクラスへ向かう。それまでは、事務作業、授業準備、テスト作成に励む。特に、今の時期は期末テストおよそ1週間前ということもあり、3年生のテスト作成に追われているそうだ。

「(平方根の)加減入れてぇな………」

当然、テスト作成は範囲に示された中で全うしなければならない。しかし、彼は数学教師12年目。今回のテスト範囲には、各クラスの進度上、平方根の加法・減法は含まれてないそうだが、12年の経験の中で、1学期の期末テストの範囲にそれが含まれていないことは無かったそうな。だが、何度も繰り返すようだが、テスト作成は示された範囲の中で全うしなければならない。

「古佐和先生、8月の数検ってどうなりました」

「あぁ………まだ申し込んでないんです。今日中にやっておきます」

「はい、よろしくお願いします」

彼、古佐和教諭は、この中学の数学の教科主任も任されている。教科主任というのは、その中学で、その教科に関する一切について先導する役割である。例えば、検定。中学では、英語や漢字、数学検定の団体受検を行うことができる。その申し込みや準備も担当する。

「……行くか」

教科書、指導書、チョークケース等、荷物をまとめ、自分のクラスへと向かう。ちなみに、彼は荷物をカゴに入れて持ち運ぶタイプである。

 

2-2教室

 

「申し訳ないなんだが、今日は理科2時間でよろしく」

『えぇーー!』

「その反応に関しては同情しよう」

2-2の理科が今日2時間になってしまったのは、理科担当の井間教諭がバナナ爆発………させたからである。何を言っているかわからねーと思うが(以下略)。ということで、授業が潰れたため、時数が足りている授業と交換になったのである。

 

化身(え、これテンション高めに読むのかよ)

スタッフ(はい、んでないと森友学園の土地に値下げ理由のゴミもろとも埋めるぞ)

化身(お前スタッフの名を借りた青村だろ!いや、凪さんか!)

 

〜読む!〜

 

ここでポイント!義務教育に関しては各教科の年間授業時数というものは文部科学省が定めていますが、先生たちはそれを全力で遵守しているぞ!1週間ごとに、授業が行われた教科が記録され、年間時数に到達しないと思われれば、補填しているんだぞ!だから、どんなに学活を増やしたくても、無理な相談らしいぞ!

 

化身(これでOK?)

スタッフ((グッジョブサイン))

 

※ 1時間目前 3-2教室

 

\トゥーン/

 

「え、なんだよこれ?プロフェッショナル?仕事の流儀?」

「Q,なぜ数学に惹きつけられたんですか?」

「いや本当にプロフェッショナルなのかよ?というか、その質問は正直に返さんといかんやつか?なぁ、君島?」

『ずっと探してた〜』

「みんな歌わんで?」

教卓のイスで、授業開始まで佇んでいる古佐和教諭に、3年生徒で、とにかく明るい君島 宗弥(きみしま そうや)くんがNHKの某仕事人密着番組、またの名をプロフェッショナル〜仕事の流儀〜のような語りで妨害する。

 

スタッフ(某仕事人なんたらはいらなかっただろうよ!)

 

「いやーだってねー。先生が数学を好きになった理由が、相撲界で暴力が次々発覚する理由くらい分かり得ないんですよねー。なぁーみんな!」

『そーだそーだ!」

「ナイーブな例えやめろやめろ。そして君ら仲いいな!というかどんだけ数学嫌いなんだよ!しまりんのグループキャンプ嫌いか!」

「いや最終的にはしまりんグルキャン参加してたでしょう!というか先生ゆ◯キャン△知ってるんすか!ぜひ話し合(以下略)」

ゆ◯キャン△を古佐和教諭が知っていることを知った君島くんは、少し興奮している。少年は、アニオタなのだ。と、1時間目の開始を告げるチャイムが鳴り響く。

「はい始めるぞ!」

 

〜1時間目〜

「はい√5×√3は?!」

『√15です!』

「そう全員正解!」

中学3年生の勉強でも屈指の知名度、平方根。これに苦労した人がいないということは無いはずであろう。しかし、√5×√3のような計算は義務教育を終了していれば躓かないことだろう。しかし、次はどうだろうか。

「じゃあ練習。√75を簡単にしよう」

『えー』

「先生、これはどんな意味があるんでしょうかー?」

「君島くん、君の志望校は「5√3ですねぇ!」よろしい」

一瞬、君島くんに半沢直樹もとい堺雅人が降りてきたことは気にしない。古佐和教諭によると

 

