IS学園で非日常   作:和希

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七話 約束

 SHRが終わった瞬間外に逃げ出す。それが俺の選択だった。千冬さんが号令をかけた直後に、千冬さんより早く出る。そうすればISも展開不可能。俺を暴行しようにも教師の前では不可。よって残った一夏が標的になる。目論見を果たし無事外に出る。後ろから追いかけてくる気配は無い。ゆっくりと戻って、不思議な光景を目にする。あの二人が、動いていない。他の女子と一夏が話し合いをしている。……かなり考え込んでるんだな。まっ、なら問題ない。大人しく机に戻って次の授業の準備をしながら色々な人とおしゃべりに興じる。

 

 

 

 

 「お前のせいだ!」

「あなたのせいですわ!」

昼休み開口一番に一夏に対して言った言葉。流石に理不尽かと。山田先生に注意五回、千冬さんに三回叩かれている。学習するべきだろう。とりあえず学食行こうと提案する。多分早めに行かないと、アイツが待ってるだろうから。数名のクラスメイトも付いてくる。前はもっとひどかったけどね!一応、トップクラスの美少女が二人付いてるので諦めてるのが多い。二人がいるのって結構助かってるんだよね。

券売機で醤油ラーメンと餃子を注文。他はいつもと同じようにうどんや洋食ランチなど。

「待ってたわよ、一夏!希!」

立ちふさがるのはかなり嬉しそうな鈴。今朝のが効いてるんだろうな。ただし立ち塞がれるほど大きくは無い。とは言え代表候補生、十ヶ月から訓練したとして、俺は訓練一ヶ月半と柔二年。体格差を考えれば肉弾戦では何とか勝てるレベルだろうか。正直怪しいと思うが。柔道なら流石に負けはしないと思うけど。単純な筋力勝負も。

「とりあえずそこどこうな?通行の邪魔だ」

ちなみに俺は地味にこういうのが大嫌いだ。目の前に広がって通行の邪魔をする連中は。

「あ、ごめんごめん」

言われてすぐどく鈴。よろしいよろしい。

「ありがとね、すぐ連れてきてくれて」

「よー分かっとるな。それにしても、今朝はすっごい慌てふためいてたな」

ニヤッと笑う。そうすると顔を赤くして

「し、仕方な……じゃなくて!べっつに!嬉しくて慌てたわけじゃないわよ!」

はいはい、機嫌がいい時、お前は見てるだけでこっちも和みそうになるんだよ。感覚で分かる。

「それにしても久しぶりだな。ちょうど丸一年ぶりになるのか。元気にしてたか?」

一夏が見本みたいな言葉を投げかける。

「げ、元気にしてたわよ。アンタこそ、たまには怪我病気しなさいよ。希は元気じゃないのが想像できないけど」

「どういう希望だ」

傍から聞いたらお前大嫌いといってるのと同じだぞ、鈴。あと俺はいつだって元気だけど、その評価はどうだろうか?それより、

「あのな、幾らなんでも看病には来れないだろう……」

あんた風邪なの!?看病行くわ!と言って飛び出したとして、到着したら治ってるだろう。しかもそれに対して鈴が怒って殴るというオチも付くかも。

「あんたはうるさいわ!」

おお怖い。目の前にやってきた注文の品を受け取って席を確保。一夏は俺の正面に来るようにしてる。一夏はいつも隣の席で食おうぜ!と言ってくるがそこで座っちゃうらまれること必須。常に俺は正面を取り、隣は女子に譲る。俺は将来交渉役として大成できると思うんだ。

