インフィニット・ストラトス~深緑の狂犬~   作:疾風海軍陸戦隊

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中嶋工業

「・・・・・ここが中嶋工業の本社か・・・・」

 

と、私は千冬さんに渡されたメモを頼りについた場所は天高く伸びる大きな近未来を舞台にした映画に出てきそうなビルであった。私はそのビルを見て

 

「たった40年でこんなに近未来的な建物ができるなんて・・・・ISといい人間の技術って言うのはある意味恐ろしいな」

 

と、そう呟き私はビルの中へ入る。そして受け付け辺りに行くと受付の人が

 

「いらっしゃいませ。あの・・・・どなたでしょうか?」

 

「え?ああ、私は織斑千冬さんの紹介で来た杉田清美と申します」

 

「はい。杉田清美様ですね話は会長から聞いております。部屋までご案内しますのでこちらへどうぞ」

 

と、そう言われ私はその人についていき車内を案内される。修理室や開発室などの部屋なんかを通り過ぎ、そしてエレベータに乗り最上階へ行く。そしてエレベーターが止まり降りると目の前に大きな扉がありそこには「会長室」と書かれていた。

 

「ここが会長室です。少々お待ちください」

 

と、そう言いドアの傍に会ったインターホンを鳴らし

 

「中島会長。例のお客様がいらっしゃいました」

 

とそう言うとインターホンから

 

『入ってもらいなさい。後、あなたはここまででいいわ。お客様の案内ご苦労ね』

 

と、そこから女性の声がし、それを聞いた女性社員は

 

「はい。かしこまりました。・・・・・・・では私はここで失礼させてただ来ます」

 

「ああ、案内ありがとうございました」

 

と、私は社員の人にお礼を言い社員の人はエレベーターに乗り下へ行ってしまった。そして私はドアをノックすると・・・・・

 

『所属部隊と階級と名を言いなさい』

 

と、ドアの向こうから声が聞こえる。もしや・・・と私は少し笑い、そして

 

「日本国海軍343航空501『抜刀隊』副隊長。杉田清美曹長です!」

 

と、そう言うと

 

『入りなさい』

 

とその言葉を聞き、ドアを開けて中に入ると

 

「あの紫電改やあなたの写真を送られるまでは信じられなかったけど、まさかこの歳で再会できるとは思わなかったわね、先任曹長殿?」

 

と、部屋の奥のオフィスの椅子に座った女性が笑ってそう言う。40年たつとはいえその笑顔はいまだにあの時の面影があった。私はドアを閉めそして敬礼する

 

「お久しぶりだな。中嶋悟子整備長、いや中嶋大尉」

 

そう言い、私は敬礼をする。そう、あのオフィスに座っている彼女が40年前、343航空隊の航空隊の戦闘機を万全の状態で戦場へ飛ばせた縁の下の力持ちである整備隊の整備長、中嶋悟子大尉であった。すると中嶋さんはふふっと笑い

 

「まあ、そんなに硬くならないで、座りなさい。お茶や羊羹もあるわよ。それと敬礼や階級名で呼ぶのもなしよ。ここは軍の施設でもないし、それに今の私はもう軍人じゃないのだから」

 

と、にこにこと笑う中嶋さん。私は席に座り

 

「それにしても中嶋さん。変わっていませんね」

 

「あら?そうかしら。もう60歳のおばちゃんよ?」

 

「いいえ、外見ではありませんよ。中身は清々しいくらいに昔の・・20歳のお姉さんころのままだと私は言いたいんです」

 

「そうかしらね?」

 

「そうですよ」

 

と、互いに笑う。

 

「・・・・で、どうです整備長。私の紫電改の具合は?」

 

「ああ、幸い計器とエンジンは死んでいないわ。外装とプロペラを新しく変えちゃえばすぐにでも飛べるわ。まさかこの歳になって戦闘機の整備をする羽目になるとね~まあ、やるのは私じゃなくてうちの社員とその整備の責任者の私の孫の麗羅がやるんだけどね。ああ、腕は保障するよ。私に似て寝る間も惜しんで機械いじりとかが好きな子でね~」

 

「そ、そうですか・・・・・・」

 

「それにしても織斑千冬があの紫電改を持ってきたときは心臓が止まるかと思ったわ。だって運ばれたのはレプリカとかそう言うのじゃなくて本物のしかもあなたが乗っていた戦闘機だったんですもの。それに戦死だと思っていたあなたがタイムスリップして生きていたと知った時は本当にびっくりして夜も寝られなかったわ。世の中どんな事が起きるかわからないものね~」

 

「そうね・・・・あの戦争で撃墜された私が40年後の世界にタイムスリップ・・・・確かに世の中どんなことが起きるのかわからないものね。まさに「現実は小説より奇なり」とはこういう物ね」

 

と、私は中嶋さんに出されたお茶を飲む。すると中嶋さんが

 

「で、どうあなたから見てこの時代は?」

 

「はっきり言ってバカげていると思っているわ。ISの登場によって男女差別、女尊男卑の世界になったこの時代を私はあまりいい世界とは言えないわ。それならまだあの時の第三次大戦の時の方がまだましだわ。あの時代は男も女もない互いに力を合わせ苦しさも悲しさも分かち合い手を取り合い誰もが英雄であった時代・・・・・・・・」

 

と、私がそう言うと中嶋さんはため息をつき

 

