インフィニット・ストラトス~深緑の狂犬~   作:疾風海軍陸戦隊

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修羅

IS学園にやって来た新たな生徒 男子で2番目のIS男性パイロット『シャルル・デュノア』と軍人然とした謎が多い『ラウラ・ボーデヴィッヒ』たち二人が転校してから早や数日が過ぎた。杉田と簪の友人関係はたとえ杉田が過去からタイムスリップした人間でも簪はいつものように彼女に接した。

そして今、簪は第一アリーナで自分の制作したISの性能テストと、そして杉田に飛行技術を教わっていた

 

「簪!もっと速度を落として旋回して!大丈夫落ち着いてやればできる!」

 

「は、はい!」

 

「よし、さっきより動きはスムーズになったわ。忘れないでISを道具やアクセサリーみたいに飛ばすんじゃない。自然と飛び操縦者はそれに寄り添い、そして互いに信頼しあい協力し合って飛ぶものよ」

 

「うん。わかったよ清美さん!」

 

簪は杉田の指示を素直に聞き飛行訓練を見る。そしてその様子を地上で見る杉田は彼女を見て

 

「(うん・・・・飛び方、武器の扱い方はまだ少し荒いけど。簪ならすぐに上達するわ。もしかしたら空中戦で私と互角・・・・・いいえ、それ以上の達人になるわね。一夏といい、簪といい楽しませてくれるわね)」

 

清美は簪の飛行に関心を持ちそして彼女の才能を見抜いた。それは大戦中に様々な新人や飛行学生に飛行技術を教えた杉田だからこそ分かったのだった

 

そして数時間後、

 

「よし!今日はここまでにしようか?」

 

「うん。清美さん。ありがとう私に付き合ってくれて」

 

「構わないさ。私も久しぶりの経験をしたからね」

 

「そう言えば杉田さん。大戦中に教官をしていたのよね?」

 

「ええ。よく知っていたわね?」

 

「ネットで調べてたら出てきたの。でもいまだに夢のようだわ。あの大戦中のエースパイロットである清美さんに教えてもらっているんなんて」

 

「アハハ!買いかぶりすぎよ簪。私はただの飛行機乗りで元軍人のただの女子高校生さ……しかも56歳のね」

 

「アハハ・・・・清美さん。それ笑えないよ」

 

と、互いに笑いながら、そう話す二人

 

「ねえ、清美さん。その後の予定とかはある?」

 

「そうね・・・・あ、午後はセシリアと鈴音にトーナメント戦に向けての練習に付き合う約束をしていたっけ・・・・あ、それと夕方には一夏の練習の指導・・・・」

 

「いろいろ大変だね・・・・杉田さん」

 

「いいや。ラバウル時代に比べればまだましよ。あの頃は激戦の最中新しく入ってきた子の訓練を教えて、さらに隊長と一緒に睡眠時間削って書類仕事をするの繰り返しだったか」

 

「それは大変だったわね杉田さん・・・・・」

 

「ええ、隊長は休んでいいって言ってくれたけど、、あの人だけにさせるわけにはいかないからな」

 

「隊長・・・・・て、あの疾風村正大尉?世界最強の戦闘機の乗りって呼ばれてた伝説のエースパイロットの?」

 

「ええ、私が最も敬愛していた人で悪友とも言ってもいい奴だったわ・・・・」

 

「どんな方だったんですか?歴史の記録でもあまり詳しく書いていなかったんで・・・・」

 

「簪、興味あるの?」

 

「私。歴史とかミリタリーが好きで・・・・・」

 

「そうなの?まあ、隊長・・・・疾風大尉は私より一つ年下でね。でも幼いわりに誰よりも平和を愛し仲間を愛し、仲間を救うためなら自信が危険な目にあっても構わないっていう人だったわ。ま、最初初めて会ったとき・・・・・当時私は軍曹だったけど隊長はあの時、少尉で、会った時、私はあいつのことを嫌っていたわ」

 

「え!?嫌っていたんですか?」

 

「ええ。あんな年下のガキの言うことを聞くのが気に食わなかったのよ。今思えばあの時の私も若かったってところね。ま、今でも若いけど。それである時、あの人の実力がどんなものか試したくて彼に模擬戦闘を申し込んだのよ」

 

「それで、どうなったの?」

 

