え?コラボはどうしたって?鋭意執筆中です。
え?古龍大戦争?インスピレーションが湧かなくて…痛い痛い!石投げないで下さい!出来るだけ早く両方投稿しますから!
この小説はそんなに長く書くつもりはありません。
まあ遅くとも今年中には完結させたいな〜、って思ってますのでそのつもりでお願いします。
流石に他作品の「絶望を嗤え」ほどのスピード完結は無理でしょうけど…
まあ、何はともあれしばらくの間お付き合いくださいませ。
これはとある草舟の物語
「君の膵臓を食べたい。」
突然聞こえてきたそんな言葉に、僕は少しばかりドキリとしつつも平静を装う。
大丈夫、無表情で居るのは得意だし、目の前の少女────山内桜良が所謂『
「いきなりカニバリズムに目覚めたの?」
だから僕はこの会話において不自然ではない返答を返した。
事の発端はなんて事は無いある日の休み時間に、たまたま思い立って手洗いに向かった時のこと。
元気そうに友人を追いかけて走って僕を追い抜いていった彼女のポケットから、スルリと文庫本が落ちた。
『共病文庫』
そう題されたその文庫本には、ボールペンで書かれた、女の子らしい丸い字で、膵臓の病気にかかっていて、あと1年で彼女が死んでしまうことが書かれていた。
率直に言って僕はあまりその事に関心がなかった。
果たして人間の中に、少し通りがかった程度の養豚場の豚が病気でもうすぐ死ぬ、と知って大きな衝撃を受ける者が何人いるだろうか。
つまり僕にとって彼女はその程度の存在でしかない。
しかし彼女の方ではそうでは無かったようで(まあもっとも僕が世間で時折ニュースになる喰種だなんて思いもしないのだろうけれど)彼女は僕なんかに随分根気強く話しかけてきたりする。
挙句彼女は僕と同じ図書委員になった。
何を考えているかよくわからないけれど、特に知る必要も無い、僕は頭の中でそう結論付けて本の整理に意識を戻した。
「知ってる?昔の人って、体が悪くなると、他の動物のその部分を食べたんだって!肝臓が悪かったら肝臓を、膵臓が悪かったら膵臓を。だから私は君の膵臓が食べたいんだ〜♪」
「僕の?ちっぽけな僕の膵臓に君の不治の病を治せだなんて重役をこなせるはずがない。」
そう返答すると君は何がおかしいのかうわははっ、と笑ってから、「どうせ膵臓の役割も知らないくせに〜」とからかうように言った。
苛立った僕は膵臓の役割を正確に答えてみせる。
それを聞いた君は目を丸くして「なんだ〜【秘密を知ってるクラスメイト】くん調べてくれたんだ〜やっぱり私に興味湧いてきた?」
この少女何を勘違いしているのだろうか。
別に彼女に興味は微塵もない。道端に落ちている石ころなんかと同じレベル。
それでも「もし人間なら」調べるだろうから、調べた。
感想はあの美味しくない部位は膵臓だったのか、という程度だった。
「それじゃ、日曜日の11時に駅前に来てね!」
それからしばらく本の分類作業をしてから帰路についた。
彼女と別れてから僕は長く息を吐いた。
吐き出した息は普段より長かった。
今日も1日やり過ごせた。普段はそんな安堵から来る吐息であったが、今日に限っては病人と言うにはいささか元気過ぎる彼女と接した事による疲れが含まれているような気がした。
さり気なく僕の休日が掌握されてしまったけれど、学校生活を送るためには仕方ないだろう。
先程から数回内心ではあるが述べているが僕は喰種だ。
では何故人間に混じって学校に通っているかと言うと、知能のない力だけの喰種はすぐに淘汰されると親に言われて、半ば強制的に通わされているから。
僕も通うまでは抵抗したものの今となっては諦観している。
人間という種族が多数派として跋扈するこの地球上において、喰種がその存在を知られると喰種対策局によって駆除されてしまう。
そうならない為には主に二つのことが必要だと僕は常々思っている。
まず一つ目は人間に深入りしすぎないこと。
これまで僕はそんなに長く生きたわけではないが、それでも人間に情が移り過ぎて駆逐されてしまった喰種を何体も見てきた。
