ファイアーエムブレム Echoes ~大陸を翔る竜騎士~   作:ユキユキさん

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微妙に違う内容です。

あくまで微妙にですよ?


ー第1章・救出ー
第1話 ~救出しちゃいました


ーユキー

 

バレンシア大陸から飛び出した俺達は、色々と寄り道をしながらアカネイア大陸へと来た。アカネイアへと辿り着いた俺達は、とある無人島を本拠地に定めた。定めたというか勝手に占領したというか、そんな感じではあるけれど…問題はないだろう。ある程度の生活基盤を整えた俺達は、アカネイアが今…どんな情勢かを調べることにした。その役目は勿論俺、…一応竜騎士だからな。

 

無人島の留守をスライダーに任せ、イドゥンの好きなようにアカネイア大陸を飛んだ結果、

 

「「「「「ワァァァァァァァァァッ!!」」」」」

 

辺り一面、…争乱中。…所謂戦争中ってことですな! そんな中を俺達は飛んでいるわけで、

 

「…何故だ、どうしてこうなった。」

 

飛んでいるというか何というか、イドゥンの闘争本能に火が着き、

 

「…戦わずにはいられない状況、…殺らねば殺られるな。…スレイダーも連れてこればよかった。」

 

現在、俺はイドゥンと共に戦争へ参加中であります。因みに相手は、竜のいる軍団なわけで…。

 

……うーむ、前世の知識がちらりとよぎったんだが、俺が相手にしている奴等ってドルーアですかね? …竜がいるし。……暗黒戦争…的な?

 

───────────────────

 

イドゥンてば、何故にこんな戦場へ乱入したんだ? 俺的に何処かの街か村を見るつもりだったのに、まさかの戦争乱入…。アカネイア大陸が戦争中とかって、思いもよらなかったよ。スレイダーがこの状況に陥ったら、『ツイてない!』と嘆くだろうな。…それはまぁ仕方がないとしても、戦争乱入か。イドゥンの奴、バレンシア大陸では大人しくしていたからなぁ、…欲求不満が溜まっていたってヤツ? それとも同族嫌悪? …マムクートがいたしね、相手はやはりドルーアでしょうな。

 

…ぶっちゃけ多勢に無勢、戦力差が激しいんですよね。イドゥンはまぁ、…そういう竜なんで大丈夫だとは思う。俺も久々に本気を出して槍を振るい、襲い来るドルーア兵? を薙ぎ払う。無双状態ではあるが、このままでは最終的に疲労で…ってことになるだろう。故にある程度暴れてストレス解消をさせた後、戦線離脱をするのが吉とみた!

 

………おぅ、イドゥンが火竜を殺ったみたいだ。ドルーア軍が浮き足立ちましたな、…今がチャンスでしょう! イドゥンよ、そろそろ離脱しようか! 引き際を間違えるのは愚の骨頂、…分かるね?

 

 

 

 

 

 

兵を蹴散らしながらイドゥンと合流、流れるように騎乗。空から逃走を図るも、竜騎士と天馬騎士に襲撃される俺達。俺も竜騎士だからか、『裏切り者!』という言葉をぶつけられるが全く気にならんわけで。俺は相手の軍に属していない、故にその言葉は間違っている。そう…最初から裏切っていないのだ、…通りすがりの無所属竜騎士ですよ? それにこれ…重要なことですが、俺の相棒はただの竜ではない。マムクー…お前達の騎竜よりも上位、それも最上位に位置する偉大な竜である! 格が違うのだよ、格が!!

 

「くははははは! 矮小なる弱卒如きに俺達がやられるかよ!ふははははは!!」

 

襲い来る竜騎士と天馬騎士を墜としながら戦線離脱、誰も俺達を止められやしないさ!

 

 

 

 

 

 

竜騎士に天馬騎士、あれがマケドニア軍ってとこか? 空を統べる者達とはいえ、この俺のイドゥンに勝てる筈もなし。格の違いを知れ! …そうだよな? イドゥン。逃げながらもイドゥンを愛でる、イドゥンも嬉しそうに鳴く。余裕綽々の離脱をする俺達、後方のマケドニア軍が哀れよな。

 

マケドニア軍を撒いた俺達、気付けば眼下にはドデカイ城が。…この立派な城は何処の国に属しているのか? それを考えてみれば思い当たる国があるね、…ドルーア連合に侵攻されているといえばアカネイア聖王国。では…あちらこちらから煙の上がるこの場所は、…王都パレスに違いない。

 

…で、その眼下にある城の近くには見たことのある、…前世の知識にヒットする女性が一人いる。記憶違いでなければニーナ王女…だよな? 見たところ…護衛の兵は全滅しとるみたいだし、城からの脱出に失敗をしたってとこかね? う~ん…、アカネイア聖王国が滅ぶ戦いに乱入しちゃったわけね、………どうすべきだろうか?

