ファイアーエムブレム Echoes ~大陸を翔る竜騎士~ 作:ユキユキさん
いやぁ~、FE無双にリンダが追加されましたね!
リンダ好きの私にはたまりませんな!
リンディスの服も剥ぎ取れるとかって、ヤバイっす!
覚醒は是非サーリャ辺りをお願いしまッス!!
ーユキー
エリス王女を抱き抱えて塔を駆け登り、頂上へと辿り着いた俺は指笛を鳴らす。例え戦闘中でも、イドゥンならば速やかにこちらへと来る。彼女が後れを取るということは絶対にない、俺の知る中で最強の存在なのだから。会ったことはないけれど、メディウスとかガーネフ…彼等よりも強いと思うよ?
そんな感じで数秒間…イドゥンのことを考えていれば、目の前に黒い霞が集まってきて……。それに驚いたエリス王女、俺に強くしがみ付いてくる。それに対して俺は、
「…大丈夫ですよエリス王女、今からこの場に来るのは私の大事な相棒です。」
そう言った瞬間、黒い霞が形となって…騎竜へと変わった。この現象に改めてエリス王女は驚くも、私の相棒であるということと敵意がないことに安心したようで、
「…ドラゴンですか!? …貴方様は竜騎士? …マケドニアの? …ま、まさか!?」
…と思ったら俺が竜騎士であることが分かり、その身体を再び強張らせた。…どうやら敵国であるマケドニアの竜騎士だと勘違いした様子、…まぁ竜騎士といえばマケドニアだもんね? そう思うのは仕方なし。そして、また囚われの身になると思ったんだろう。
俺を見る目が恐れるモノに変わるも俺は冷静に、
「私がマケドニアのものでしたら、…このようにして貴女の身を拐いますか? 同盟を結んでいるドルーアに対して、強奪紛いに貴女の身を拐いますか? …答えは否でしょう?」
と言えば、エリス王女もそれについて思案し…落ち着いた。冷静に考えてそれはないと至ったのだろう、何せ俺は彼女を救出する為にドルーア兵を殺しているのだから。それに自分で言うのもアレだが、出来うる限り丁重に救出している。もしマケドニアならば、このような形でエリス王女を確保しない。ドルーアに敵対するようなことはしない筈なのだから、マケドニアとてドルーアには表立って敵対はしないだろう。俺には恐れる謂れはないけれど、各国にとっては恐ろしい同盟相手…ということだ。
エリス王女が落ち着いたところで俺は、
「…今は私を信じてください、決して貴女を悪いようには致しません。」
貴女を守る、…そういう想いを乗せて言葉を発すれば、
「……はい、私は貴方を信じます。助けて頂いた身でありながら疑った私をお許しください、…竜騎士様。」
強い信頼の光が灯った目で見上げてくる、それに直ぐ様謝意を示すのも好感度大だ。流石はアリティア王族、その心根は美しい。
「…ではエリス王女、これよりこの塔から…アリティアから脱出致します。私にしっかりと身を預けてください、いいですね?」
…エリス王女が俺に身を委ねたことを確認した後、颯爽とイドゥンに騎乗して大空へ。安全かつ速やかに脱出だな、…行くぞ! イドゥン!!