「対一夏限定でしょ」

「思考読めるのはやっぱお前と一夏だけか。一夏は箒にもセシリアにも読まれてるけど」

千冬さんにも読まれるけど。ちなみにあの二人は距離を計りかねているようで、一夏の隣はのほほんさんと鈴がゲットした。

「まあね。あんたとも長い付き合いじゃない」

だよね。

「鈴、いつ日本に帰ってきたんだ?おばさん元気か?いつ代表候補生になったんだ?」

「質問ばっかしないでよ。でもお母さんは元気よ。それにしても、アンタたちこそ、なにIS使ってるのよ。ニュース見たときびっくりしたじゃない」

一夏は納得できる面はかなりある。あの千冬さんの弟だから。でも俺は一般人みたいなもんだ。どうしても不思議だが。お陰で女性人権団体からの注目は全部俺だよ。ちょうどその時、二人が突撃を決めたようで一夏と鈴の関係を聞いてくる。付き合ってるのかといわれてツンデレ返しをしようとして、全く意に返さない一夏の返答でご機嫌斜めになる。そんでもって一夏によるお互いの説明が終わる。

「初めまして。これからよろしくね」

「ああ。こちらこそ」

火花が見えるのはISの無駄効果か、一夏専門係がとうとう極まってきたのか。どっちも嬉しくないことにかわりは無い。さっきも言ったけどISの効果なら武器を取り出すとき魔法陣でも出してくれよ。……幻想機動を使ってみるか。

「ンンンッ!私の存在を忘れてもらっては困りますわ。中国代表候補生、鳳鈴音さん?」

だが知らないと返してあたしが勝つよと宣言する。おお、かっこいい。相変わらず自信満々だな。

「俺、鈴とバトルしたいな」

「やめとくわ、全力で」

「お?負けると思った?」

「一回目は正直勝てる気がしないわよ。でも、二回目以降は全部私が勝つわよ」

「俺もそう思った」

セシリアが驚いている。あんなに正々堂々代表候補生に私が勝つと言いきったのに、俺に対しては一回目だけは負けると言ったのだからだろう。

「だって、アンタの小細工ときたら……第一、私と戦って情報収集するつもりじゃないの?」

「良く分かったね。代表候補生ともなると、色々黒い部分でも見てきたの?」

「その通りよ。あんたが自分は大したことが無いって言ったのが良く分かったわ。……いや、どうかしら……。あんたもやっぱ恐ろしいわ」

俺はだから飛びぬけた知恵の持ち主じゃないって。ともかく、もうそう簡単には騙せそうに無いな。昔はあんな騙しやすかったのに……。

「騙しやすくて悪かったわね!」

「むしろ良かった」

餃子が美味い餃子美味い、睨んでくる目を必死に避ける。

「鳳と希の関係は何だ?」

箒がうどんをごくんとして聞いてくる。確かに微妙には気になるよね。

「んー、どうだかね。俺は友達だと思ってる」

「あんたにおちょくられた数々、覚えてるわよ……」

恨みがましい目で見られる。

「協力した数も覚えてくれてるんじゃないの?」

「他の女に対してもでしょうが!」

「刺されたくないからな!第一贔屓はしてやったはずだ、お前が悪い。一番贔屓してやった自信がある!」

「一夏のネジが飛んでるのが悪いのよ!」

「何で俺!?」

その言い訳、二人目だよ。長年の付き合いがある奴はどうも同じ結論に達するようだ。俺も同じ気持ちだしね。と、そこで大声を出しすぎたのに気付いたのか、ちょっと体を縮めて

「ところで、アンタクラス代表なんだって?」

「お、おう。希のせいでな」

いつの間にか俺のせいになってるだと?そんな馬鹿な。俺じゃない俺じゃない、いつか過ちを……じゃなくて。

「あ、あのさあ。ISの操縦、見てあげてもいいけど?」

中々攻めるじゃないか!わが子の生長を見ている気分__

「アンタは私の保護者じゃないわ」

失礼。むしろ妹っぽい。で、期待の一夏は

「いや、大丈夫。希が格闘戦も射撃についても教えてくれてるし」

予想通りだね!実際には女の子にみっともないところ見せたくないって考えてるし。俺も同感だ。でもここでその選択はやめてほしいね。鈴は俺を見る。ただし、敵意を向けてではない。コイツは俺を理解しているから。

