インフィニット・ストラトス~深緑の狂犬~   作:疾風海軍陸戦隊

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学園長と事情聴取

あの乱入者事件が終わった後、清美はすぐに保険室に行き手当をしてもらい。今、廊下を歩き学園長室へと向かっていた。なぜなら保健室で手当てをしている最中、あの乱入者事件で迎撃にあがった専用機持ちや、その関係者が学園長に呼び出されたのだ。そして・・・・

 

「すみません。遅くなりました~」

 

と、私は学園長室に入ると、そこにはセシリア、箒。山田先生や織斑先生など、一夏を除いたメンバーがいた。そして彼女たちの真正面には白髭を生やした初老の男がいた。彼がこのIS学園の学園長である轡木学園長だ。

 

「いいえ、問題ありませんよ。ちょうど皆来た所ですから」

 

「そうですか・・・・それよりも学園長。一夏・・・・織斑はどうしたんですか?」

 

「彼はいまだに気絶して保健室で休ませているよ。それよりも杉田さん。怪我した腕の方は大丈夫ですかな?その腕を見る限り結構なダメージに見えますが?」

 

「ええ、あの攻撃で骨にひびが入りましたが、別に大したことはありません」

 

と、私がそう言う。そう保健室で見てもらった結果、攻撃を喰らった腕の骨にひびが入っていたのだ。もしISの装甲や刀が無ければ、腕が捥げていたところだ。それよりも一夏の奴。まだ気絶しているのか……少し力入れすぎたかな?現に箒の奴、さっきから私のこと睨んでいるし・・・・・

 

「なるほど、なるほど。さて、織斑一夏君以外集まったことですし、ではもう一度事件の内容を確認しますね?」

 

と、轡木学園長が今回の事件の資料を見ながらふむふむと頷き、そう言う

 

「まず、一組対二組のクラス対抗戦中に、突如バリアが謎の無人機ISの攻撃で破壊され、そしてその無人機がアリーナに侵入した。そうですね織斑先生、山田先生?」

 

「「はい」」

 

「ふむ、では次に、対抗戦に参加していた織斑一夏さんと鳳鈴音さんは侵入者を迎撃。始めは善戦していたが、やがて相手に押されてピンチなところを杉田清美さんが助けに入った。これも間違いありませんね?」

 

「ええ、間違いないわ」

 

と、鈴音が答える

 

「そして最後に杉田清美さん。あなたはその腰に差している刀でアリーナの防御シールドを斬り裂き、生徒たちを避難させた後、すぐにISを装備し、その無人機相手に戦い、撃破した・・・・・・これも合ってますね?」

 

「はい。ですが正確にはその無人機を撃破できたのはセシリアや鈴音の援護射撃があったからこそです」

 

「なるほど・・・・・・・では、聞きたいことが二つあるので質問しますね。まず一つ目は杉田さん。あなたはその刀で核爆発にも耐えられるレベル4のシールドを斬り裂いたとの教師たちの証言がありましたが、どうやって強固なシールドを斬ったのですか?またなぜ斬ったのですか?」

 

「簡単な答えです学園長。たとえ、強固な壁でも一か所だけ脆いところがあります。私はただそこを斬り裂いたにすぎません。それとシールドを斬った理由も簡単です。もたもたしていたら、アリーナに閉じ込められていた生徒たちがあの無人機の攻撃に巻き込まれ被害が出る可能性が大きかったためにシールドを破壊したのです」

 

「なるほど・・・・・わかりました。では二つ目、あなたは無人機襲撃の時、織斑一夏さんや鳳鈴音さんを避難させるとき織斑一夏君の腹を殴って気絶させたとありますが、それは事実ですか?もし、事実ならなぜそんなことをしたのですかな?」

 

と、そう訊くと清美は少しため息をつき

 

「あの時の一夏は体力の限界の上、戦いに関しては全くのど素人。不本意だったが、ああでもして気絶させなければ奴はあの無人機に飛び込んで大怪我を最悪の場合は死んでいた可能性がありました。ですから私は彼の腹を殴り、強制退場させたのです」

 

 

「なるほど、事情は分かりました」

 

と、学園長が納得したように頷くと、箒が

 

「ふざけるな!一夏がど素人だと!あいつはああ見えて強いんだぞ!あんな相手、お前さえ乱入しなければ勝てたんだ!」

 

と、そう怒鳴ると、私は

 

「あ~そうそう、すっかりあんたのことを忘れていたわ篠ノ之箒・・・・・」

 

と、そう言うと杉田は無表情で箒のもとへ行く

 

「な、なんだ?」

 

「いえ、ただ、あんた怪我はしてないよね?」

 

「ああ・・・・それがどうかしたんだ?」

 

「それともう一つ。あんた殴られて怒られたことある?」

 

「そんなのあるわけないだろ!!私は怒られたことなど一度もない!!」

 

と、箒はじっと清美を睨んで言うと

 

「そうか・・・一度もか・・・・それは可哀そうな奴だな・・・・・・・・なら、歯食いしばれ」

 

「え?」

 

と、そう言った瞬間

 

バゴォーン!!

