インフィニット・ストラトス~深緑の狂犬~ 作:疾風海軍陸戦隊
「悪いな一夏、鈴音。後は私に任せてくれ。ここから先は私の戦場だ」
一夏たちの目の前に現れたのは深緑のISを装備し20ミリ機関砲を片手にココアシガレットを加える清美の姿であった。
「杉田!?」
「おう、一夏、鈴音。怪我はしてないか?」
「あ、ああ・・・・今のところは・・・・」
「私も・・・・・」
一夏と鈴音がそう返事すると清美は自分の機関砲に銃弾を装填しながら
「そうかい。じゃあ、あんたたちはすぐ後ろへ下がって滑走路でボケッとしているバカを連れて行け」
と、いつもと同じさばさばとした口調だが普段おだやかな雰囲気と違う清美に二人は一瞬驚くが
「な、何言っているのよあんたは!?」
「そうだよ清美。俺たちはまだ戦え・・・・「息切れして、苦戦しているのにか?」・・・っ!」
清美の言葉に一夏は言葉に詰まる。確かに先ほどの試合で互いの体力をかなり使った上乱入者である黒いISとの戦闘。正直言って二人が戦える体力はあまりなかった。
「で、でも。あんたのIS、見れば第一世代じゃない。そんなんであんたあのISに太刀打ちできるの?」
鈴音が強い口調で言うと、清美は
「なめるんじゃないわよ。これでも私はラバウルや欧州での激戦を潜り抜けたんだ。あんたらとは潜り抜けた修羅場の数が違うんだよガキども。たまには年上の言うことを聞け」
「年上ってあんた、私たちと同じ年じゃない!それになにわけのわからないことを言って・・・・・」
「それにISや武器はスペックがすべてではないわ。肝心なのは使い手の技量よ。話がそれたわね。とにかくあんたたちは先に避難しな。それにさっきも言った通りあそこの滑走路に一般人がいるしな。それでも嫌なら後方に下がって安全地帯で見物していな」
「でも!!お前ひとりを置いていくなんて・・・・」
と、いまだに滑走路にいる箒を少し睨む清美に一夏は納得しないのかそう言うと
「くどいぞ、それにさっきも言ったように。ここからは・・・・・・」
と、清美は20ミリ機関砲のコッキングレバーを後方へ引き
「私の
と、殺気を含んだ狂気の笑みでそう言うと二人の背筋が凍る。クラス代表候補決定戦で見せたあの笑みよりも怖い狂気の笑み。そうまるで狂犬が獲物に向かって唸っているようなそんな怖い笑みであった
「わ、わかったわ・・・・・でも、あんたが危なくなったら、後方から援護射撃するけどいい?」
「ああ、勝手にしな。ほら、さっさと行けよ」
「わかったわ。行くわよ一夏」
「でも、杉田が・・・・」
「今、私たちが残っても足手まといになるだけよ。今は杉田を信じよう」
鈴音がそう言いが一夏は
「でも!!俺だって・・・・・」
と、いまだに引き下がらない一夏、すると清美は静かに一夏のところに行き、そして無言で一夏の腹を殴り、気絶させる
「一夏!杉田あんた何を」
「多少荒っぽいが話の分からねえガキにはこの方が手っ取り早いしな。さて鈴音、時間がねえんだ。さっさと後方に下がってくれ。あ、それとね・・・・・」
と、杉田は鈴音に何か小声で言うと鈴音は
「わ、分かったわよ……でも気をつけてね……」
と、そう言い、鈴音は気絶した一夏を抱えて後方へと下がるのであった。そして杉田は
「勇敢な行為と無謀な行動を間違えるなよ一夏・・・・・」
聞こえないくらい小さな声でそう言うと、黒いISに武器を向け
「さて、待たせて悪かったわね~それじゃあ、勝負と行こうかね?」
杉田はにやりと笑いそう言うが、黒いISは無言のままビームを放つ。その攻撃を杉田はよけ
「おや、おや、無言で攻撃とはずいぶん無粋じゃないか。ここはお約束の自己紹介をするのが礼儀という者じゃないかい?まあ、そう言うのも悪くは無いがな!!」
と、そう言い杉田は黒いISに向けて機関砲を撃つそして・・・・
「おっおっおー♪オ~レたっちヒヨコの訓練兵~恐るるものなどなにもない~♪」