「前も言っただろ?練習相手は多いほうがいいって。お前、第三世代だろ?」

「ええ、もちろん」

周りがガバッと顔を向けるが気にしない。二人が敵意を向けてくるけど気にしない。

「あと俺より長い時間訓練をやってるんだぜ?俺より上手く教えれるかもしれないし」

とは言うものの、正直怪しい。鈴は考えるより当たって砕けての感覚主義だから。二人と同レベルのような気がする。

「二人もそれでいいか?」

俺はにっこりと確認を取る。

「……仕方ないな」

「……仕方ありませんわね」

「それと、勘違いしていないでよね。もちろん、希も公平に面倒見るわよ。だって、友達でしょ?一夏との関係を抜いてよ」

「ありがたいお言葉で。じゃあ頼むよ」

「もちろん」

それからは三人の探りあいをしながら食事が表面上は穏やかに進んだ。俺はそこまで干渉せず、一夏とISについて会話しながら。で、その時一夏がよく食事をご馳走してもらったという話になり、中華料理屋だったからね!というオチをつけた。鈴のドヤ顔から一転したの笑える。で

「親父さん、元気にしてるか?まあ、あの人こそ病気と無縁だよな」

「あ……。うん、元気--だと思う」

……元気、だと思う。つまり邪推するとしばらく会っていないということになる。だがさっきおばさんについてのときは何も無かった。と言うか、さっきお母さんは元気、って言ってたよな……邪推、したくは無い。その後、鈴が急激に話題を転換したからさらに邪推を進めそうになったがとどまった。

 

 

 

 

 「無駄な動きが多すぎる。だから疲れるのだ。もっと自然体で制御できるようになれ」

厳しいお言葉を一夏を直撃する。ちなみに、箒がISを借りれた為に近接訓練をしようとしたら、セシリアと嫉妬でバトルになり、一夏がどっちつかずの反応をしたため二対一でぼころうとした。で、俺は初めて二対二で戦うチャンスだと思ってドンチャン騒ぎに参加。一夏と組んでコンビが磨けていない二人を叩き落した。だが主に一夏と箒で戦った為、このお言葉を受けることになった。

「お前たちは仲が悪いとは言え、いい所見せるんだったらもう少し協調を覚えような?」

「うるさい!」

怖い怖い。ま、俺は人を本当に好きになった気持ちが分からないからどうしようもない。俺が経験したのはちょっとした、淡い恋心だったから。すぐ諦めることになってしまった。

本当に好きになったら計算とかは全く出来なくなるのだろうか。そんな不思議な感じがするのだろうか。常に打算とかを巡らせてる自分でも。想像が付かないな、あいつらみたいに慌てふためくようになるなんて。

「一夏っ!希っ!」

その時ちょうど鈴登場。今日はちょっと用事があるようで訓練参加は無理のようだった。が、ここで欠かさずポイント稼ぎに馳せ参じたようだ。タイミングは俺が教えた。携帯とかISを展開していても使うことは出来る。ISってマジ便利。一人一台……あったら、バトルが渋るな。空を舞いながら両陣営の機体が一斉放火、その隙を近接機体が何百と突っ込んで……マジ楽しそう。空に数万の機体が飛び交って、あー、めっちゃ楽しそうだなー。

「トリップすんな。はい、おつかれ。タオルとスポーツドリンク」

ちゃんと二組渡してくれる。もちろん一夏と箒じゃなくて、俺と一夏の分だろう。徹底的にお前は敵だと言いたいようだ。

「ありがと」

「サンキュ。あー、生き返る」

ちなみに、冷やしたスポーツドリンクは美味いが体を傷つける。一夏が教えてくれた。が、その教えは千冬さんからだろうと思ってる。

「あんたたち、あいかわらず健康志向よね」

「そりゃ、健康に長生きした方が人生楽しめるからねぇ」

人生は長く生きれたほうがいい。それも、健康に健全に。でも国家的に見ると老人はさっさと死んでくれた方がいんんだろうけど、自分たちのじいさんたちになるといやだってなるよね。他の人たちもそうだから、老人は増え続けるわけだ。

