しらす(。∀゚)
俺はその頃、ブラックファングと呼ばれる巨大熊を討伐していた。
「紅魔の里の周辺に住んでいる一撃熊のほうが強いけど、大きさはこっちのほうが一回りくらい大きいからこっちのほうが食糧いいでしょ。」
「食糧って人聞きの悪いこと言うなよ。俺が食べるわけじゃないんだぞ。」
俺は自分の足元にいる緑色のどろどろした生物に目を落とした。
そして目の前にいる失礼なことを言ってくる少女に目を移した。彼女の名前はリーン。なぜかついてきた。はっきり言って邪魔。
そして彼女とはなしているのは、ハカセと呼ばれているチート持ちの日本人。スライムの食料を探していると言ったらこの討伐に付き合ってくれた。紅魔の里を造ったり、何をしているのかわからないが、魔道技術大国ノイズで仕事しているらしい。
それとこのどろどろした奴はスライム。名前はまだない。
「ところでなんで紅魔の里なんて知ってんだよ。」
「前にハカセが連れて行ってくれたじゃない。」
「あれ?そうだっけ?」
「そうだよ、一か月くらい前にダストたちと行くときに。」
「マジで?」
「うん、マジで。」
その時に、後ろから殺気を感じた。
「ライト・オブ・セイバー」
クマの首をちょうど光が貫いた。
「ふう、ぎりぎりセーフ。」
「しかしお前はいつ見ても強いな。なんでそんなに強いの?」
「それは今夜いうよ。その代り奢って。」
「それって対等な取引か?すごい損している気がするのだが……」
「まあいいじゃん俺の素性が明らかになるんだから。つーかお前らすごくうるさい。」
俺たちはそんなとりとめのない話をして帰って行った。
3人忘れているとも知らずに。
***
その頃ノイズでは、魔王軍に対抗するための最終兵器を作るという会議が行われていた。その兵器を作るのが、なんとあのハカセということになっていていた。確かにチート持ちの日本人だから妥当な判断だとは思うが、それが王国を巻き込んで彼自身の破滅の道を急ぐことになろうとは当時は誰も考え付かなかった。いや、あれも彼の適当な性格が大半を占めているとはいえ、事故みたいなものだから誰も考え付かなかったのも当たり前かもしれない。しかし惜しい人を亡くした。
***
その晩、俺が話すはずだったのになぜか彼から愚痴を聞かされた。
「キース、テイラーはまだいいとしてダストはめんどくさかったよ。もう何杯奢ってやったかわからないぜ。」
どうやらこの三人を忘れて、絡まれていたようだ。
「忘れていたお前が悪い。」
因みに俺がかたずけた巨大熊は、あのスライムが食べた。
あれだけで相当でかくなった。
「いや、お前も忘れてただろ。お前ズルいぞ。」
「どこまでズルくても勝負を制すればいいだろう。敗軍の将兵を語らずって言うし。」
「意味違くない?」
「ひとまず勝てればいいんだよ。」
「暴論だな……っていうか、お前が自分語りする。約束だったよな。ほら奢ってやるから早く早く。」
「わかった。じゃあまずは名前から。俺の名前は早川幸太郎。」
***
俺の名前は早川幸太郎。
死亡宣告を受けた時に、瞬時には何が起きたか理解できなかった。
最後の記憶は眩しすぎるほどの日差しの中、落下してきた鉄柱だった。この世には未練たらたらだったから女神から異世界移住の話を受けた時は正直うれしかった。しかもそれに加えてチーと能力をくれるというし、異世界では魔法も使えて魔王を倒せば願いを一つかなえてくれるという。
え?どんな能力をもらったのか?嗚呼、お前知らなかったか。俺がもらった能力は経験値の量に正比例して各種能力が上がって、スキルポイントがもらえるという能力だ。
それが本当に良い能力なのかだって?ふんバカ言うな。レベルじゃなくて経験値だぞ。
ツーカそうじゃなくちゃここまで強くなってないだろ......
***
翌日俺はベルゼルクの王都まで来ていた.....