構成なんかは頭ん中にできているんだけど、それを文にするのが難しい。
それでは悪しからず。
002 行き先と対応
カンピオーネは覇者である。
天上の神々を殺戮し、神を神たらしめる至高の力を奪い取るが故に。
カンピオーネは王者である。
神より簒奪した権能を振りかざし、地上の何人からも支配されないが故に。
カンピオーネは魔王である。
地上に生きる全ての人類が、彼らに抗うほどの力を所持できないが故に!
【二十一世紀初頭、新たにカンピオーネと確認された日本人についての報告書より抜粋】
極東の島国、日本国より新たな王、カンピオーネが誕生されました。
その名を、裏葉 織(うちはしき)。出生や出身が不確かな為、外見と日本語を使用したことから日本人であると推測す。
魔術や呪術、武術を使った様子はなく、すでに持っていた権能によりアンリ・マンユを殺害したと思われる。
彼が最初に殺害した神は不明だが、使った権能は一つ。
それを目撃していた者達からの証言では「突然現れた少年が聖句を唱えるとギロチンが現れ、まつろわぬアンリ・マンユの首を切り落とした」と。
この供述から彼は殺害した神はなんらかの鋼を司る神か、刑を執行する神と思われる。
その詳細が全くの不明の為、裏葉王の権能は使ったギロチンに掛け『恐怖の断頭台』と呼称する。
【裏葉織が第二に殺戮した神について、グリニッジ賢人会議のレポートより抜粋】
これらのことにより彼が殺戮した第二の神は、ゾロアスター教における悪神、アンリ・マンユかと思われる。
アンリ・マンユは善悪二次元論のゾロアスター教に於ける悪神としての性質を持つ。
裏葉織が手に入れた第二と第三の権能『降臨せりし災厄』と『破壊の暴龍』もその性質を忠実に表している。
第一の権能と第二第三の権能もあり、先達のカンピオーネにも引けを取らないポテンシャルを持っていると思われる。
未だ若き新たなるカンピオーネ。
しかし、忘れないでいただきたい。
経験が浅いからと言って弱いなどとは口が裂けても言えないことを。
彼らカンピオーネは、王である。我ら定命なる人の子は立ちはだかることすら許されない、魔王の一人なのだと。
* * * * * * * * * *
僕たちは今、太平洋にその身を漆黒に染め上げた巨大な龍に乗っている。
「ナーベ、この世界に来てから5年。本来今年中に神を殺す予定だったんだけど、今もう二回も殺しちゃってるね」
「それも仕方ないことかと、織様が生まれながらにして神殺しとして生まれてきてしまったのですから」
少し大げさな気がするけど、その評価もあながち間違いじゃないかもしれない。
「それで織様、これからどうしますか?」
これからか・・・この五年いろいろな国を旅しながら戦闘訓練を積んだり、神を殺したり。
いろいろなことがあったけど、そろそろどこか一箇所に留まるのもいいかもしれない。
「うしっ!決めた!今から日本に行こう」
「日本ですか、では旅は終わりになさるので?」
「うん、あと5年すれば原作開始、それまでに日本を僕の国にしよう」
「つまり織様の国を作ると言うわけですね」
国、と言っても今ある組織の長に僕がなるだけ。
経営や細々したものは全部任せて、神や神獣との戦い以外は好き勝手する。
「そうと決まったら目的地に急ごう。アジー、目的地は日本、最速で向かってー!」
グアアアア、と天に咆哮し第三の権能『破壊の暴龍』アジ・ダハーカは飛行する。
* * * * * * * * * *
此処は東京にある政府が保有するあるビル。
大きめの執務室で今二人が深刻そうに話し合っている。
その内容はもちろん、5人目の魔王カンピオーネについて。
「室長、それでどうしますか」
椅子に座って考え込む上司に、甘粕冬馬は問いかける。
「どうするか・・・ね。裏葉王がこの国で暴れに来たならもう手出しはできないよ。
でも、なんらかの目的があってこの国に来たならば、その時は刺激しないように静かにしていよう。
もっとも、裏葉王が何の目的で日本に来るのか待ってくわからないから、どうしようもないんだけどね」
苦笑しながら話すのは、正史編纂委員会の東京分室室長沙耶宮 馨。
外見を見る限り美形な男性なのだが、しかし実際は男装している美少女。
「しかもこの報告を見る限り、裏葉王はアジ・ダハーカに乗って来ているそうじゃないか。
もしかしたらこの国に破壊をもたらしに来たのかもね」
笑いながら話す馨に甘粕は微笑を返す。
「そんな呑気な事を・・・なんて言えればいいんでしょうけどね。
実際その通りに成るかもしれませんね」
実際この二人の話は現実に成りうる、織が悪意を持って力を振るえばそれを止めれるのは神かカンピオーネのみ。
しかしこの国にはあてに出来る戦力はないと言っていい。
「甘粕さん裏葉王はいつ頃日本に着きそう?」
「そうですね、ものすごい速さで来てますから時刻としては深夜の2時頃には着くかと」
「そっか、目撃者は少なくて済みそうだね。一応到着予想地はでてるっけ」
「はい、今のまま裏葉王が一直線に飛行すれば東京湾のあたりに着くかと」
「そうかい、それじゃあせいぜい抗ってみようか」
薄く口を歪めながら馨は笑う、その選択が今後の人生を決めるとは思わずに。
一応この3話、連続投稿でしたがこれからどうなるか・・・
明日も頑張りますがどうなるか。
それではまた。