恋人に、友人に、隣人に裏切られ、理不尽だと叫びながら死に絶えていった同胞がどれだけ居たことか。
そしてもう一つは───
「来た来た〜」
思ったよりもグロテスクな肉塊を前に満面の笑みを浮かべる君。
「ほら、これ焼けたよ〜?」
「要らない」
今回はその見た目を言い訳に断らせてもらおう、そう思ったのだが。
「そんな事言わずに〜ほれ、隙ありぃ!」
突然僕の口に放り込まれる肉。
口の中に全く予期せずに血生臭い味が広がって…
「うん、思っていたより美味しい。好き好んで食べようとは思わないけど。」
「もう、素直じゃないなぁ君は!美味しいなら美味しいといえば?ほらリピートアフタミー、お、い、し、い」
正直他人のフリをしたい。
もう一つは、ポーカーフェイスを保つこと。
喰種は人肉しか食べられないし、コーヒーと水以外の飲み物も飲めない。
それ以外のものを口に含むと、肉類だと今のように異様な程に血生臭く、植物系の食べ物だと青臭く感じてしまう。
と言っても僕は生まれてからずっとこの味覚と付き合ってきたので正直なところ、人間にとってこの味がどう感じるのかは知らないし、知る機会もない。
「…くん!【秘密を知ってるクラスメイト】くん!」
「どうしたの?」
「それはこっちのセリフだよ。いきなりぼーっとしてさ!折角女の子とご飯食べてるんだから、もう少し喜べば?」
「生憎僕は男女平等がモットーなんだ。」
頬を膨らませて怒りを表現しようとするも、僕の答えにすぐに頬を緩ませる。
本当に何が楽しそうに笑う。
「それで?何か言いたかったから話しかけたんじゃないの?」
「いやまあ、特に大した話でもないんだけどね?ほら、私死ぬじゃん?火葬は嫌だな〜って。」
「それを肉を食べてる時に言うの?」
「むしろお肉見てて思ったんだよ。外国には死んだ人の遺体を食べることで供養になる〜みたいな所もあるんだって!」
「君は僕が気を悪くすると思わないのかい?」
「膵臓は君が食べてもいいよ?」
トクリ、と心臓が跳ねた。
今煙を上げている肉を放棄して目の前の
ここは目に付く。仮にこの人間を食べるにしてもあと一年保つんだ、慌てる必要などないのだから。
「遠慮しておくよ。君は膵臓の病気で死ぬんだろう?そんな部分を食べたらこの先ずっと君の幻覚に悩まされて生きることになりそうだ」
そう切り返すと彼女はまた大きな声で笑った。
「ふぅ〜食べた食べた〜このお店美味しかったね〜」
「美味しいのはこのお店の肉でしょ?」
「もう…【秘密を知ってるクラスメイト】くんはすぐそんな細かい事言う…」
そんな事より!と彼女は言葉を続ける。
「とりあえず今日やりたい事はやったから後はなんでもいいけど、【秘密を知ってるクラスメイト】くんは行きたいところとかある?」
結局その後はホームセンターに行く事になった。
流石に彼女が自殺用のロープがあるかとレジにいた店員に聞いた時は驚いた。
彼女なりの悪戯らしい。タチの悪い…
その後は僕の希望で本屋に行った。
本屋独特の匂いを嗅いだ時、僕は思わず長く息を吐いた。
なんだかここまでずっと振り回されっぱなしで少し疲れているようだ。
思わず読みふけってしまって彼女に怒られてしまった。
「じゃあね〜また明日学校で〜」
「うん。また明日」
夕焼けの中、僕等はようやくそれぞれの帰路に付いた。
なかなかに長い1日だった。
ふぅ…と本日2度目の長い吐息。
結局一日中ほとんど振り回されっぱなしだった。
まぁ、平穏な日々は、あるうちに謳歌しておこうかな。
いや〜咲良動かしづらいですね〜読んでた時は可愛いで終わってたのに。住野よるさん、ほんとすごいですよね…あんな繊細な表現を出来るようになりたいものです…
次話はまだストックも何も無いので、いつ上げるか分かりません。
そもそもテスト二週間前ですので勉強しないと卒業できない…
なので遅くなる可能性がそこそこ高いです。なるだけ頑張りますが…
首と気を長く待っていてくださると助かります