郡千景は魔術師である   作:NeoNuc2001

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特になし

尚、どこぞの正義の守護者とは関係ないです。偶然です。


第一話 始まり

Trace On(形成...開始)

 

これは日記だ。いや日記ですらないかもしれない。とりあえぜメモ程度のものだと思っている。

とにかく私がここに記すのは“よくわからない”力を手に入れたこととそれにまつわるいろんなことだ。

とりあえず私の過去のことについて一旦書いておく。

敵、バーテックスが来る前のことについては何も話すことはない。そう、何もない。

 

話をあの日に移そう。

 

地震が何度も起き、町が混乱していた中、私は神社に居た。高知県の街中にある神社、その内の一つ。その時はそこに来るまでの過程すら覚えていなかった。今になっては四国を守ってる神様とやらが導いたのだと思っている。そして私はこれから会うだろう何かの魅力に導かれるように神社の中に入っていった。そして―――

 

 

 

 

そこには大鎌があった。

 

 

 

 

 

 

古びて、錆びついた、どう見ても戦う道具としては論外中の論外。ゲームでは優秀な武器を作る前の中間素材と言ったところか。

しかし、いやだからこそなのか、その武器は劇的な発展を遂げた。

それは私がその武器に触った瞬間。錆が柄の先端の部分から急速に剥がれ、消えていったのだ。そして現れた本体はまるで新品のようで、無限に、変わることなく、そのようにあり続けるかのような確実さを持っていた。

そしてここで終わり。

これが丸亀城に来る前の話。私は別にバーテックスと戦ってもいないし、だれかを助けたわけでもない。乃木さんと違って。

丸亀城に来て数ヶ月。

1日のサイクルについて特に書くこともない。

毎日ゲームをして

毎日授業を聞いて

毎日訓練を受けた

しかしそんな私に一つ奇妙な変化が起きていた。いや、”あった”の方が正しいだろうか。

それは丸亀城に来てすぐ、大社に集合をかけられた際だった。勇者5人が集まって身体測定や血液検査などを丸亀城で行った。私を除いた4人の勇者は楽しそうに何かしゃべっていたようだが、気にする程のことではなかった。今では後悔しているが...。ともかくここでは普通の学校のようにそれぞれが授業等で使う教室を回りながら検査を受けていく。中には急造の建物や、テントもあったが気にしない。

 

そして、当然ながら、私の学校でもこのような検査を行ったことはあった。その時の看護師や医者の態度は二つ。

一つは圧倒的軽蔑。最低限の仕事はしてくれるが、そこにいたわりなど一切存在しない。もう一つはやさしさ、に見せかけた嫌悪。言葉はやさしいが、その行動は痛めつけようとしているのがよくわかる。人はどれほど見繕っても、所詮は悪でしかないのだと理解してしまうほどの醜悪さだった。どうせ人は全て、ゴミ程度のひどさだ。そしてこの私も...

しかし、丸亀城の検査する人は大きく違った。そこには嫌悪も軽蔑もない。いやまず看護師ですらないのだろう。なぜなら、服が大きく違い、一人一人が仮面を着け、言葉は単調で、一切の感情を消し去ったかのようだった。しかし、その腕はプロフェショナルそのものであり、僅かながらも信頼は置けるものだった。

 

その様に思いながら私は流れ作業の様に教室を回り、検査を受けていた。しかし、血液検査が終わり部屋から出ようとした際、廊下に立っていた男に目が向いてしまった。

その男は長身で赤いコート、外人で顔は少しイケメンだった。そしてその人は葉巻を吸っていたのだ。今いる場所が病院であると錯覚していた私にはそれは意外なものに感じた。

 

その顔は葉巻を吸っていながらも不機嫌であった。私はそれがしっくり来たが、それ以外の理由に遅れて気がついた。何せ、彼は外国人。おそらく旅行で来たのだろうが、母国に変えることはできず、その母国が滅んですらいるかもしれず、ホームシックになっているのかもしれない。むしろ天空恐怖症候群にならないだけましだろう。

「...」

 

彼は窓の外を見ていた。視線は一切ぶれず外には街しか広がっていないというのに。何がそこまで彼をそこまで集中させることができるのだろうか。

 

「何を見ている。そこに立っていないで、さっさとデータの解析でもしないか。」

 

ここまで来て彼は私に気がついた。文字通り、何かに気づいて、こちらを向いてきた。同時に私は彼に勇者ではなく、大社の一員として勘違いされたということを知る。当然だろう。私には勇者としてのカリスマはないに等しく、故に勇者として認識されるには未熟だ。私は精々後方支援か、ただの一般人だろう。だが、誤解は解いておかないといけない、と無意識に思い、しかしめんどうであり、

 

「私は...勇者です。」

 

という風に思わず返してしまった。返事をする気は毛頭ないはずなのに?

 

「...!そうか。それはすまなかった。」

 

そのような私の思いとは別にその外人は特に気にする様子もなく、立ち去っていった。しかし、火を消すことなく葉巻を置いていったのはいかがなものか。

 

 

 

後日、診断結果が渡された。私はゲームをしていたので周りの結果はよく知らない。だが、断片的に情報を集めると乃木さんが一番身体能力が高いらしい。

 

私はその会話について何とも思わない。むしろこちらの酷い成績を聞かずにこちらの邪魔をしないだけ随分ましに思える。

 

だが、私は大社の人に呼び出された。その時、私は身体能力の低さを理由に勇者を辞めさせられるのではないかと思った。それでも構わないと私は思っていた。

 

何もかもが私を拒絶しているあの場所は勿論嫌悪していたが、この丸亀城の雰囲気もなんか――――――嫌だった。

 

しかし、物事は上手く運ばなかった。私は一つの大教室に連れていかれた。そこでは大社の人間によるざわめきがあったが、私が入った瞬間にそれは消え去った。虫が隙間に逃げるように、闇が消え去るかのように。私はそれを誇らしく思い、快楽すらも感じていた。

 

 

 

どうやら私は魔術師の家の末裔らしい。

魔術師、それは魔術の体系を利用して根源に至ろうというものらしい。

魔術、それは魔力を利用して作り出される非科学的現象。魔法とは違うらしい。

根源、それは万物の祖であって、なんでもわかる強力な概念らしい。

 

部屋で聞かされたのは今のような基本事項とその鍛練を行うということ。当時の私は知らない。これが後の苦痛になるということを。

しかし、根源なるものがあるならそれでバーテックスを倒せば良いのに、当時はそう思っていた。出来るならとうに試しているだろうに。

そのことをその場で大社に伝えたが、受け入れてもらえなかった。根源なんかより神樹様を信じろだということ。

 

単なる思いつきで言ったとは言え、当時は馬鹿にされたようでイラついた。しかし今はその理由が分かる。単にバーテックスと相性が悪いのだ。

 

このような紆余曲折があった後に私は教室に戻った。その時に大社の人が魔術についての話を暴露した。絶対に必要な工程とは言え、私は嫌だった。何故なら―――

 

「ぐんちゃん、魔法が使えるなんてすごいね!」

 

このように注目の的になるのは明白だったからだ。

 

結局、名前の訂正が出来ないまま解散となった。

 

Flow Cycle, Another Set(流転...開始)




暗い感じを演出できたのだろうか。心配だ。

とりあえず、活動報告で活動休止するといいながら新しい小説をだしてすみません!

なので後書きは短めで行きたいと思います。

この物語を読んでくださってありがとうございます。

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いい小説だと思ったら高評価、駄文だと思ったら低評価をください。もう容赦なくおねがいします。

それではまた次回。
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