『数学は確かに将来役に立つかと言われれば、シュウマイの上のグリーンピースくらいに役に立たないことが多い。しかし、その自分にとって数学が役に立たない将来を見るために、数学が必要だと思う』ということだそうだ。なるほど。

 

2時間目 職員室

 

「1-4はとりあえず方程式の触りまでは。浜野先生と深森先生は?」

「私のところも方程式は入りました」

「同じく」

「じゃあ、浜野先生。そのままでテスト作成よろしく」

「了解です」

2時間目、この時間は、クラスに出向いての授業というものはない。だが、教科担任が全員集まっての教科部会というものがある。ここに関しては、大きく取り上げて言うこともない。

 

給食 2-2 教室

 

「用意できたやつはこーい」

「先生俺1番!」

「ちげぇだろ!」

「お前ら、どっちも三角巾ないからアウト」

給食どきは、このクラスが一層騒がしくなる。なぜなら、エプロン、マスク、三角巾、手洗い、うがい、そして着席。全ての用意ができた者から、給食のお代わりの順が決まっていくため、ほとんどがそのために躍起になるから、と彼は言う。

「あ、おい、前山はどうした。あいつ当番だろ」

「江添凪が報告します。前山くんは、不適当な言動により、青村さんにアマゾンのピラニアの餌にされることが決定し、ブラジルへと向かっている次第、というのは半分冗談で、屋上から紐なしバンジーをしようとしている最中です。これは真実です」

「前山ー!?というか江添、立場的に止めろ!」

「残念ながら、前山くんは万死に値する発言があったので、救う価値はありません」

「アイツ何言ったんだよ!?」

古佐和教諭のツッコミが炸裂している。本来の中学なら起こり得ないことも、この中学、特にこのクラス、2-2では起こりがちなのだと言う。日常じゃない。

 

〜小休止〜

 

「死ぬところだった…………」

「お、今日はカレーだよ前ちゃん。屋上からの身投げの前にたくさん食べたら?」

「お前また殺る気か!もう許せ!」

「お前ら2人、あとで数学準備室」

自殺幇助(?)もひとまず(?)解決を見せ、給食の準備も終盤だ。しかし、そんなとき、鮮やかな惨事が2-2教室に起こる。

「ありがとう、って、うわっ」

インテリ、北脇くんがカレーを受け取ったのち、盛大に転ける。トレーの上のカレー皿は、目にも美しい曲線を描き、居眠りをしている、有倉くんの机の角に。

『ゴーーール?!』

反射的に、クラスにいる者のほとんどがそう唱えた。有倉くんの机は、角以外は無事。つまり、居眠りをしていた有倉くんも無事であった。しかし、周囲にはカレーが飛び散った。騒がしいことに気づいた有倉くんが目を覚ました。

「な、なんじゃこりゃ」

「い、いやぁ、美しい曲線を描いていた」

「愛人、まずなんだ」

「すみませんでした」

北脇くんが、これまた鮮やかで綺麗な土下座を披露するのであった。

「とりあえずあれだ、これで拭け」

古佐和教諭が渡したものは、トイレットペーパー。なぜか、教室にトイレットペーパーってあるもんだよね。そして、カレーは黙々と片付けられたのであった。この事件は、のちに古佐和教諭によって、『2次カレー』と名付けられた。

 

夜中 帰宅途中

 

「この職のいいところ?」

化身(朝は早く出勤して、夜も大概遅くに退勤。仕事量も多い。最近では、教員という職は敬遠されがちのようですが、その中でも、なぜ教員になられたんですか?)

「そうだな。いろいろ理由は浮かんでくるが、やはり一番は、人間観察が楽しいから、だろう」

化身(と言うと?)

「子供、特に思春期っていうのは、感情が安定しなければ、価値観もたった数ヶ月のうちに変わることだってある。そういうのがたくさん集まる学校っていうのは、安定しない感情、異なる価値観が常にぶつかり合う。俺は、それが面白い。ぶつかり合って、割れたかけらをより集めては、またぶつかり合う。人間関係という刺激を感じたいから、教師を目指したな。もちろん大変なことだらけだが、肩の力抜いてやれば、どうってことはないさ」

化身(いいこと、言いますね)

「そりゃあどうも。というか、あんた誰だ。……………返事がない?消えた?」

 

 

 

これが、ある教師の、教師像だった。




数学を学ぶ意義、古佐和先生はなぜ教師を目指したのかエピソード、めっちゃ良くないっすか?( )振り絞って書きました。ちなみに、給食のお代わり制度、2次カレー事件は、僕の実話をもとにしていたりします。

次回は、あの幼女3人組主体にしようかな?
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