「やっぱりあんたもそう思うかい。確かにあんたたちがいなくなってこの国・・・・・いやこの世界はISの登場で大きく変わってしまった。確かに平和な世界にはなったが、代わりに今、杉田さんがいった通りのことになっちまったよ。こんな世界、疾風大尉たちが見たらなんて思うんだろうね・・・・・」

 

「さあね・・・・・ただあいつがこの世界を見たら落胆していただろうな」

 

と、中嶋さんの言葉に私も頷く、もし疾風隊長が生きていたら、すごく嫌な顔をしていただろう。あいつは男女差別やそう言うのをひどく嫌う人だったからな・・・・私より一つ下の子供だったけど・・・・

 

「そうかもしれないね・・・・・・・さて辛気臭い話はここまでにして。杉田さん、あなた私にただ会いたくてここに来たんじゃないわよね?」

 

と、さっきまでお茶を飲んでのほほんとしていた中島さんの目つきが変わった。その目は企業の会長の目ではなくあの頃と同じ軍人としての鋭い目で合った。なるほど・・・・軍人としての気迫はいまだに健在か・・・・

 

「ええ、私がここに来たのは他でもない。私の使用しているISのことだ・・・・・・あれを送ったのはあんただな?中嶋さん・・・・いえ大尉」

 

と、私は鋭い目でそう言うと中嶋さんは

 

「何を根拠に?参考までに聞かせてもらえるかしら曹長?」

 

「簡単な推理さ。あの時送られたISの装備の銃器に中嶋工業と書かれていた。それだけじゃないわ。何よりあのISの塗装の深緑色はあなたしか作り出せない色。よってあのISを送ったのは中嶋工業、しかも私のことを知っているあなたしかいないのよ中嶋大尉」

 

と、わたしはじーと中嶋さんを見ると中嶋さんは

 

「はははっ!半分正解だよ杉田。確かに銃器や塗装は私たちがやったわ。でもあれはあなたがこの時代に来るまである人物から預かっていた物を塗装し武装を付けただけだよ。だから正確には送ったのは私じゃないわ」

 

「ある人物?」

 

「ええ、あなたが一番よく知っている人物よ。彼の天災篠ノ之束の祖母さ」

 

「・・・・・・・まさか」

 

「ええ、察しの通りよ。あのIS「紫電」をあんたに送ったのは篠ノ之道子よ」

 

「っ!?」

 

私は中嶋さんの言葉に目を丸くする。やっぱりあのISといいあのイニシャルのM・Sの文字も・・・・それ以前になんで道子が門外不出にし封印したISを中嶋さんに預けたんだ・・・

 

「な、なんで道子が・・・・・・」

 

「さあね。理由はわからないわ。ただあいつは亡くなる前に私の所を訪れて、ISを私に託し。もしあんたが現れたら、渡してくれと言われただけだ」

 

「そうか・・・・・」

 

と、私はそう呟く。もしかして道子の奴、私がタイムスリップすることを知っていたのか?それで私にあのISを送ったのか・・・・・そう考えていると不意に後ろの時計を見る。今の時刻は夜の8時を過ぎていた

 

「あ、すまない中嶋さん。私そろそろIS学園に戻らないと、9時に門限なので」

 

「そうかい。帰りは気を付けてね。何なら秘書に頼んでIS学園まで送ろうかい?」

 

「いや、気持ちだけ受け取っとくよ。今日は忙しい時間の所、間をつくってくれてありがとな、中嶋さん」

 

「いや、いいさ。久しぶりに旧友と話せたんだしね。それにしても狂犬と呼ばれ恐れられた先任曹長様が今では一介の学生なんてね~」

 

「言っとけ。それじゃあ、またな中嶋さん」

 

「ええ、また会えるのを楽しみにしているわ。それと私は君の味方だよ。何か困った時があったら協力するから気軽に電話してね」

 

「ああ、その時は頼むぜ整備長」

 

「うん。機械についてはお姉さんに任せないさい」

 

「今は婆さんだけどな」

 

「ふふ、そうね・・・・あ、それと後であなたのISに追加したい装備があるのよ。まあ、それは後日、資料と一緒に送るから楽しみにしててね」

 

「ああ、わかった。じゃあな」

 

と、そう言い私はお茶を全部飲むと立ち上がり部屋を出ようとすると

 

「ねえ、杉田。最後に訊きたいんだけど」

 

「なに?」

 

「あんたは篠ノ之道子の親友だと聞いたんだけど。その子が私の前に現れISを預けたたのは白騎士事件が起きる10年前のことなんだよ。なぜ彼女がそんな前からISを持っていたのか、杉田。何か知っているか?」

 

と、中嶋さんがそう訊くと

 

「さあ・・・知らないね」

 

と、そう言い私は部屋を出るのであった。そして残された中嶋はふっと笑い

 

「やれやれ・・・・・40年たって見てもあの狂犬のような目は健在ね・・・・・さて、こうしてはいられないわね。すぐに作業にかからないとやることがいっぱいだわ」

 

と、そう言い中嶋は椅子に座り誰かに電話を掛けるのであった。

 

 

 

 

 

一方、電車の中、杉田はさきほどの中嶋との会話をを思い出していた

 

『その子が私の前に現れISを預けたたのは白騎士事件が起きる10年前のことなんだよ。なぜ彼女がそんな前からISを持っていたのか、杉田。何か知っているか?』

 

「(・・・・・残念だけど、それは言えないわね・・・・・あいつとの約束を守るためにもね・・・・)」

 

と、そう思い、杉田はIS学園へと帰るのであった。

 

 

 

 

 

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