 

「「「「っ!?」」」」

 

すさまじい音とともに箒が吹っ飛ばされ壁にたたきつけられた。そして箒の前には拳を振り上げた清美がいた。そう清美が箒の顔面を思いっきり殴ったのだ。箒は殴られた頬を手で押さえ

 

「なっ!?い、いきなり何するんだ!!!」

 

と、怒鳴るが、清美は

 

「てめぇ・・・・・自分が何をしたのかわかっているのか。篠ノ之箒?」

 

殺気を含め怒りを込めた言葉で清美は静かに言う

 

「何をって・・・・・・」

 

「わからなければ教えてやる。貴様は危険地帯であるアリーナの滑走路に丸腰でいたんだぞ。それがどういう意味か分かっているのか?」

 

「何を言っている!私は一夏に喝を入れようとしていただけだ!!それのどこが悪いっていうんだ!!」

 

「はっ!馬鹿かてめえは!!たかが喝入れたぐらいで戦況が変わるわけねえじゃないかよ!そんな中そんな馬鹿なことをして、てめえ死にたいのか!」

 

「うるさい!!うるさい!!貴様が・・・貴様が出しゃばらなければ一夏は勝てたんだ!!」

 

と、そう言い箒が清美に殴りかかろうとしたとき

 

「馬鹿野郎っ!!!」

 

清美がそう言い目にもとまらぬ速さで箒のもう片方の頬を殴る。そのパンチに箒は倒れ清美の方を睨むんだが

 

「あの時無人機はお前を攻撃しようとしていた。もし奴の攻撃を喰らって怪我・・・いや最悪の場合、お前が死んだら一番責任を感じるのは一夏なんだぞ!!」

 

「っ!?」

 

清美の言葉に箒は目を見開く

 

「もしお前が怪我したり死んでもしたら。一夏はどんな思いをするんだ。きっとお前を守れなかったと自分を責めるぞ。お前は一夏にそんな思いをさせたいのか?箒、お前が幼馴染である一夏のことを大切に思うのなら、もっとよく考えてからしろ。勇気と無謀って言うのは全く違うんだからな・・・・」

 

「くっ・・・・・」

 

清美の言葉に箒が悔しそうに顔を歪めると

 

「そこまでです。清美さん。あなたは生徒を殴ったため反省文100枚の提出をかします。そして篠ノ之箒さんも今回危ない行動をしたため反省文200枚提出するように。異論はありませんね?」

 

と学園長がそう言う

 

「わかりました」

 

「・・・・・・はい」

 

「では、尋問、報告は以上とします。皆さん今日は本当にお疲れ様でした。今日はゆっくり休んでください。それと織斑先生と山田先生。そして杉田清美さんは残ってください」

 

と、そう言うと教師二人と清美以外の生徒は部屋を出るのであった。

 

「あ、あの・・・・・学園長。まだ私に何か?」

 

と、清美がそう訊くと学園長はジーと清美を見つめると

 

「・・・・・やはり、母の言った通りの人ですな」

 

「・・・・・はい?」

 

清美は学園長の言葉に首をかしげると学園長は

 

「あなたのことは織斑先生や山田先生から詳しく事情は聞きました。タイムスリップ・・・・・にわかに信じられない話ですが、あなたの行動や、そして先ほど無人機や前のクラス代表選で見せた空戦能力。そしてどんな相手にもはっきり言う正義感・・・・・・子供のころ母に聞かされた通りの方ですね杉田清美曹長。あなたのことは母からよく聞かされたのですよ?」

 

「あ、あの・・・・・母って言うと」

 

清美は学園長の言葉が理解できず首をかしげながらそう訊くと

 

「あ、失礼。さっき言った通り私の苗字は轡木なのですが、母の苗字は結婚する前は「源田」と申しまして・・・・・・」

 

「源田?もしかして・・・・・・・」

 

「はい。お察しの通りです。私の母のもとの名は源田静。かつて日本国海軍戦闘機部隊の精鋭部隊343航空隊。通称剣隊の司令官をしておりました」

 

「源田のお袋さんの・・・・・・・」

 

「はい。あなたのことは良く聞かされておりました。喧嘩早くて乱暴ではあるがその反面、勇猛果敢で誰よりも平和を愛し正義感の強い方だと。今のあなたを見てそう思いました・・・・・・」

 

「あ・・・・いえ、その」

 

「あ、あの・・・・どうかしたんですか杉田さん?」

 

清美が何か驚いているのを見て山田先生が首をかしげると織斑先生は

 

「山田先生、無理もない。自分の上官だった人の子が目の前にいるんだから。清美が驚くのも無理はない」

 

と、そう言うのだが清美は

 

「あ・・・・いえ、織斑先生。それもあるんですが・・・・・・・」

 

と清美が一呼吸すると

 

「源田司令官。やっと結婚できたんですね・・・・・・」

 

「そこっ!?」

 

私の言葉に山田先生は驚く。そして学園長は笑いだし

 

「あははは!確かに母もよく『自分が結婚できたなんて夢のようだ』と、そう言っていましたね」

 

確かに源田司令官は美人ではあったが男勝りで、すぐ拳で語るような熱血漢だったな・・・・合コンが失敗に終わった時、よく私や隊長を巻き込んではやけ酒に付き合わされたっけ・・・・・そう清美は昔のことを思い出していると学園長はコホンと咳ばらいをし

 

「ま、とにかく杉田さん。話は以上になります。止めてすまなかったね・・・・」

 

「いえ、では・・・・「あ、それと・・・」なんですか?」

 

「曹長。いきなり違う時代にタイムスリップして大変でしょうが、この時代で頑張ってください。何か困ったことがあればいつでも頼ってください。私はいつでも協力しますよ」

 

と、そう言うと清美はふっと笑い

 

「お心遣い感謝します」

 

と、そう言いうと学園長に敬礼した後、部屋を出るのであった。

 

 

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