ファイアーエムブレム Echoes ~大陸を翔る竜騎士~   作:ユキユキさん

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何か頭が暴走してきた。



次は間が空くかもね。


第2話 ~王女と共に

ーユキー

 

ニーナ王女の決意を聞き、俺達は打倒ドルーアに協力することにした。故に俺達は、王女の前にて片膝を付き、

 

「改めて名乗らせて頂きます。私の名はユキ、他大陸より来訪しました竜騎士です。王女を救い出会ったことは一つの縁、そして貴女の決意を聞きその心に感銘を受けました。我が武を貴女の為に! 我が剣を貴女の為に!!」

 

「私の名はスレイダー、同じく他大陸より来訪した一騎士であります。貴女の高潔さに心打たれました、…貴女こそ私の求めていた主君でありましょう! 我が剣と魂を、貴女の為に!!」

 

それぞれ、ニーナ王女に礼を尽くす。頭を下げ…剣を捧げている為に王女の表情は分からぬが、雰囲気から察して驚いているっぽい。まぁ他大陸の悪党顔が、『配下にしてください!』と言っているのだから当たり前だろう。…さて王女様、貴女はどう言葉を返してくれる?

 

────────────────────

 

ーニーナー

 

私は大陸の情勢を分かりやすく教え、その後に改めて救出の礼を言った。私を救ってくれた方は口元を緩めて微笑を浮かべていたが、連れの方は何やら複雑そうであった。…どうしたのだろうか? 私はそう…疑問に思ったのだが、彼の言葉を聞いてその表情の意味を知った。…アカネイア聖王国の末路、そして大陸の未来について。それを語った後に、『貴女はどうするのか?』と問い掛けてきた。その言葉に私は口を閉じ、自身の心に問い掛けた。

 

その結果、私は自身の心より託された使命を、大陸と人々を救うことに決め、努めて冷静にお二人へと答えた。私の答えを聞いたお二人は、互いに顔を見合わせて頷いた後に、私へ向けて剣を捧げてきた。私はお二人の行動に驚く、名と共に他大陸の出身と明かした上で、私の力になると…そう言われたのだから。滅び行く国の王女に、使命しか持ち合わせていない形だけの王女に、力無きただの女に、剣を捧げると言うのだ。そんなお二人の気持ちに涙が溢れる、無関係であるお二人が私に…。

 

これから先、打倒ドルーア似たような向けて行動をしなければならない。その道はきっと長く険しく、苦難の連続であると安易に想像出来る。私一人に何が出来るのかと不安に思っていた矢先の申し出に、嬉しさと共にお二人を巻き込んでもいいのか? そういう気持ちの葛藤が心の中にて起こる。しかし私一人では実現出来ぬ現状に、ありがたくその申し出を受けることに決めた。

 

「お二人の剣、ありがたく受け取らせて頂きます。大きな使命を持ちながらも、何もない私はお二人の手にすがる他…道がありません。これから先、お二人には多大な苦労を掛けるでしょう。今は頼りない私ですが、…私と共に歩んでくれますか?」

 

そうお二人に言った。お二人は声を合わせて、

 

「「我ら二名、王女と共に歩むことを誓います!!」

 

頼もしく、そう…言ってくれた。不甲斐なくも私は、その言葉に涙してしまった。本当に…、私は情けない…。

 

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ーユキー

 

…王女の言葉を待っていると、王女が捧げていた剣を受け取ってくれた。そして、王女からの言葉に俺達は揃って誓いの言葉を言う。捧げた剣で俺の肩に触れ、簡易の儀式が行われた。その儀式が終わり顔を上げてみれば、…王女がポロポロと涙を流して泣いているではないか。何故に涙するのかは分からない、分からないが…俺達の最初の任務は、王女を宥めることになりそうだ。

 

王女を落ち着かせた後、これからどう動くかを考える。まずは大陸の現状、俺達の知らない情勢を知る必要がある。王女が知っているのは、侵攻中盤辺りまでの情勢。アカネイアが王都まで侵攻され始めた時点で、同盟国がどうなったのかは王女も知らないようだ。ふむ…、ならば同盟国の情勢を中心に調査する必要があるな。当然、情報収集は俺がやるべきことだろう。俺は竜騎士だからな、目立ちはするがやりようはある。

 

 

 

 

 

 

王女には、この無人島が本拠地であると説明する。この島がある場所はタリスの南にあるペラティよりも南方、そこにある島である。俺とスレイダーが調査をした結果、タリスの半分ぐらいの大きさで島の中心に湖があるということが分かった。人の気配は一切しない、手付かずの状態であった。俺とスレイダーは、湖の畔に簡易の小屋を建てて住んでいる。王女にこのような粗末な小屋へ寝泊まりさせるのは心苦しい、しかし…現状ではここしかないわけで、我慢して貰わなければ。