……イドゥンにより安全かつ速やかに脱出した俺達。とりあえず、人気のない場所へと降り立ってエリス王女を休ませる。そこで俺は彼女に対して片膝を付き、
「…申し遅れましたがこれより名乗らせて頂きます。我が名はユキ、ニーナ王女に仕える竜騎士です。ニーナ王女の命によりアリティア王族の方々を救出しに来ましたが、リーザ王妃を救えませんでした。…力及ばず、…申し訳ありません。」
名乗ってから自身の所属と目的を伝えた。王妃を救えなかったことについても謝罪する、マルス王子に手を貸した為ではあるが救えなかったのは事実だし。…そんな俺に対してエリス王女は、
「……そうですか、貴方はニーナ様の竜騎士…。」
少し残念というか、そんな感情の籠った呟きを漏らしつつ、
「お顔をお上げくださいユキ様。お母様のことは残念でしたけれど、ユキ様は私を…弟のマルス達に手を尽くしてくれたのでしょう? 私には感謝の言葉しかありません。アリティア王族を代表してお礼を申し上げます、ユキ様…ありがとうございます。」
多少のやらかした感があった俺だが、エリス王女の感謝に心洗われた感じ。…亡くなった王妃とここにはいない王子に誓って守らねば、…俺は静かにそう決意した。
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ーエリスー
アカネイア聖王国の王女ニーナ様、…彼女の生存を彼から聞かされた時に私は驚いた。驚きと共に安堵し、それと同時に少しの嫉妬もしてしまった。私を救ってくれて、弟のマルスにも手を尽くしてくれた彼。ニーナ様の竜騎士であるユキ様、これ程のお方を傍に置いているということに。…今も疲弊している私を気遣いつつも、この大陸の情勢を分かりやすく教えてくれる。見た目は正直…恐ろしいの一言だけれど、その心は紳士のようなお方。不思議な魅力を持つユキ様、そんな彼を臣下に持つニーナ様が羨ましい。
情勢を聞いた私は改めて驚いた。オレルアン以外の国は滅んでおり、大陸の殆んどがドルーアとそれに属する国によって制圧されているという事実に。アリティアのことで精一杯だった私には、絶望的な戦力差と劣勢に恐怖してしまった。そんな私にユキ様は優しく…、
「…まだ絶望するには早いですよ? オレルアンは未だ健在であり、まだ無事な小国も数ある。それにニーナ王女もおられます、その下に私を含めた数人も機を狙って潜伏している。今はまだ相手の方が強大ではあります、…がそれに対抗せんとする者達がいるのです。故に希望を捨ててはいけません、最後まで抗う気持ちを持ちましょう。貴女が諦めたらマルス王子はどう思うでしょうか? …王子はきっと、希望を捨てずに前を向いていますよ。」
私に希望を持つよう語り掛けてきた。
…アリティアにて抗っていた時、そこにはお父様とお母様、そしてマルスにみんながいた。その時はまだアカネイア聖王国は健在で、グラもまだ裏切っていなかった。でも…救援へ向かったお父様は戦死し、グラも突如裏切り攻め入ってきた。必死に抗い戦ったけれど、多勢に無勢で国土の殆んどを占領された。せめてもの反抗としてマルスと精鋭の一部を逃がし、私とお母様は城と共に敵の手へと落ちた。
…そして現れた竜にお母様は無惨に殺されて、私は塔へと幽閉された。いつ来るか分からない死への恐怖に怯えながら、マルス達の無事を祈る日々…。その後はユキ様に救われ…解放されたけど、心はまだ囚われたままなのかもしれない。いずれ囚われ、お母様のように惨たらしい最後を遂げる。…目に焼き付いたあの光景は消えない、…だからこそ私は恐怖してしまう。今の私には身内がいない、傍に…誰もいないのだ。……そんな私に希望なんて、…希望を持てるのだろうか?
アリティアで体験した恐怖、自身の目で見たお母様の非業の死。弟のマルスとは離れ離れで心細く、…存外に弱まっている私の心。…私はユキ様の言葉に同調出来ない、…頷けないでいる。………私はどうすれば? 戦う勇気を封じてしまっている私は、この先…足手まといとなってしまう。…マルスにも愛想を尽かされるのでは? …お父様とお母様、勇敢に戦い亡くなったアリティアのみんなに顔向け出来ない。
考えれば考える程、負の方向へと気持ちが流されていく。そんな負へと傾いている私に、
「…エリス王女、貴方はただ希望を捨てずに持ち続ければいいのです。お辛い想いをした貴女を戦場へと連れ出すようなことは致しません、今はそのお心を癒すことだけを考えればいいのですから。」
彼は気遣ってくれる。
「…でも、それでは何のお役にも……。」