「後で泣くのは自分と自分の家族だ」

「二人とも良かったね。末永く居れるようだ」

「うるさい!」

「うっさい!」

一夏は何のことだ?と疑問符を浮かべている。本当にコイツは……直球告白以外どうしても落とせる気がしないな。しかも好きだ!でも誤解される可能性が高い。どうせ言うなら、将来結婚したいという意味で、好きだ!愛してる!ぐらい言わないと無理だろう。同姓に対しては本当に察しがいいのになぜだろうか。

が、そこで箒が仕掛けた。

「一夏、私は先に帰る。シャワーの件だが、先に使っていいぞ」

「おお、そりゃありがたい」

「では、また後でな。一夏」

攻勢を仕掛けようとしているが、俺がいるのをわすれていないか。というかこの子本当に脳筋だな。戦略もくそもありはしない。……いや、一応優位に立ってると思わせれるのか?同棲でないにしても、同じ部屋のシャワーを許す仲だって見せ付けるための。

「……希、どういうこと?」

俺に聞いた方が早いと判断したか。確かにそうだけどさ。……しゃあない。箒が睨んできてるが、しゃあない。

「別に。俺と一夏は箒とルームメイトの人に頼んでシャワー使わせてもらってるんだ。前までは剣道場だったんだけど、そっちの方がいいだろうって」

ちなみに、移動するのが面倒になった俺が吹き込んだだけ。俺にも使わせることを条件に。早朝トレーニングは朝起こすの迷惑かなと思ったが、箒のが早起きで使ってるし、まあいいかなって。

「なーんだ。……ねえ、私の部屋のシャワーを使っていいわよ?」

「いらん。私の部屋のシャワーがあるからな」

お前たちルームメイト考えてあげようね?頼んだ俺が言うのもアレだけど。二人が火花散らしているのを引き気味に一夏と眺めていた。

 

 

 

 「だーかーらー!二人に私の部屋のシャワーを使わせなさい」

「一夏が決めることで、一夏は私の部屋を使いたがっている。そうだろう?」

いや眺めてる分にはとても楽しい。実際にこの状況になったら胃がマッハで穴あいて病院だね。しかも他に+αするのだから尚更のこと。一夏はもしかして鈍感にならないと生きれないから鈍感になったのではないだろうか。生物の環境適応能力のなせる業か。ちなみに現在地廊下(俺たちの部屋の前)である。見物客が多い。それより気になるのがコイツのボストンバックだ。

「それよりさ。あんたたちと一緒暮らしていい?」

すっごい攻めるね。これで一夏の事を好きじゃないというんだからあきれて物も言えない。他にライバルいる事がかなりプレッシャーになっているのだろうか。顔がかなり赤くなりながら言う。本当に何も考えず突っ走ってるレベルか。まあ、肉体だけで見れば自分には全く勝ち目が無い、と思ってるだろうし。

というか千冬さんが許すわけ無いだろ。それすらも考えれないほど切羽詰まってるのか?……身近な人が不安定な状態になると、不安になるよな。両親とかが不安定だと、な。それも追い討ちかけてるのか?

「あのさ、一夏だけならまだしも、俺もいるんだが?」

「安心しなさい。あんたの事はとても認めてるわよ」

「ありがたいお言葉で。だがしかし」

箒に目を向ける。

「認めんぞ!」

怒るよねそりゃ。それにしても一夏の置いていかれっぷりがひどい。台風の目は穏やかである。ただ、いつの間にかひどい場所に飛び出ている可能性は否定できない。もっと加わらないとお前、いつの間にかひどい状況になってる事もあるかもしれないぞ?現在進行形かもしれないが。あ、過去にもたくさんあったな。