 

俺が助けなかった場合、王女は敵に捕らえられる。他の王族は全て処刑されるも、彼女はグルニアのカミュに守り続けられるんだよな? その後はオレルアンだっけ? よく覚えてはいないけど、彼女の命は助かる筈だ。…筈なんだけど、本当にそうなるのか? 俺達の乱入によって戦線が変わっている、その結果…結末が変わってしまうってことにならないだろうか?

 

……そう考えるとアレだな、不安で堪らんわ。

 

…よし! この先どうなろうと知ったことではない! 目の前で危機に瀕している美女がいるのなら、助けてやるのが強き者だろう。乱入してしまった者の義務だよな? …それに、俺は戦場で暴れまくった男。十中八九、指名手配となろう。ならばとことんまで敵対するのも面白い、ドルーア連合にケンカを売って何処までいけるか試してみよう。…そういうわけだからイドゥン! 彼処の美女を助けに行こうぜ!

 

俺はイドゥンの手綱を巧みに操り、敵兵に囲まれているニーナ王女らしき美女の下へと急降下をした。

 

────────────────────

 

ーニーナー

 

アカネイア聖王国が、王都パレスが陥落するのも時間の問題。その状況下に父王から、

 

「このままこの城にいたら処刑されてしまう、故に一か八か…護衛と共に脱出せよ。」

 

そういう命を…、父として私に助かって欲しいから、…私にそう命じられたのだ。父王は、…父は最後まで戦うつもりなのだろう。私は別れの挨拶をきちんと言えずに父と別れた、母を含めた家族とも会えずじまい…。まだ泣くまい、泣くのは無事に脱出が出来た時。そうでなければ……。

 

 

 

 

 

 

敵の攻勢は思ったよりも激しかったようで、城外へと出た時には既に敵方の兵士が多くいた。護衛は奮戦し、私も魔導の心得がある故に応戦はしたものの…、

 

「…ここまでというわけですか。…父上の最後の賭け、…不甲斐なき私をお許しください。敵の精強さの前に、私如きの魔道では無力でした…。」

 

護衛は全滅し、私の魔力も底を尽き、私はここで殺されてしまうのでしょう。…いえ、その前に私は凌辱される、それが戦場における常識。欲望を宿した笑みを浮かべる敵兵を見れば、…嫌でも分かってしまう。…そう思うと、…涙が零れる。私はここで…、最低な最後を迎える…。

 

心が絶望に染まりかけた時…、

 

「生きる希望が残っているのなら、空にその手を掲げるといい! 自らの手で希望を掴み取れ!!」

 

…何処からか、そんな言葉が私の耳に入ってきた。…希望、…私には父に託された想いがある。まだ、…諦めたくはない。私はすがるように、自身の手を空へと掲げる。その時に、自然と視界も空へ…。そして目に映ったのは、黒き竜を操る竜騎士が…。獰猛な笑みを浮かべる竜騎士が、私に向けて…、

 

「その希望…! この目で確認させて頂いた! この俺が、その希望を掴み取ろう! …さぁ!」

 

私に向けて、手を差し出すように伸ばしてきた。マケドニアの者? …そう思ったのだが、それならば私に救いの手を差し出す筈がない。そう思い至って、差し出された手を握る。そのまま引き上げられた私は、獰猛な笑みを浮かべる竜騎士の腕の中へ。私は自然と、その竜騎士の胸に抱き着く形となる。救われた安堵の為か、それは分からないけれど、…身体が熱くなる。そしてそのまま、竜騎士の腕の中で泣いてしまった。

 

────────────────────

 

ーユキー

 

…よし! ニーナ王女らしき美女の救出に成功だ! 敵兵の皆さん、突然のことで固まっているな。戦場でそれは命取りだぞ? だがまぁ運がいいね、本来であれば狩られるようなことではあるが、今回はこの隙に離脱させてもらう。彼女を救い上げるのと同時に、手綱を引いてイドゥンへ合図。この一瞬で俺達は上空へ、…今更騒ぎ立てたところで意味がない。所詮は弱卒、欲望だらけの者らしい姿よな。

 

…さて、後は奴等か、

 

「先程撒いてきたマケドニア兵か、撒かれた時点で実力の差は歴然だというのに…。愚かなことだ、…襲い来るというのなら討つのみ。今回は守るべき者もいる、…故に加減なしでいかせてもらう!!」

 

救った彼女を強く、されど優しく抱きつつ槍を構える。俺とイドゥンの間に、手綱を操らなくとも意思疎通が出来る。滅多にやらんが、今は緊急故にそれを敢行する。向かって来るのなら覚悟せよ、マケドニア兵!