 

本当ならば、人里にて王女を匿いたい。だが、王女も俺と同じで指名手配をされている筈。故に人里は危険であると判断するしかない、賞金目当てに情報を売られる可能性があるからな。隠しきれない王族オーラにより、人里での隠棲は難しい。故に、俺達が本拠地と定めるこの島にて当分は生活して頂こう。

 

だが、食事に関しては満足して貰えると思う。肉に魚、野菜に果物、乳製品の他に酒もある。俺は一人暮らしだったからな、料理には自信があるわけよ。城勤めで舌の肥えているスレイダーも満足する程、王女もきっと気に入ってくれる筈。食料は先に挙げた通りであり、常に新鮮であると断言する。これらの食料はバレンシアにいた時、秘密の修練場にてスレイダーと共に集めまくった物である。袋の中に、各種多数の食料を詰めておいたのだ。この袋が凄い物で、どんなに物を詰め込んでも溢れることがないのだ。しかも腐ることがない、たぶんだが神様の贈り物であると思う。…しかしながら、武器と防具の類いに限っては一つしか入らない。食料は沢山入るんだけどね、…本当に不思議なものである。

 

この袋の存在を知っているのはスレイダーと、ここにはいないエンリケ達だけである。しかし王女とはこれから先、一蓮托生の間柄となるのだから隠さずに教えた。王女はかなり驚いていたが、他言無用の秘密であることを察してくれた。…因みに、この袋の名は『ミラの無限袋』である。この名でこの効果は流石である、王女は…、

 

「ユキの故郷にて信仰を集める女神の遺物ですか、…ユキは女神に愛されているのですね?」

 

王女は上品に微笑み、俺の手をギュッ! と掴んで身を寄せてきた。…ちょっと近くありませんか? 王女様。それはいいとして、俺が女神に愛されているというのは間違いだろう。俺を転生させてくれた神様が、都合の良い名を付けたに違いない。気遣いの出来る神様、マジでリスペクトっす!

 

…というわけで、暫くはここで生活をすることになりました。小屋は勿論王女に使ってもらう、野郎はもう一つの小屋が出来るまで野宿だ。王女は共に一つ屋根の下と言ってくれますが、それはいけないとやんわり拒否しました。…王女よ、不安なのは分かりますが妥協してください。…スレイダー! そのニヤけた顔で俺を見るのは止めろ、腹が立つわ!

 

 

 

 

 

 

………そして幾日も経った、俺達は一体…何をやっているのだろう。王女に不自由がないようにと頑張った結果、簡易的な小屋がコテージ風に建て替えられ、全体的に貴族の避暑地的な場所になってしまった。食料は蓄えがかなりある為に問題なく、湯浴みも王女の魔法がある為…二日に一回は入浴出来ている。…安定感が半端ない、元からこの地に住んでいるのでは? と思うぐらいである。まぁそんな感じで過ごしていても、俺はやるべきことをきちんと実行している。大陸の情勢を調査するという仕事をな、抜かりはないのだよ。そのオマケで色々と拾ってきたのだが、それよりも現在の情勢だ。

 

俺の調査によると、大陸の情勢は悪化していると言えるだろう。王女の祖国であるアカネイア聖王国は滅亡してしまい、王を含めた全ての王族が処刑されている。予想は出来ていたとはいえ、その残酷な事実に王女はとても悲しまれた。

 

同盟国のアリティアも、滅亡は時間の問題であるという事実。それを聞いた王女は驚き、そして項垂れた。精強なるアリティア軍は、メニディ川でグルニアの黒騎士団を率いるカミュと対峙。両軍が激突し、互角の戦いを繰り広げている時、同盟国であったグラの裏切りにより両軍から挟撃される。このメニディ川の戦いでアリティア軍は壊滅、軍を率いていたアリティアのコーネリアス王はカミュに討ち取られる。この戦いの勢いのままにグラがアリティアに侵攻、現在…残存する戦力で抵抗している模様。

 

同じく同盟国であるオレルアンは、ハーディン率いる狼騎士団が奮戦。しかし強力な竜騎士と天馬騎士の前に、大半の国土をマケドニアに奪われてしまっている。だが諦めることなく、今も抵抗を続けマケドニア軍と衝突している。

 

砂漠にあるカダインはガーネフに支配されており、ドルーア帝国に与しているようで味方ではない。他の小国や各地域も、この混乱にて賊達が台頭しており危機的状況にある。

 

 

 

 

 

 