「それがコテンパンにやられたわ。なんども背後に回れてキルコールされたわ。ま結果的に私の惨敗だったわね。まあ、その後基地に戻ったとき同僚からひどく陰口をたたかれたわ…その時隊長が、私を庇ってくれたのよ」

 

その時、杉田はあの時のことを思い出す。同僚たちが兵舎で杉田と疾風の模擬戦で新喜多が疾風にコテンパンにされたことをで陰口しかも悪口に近いもの言い合っていた。それを偶然に聞いた疾風が

 

『お前ら!全力で勝負を挑んだ相手を罵るとは恥を知れ!!』

 

『た、隊長殿!?』

 

『下劣なものほど、平気な顔で批判し!ほかの人をを馬鹿にする!一人立って失敗し、敗北することのほうが何万倍も価値がある!』

 

疾風は腕を組み怒気を含めて清美を馬鹿にしていたパイロットを睨み

 

『もしお前たちがこれからも戦い続けるようであれば、自らに求道精神を持てっ!!そしてあがいて見せろ!あの杉田軍曹のように!!』

 

彼のその言葉に皆は圧倒されその後、皆は何も言えなくなった、そして・・・・

 

『は・・・・・疾風・・・・・隊長』

 

偶然、疾風の話を聞いていた清美は自分を必死に庇いそして怒ってくれたことの嬉しさに涙していたのであった

 

 

 

 

「と、まあこんなことがあってかな。私が疾風隊長のことを敵意ではなく尊敬の念を持つようになったのは」

 

「へ~そんなことがあったんですか」

 

「ええ、あの時の私ってただ、喧嘩か相手を殺し戦うことだけしか考えてなくって求道精神とかそんなこと考えもしなかったわ。だから何度、模擬空戦を挑んでも隊長にはそう言うのがあったから私に勝てた。あれほど強くそして力強い信念があったからこそ、エースパイロットになったんだとね。だから私もあいつとともに歩めばきっと本当の強さを見つけられるそう思ったのよ」

 

「本当にすごい人なんですね・・・・でも確か疾風大尉って・・・・・」

 

「ええ・・・・この時代に来て調べてみたら、隊長は私が戦死…この時代に来て4か月後の8月1日に機銃が暴発してそのまま基地に帰還できず行方不明になって戦死になった・・・・・もし、私があのまま生きていたら隊長を守れたのに・・・・・・」

 

「清美さん・・・・・」

 

「でもね簪。私は隊長はきっと生きていると信じているのよ。私がこの時代に来たように隊長も未来か過去か、それとも異世界に飛ばされたんだろう・・・・て」

 

「そうだといいですね清美さん。なんか清美さんの話を聞いているうちに私もその人に会いたくなってきちゃったな」

 

「きっと簪も気に入ると思うわよ」

 

と、そんな会話をすると簪が

 

「そう言えば杉田さん。あの噂聞いた?」

 

「噂?何それ?」

 

「なんか、学年別トーナメントで優勝したら織斑君と付き合えるって学年内で噂になっているのよ」

 

「ふ~ん。ちっとも知らなかったわ。まあそれ以前に私には全然興味ない話だし、もしかしたら根も葉もないただのうわさかもしれないしね。何?簪はあいつと付き合いたいの?」

 

「ううん。全然」キッパリ

 

と、私と簪はそんな話をしながらアリーナを出る。そして簪は自室で弐型の整備をしたいと言う簪に私が手伝おうか?と訊いた、一人で大丈夫といわれ私はセシリアや鈴音たちが来るまで、どうするか、考えていると

 

「あ、そうだ・・・・中嶋整備長からもらった整備でも見てみるか」

 

そう言うと清美は以前、中嶋から贈られた紫電の新装備の確認をするのであった

 

 

 

 

 

 

そして第三アリーナでは・・・・

 

「あら?鈴音さんいたんですの?てっきり私が一番乗りだと思いましたのに」

 

「セシリア、あんたも学年別トーナメントに向けて特訓?」

 

「ええ、そうですわ。それに今日は杉田さんが空戦の方法を教えてくれるって、あなたもそうなのでしょ?」

 

「ええ。悔しいけど空中戦の技術はあいつのほうが上だからね」

 

「そうですか・・・・・それにしても杉田さん。遅いですわね。てっきりもうここで待っていると思ったのですけど?」

 

「そうね・・・・・そうだセシリア。何なら杉田が来るまでウォーミングアップも含めて模擬戦でもしない?」

 