戦えぬ…、その勇気を持たぬ私に価値などないのでは? そう思ってしまう私に対して…、
「ニーナ様の下にいる者全てが剣を振るう者ではありません。故に気にすることはないのです、…貴女は貴女のままで構いません。難しいでしょうけど、アリティアにおられた頃のお心持ちで後方にて控えて頂けたら、それだけで戦う者の心を奮い起たせてくれるでしょう。戦場へ赴くだけが戦いではない、…貴女なら分かる筈です。」
…ユキ様の言葉に私は頷けた。…そう、戦うのは戦場だけではない。戦う者の陰には、みんなの帰りを待つ者達がいる。待つ者にとって、みんなの無事を信じて待つのも確かな戦いなのである。不安に押し潰されそうになりながらも、…不安の中で無事を祈ることは静かなる戦い。…私は確かに戦っていた、ユキ様に救われるまでずっと戦っていた。
…そう考えて気付く。私が脱出したアリティア国内には、その静かなる戦いに身を置く民達がいる。自分達の国が踏みにじられ、圧倒的な力を前に屈せられていても、心の中では抗い戦う民達が…。そんな民達の中には、マルス達の脱出に手を貸した者もいるだろう。その身が危険に晒されても、それがその者達の戦いなのだから。マルス達に希望を見出だし、いつの日か再びアリティアへと戻ってきてくれる。…そう信じて戦う民達がいる、そのような者達がいるというのに私は……。
私はユキ様の目を見詰め…、
「…ユキ様の言う通りですね、戦場へ赴くだけが戦いではありません。後方にいる者達にも戦いはあります、…私もその戦いに身を投じてきました。……こんな私にも、…出来ることがあるのですね?」
そう問えば、私を見詰め返して大きく頷いてくれた。だから私は…、
「私の心には恐怖が棲み着いてしまった。…それでも私に何かが出来るのなら、いえ…しなくてはなりません。ユキ様、どうか私をお導きください。貴方と共に…、ニーナ様と共に私を戦わせてください…!」
迷い怯えている暇はないのだと気付いた。亡くなってしまったお父様とお母様の為、静かなる戦いに身を置く民達の為、可愛い弟のマルスの為に。私にしか出来ない、私だけの戦いをしなくてはならない。それが何なのかは分からない、分からないけれど…、彼の傍でなら………!
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ーユキー
…苦手な敬語? かどうかは分からんけど、それを駆使してエリス王女を勇気付けたつもりの俺。死にそうな目をしていたけれど再び生気が戻り、彼女なりの決意と共に戦うことを決めてくれたようだ。……おや? エリス王女の俺を見る目に熱が…、というか…すがり付いてくるようなモノを感じる。……え~と、…多少なりとも俺に依存してしまう系だったり? ………いや、それはないよね? 俺達ってば出会ってばかりよ? …………ないよね?
と…とにかくだ、エリス王女がやる気? になったわけで。それに伴い言わねばならないことがある、……マルス王子のことをね。彼の逃れた場所は知っている、まだ…海の上だろうけど。愛する弟であるマルス王子に会いたいことだろう、だが…会わせるわけにはいかない。エリス王女の生死は不明の方が都合良い、…今後の展開を考えて。
マルス王子は長い時をタリスにて過ごし、あるきっかけで立ち上がる…筈。滅んだ祖国を想い、亡き父を想い、生死不明の母と姉を想い、苦しむ民達のことを想い、…それを糧に強くなるのだ。もしここでエリス王女とマルス王子が再会したら、彼の強くなる為の糧が減ってしまう。甘えが出てしまい、俺の知る原作のようにいかないかもしれない。それを防ぐ為に会わせられない、……そのことをエリス王女に伝えねば。
…………伝えてみれば、あっさりそれを了承したエリス王女。…予想と違う、多少はごねるかと思ったんだがね。何かマルス王子に頑張れと、エールを送るというか祈るというか…。まぁ楽でいいんだけど、何だかなぁ~って感じ。まぁ俺が考えたところで意味はなし、それで良いんならそれで良いんだろう。とりあえずエリス王女も持ち直したし、ニーナ王女達の待つ島へと帰りましょうか。……ちょいと帰るのが恐いけどな、…何故かは知らんけど。
少し考えてみたけれど、…このまま原作のように進むよね? 俺の存在のお陰で色々と違うけど、…何とかなるよね? 少し不安になってみたり。……でもまぁこの先が変わろうとも、俺がいる限りは俺の知る者達だけでも救えるようにやるつもりだ。ドンと来いや!!
次回はいつになるか、謎であります。
早いのか遅いのかってね。