大陸の危機的状況に対し俺達は、未だ何も出来ていない。出来たのは、調査の中で五人の人間を保護したことのみ。保護した五人は全て女性で、その内の二人は戦闘能力がない娘である。

 

一応説明しておくと、一人はアテナという剣士の少女。行き倒れている所を保護した結果、無駄に慕われるようになった。現在、スレイダーの下で剣の腕を磨いている。

 

次に保護したのがリンダという少女、小汚い格好でさ迷っていたのをたまたま見付けたわけだ。最初はその格好から少年と勘違いをし、共に湯浴みして洗ってやろうとしたら少女でした。…リンダには責任を取れと迫られ、アテナには私も一緒に…で一悶着あり、王女には私ではダメなのですか? とわけの分からない説教を受けた。リンダは現在、王女の世話係の一人として活躍して貰っています。そのついでに王女と共に魔道の訓練をしているようで、彼女は原作通り魔道が得意みたいです。

 

次に紹介するのはレナというシスターの女性、彼女は王女と同じように襲われていた所を救出した。マケドニア出身でありながら慈悲深く、貧しい人々を癒すような心優しい美人さん。故にサムシアンと呼ばれる凶賊に襲われたようだ、…賊というものはロクでもないな! サムシアンから救出して保護、事情を話した結果…彼女は俺達と共に行動してくれるようだ。彼女は回復魔法の遣い手で、これからを考えると心強い。彼女にはリンダと同じく王女の世話係として、仲良く活動して貰おう。

 

そして最後にアイネとクライネという名の二人の少女、この二人は情報収集の為に寄った街で買ってきた。この二人は奴隷であり、俺の目から見てもかなり酷い目に遭ってきたようだ。身体中傷だらけであり、目の前で店主に殴られたりしていたからな。…ラムの村にいるアルム達と同世代ぐらいだったからか、…思わず買ってしまったってわけ。…で島に連れ帰ってレナを筆頭に優しく接した結果、俺を父さん、レナを母さんと呼び、島に滞在中は決して離れようとしないぐらい慕われている。…俺、せめて兄さんと呼ばれたいと思ったが、レナは満更でもなかったようでいつも笑顔だ。その時の王女とリンダは…、冷たすぎる目が恐かった。…が慣れてしまった、しかし俺は思う。…俺、…何も悪くないのに。

 

 

 

 

 

 

…とにかく未だ何も出来ていない状況下で、計八人と一頭の少数なのだから仕方ない。しかしこのままでいいのか? 答えは否! と声高らかに俺は言いたい。王女はいずれ、アカネイア解放の檄を飛ばさなくてはならない。隠れているだけではダメだ、小さな狼煙でもいいから立ち上がるべきだ。故に俺は進言する、反抗の機を自らの手で作り出す為に、滅び行くアリティアに救いの手をと!

 

俺は王女に言った。

 

「全てを救うことが出来ないのは重々承知しています、ですが…救おうとした事実が我らには必要です。少なくとも、アリティアの王族だけでも救うのです。さすれば恩に報いる為、檄を飛ばした時に立ち上がってくれる筈。」

 

賢しい王女には俺の言った言葉の意味が分かるだろう、故に…じっくりと考えている様子。現在は人も少なく潜伏している身とはいえ、王女の存命を知らせるのは重要と考える。王女の存命を知れば、各地の反ドルーア勢力は更に奮戦することだろう。だが、命を狙われる機会も増えてしまう。しかし目指すは打倒ドルーア、この程度は覚悟の上である。

 

そして、…長い沈黙の後、

 

「…分かりました、アリティアへ向かうことを許可しましょう。アリティアの亡きコーネリアス王には恩義があります、ですので…可能な限り王族の方々を救ってください。ですがユキ…、決して無理をしてはいけませんよ? 貴方の存在はとても貴いもの、貴方が思っている以上に想われています。私は勿論ですが、スレイダーや彼女達を悲しませることは許しません。」

 

王女は俺の手を取りそう言う。王女の言うことは分かる、分かるのだが…、

 

「ニーナ様のお気持ちは嬉しく思います、…ですが! 多少の無理をせずして、打倒ドルーアは叶わない。…しかしニーナ様を、スレイダーや彼女達を悲しませることは致しません。どうかこの私を信じ、お待ちください! このユキ、必ずや…貴女の下へ生きて戻ると!」

 

力強くそう宣言するも、王女は勿論彼女達の顔から不安の色は消えなかった…。




前にも言いましたが、突っ込みはなしで。

そういうものだとわりきってください。

暗黒戦争は6年ぐらいで、後はEchoesに、そして英雄戦争となります。

故に色々と違いがあるかと。

まぁどうなるかは分かりませんが、あくまで予定です。
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