「あら?それはいいですわね。受けて立ちますわ」

 

そう言い二人は鈴とセシリアが同時にISを展開した。そして二人が戦闘を開始しようとしたその時二人の間に一発の光弾が飛んでくる。二人は驚きそして鈴音たちは砲弾が飛んできた方向を見ると、そこにはドイツ第三世代のIS『シュヴァルツェア・レーゲン』を纏ったラウラが立っていた

 

「どういうつもりですの。ラウラ・ボーデヴィッヒさん?」

 

「いきなりぶっ放すなんて、良い度胸しているじゃない!」

 

そう言い二人は武器を構えラウラを見ると

 

中国の甲龍にイギリスのブルー・ティアーズか・・・・データで見たときのほうが強そうだったな。まあいいこんな一人の雄を取り合う雌どもが私と同じ第三世代持ちとはな。中国もイギリスも底が知れるな」

 

と、挑発じみた発言をすると二人はキッとした眼でラウラを睨み

 

「今なんて言った!私にはどうぞ好きなだけ殴ってくださいって聞こえたけど!!」

 

「国だけではなくこの場にいない人を馬鹿にするなんて許しませんわ!」

 

「ふん!いいからさっさとかかってこい!」

 

その言葉に鈴とセシリアはラウラに向かうのであった。一方、一形はシャルルと一緒に廊下を歩いていた

 

「一夏。今日も特訓するよね?」

 

「ああ、今日は杉田も付き合ってくれるってよ。シャルルも一緒にやるだろ?」

 

「うん。それにしてもあの杉田さん。なんか不思議な人だよね?」

 

「え?何がだ?」

 

シャルルの言葉に一夏は首をかしげると、数名の女子が二人の横を走り

 

「第三アリーナで代表候補生三人が模擬戦をしているって!」

 

「「え!?」」

 

とその言葉を聞いた、一夏とシャルルは驚き第三アリーナへと向かうとそこには数十名の生徒がベンチで座ってみていた。そしてアリーナでは鈴とセシリアがラウラと戦っていた。

二人掛かりでラウラに向かうが、ラウラのIS、レーゲンの持つ機能『AIC』つまり停止結界の前に攻撃が通用せず、手も足も出ない鈴とセシリア。そしてラウラのレーゲンから射出されたワイヤーが鈴の甲龍の足に絡みつき、そこにセシリアのブルー・ティアーズが攻撃をしかけ、動きが止まった所をライフルで攻撃するが、ラウラはレールガンを放ち、ライフルの威力を打ち消す。そしてラウラはワイヤーで捕らえた鈴音を振り回し、セシリアにぶつけ二人は地面に打ち付けられた。そしてラウラは二人にとどめを刺そうと近づくと二人は接近してきたラウラに向けて砲撃したが、ラウラに停止結界を張られて、結果は効果はなかった

 

「次は・・・・私の番だ」

 

そう言いラウラはレーゲンから射出したワイヤーで二人の首を縛り上げ、二人が動けないのを良い事に、彼女達のISを殴り、蹴り、壊し始めた。これはもはや試合ではなくただのリンチであった。そして二人のISから警報が鳴る。もしこれ以上攻撃されISが強制解除されれば、二人の命が危ない。それを見た一夏は

 

「やめろラウラ!!」

 

そう叫ぶがラウラはやめようとせずむしろこの状況を楽しんでいるのか笑っていた。それを見た一夏はISを起動させようとした瞬間、突如どこからか白熱化したブーメランが飛んできて二人を縛っていたワイヤーを切り裂いた。そしてワイヤーが切れ鈴とセシリアは地面へと倒れ、ラウラは

 

「誰だ!誰が邪魔を!!」

 

と、そう言うと

 

「おいおい・・・・・ガキがじゃれ合うぐらいなら別にこのままだったけど・・・・少しやりすぎのようだなラウラ・ボーデヴィッヒ?」

 

「っ!?」

 

上空から声がしラウラは上を見ると・・・・・

 

「杉田・・・・清美」

 

そこにはIS『紫電』を纏い腕を組み怒りと殺気の入り混じった眼でラウラをじっと見ている杉田の姿があった

 

「そんなに暴れたいなら。アグレッサー経験の俺が相手になってやるぞ小童。お前に本当の戦い方を教えてやる」

 

と、狂犬のような怖い笑みをラウラに見せるのであった

 

 

 

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