「ねえ、一夏。いいでしょ?」

「俺に振るなよ……」

「俺には優しさで出来てる錠剤は持ってないんだ。すまない」

俺に優しさを求めても無駄だ。世界ですら持ち合わせているのは厳しさなのに。少しはあると思うけど、この状況じゃ焼け石に水。

「とにかくならん!シャワーはこれからも私の部屋のを使う!」

「ところでさ、一夏。約束覚えてる?」

「無視するな!」

「へい、どーどー」

箒の前に移動して落ち着けのポーズ。少し冷えたのか木刀に伸ばした手を引っ込めてくれた。

「えっと、約束って小学生のアレか?」

へー、そんなのしてたのか。どんな内容なのか。聞いた事ないな。かなり重要そうな事だけど。

「う、うん。覚えてる……よね?」

この鈴を見ていると。

「えーと。鈴の料理の腕が上がったら毎日酢豚を__」

その時から鈴はラブだったのか。すごいな一夏。小学生ですら誑かす男一夏。

「そ、そうっ。それ!」

「__おごってくれるって奴か?」

バシンと頭をはたいた。確かにこいつは鈍いから分からなくても仕方ない。直球じゃないと分からないのだろう。でも一発軽く叩くくらいは許されてもいいはずだ。世界中のもてない男たちのために。俺のために。

「…………はい?」

気の抜けた顔をしている。

「何で叩くんだ!……ともかく。鈴が料理できるようになったら、俺にメシをごちそうしてくれるって約束だろ?」

「へい、どーどー」

さっきと同じように鈴に冷静になるように仕向ける。が、難しいだろうなぁ。一夏から見れば小学生の頃の友達との約束でも、鈴にとっては好きな男の子との将来の約束で、なおかつその思いをずっと抱えてきて、今日一年ぶりに再会したというんだから。しかも、憶測が当たってれば鈴は不安定な状況にある。なおさら縋り付きたくもなるだろう。目で俺をキッと睨む。

「折るなよ」

しょうがなく退いた。俺が身代わりになっちゃたまらない。

「いやしかし、俺は自分の記憶力に感心__」

バアンッ!いい音が響く。自分では鳴されたくないけどね。

「……へ?」

間抜け面の一夏。箒に目をむけ、その後肩を小刻みに震わせ、目にうっすり涙を浮かべている鈴の姿を見た。本人からしたら訳分からないだろうけど、女の子が泣いているってだけでかなり負い目感じるよね、一夏なら特に。それなりに善人ではないと思ってる自分でもヤバイとは思う。

「あ、あの、だな、鈴……」

すごいしろども。何が何だか分からないけどどうにかしないと、と思っている感じだ。

「最っっ低!女の子との約束をちゃんと覚えていないなんて、男の風上にも置けないヤツ!犬に噛まれて死ね!」

鈴はバックをひったくって出て行った。まあ、鈴とは数少ない友達だと思ってる。クラスで良く話す女子?知り合いだよ。のほほんさんとか如月レベルで友達といえるかな。ともかく、後からフォローいれないとな。

「……まずい。怒らせちまった」

「一夏」

「お、おう、なんだ箒」

「馬に蹴られて死ね」

今日の一夏は散々である。ま、こいつは女性関係では殴られても仕方が無い。しょうがない。刺されて初めて文句を言っていいレベルだ。

「なあ、希。助けてくれ」

「しゃーないね。でも、その約束って本当にそうだった?」

「いや、細かいところは微妙に違うと思う……って今になって頬が痛い!」

「緊急箱に何かあったけな。もしくは氷か」

しょぼくれた一夏を引きつれ、部屋に入る。ちなみに、周りで野次馬していた女子は馬鹿とか言って部屋に引き篭ったのも一夏に追い討ちをかけていた。明日は授業集中できないだろうな。

 

 

翌日、生徒玄関前廊下に大きく張り出された紙があった。クラス対抗戦日程表

一回戦の相手は二組、鈴


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