転生したらエリックだった件   作:逸般ピーポー

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ジーナさんをチョロインにしたくなかったので、最後らへん変更してます



ゆくぞエリック。素材の貯蔵は充分か?

俺がエリックこと上田くんになってから三日後。

 

なんとか3つの堕王油が集まった。

かかった期間:3日。

累計出撃回数:46回。

 

いやー、難易度6のクアドリガ堕天がここまで強敵になるとは…。

まず、エリックの所持していた神機がそもそもこれ。

 

『20型ガット』

 

ステータスをご存知?こんなんだ。ちなみによろず屋さんで購入可能。もうこの時点で勘のいい人とホモの皆さんはお気付きだろう。クソザコナメクジそのものであると…。

 

ステータス

破砕:×1.50

貫通:×1.00

炎:×0.50

氷:×1.00

雷:×1.00

神:×0.50

 

スキル

なし

 

 

おかしいでしょ。おかしくない?

いやね。そりゃあまだ時期的にはまだ序盤も序盤ですよ?でもさ。アリサちゃんは初っぱなからレイジングロアとか使ってたし、コウタくんもモルスィブロウ(だっけ?)とか使ってたし、ソーマも確かランク7の黒ノコギリでしょ?

なのになんなん?ランク1の、しかも最初から買える一番弱いであろうブラストですよこれ。ふざくんな。エリックぅ!お前これは死んでも仕方ないぞ!

…はっ。まさか、開発が死ぬキャラだからって手抜きした可能性が微レ存…?これは許されませんねぇ…!

 

一回行って15分近くかかったうえ、20回くらいくたばってリンクエイドしてもらったことで、さすがに強化しました。

よろず屋さんで購入と売却を繰り返して財布を分厚くし(あのバグはなぜかそのままだった)、よろず屋さんの顔が白くなるのと反比例するようにお金持ちに。

そして充分に資金を貯めて、低難易度のミッションで低強度工具鋼を合計6つゲット。

既によろず屋に鬼牙・荒爪が売っていたので、鬼牙を4つ、荒爪を3つ、それぞれ購入。

 

そして、20型ガットに鬼牙4つ、低強度工具鋼を4つ、125fcを支払って20型ガット改に。

そしてそして、20型ガット改に荒爪3つ、低強度工具鋼を2つ、130fcを支払って20型ガット真へ!

 

ちなみに20型ガット真のステータスはこんな感じ。

 

破砕:×1.50→×2.30

貫通:×1.00→×1.30

炎:×0.50→×0.50

氷:×1.00→×1.70

雷:×1.00→×1.90

神:×0.50→×0.50

 

スキル

スタミナ↓小

ノックバック距離↓小

 

 

…。

炎、強くなってないね。

しかもスタミナ↓まで付いたよ。へへ…。

ふざけんな!ってことで、リッカちゃんに聞きに行ったんだよ。神機変えたいって。

そしたらね。

神機変えても、適性ないから扱えないよ?って聞き返されました…。

いや、しかしまだ希望はあるはず!そんな思いでもう一度だけ適性の検査をしてほしいと頼み込み、一日目の終わりに検査してもらったんだけど…。

(一日目のこの時点でクアドリガ堕天は15回倒して堕王油1。15回目でようやく)

返って来たのは残酷な現実だった。

 

『うーん…。やっぱり、今エリックが使ってる神機以外には適性ないね。今持っている神機と、もっと深く付き合ってあげて?』

 

俺はベッドに突っ伏して泣いた。

 

 

二日目。

 

今さらながらに気づいたんだけど、どうやらこの世界はバースト時代っぽい。いや、リザレクションやってないからもしかするとリザレクションなのかもしれないけど、無印ではないようだ。

理由はジーナさん。

当たり前に思ってたから気付かなかったけど、無印時代のジーナさんはたしか帽子を被ったパツキンのナイスバディのチャンネー(死語)だったはず。

しかし、今俺の前に居るのは慎ましやかなお胸にサラサラの銀髪ショート、左目に眼帯をしたバースト時代のジーナさんである。ファンです(建前)結婚してください(本音)。

嘆きの平原などと言ってはいけない。死ぬ。

 

ちなみに昨日死にまくったおかげか、今日はあまり死なない立ち回りが出来た。もちろんそれはタイムの短縮と効率アップに繋がって良いことなんだけど…。

ジーナさんにトントンってされながら

 

「ほら」

 

って言ってもらうことも減っちゃった(´・ω・`)

ジーナさん、もっと俺に触ってくれてもいいのよ?

余談だが、実はジーナさんよりもハルオミ氏に助けてもらう方がちょっと多い。体感でジーナ氏4:ハルオミ氏6。ハルオミ氏に触られても嬉しくねーんだよオラァ!

…でもハルオミ氏なので許す。はっ。これが人徳というやつか…。

どうでもいいけどリッカちゃんはやっぱり可愛かったよ…。リッカちゃんは可愛い。可愛い。何故二回言ったし。大事なことなので(ry

 

ちなみにジーナ氏に

 

「ほら…頑張って」

 

なんて言われた日には俺の気分が天元突破、有頂天に達するのは火を見るよりも明白である。

 

ちなみに本日の戦果。

 

クアドリガ堕天15回倒して堕王油1。

今回は14回目で出たので、次は13回目で出るといいなぁ…。

一回あたりは相変わらず10分以上かかっている。

…ジーナ氏に脳天直撃弾と内臓破壊弾をプレゼントしようか?お金(fc:フェンリルクレジット)はよろず屋さんで増やせるし…。効率上がるし。

…よし。そうしよう。

 

そうと決まれば早速バレットエディットを開いて…。

 

カチャカチャ。

カチャカチャ。

ビシューン。

 

出来た。

さて、早速ジーナ氏にプレゼント…。って、あれ?

