ファイアーエムブレム Echoes ~大陸を翔る竜騎士~   作:ユキユキさん

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彼の性格が違います。


第2話 ~エフィ達の危機?

ーエフィー

 

「やめてください…、はなして…!」

 

どうしてこんなことに? 私達は騎士様を見に来ただけなのに。どうして私は捕まっているの?

 

「ちょっ、スレイダー様。これはマズイですよ! 何もないシケた田舎かと思ったら、子供がうろちょろしている。…最悪なことに、この森の何処かに村があるようです!」

 

恐い顔で私を見る騎士様、その中でも一番えらいと思われる騎士様は私達を馬の上から見ているだけ。物語の騎士様達は、とても優しいのに…この人達は違うの? 捕まっている私はもちろんのこと、グレイ達も震えている。逃げたくても逃げられない、私が捕まっているから。…助けを求めに行くことが出来ない、…私達はどうなっちゃうの?

 

震える私達に騎士様が…、

 

「いいか? よく聞くといい、子供達よ。」

 

物凄く恐い顔で、とても大きな声で、

 

「この腐りきった国王リマ四世に仕える騎士の我々が! 君達庶民の住む村を調査せねばならない、…これは君達の為でもある! 何も歓待せよと言っているわけではない、…どうか案内してはくれまいか!」

 

最後には不気味な笑みで、…私達に命令をする。本当なら、とても嬉しいことなんだろうけど。…調査じゃなくて、…とてもヒドイことをするんじゃないかと思う。…だって、調査をするのなら私を捕まえたりしないもん。もっと優しい感じがするハズだもん、…でもこの騎士様達は全然違うよ!

 

「その…村に、よその人を連れてきたら父ちゃん達に怒られるというか…。」

 

騎士様の振るまいに恐がりつつも、ロビンは言葉を発するけど声は小さい。騎士様がギロリと視線を向けると、ロビンは顔を青くして黙り込んだ。

 

どうしよう…? このままじゃあ私達…と思った矢先、

 

「き…騎士様!」

 

グレイが一歩前に出てきて、恐がりながらも…、

 

「俺達の村は、とてもちっぽけなところです。騎士様に来ていただいても、満足してもらえるようなものはありません。」

 

一生懸命、村への案内を断ろうとするけど、

 

「おい、少年。…君に姉はいるか?」

 

騎士様がそんな質問をしてくる、…突然の質問に驚きつつもグレイは、

 

「…えっと、姉ちゃんが二人いますけど。」

 

素直にそう答えると、騎士様は大きく顔を歪めて…、

 

「…何ということか! 最悪じゃないか!! …その他に、酒や食い物があると想定すれば…。子供達の住まう村は危険極まりないではないか! …この際、一刻も早く調査をして対策を考えねばならん!」

 

…騎士様の様子を見て、自分が失言をしたということに気付いたんだろうグレイは、顔を歪めて悔しがる。…私にも分かってしまったもの、この騎士様達は私達の村を…!

 

私達も我慢していたけど、

 

「…うぅっ、…ぐすっ。うぇぇ……。」

 

恐怖に負けて、クリフが泣き出してしまった。

 

「な…泣くなよ、クリフ!!」

 

グレイも泣きそうだけど、まだ…頑張ろうとしている。ロビンも視線をさ迷わせながら、必死に考えようとしている。

 

「…こんな奴らに? …そんなのはイヤだ! …ちくしょう、騎士がこんな連中だったなんて。」

 

グレイは悔しがる、…そんなグレイの言葉を聞いた上で、

 

「…何か勘違いをしていないか? …まぁいい、…子供達よ。事は一刻を争うのだ、…早く村へ案内してはくれまいか。…取り返しのつかないことが起きないよう、…立ち回らなければならんのでな。」

 

鋭い目で私達を見下ろしてきた、流石のグレイも…、

 

「な…なんで、…こんなことに!」

 

目から涙がこぼれている、ヒドイ…ヒドすぎるよ。

 

泣き出す私達の様子を見て、騎士様達は…、

 

「ちょっ…! 何故泣くかぁっ!? …少女よ、泣き止むのだ!」

 

捕まっている私に目を付けた。私は顔を青ざめて…、

 

「い、いやぁっ……!」

 

私はここで死んじゃうの? そんなの…イヤだよ…。ここで死んじゃうのもイヤだけど、…アルムに会えなくなるのはもっとイヤだよ…。視界が涙で見えなくなる、こんなことって…。もうダメだって思った時、

 

「やめろ!!」

 

聞き覚えのある声が聞こえた、この声は…私の大好きな…。

 

「おぉ! 少年、いいところに!」

 

…アルム、…アルムの声だ!

 

「みんなから離れろ! お前達なんかに、僕達の村へは一歩も入れたりしない!」

 

……アルム!

 

────────────────────

 

ーアルムー

 

エフィの悲鳴がした方へ走ると、騎士に捕まっているエフィが! グレイ達も囲まれている! 一体、何故こんなことになっているんだろうか? それよりも…!