 

まぁ当然、余裕で突破に成功しましたとも。数十騎のマケドニア兵は命を散らしたが、襲い掛かってくる方が悪い。この失態に、他の連合諸国に何も言われなきゃいいね。勿論、ニーナ王女らしき美女は無事である。傷一つない、…何故か顔が真っ赤であるが。空中戦による高潮か何かかな? …とにかく無事に突破したのだから、追っ手が来る前にスレイダーの待つ島へ戻ろう。…彼女を見たら、スレイダーの奴はどんな反応をするかね?

 

 

 

 

 

 

……で、本拠地と定めた無人島へ到着しました。ラムの村付近にある森にて鍛えたテクニック、それが役に立ち静かに着地。俺は彼女を優しく抱き抱えてイドゥンから降り、彼女を地上に下ろして一息吐く。彼女が微妙に名残惜しそうではあったが、…空の旅が気に入ったのかな? 気を少々緩めていると…、

 

「…戻ったかユキよ! この大陸の情勢はどうであった…ととっ。そこに控える女性はどうしたのかね?」

 

愛馬ミーティアに騎乗したスレイダーが現れた、一瞬…彼女は警戒をするが、

 

「ご安心を。…彼は私の友でして、貴女に危害は加えませんよ。」

 

そう言って警戒を解かせ、互いのことを知る為に話をした。

 

彼女の話を聞いて、やっぱり…と思ったのは俺だけだろう。やはり彼女はアカネイア聖王国の王女ニーナ、俺の知識という名の記憶は間違いではなかった。そして先程の戦いは、ドルーア帝国の侵攻によるもの。相手方にはマケドニアとグルニアが加わっており、抵抗してきたがものの見事に敗戦の連続。遂に王都パレスまで侵攻され、父王の賭けで王女は脱出を試みるも窮地に。そこへ俺が現れ王女を救出、…今に至ると。王女は出来る限り噛み砕いて、分かりやすくこれまでの顛末を話してくれた。…良い方ですな、うん。

 

彼女の知ることを全て聞いた後、改めて救出のお礼を言ってきた。せっかく言ってくれたのだから、素直に受け取りましたよ? こんな悪党顔の俺やスレイダーに、これ程丁寧にお礼をする王女はマジ女神! 美女ですからね、ちょいと照れてしまった。スレイダーは苦虫を噛み潰したような顔をしとる、何故? と思ったのだが、その発言により納得しました。

 

「…貴女の命はユキが救ってくれたが、貴女の血族は全て…根絶やしでしょう。そしてそこから暗黒の時が始まる、人々はドルーアに蹂躙されるだろう。私の祖国も…いや、…貴女はこれからどうするつもりか? お聞かせ願いたい。」

 

現実を言った上で、今後のことを彼女に問うスレイダー。…そういえばソフィアも似たような状況だったな、故にセリカは…。だからこその今の顔か、今回のことと重なっているんだな? …分からんでもない。…さて、スレイダーの問いに彼女はどう答えるのか? …酷なことではあるが、重要なことである。

 

…暫くの沈黙の後、彼女は口を開いた。

 

「父上のお気持ちは分かっています、そして…一族の者がどうなるのかも。父上の最後の賭け、見事に成功し私がいる。父上が私に託したものはただ一つ、ドルーアの打倒。まずはそれを実行し、大陸解放を目指すこと。祖国復興は最後でいい、それが私の務め。」

 

彼女の言葉に笑みを浮かべる、スレイダーも俺と同じようだ。

 

「自身の感情よりも、託された使命を語るか。消え行く祖国よりも人々を救う道、王女のお気持ちは我ら二人に伝わりました。…ご立派ですな、……我らの祖国を治めし王も、王女のような高潔なる存在であったのなら………。」

 

俺とスレイダーは顔を見合わせ、互いに頷き合う。…俺達の道は決まった、…王女の辿る道を共に駆け抜けよう!




次話は、名前だけ登場キャラが増えます。

五人増えます。

オリ主とスレイダーの参加で物語に変化があると仮定して、本来の登場時期とは違うことになりますが気にしないでください。

そんなもんだということで流すこと!

ユキさんとの約束だぞ?

……さて、その五人は誰かな?

明日には投稿します。
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