と、彼女は飛行訓練学校のころ、教官に歌わされた歌を歌いながら機銃を撃つ
「オ~レ~たっちヒヨコの訓練兵~ナチス、ファシストぶっ殺す~♪」
と清美は黒いISに機銃弾を撃ち込みながら陽気に歌っている。無論、相手もただやられるわけにはいかないと素早い動きで
銃弾をよけビームを発射するその攻撃を清美は避けると
「へ~さっきよりもいい動きになったじゃないかよ。いいね。こういう奴と戦うの私は好きだわ!」
と、そう攻撃しながらそう言う清美だが、彼女は冷静に相手の動きを分析していた
「(それにしても、このIS・・・・動きが人間ぽく無いね・・・・どちらかというと機械的な動きだわ・・・・・もしかして)」
と清美はそのISの動きに何か気が付く。そして清美はにやりと笑い
「さて・・・・・私の予想が当たっているか、試させてもらうわよ」
と、そう言うと清美はそのISに機銃を放ちながら急接近。黒いISは怯まずにビームを放つ。そして清美は20ミリの弾丸が切れると、機関砲を黒いISに向けて投げつけた。無論、黒いISはその機関砲を腕で弾く。だが、それは清美の作戦。相手が物を投げた時、必ずそれを避けるため、避けるか手に持つ者で弾き飛ばす。だが、それは一瞬の隙を与えることになる。清美はその隙を見逃さず腰に差した軍刀でそのISの腕を斬り裂く、だがその時、黒いISは痛みを感じていないのかすかさず清美の腹を蹴る。清美はすかさず刀で蹴りを防ぐが、その時バランスを崩し倒れる。しかもその時の蹴りの衝撃で片腕に激しい痛みが襲う。しかもその腕は思うように動かない
「(まずいな・・・これは腕、やっちまったかな?)」
そう思いつつも黒いISは残った腕を清美に向けビームを溜める。それを見た清美は
「腕を切り落とされても、痛みを感じずに蹴りをし私の腕に怪我を負わせるとは。なかなかのファイトだ。だが残念ね・・・・・・私はただの囮よ・・・・セシリア!鈴!!」
と、そう叫ぶと黒いISの頭上や側面からビーム攻撃が炸裂する。そう清美が鈴に言ったのはこのことであった。そしてセシリアの放った一発のビームが貫通し、そして鈴の放ったビームが黒いISの顔面に命中し黒いISはよろける。そしてビームの命中した所からスパーク音と火花が飛び散っていた
「やっぱり機械だったか」
そう、あの時清美はあの黒いISが無人機だということに気が付いていた。人間にしてはワンパターンな動きで何より腕を切り落とされても平気な人間なんてなかなかいない。そのため清美がその黒いISが無人機だということに気が付いたのだ。だがその無人機は立ち上がりそしてセシリアに空けられた部分が再生し始める。
「こいつ、再生機能がついているのか?」
このまま再生されるとまずい。そう思った時セシリアに空けられた部分に赤いコアみたいなのがちらっと見える。あれは確か・・・・・この時、清美は前に道子が教えてくれたISの動力である赤いコアのことを思い出した。
「あれを壊せば・・・・」
そう思い。私は腰のホルスターに入れていたルガーを手に取りそのコアに向けて発砲した。そして放たれたパラベラム弾はそのコアに命中しコアは粉々になる。そしてその無人機はガクッと項垂れ、倒れるのであった。そして無人機はそのまま動かなかった。
「はは・・・・やったか」
と、そう言い私は胸ポケットからココアシガレットを一本だし咥え破壊した無人機を見る、
「武装親衛隊やテロ共よりは少しだけ骨があったわね・・・・て、いてて…やっぱり腕折れてるね」
と、私は蹴りを入れられた腕を抑えて、そう呟くのであった。全く私もここに来て少し腕が鈍ったかな?そう思いながら私はアリーナを離れるのであった。
「さて・・・・この後、何が起きるのかしらね・・・・・・」
と、そう呟くのであった。そしてその後、私は学園長室へと呼び出されるのであった