 

「やめろ!!」

 

そう叫んで、騎士達の前へと出る。状況がよく分からないけど、コイツらは悪い奴らだ!

 

「みんなから離れろ! お前達なんかに、僕達の村へは一歩も入れたりしない!」

 

僕はそう叫んで、騎士達を力一杯睨み付けた。そんな僕に対し、

 

「…はぁっ!? 一体私が何をしたと言うのかね。…ん?」

 

エフィに目を向けていた騎士が、僕を見て怪訝な顔をするが…僕の陰にいるセリカへ目を向けた。

 

「……あっ!」

 

セリカはその視線に一瞬だけ身体を強張らせ、気まずそうに顔を伏せようとするも、

 

「そこの少女よ、顔を見せてはくれまいか?」

 

エフィに向けていた視線を外し馬から下りた騎士は、僕の後ろにいるセリカの顔を見ようとする。

 

そして…、

 

「…間違いない、この方は…! 何故こんな所にいるのだ…! このことをドゼーが知ったら、…大変なことに!」

 

セリカの顔を確認した後、顔を青ざめて何かを呟く。そして、鬼気迫る顔となり、

 

「…私が何を言いたいか、…貴女には分かりますね?」

 

そのままセリカの肩に手を置いたのだ! そのようなことをされたセリカは、

 

「わ…私は…!」

 

身体を震わせて顔を伏せる。セリカが怯えている! そう思った僕は、

 

「セリカに触るな!!」

 

じいちゃんとユキに教わっていた体術で、セリカの肩に手を置いていた騎士の股間を蹴り上げる。背が低い僕にとってはいい的だ、突然の一撃に流石の騎士も、

 

「ぐぁっ…! 何て…ことをするのだ少年よぉ……!!」

 

セリカから手を離し、目を剥いて股間を抑える。…いい気味だ! 他の騎士達もつられて股間を抑えている。

 

「アルム…! お前、やばいって…!!」

 

セリカを助けることが出来た僕に、半泣きになっていたグレイが慌てて駆け寄ってきた。…グレイの言いたいことは分かる、でも…セリカを助ける為には仕方のないことなんだ! それにエフィ達もこの隙に、僕のところに集まっているし。

 

僕が急ぎすぎたせいでユキとははぐれた、ユキがいない今…僕が動かなくちゃいけないんだ! 僕はみんなをまとめて逃げようとするが、

 

「くっ…いきなり急所を狙うとは、末恐ろしい少年だ! …この場から離れようとは思わんことだ、…この辺りに山賊が入り込んだという情報がある。…死にたくなければ、…私に従うのだ子供達よ!」

 

苦しんでいた騎士が立ち直り、一歩一歩…距離を詰めてくる。他の騎士達も同じように…、

 

「……っ!」

 

…クソッ! このまま打つ手なしなのか! …僕がしたことは怒らせるだけだったのか? でも…ああしなくちゃみんなが、

 

「…さぁっ! こちらへ来るのだ!」

 

僕の前に来た騎士が、僕に向かって手を…、

 

「やめて! アルムーーーーーッ!!」

 

エフィの叫び声を聞きながら目を閉じる僕、それと同時に…、

 

「…これはどういう状況なのだ?」

 

僕の耳には聞き慣れた声が、…これはじいちゃんの声! …恐る恐る目を開けると、

 

「あ……! やっぱりじいちゃんだ!!」

 

森の中から、困惑気味のじいちゃんが現れたのだ。これでたぶん、…何とかなるハズ!

 

 

 

 

 

 

じいちゃんを見た騎士は目を見開いてから、

 

「あぁっ! …マイセン殿ではないか! 何故こんな所に…。」

 

……あれ? この騎士とじいちゃんって顔見知り?

 

「…いや、なるほど。そういうことか、……だからあの方が。…あの火事の夜以来ではあるが、それよりも…!!」

 

青筋を浮かべ、流れるように間合いを詰めて、

 

「…この子供達は何なのだ! 話を聞かぬわ、泣き喚くわ、…あまつさえその少年は私の股間にぃ…!!」

 

そう言ってじいちゃんを揺さぶり始めた、じいちゃんは一瞬だけ僕達の方へ視線を向けてから、

 

「…すまぬ、…スレイダーよ。」

 

いつものような険しい顔ではなく、申し訳なさそうな顔のじいちゃん。

 

…これはもしかして、…僕達はやらかしちゃったってわけ? …エフィ達は呆然としているけど。場の雰囲気がおかしくなり、どうすれば? と思った時、

 

「お前達! …っとスレイダー!? …これは都合がいい、手を貸してくれ!」

 

慌てた様子でユキが飛び出してきた、…ユキもこの騎士と知り合いなの!? 驚く間もなく、

 

「…お前達はこの先の墓地まで走れ、…山賊の集団がここに来るからな。…死にたくないのなら、……走れ!!」

 

山賊の集団!? それよりも雰囲気が違うユキの迫力に、僕達は顔を頷き合って…墓地へと駆け出した。




スレイダーは正義感の強い騎士になっとります。

悪党顔とやや高圧的な態度の為に、子供達が勘違い。

ツイていない男です。
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