おかしいな。ミッションが終わって戻ってきてからさっきまでロビーに居たはずなんだけど…。

 

仕方ない。ヒバリさんに聞こう。

 

「ヒバリ嬢、今構わないだろうか」

 

「はい。あ、エリックさん」

 

「先ほどまでジーナ氏が居たはずなのだが…。どこに行ったか知らないかい?」

 

「それでしたら、自室に戻ると言っていましたよ?」

 

「すまない」

 

そう言うと、ヒバリちゃんはふふっ、と楽しそうに笑った。なんか変なこと言ったか?

 

「あ、すみません。ただ、ジーナさんはエリックさんのことをよく分かっているんだなって」

 

「?」

 

どういうことだ?

 

「先ほどジーナさんは、私にこう言ってきたんです」

 

『エリックが私の居場所聞いてきたら、自室って言っておいて』

 

「…って」

 

「ああ…。そういう…」

 

そんなに俺って単純だろうか。…いや、ミッションで何回もリンクエイドされてれば、そりゃ単純か。なんだか複雑である。

ジーナ氏に理解されてるのは嬉しいが…。ううむ。

 

まあいいや。

 

「とりあえず助かったよ。ありがとう」

 

「はい」

 

そんなわけでカウンターに背を向けて、ジーナ氏の部屋へ(二回目)。

うーん、ジーナ氏の部屋に俺って縁があるな。うはー!

拙者、正直ワクテカが止まらないでござるぅ!もしかしてこれいけんじゃね?じゃね?

 

 

ジーナ氏の部屋の前に着いたので、気持ちを切り替えて深呼吸。ふう。

さすがにさっきのテンションは自分でもちょっとどうかと思った。でもこの胸の内から涌き出るパトスを、抑えきれないんだっ!

 

 

トントントン。

 

「…誰」

 

相変わらずのジーナ氏の声。個人的にはこういう落ち着いたクールで美人な声って大好きです。結婚したい。結婚しよ。

 

「…私だ」

 

「…空いてるよ」

 

え?マジで?今ので分かったの?

…って思ったけど、そういえば昨日もこのやりとりやった気がする。そりゃ分かるか。他にもバリエーションを増やさねばな…。

 

「失礼する」

 

正直女性の部屋に入るのは緊張する。

ましてや、俺(エリックの中の人)が大々大好きなジーナ氏のお部屋である。

ジーナ氏は一人暮らししてたこともあるから(公式)身の回りのことは出来るだろうし。甘いものが好きらしいから(公式)カノンこと誤射姫とも仲が良いらしい。

そんなジーナ氏のお部屋である。

…え?ジーナ氏について詳しいって?

またまた、ご冗談を。これくらい、ジーナスキーには当然のレベル、いや常識まである。そうであろう、同士諸君。

 

部屋に入ったとたん、ふわっ…と僅かに香る花の香り。…あ、これいつものジーナ氏の匂いだ。思わずばれないように深呼吸してしまう。これは良いものだ…。

 

「やっぱりエリックか…」

 

そう言ってきたのはこの部屋の主、ジーナ氏。

彼女はベッドに片膝を立てて座っていた。

ただ、なんだろう。その、ハァ…。とでも言いたげな顔は。失礼な。いや、正直ジーナ氏にならなにされても気にならないんだけど。

むしろ今ジーナ氏が座っているベッドになりたい。おいベッド、そこ代われ。

 

「ああ。明日もクアドリガ堕天に付き合ってもらうことになりそうだし、少しばかりのプレゼントを持ってきた」

 

「…プレゼント?」

 

という疑問符が彼女の頭に幻視できるくらい、何言ってんだこいつ、という表情が手に取るように分かる。ジーナ氏って分かりやすいよね。なお、ハルオミ氏には共感を得られなかった模様。

ジーナ氏といい、ソーマといい。割と分かりやすいと思うんだけど…。

 

とりあえず、彼女にプレゼント(脳天直撃弾4種&内臓破壊弾4種)を渡す。毎回ミッション後に

 

『撃ち足りない…』

 

とか言ってるし、喜んで貰えると思うけど…。

 

そう思ってジーナ氏の反応を伺うと、なにやらじっとバレットを見つめている。

やがて、じーっと見つめた後に顔をあげてこちらに質問してきた。

 

「…これ、あんたが作ったの」

 

「ああ」

 

せやけど。

それがどうかしたかな。

せやかて工藤!…服部は関係ないね。

 

やがて彼女はふーん、と言ってからぼそっと小さな声で呟いた。

 

「…ま、もらっとく」

 

そう言うジーナ氏の表情に変化は見られなかったが、まあ、嫌がられてはいないようなので良しとしよう。

 

「お気に召したなら良かったよ」

 

「…で、用件はこれだけ?」

 

「ああ。では、失礼する」

 

 

そう言って、俺は軽い足取りで彼女の部屋の匂いを思う存分に堪能しながら出ていった。

 

自室に戻ってから、ジーナ氏の自室に入れたことに興奮して

イヤッホオォォォォォウ!と叫んでしまったは、まあ、仕方のないことなのだ。




エリックくんの大変さを知るために、久しぶりにバーストでナイフ(オラクルポイント回復用)に20型ガット、ランク1のよろず屋で買える最弱スキルなしの盾を装備、ジーナさんとハルオミ氏のかわりにブレンダンで難易度6のクアドリガ堕天に行きました。
めっちゃ死にました。

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